Oracle® Developer Studio 12.5: Fortran ユーザーズガイド

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更新: 2016 年 6 月
 
 

5.3 Oracle Solaris Studio 12.3 Fortran リリース

Oracle Solaris Studio Fortran 95 コンパイラバージョン 8.6 は、Oracle Solaris Studio 12.3 リリースのコンポーネントです。

  • Fortran 実行時ライブラリは、2G バイトより大きい順番探査書式なし記録をサポートするようになりました。

  • 新しい SPARC T4 プラットフォームのサポート: —xtarget=T4、—xchip=T4、—xarch=sparc4

  • 新しい x86 プラットフォーム Sandy Bridge / AVX のサポート: —xtarget=sandybridge —xchip=sandybridge —xarch=avx

  • 新しい x86 プラットフォーム Westmere / AES のサポート: —xtarget=westmere —xchip=westmere —xarch=aes

  • 新しいコンパイラオプション: -Xlinker arg は、引数をリンカー ld(1) に渡します。—Wl,arg と同等です。(-Xlinker arg)

  • OpenMP のデフォルトのスレッド数 OMP_NUM_THREADS が 2 になりました (以前は 1 でした)。(–xopenmp[={parallel|noopt|none}])

  • OpenMP 3.1 共有メモリー並列化仕様のサポート。(–xopenmp[={parallel|noopt|none}])

  • Oracle Solaris Studio Performance Library にリンクするには、—library=sunperf を使用します。これにより、-xlic_lib=sunperf は廃止されます。(-library=sunperf)

  • 組み込み関数ルーチン LEADZPOPCNT、および POPPAR には以前、引数の型として戻り型が指定されていました。このリリースでは Fortran 2008 規格に準拠するために、組み込み関数は引数型にかかわらずデフォルトで整数を返します。これによって、前のリリースとの軽微な非互換性が発生します。

  • 多相性に関するオブジェクト指向の Fortran の機能がサポートされるようになりました。

    • サポートされる OOF 機能: 型拡張および多相要素: CLASS 文、無制限の多相性、SELECT TYPE 構文、ABSTRACT 構造型、EXTENDS_TYPE_OF および SAME_TYPE_AS 組み込み関数、および無制限ポインタへの連続型の割り当て。

    • サポートされない OOF 機能: 型束縛手続き: 型束縛 PROCEDURE 宣言、GENERIC、DEFERRED、NON_OVERRIDABLE、PASS、NOPASS

  • F2003/2008 のその他の新機能:

    • 拡張された構造体構成子: 成分名を使用した構造体定数の構築。

    • モジュール構造型および成分への拡張された PUBLIC/PRIVATE アクセス制御。

    • Fortran 2008 数学組み込み関数のサポートが増えました。ERFC_SCALED、NORM2、および x86 プラットフォームでの一部の REAL*16 形式を除くほとんどの Fortran 2008 数学組み込み関数がサポートされるようになりました。

    • 成分を持たない構造型。

    • KIND 引数が ICHAR、IACHAR、ACHAR、SHAPE、UBOUND、LBOUND、SIZE、MINLOC、MAXLOC、COUNT、LEN、LEN_TRIM、INDEX、SCAN、および VERIFY の組み込み関数に追加されました。

    • BACK 引数が MINLOC および MAXLOC 組み込み関数に追加されました。

    • 新しい組み込み関数 FINDLOC および STORAGE_SIZE が追加されました。

    • 新しいキーワード ERRMSG、SOURCE、および MOLDALLOCATE 文に追加され、ERRMSGDEALLOCATE 文に追加されました。