I ライブラリのパーティション分割

SL8500 および SL3000 では、ライブラリのパーティション分割をサポートしています。

1 台の ACSLS サーバーで、同じライブラリ内の複数のパーティションを管理できます。

  • SL8500 パーティション分割

    • SL8500 コンプレックスのパーティション分割

      SL8500 8.3 以降のファームウェアでは、ライブラリコンプレックス全体にわたるパーティション分割をサポートします。パススルーポートに接続された SL8500 のライブラリコンプレックスには、最大 16 個のパーティションを作成できます。

      ACSLS 8.3 以降のリリースでは、最大 16 個のパーティションをサポートします。ACSLS 8.2 以前のリリースでは、最大 8 個のパーティションをサポートします。

    • 拡張 SL8500 パーティション分割 (SL8500 7.0x ファームウェアで使用可能)

      • 拡張 SL8500 パーティション分割では、スタンドアロンの単一の SL8500 だけをパーティション分割できます。

      • 拡張 SL8500 パーティション分割は、最大 8 個の物理的なパーティションをサポートできます。

      • 拡張 SL8500 パーティション分割のレベルは、ドライブおよびセルアレイです。

    • レガシー SL8500 パーティション分割

      • レガシー SL8500 パーティション分割では、スタンドアロンの単一の SL8500 だけをパーティション分割できます。

      • レガシー SL8500 パーティション分割は、最大 4 個の物理的なパーティションをサポートできます。

      • レガシー SL8500 パーティション分割のレベルはレール (LSM) であり、レールには、レール上のライセンス付与されたすべてのテープドライブとカートリッジが含まれます。

      • レガシー SL8500 パーティションには、1 から 4 個のレールを含めることができます。レガシー SL8500 パーティション内のレールは連続している必要があります。たとえば、パーティションには、レール 2、3、および 4 を含めることができますが、レール 2 と 4 だけにすることはできません。

パーティション分割の詳細は、SL8500 のドキュメントセットを参照してください。

  • SL3000 パーティション分割

    • SL3000 では、最大 8 個の物理的なパーティションをサポートできます。

    • SL3000 はドライブおよびセルレベルまでパーティション分割できます。

詳細は、『SL3000 ユーザーズガイド』を参照してください。

SL8500 と SL3000 の両方のパーティション分割に共通した点

SL8500 ライブラリまたは SL3000 ライブラリをパーティション分割すると、次の機能が得られます。

  • ACSLS は、オープンシステムのドライブおよびカートリッジを管理でき、HSC はライブラリを共有するメインフレームのドライブおよびカートリッジを管理できます。

  • ACSLS の複数のインスタンスがライブラリにアクセスできます。

  • ACSLS の 1 つのインスタンスで、同じライブラリ内の複数のパーティションを管理できます。

  • 別々のパーティション内のデータカートリッジの保護と隔離を提供します。

  • よりレベルの高いデータ編成。

  • ユーザー効率の向上。

    注意:

    パーティション分割されたライブラリは、ACSLS に対して構成または再構成されたあとで、監査 (audit) する必要があります。ライブラリは、ACSLS が監査するときに、ACSLS にアクセスできない可能性のあるセルの場所を報告します。アクセスできないセルの場所には、CAP、ドライブ、およびオペレータパネルが取り付けられている場所、ロボットがアクセスできないセルの場所、アクティブ化されていないセルの場所、およびこのパーティション内にはないセルの場所が含まれます。

    注意:

    あるパーティションから別のパーティションにセルが割り当て直されている場合は、それらのセル内のカートリッジは孤立し、以前に含まれていたパーティションではアクセスできなくなります。ほかのパーティションを管理するホストが、カートリッジ上のデータを上書きする可能性があります。

    注:

    SL500 をパーティション分割できますが、ACSLS はパーティション分割した SL500 をサポートしません。

パーティション分割のガイドライン

ライブラリをパーティション分割するときに、従う必要のあるいくつかの手順があります。それらの機能を次に示します。

  1. 新しい構成を計画します。

  2. ライブラリをパーティション分割または再パーティション分割するための停止のスケジュールを設定します。

    ライブラリを再パーティション分割すると、その変更によってパーティションに影響がない場合でも、そのライブラリはすべてのパーティションを管理するすべてのホストへの通信を切断します。

    注:

    ACSAPI クライアントは、ACS に割り当てることができないのと同じように、ライブラリの物理的なパーティションに割り当てることはできません。
  3. 保守担当者のライセンスを用意し、SL8500 または SL3000 でのパーティション分割を有効にします。

  4. アクセスできない場所から、まだ ACSLS で管理されるパーティションに残っている場所に、カートリッジを移動します。

  5. SL コンソールを使用して、パーティションを作成します。

    手順については、SL コンソールのヘルプを参照してください。

  6. ライブラリのパーティション分割またはパーティション ID の変更の説明に従って、ACSLS を使用してパーティション分割を有効にします。

  7. ライブラリがパーティション分割されていることを指定し、パーティション番号を入力することによって、acsss_config を使用してパーティション分割されたライブラリに対して ACSLS を構成する必要があります。

新しい構成を計画する

あらかじめパーティション分割された新しい構成を計画します。

  • パフォーマンス向上のためにカートリッジとドライブを編成します。

  • パーティションに対して挿入と取り出しを何度も行う場合、下部の 3 つのレールのうち少なくとも 1 つを SL8500 パーティションに含める必要があります。挿入と取り出しが少ないパーティションは、上部のレールに置くことができます。

SL3000 または SL8500 のパーティション分割時の混乱を最小限に抑える

SL8500 または SL3000 がパーティション分割されたり、SL8500 または SL3000 内のパーティションが変更されたりすると、データへのアクセスに影響があります。あるホストサーバーで管理されていたテープドライブとカートリッジは、別のホストで管理できます。

構成における変更

次の場合、構成での変更が生じます。

  • ライブラリの構成が変更した場合

  • ライブラリが再パーティション分割され、ACSLS で管理されるパーティションが変更された場合 (メッセージが表示されます)

  • ライブラリの容量が変更され、ACSLS に利用できると報告されたセルが変更された場合

  • LSM 構成または容量が変更された場合

構成が変更された可能性がある場合は、ACSLS イベントログおよびイベント通知メッセージで通知されます。

停止を最小限に抑える

次に示す手順に従えば、データへのアクセスを継続しながら、停止を最小限に抑えることができます。これらの手順では次の方法について説明します。

  • パーティション分割されていない SL8500 または SL3000 を 2 つ以上のパーティションに分割する方法。

  • すでにパーティション分割されている SL8500 または SL3000 内のパーティションを変更する方法。

  • パーティション分割された SL8500 または SL3000 をマージして、パーティション分割されていない単一の ACS にする方法。

問題

LSM (SL8500 レール) がレガシー SL8500 パーティションから取り除かれた場合、または、セルおよびドライブが SL3000 または拡張 SL8500 パーティションから取り除かれた場合、最大の問題が生じます。

詳細は、パーティションからセルを取り外す前のカートリッジの移動の手順を参照してください。

ライブラリのパーティション分割またはパーティション ID の変更

次の手順では、パーティション分割されていないライブラリをパーティション分割する方法、またはパーティション分割された既存のライブラリでのパーティション ID を変更する方法について説明します。

  1. SL8500 LSM や SL3000 または SL8500 のセルを ACS から取り除く前に、カートリッジを移動します。

    ACSLS が新しいライブラリ構成でいずれかのパーティションを管理する場合、ボリュームリストファイルの作成または パーティションからセルを取り外す前のカートリッジの移動の手順に従って、別のパーティションに割り当てられる LSM からカートリッジを移動します。

  2. 再パーティション分割する前にライブラリを休止し、ACS とポートをオフラインに変更 (vary) します。

  3. SL コンソールを使用してライブラリをパーティション分割します。

  4. Apply」を押すと、次のようになります。ライブラリが

    • ACSLS からの新しいリクエストを拒否します。

    • すべてのホスト接続を切断します。

    • パーティション分割の変更を適用します。

    • 新しいホスト接続を承認します。

  5. パーティションの変更が有効になるように、ACSLS を再構成します。

    ライブラリがパーティション分割されたのがはじめてだったため、またはライブラリが再パーティション分割されパーティション ID が変更したために、ACSLS はライブラリに再接続できません。再接続するには、次の手順に従います。

    1. ACSLS を停止します: acsss disable

    2. acsss_config を実行し、ACS を構成して、オプション 8 を選択します。

      ACS がパーティション分割されたライブラリであるかどうかを尋ねられたら、y (はい) と答えます。y (はい) と答えたあと、パーティション番号を入力 (enter) します。詳細は、CSI チューニング変数の設定を参照してください。

  6. 新しい構成で ACSLS を起動します: acsss enable

  7. ポートをオンラインに、ACS を診断モードに変更 (vary) します。

  8. ACS を監査 (audit) します。

  9. ACS をオンラインに変更 (vary) します。

ライブラリの再パーティション分割

次の手順では、パーティション分割された既存のライブラリを再パーティション分割する方法について説明します。

  1. ACS から LSM またはセルを取り外す前に、カートリッジを移動します。

    ACSLS が新しいライブラリ構成でいずれかのパーティションを管理する場合、ボリュームリストファイルの作成または パーティションからセルを取り外す前のカートリッジの移動の手順に従って、別のパーティションに割り当てられる LSM からカートリッジを移動します。

  2. 再パーティション分割する前にライブラリを休止し、ACS とポートをオフラインに変更 (vary) します。

    これにより、ACSLS はクライアントからの新しいリクエストを拒否しますが、ACS は引き続き動的な再構成に利用できます (再パーティション分割後)。

  3. SL コンソールを使用して、ライブラリを再パーティション分割します。

    続いて、「Apply」を押すと、次のようになります。ライブラリが

    • ACSLS からの新しいリクエストを拒否します。

    • すべてのホスト接続を切断します。

    • パーティション分割の変更を適用します。

    • 新しいホスト接続を承認します。

  4. パーティションの変更が有効になるように、ACSLS を再構成します。

    注:

    特定のパーティションに変更がなされていない場合があります。変更は、ほかのパーティションにのみ影響している可能性があります。この場合は、ACSLS 構成を変更する必要はありません。

    注:

    ライブラリがパーティション分割されたのがはじめてではなかったため、またはライブラリが再パーティション分割されパーティション ID が変更されなかったために、ACSLS はライブラリに再接続できます。

    次のいずれかを選択します。

    • ACSLS が実行している間に動的構成 (config acs acs_id) を実行します。これにより、新しいライブラリ構成と一致するように ACSLS 構成が更新されます。この手順に従います。

      • ポートをオンラインに変更 (vary) します。

      • config acs acs_id を使用して ACS 構成を更新します。

    • または、ACSLS を停止し、acsss_config (オプション 8) を実行して、ACSLS でのパーティション構成を更新します。この手順に従います。

      • ACSLS を停止します: acsss disable

      • acsss_config を使用して構成を更新します。

      • ACSLS を再起動します: acsss enable

      • ポートをオンラインに変更 (vary) します。

  5. ACS を診断モードに変更 (vary) します。

  6. ACS を監査 (audit) します。

  7. ACS をオンラインに変更 (vary) します。

パーティション分割されている ACS をパーティション分割されていない ACS に変更する

  1. オプションで、ACSLS で管理されるパーティションからカートリッジを取り出します (eject)。

    ACSLS がパーティション分割されていないライブラリを管理しない場合、ACSLS で管理されているパーティションからカートリッジを取り出すことができます。これにより、ACSLS が管理するほかの ACS にこれらを挿入できます。

    複数のカートリッジの取り出しには、ejecting.sh ユーティリティーを使用できます。

  2. 再パーティション分割する前にライブラリを休止し、ACS とポートをオフラインに変更 (vary) します。

  3. SL コンソールを使用して、ライブラリを再パーティション分割します。

    続いて、「Apply」を押すと、次のようになります。ライブラリが

    • ACSLS からの新しいリクエストを拒否します。

    • すべてのホスト接続を切断します。

    • パーティション分割の変更を適用します。

    • 新しいホスト接続を承認します。

  4. ACS をパーティション分割されていないライブラリに変更するか、その構成からこの ACS (パーティション) を取り除くように ACSLS を再構成します。

    パーティション分割されたライブラリからパーティション分割されていないライブラリに変更されたので、ACSLS はライブラリに再接続できません。再接続するには、次の手順に従います。

    1. ACSLS を停止します: acsss disable

    2. acsss_config を実行して、ACS を構成します。

      ACS がパーティション分割されたライブラリであるかどうかを尋ねられたら、n (いいえ) と答えます。詳細は、CSI チューニング変数の設定を参照してください。

  5. 新しい構成で ACSLS を起動します: acsss enable

  6. ポートと ACS をオンラインに変更 (vary) します。

ACS パーティション ID の表示

1 つまたは複数の ACS のパーティション ID を表示するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

  • query lmu all for all ACSs

  • query lmu acs_id for a single ACS

出力例:

ACSSA> q lmu 0 
2008-02-27 06:08:02  

ACS:   0      Mode: Single LMU         Active Status:  Not Comm 
Not Partitioned                        Standby Status:  - 

      ACS State     Desired State 
      offline           online 

Port    Port State  Desired State     Role  CL  Port Name0, 0       offline      online            -     13      172.27.2.6 

CAP の動作

このセクションでは、CAP の動作について説明します。

パーティション分割されたライブラリ

警告:

専用であるか、共有されている 1 つの CAP が、すべての ACS に必要です。SL3000 内のすべての CAP はほかのパーティション専用にできるため、これは SL3000 パーティションを構成するときに重要な制限になります。

パーティション分割されたライブラリでの CAP の専用化

SL3000 ライブラリでは、CAP を 1 つのパーティション専用に設定できます。CAP をパーティション専用にすると、ACSLS はこれらの CAP を自動モードに設定できます。

パーティション分割されたライブラリでの CAP の共有

レガシーパーティション分割の SL8500 ライブラリでは、CAP は常にすべてのパーティションで共有されます。

パーティション分割された SL3000、または拡張パーティション分割の SL8500 では、ライブラリ CAP をパーティションで共有できます。このプロセスは次のとおりです。

  1. ホストは、CAP を使用してカートリッジを挿入または取り出す場合、排他的に使用できるようにこの CAP を予約します。

  2. ホストは、挿入または取り出しを完了して、CAP を空のまま、または閉じたままにしておく必要があります。

    次のそれぞれで、挿入を終了する必要がある場合:

    • ACSLS - キャンセルされた enter コマンドを発行する必要があります

    • HSC - drain コマンドを発行する必要があります

  3. これで CAP は、ライブラリ内のすべてのパーティションで使用できるようになります。

別のホストが CAP を必要とする場合

ホストが挿入または取り出しを完了しない場合、CAP にはまだ、影響を受けるパーティションのカートリッジが含まれている可能性があります。CAP はまだ、予約済みのステータスです。ほかのパーティションで CAP を使用する必要があると、このために問題が生じます。これを解決するには、ライブラリは予約を保持しているホストを識別し、そのホストからの挿入または取り出しを終了する必要があります。

まれに、ホストがクラッシュし再起動できないため、または必要とするコマンドを発行する物理的アクセスまたはセキュリティー権限が不足しているために、予約を保持しているホストにアクセスできないことがあります。このような場合は、SL コンソールを使用して CAP 予約をオーバーライドできます。

注意:

SL コンソールを使用した CAP 予約のオーバーライドは、最後の手段としてのみ実行してください。

共有された CAP の CAP 優先順位の割り当て

ACSLS は、同じライブラリ内の複数のパーティションを管理でき、これらのパーティションが同じ CAP を共有できます。監査は、重複し読み取り不能な vol_id を持つすべてのカートリッジを取り出します。同時に複数のパーティション (ACS) を監査する場合、監査は、同じ共有 CAP を使用してカートリッジを取り出そうとする可能性があります。最初の監査が CAP を予約し、ほかの監査はその CAP を予約できません。この場合、以降の監査は、カートリッジを取り出すことができません。

このような事態にならないようにするため、異なる共有 CAP が別々のパーティションでもっとも高い優先順位の CAP になるように、CAP 優先順位を設定します。たとえば、SL3000 内のパーティション 2 および 3 が CAP 5 および 6 を共有する場合、CAP 5 をパーティション 2 でもっとも優先順位の高い CAP として設定し、CAP 6 をパーティション 3 でもっとも優先順位の高い CAP として設定します。

CAP の予約

CAP を予約するときには、次の点を考慮してください。

  • CAP が挿入または取り出し操作に使用されている場合、39 個のスロット (SL8500) および 26 個のスロット (SL3000) がすべて、その操作に予約されます。CAP はさらに分割することはできません。

  • アドレス指定を行うため、CAP には場所 (ACS,LSM,CAP#) が必要です。LSM 番号は各ライブラリの 2 番目のレールに関連付けられます。例: CAP A には ACS#,1,0、CAP B には ACS#,1,1

  • CAP の予約

    CAP はパーティション間で共通のコンポーネントです。各ホストは、

    • 挿入 (enter) または取り出し (eject) に使用するために CAP を予約します。

    • 挿入または取り出しが終了したときに、CAP を解放します。これで別のホストが使用できるようになります。

CAP 予約の終了

  1. ACSLS は、CAP が別のパーティションによって予約されていることを検出すると、その予約を保有しているパーティション ID とホスト ID を報告します。

    予約された CAP を保有しているホストに接続して、挿入 (enter) または取り出し (eject) を完了するようにリクエストします。

    これが行われると、空の CAP が予約解除され、使用可能になります。

  2. CAP を保有しているホストがその CAP 予約を解放できない場合、SL Console (SLC) コマンドによって CAP 予約をオーバーライドします。

    1. SLC コマンドは、特定のパーティション所有者からの予約が削除されることを知らせるホストへの警告を表示します。

    2. SL コンソールは CAP に照会して、パーティションの所有者/依頼者/予約者を検出します。

    3. SLC は、警告にパーティション名 (HLI1、HLI2、HLI3、HLI4、またはデフォルト) を表示します。

  3. ライブラリは、予約を保有していたホストに CAP オーバーライドメッセージを送信します。

    このホストは、進行中であった挿入 (enter) または取り出し (eject) タスクを終了します。

  4. これでライブラリが CAP を保有します。

    CAP は、別のホストで使用できるようにするため、その前に空にして閉じる必要があります。もし、

    • CAP にカートリッジが含まれている場合、パーティションが CAP を使用できるように、その前に SL コンソールを使用してその CAP を空にする必要があります。

    • CAP が開いている場合、空にして閉じる必要があります。ライブラリは続いてこれを監査 (audit) し、これが空であることを確認します。CAP は閉じられるまで、どのパーティションでも使用可能にすることはできません。

    • CAP が空の場合、CAP はどのパーティションでもロックして予約できるようになります。

  5. これで CAP は予約解除され、どのパーティションでも使用できるようになります。

特定のセルへのカートリッジの移動

SL3000 は、ドライブおよびセルレベルまでパーティション分割でき、拡張パーティション分割の SL8500 は、ドライブおよびセルアレイレベルにパーティション分割できます。あるパーティションから別のパーティションにセルが割り当て直されている場合は、これらのセル内のカートリッジは孤立し、以前に含まれていたパーティションではアクセスできなくなります。ほかのパーティションを管理するホストが、これらのカートリッジ上のデータを上書きする可能性があります。

パーティションの境界を変更するとき、およびライブラリを再パーティション分割する前に、カートリッジが孤立しないように、パーティションに残すセルにカートリッジを移動します。

SL3000 は単一の LSM であるため、既存の ACSLS の move コマンドは機能しません。カートリッジは、ライブラリの別の場所に移動され、同様にパーティションから取り除かれる別のセルに移動される可能性もあります。これに対処するため、move コマンドには、特定のセルにカートリッジを移動する機能が用意されています。

セルにカートリッジを移動する構文は、LSM に移動する構文と似ています。ただし次のように、LSM ID を指定する代わりにセル ID を指定します。

a=acs, l=lsm, p=panel, r=row, and c=column

move AAAAAA a,l,p,r,c (セル移動の場合)

move AAAAAA a,l          (標準の LSM 移動の場合)

セル移動の例:

move EDU010 0,1,0,5,1

注:

display コマンドを使用して、利用可能な (空の) セルのリストを指定のパネルに表示できます: display cell a,l,p,*,* -status empty -f status