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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorのインストールと構成
12c (12.2.1.1)
E77354-01
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5 Java EEエージェントのドメインの構成

標準インストール・トポロジでJava EEエージェントのOracle Data Integrator (ODI)ドメインの作成と構成を行います。

この章の内容は次のとおりです。

5.1 データベース・スキーマの作成

Java EEエージェントに対して必要なスキーマがデータベース内に作成されていることを確認してください。

Java EEエージェントのトポロジを構成する前に、必要なスキーマがデータベース内に作成されていることを確認してください。手順は、「マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマの作成」を参照してください。

5.2 サーバー・テンプレート生成ウィザードを使用したJava EEエージェントの作成

サーバー・テンプレート生成ウィザードを使用してJava EEエージェントを作成する方法を学習します。

サーバー・テンプレート生成ウィザードを使用してJava EEエージェントを作成する手順:
  1. 物理エージェント・エディタ・メニューから、「サーバー・テンプレートの生成」を選択します。
  2. 「エージェント情報」ステップで、エージェント情報を確認し、必要に応じてデフォルト構成を変更します。この情報には、「エージェント名」「データソースJNDI名」「接続の再試行回数」「再試行の遅延」および「スーパーバイザ・キー」といったパラメータが含まれています。
    • 「接続の再試行回数」は、エージェントによるリポジトリへの接続が切断された場合の再試行回数を指定します。ODIリポジトリがOracle RACデータベースに存在する場合、このパラメータをゼロ以外の値に設定すると、高可用性接続再試行機能が有効になります。この機能が有効である場合、1つ以上のOracle RACノードが使用不可になっても、エージェントは中断もなく引き続きセッションを実行できます。

    • 「再試行の遅延」は、接続再試行の間隔(ミリ秒)を指定します。

    • 「スーパーバイザ・キー」は、スーパーバイザ権限を持つODIユーザーのログインおよびパスワードが含まれるアプリケーション・サーバー資格証明ストアのキーの名前を指定します。エージェントはこれらの資格証明を使用してリポジトリに接続します。

  3. 「次へ」をクリックします。
  4. エージェントのドメインおよび共有ライブラリを追加するには、ライブラリおよびドライバ・ページに移動して、エージェントとともにデプロイするライブラリを選択します。ライブラリとしては、このエージェントに必要な任意のJARファイルまたはZIPファイルを使用できます。ソースおよびターゲット・データ・サーバーにアクセスするための追加JDBCドライバまたはライブラリをこのページで選択します。ライブラリ名の検証は、新しく追加されるライブラリ内に制限され、すでにデプロイされている共有ライブラリに対しては行われません。
    • ドメイン・ライブラリとは、ドメインで実行されているすべてのアプリケーションに使用可能なドメインにデプロイされているライブラリです。このライブラリの追加方法は、通常、変更頻度の低いJARファイルを追加する場合に使用されます。この方法を使用する場合、変更が有効になるように、ドメイン内のすべてのサーバーを再起動する必要があります。

    • 共有ライブラリとは、エージェントをドメインにデプロイする前に、エージェント・デプロイメント・ディスクリプタで指定するライブラリのことです。この方法では、複数のアプリケーションがライブラリ・リソースを使用でき、重複が回避されます。このライブラリの追加方法は、変更またはアップグレードが必要になる可能性のあるライブラリに対して使用されます。共有ライブラリを使用すると、サーバーを再起動せずにライブラリを変更できますが、アプリケーションの再起動が必要な場合があります。

  5. 「次へ」をクリックします。
  6. 「テンプレート・ターゲットおよびサマリー」ステップで、サーバー・テンプレートが生成される「ターゲット・テンプレート・パス」を入力します。
  7. 「終了」をクリックしてウィザードを閉じ、自分の仕様を使用したサーバー・テンプレートを生成します。
生成されたテンプレートは、Oracle WebLogic Serverドメインでのエージェントのデプロイに使用できます。

5.3 Oracle Data Integrator Studioを使用したJava EEエージェントの作成

Oracle Data Integrator Studio (ODI Studio)を使用してマスター・リポジトリでJava EEエージェントを作成します。

物理エージェントは、単一のスタンドアロン・エージェントまたはJava EEエージェントに対応します。物理エージェントは、トポロジに一意の名前が必要です。インストーラで構成されるデフォルト・エージェント名はOracleDIAgentであり、このエージェントに構成されるポートは管理対象サーバー・ポートです。

起動順序の一部としてエージェントがマスター・リポジトリに接続し、その名前で定義された物理エージェントがないか確認します。そのエントリが見つかった場合、エージェントは起動を続行し、起動した後、それ自体のスケジュール済ジョブをすべてリポジトリから読み取って処理を開始します。

エージェントに対する物理エージェント・エントリがない場合、エージェントの起動は失敗します。

ODI Studioを使用してエージェントを作成するには、「ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのエージェントの作成」を参照してください。

5.4 Java EEエージェントのWebLogicドメインの構成

WebLogic Server構成ウィザードを使用して、Java EEエージェントのためのWebLogicドメインの作成と構成を行います。

ドメイン作成で利用可能な他の方法の詳細は、WebLogicドメインの作成、拡張および管理の追加ツールに関する項を参照してください。

この項には、次のタスクが含まれます:

5.4.1 構成ウィザードの起動

このタスクでは、WebLogic Server構成ウィザードを起動する方法について説明します。

ドメインの構成を開始するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動して、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

5.4.2 ドメインを構成するための構成ウィザード画面のナビゲート

このタスクでは、ドメインを作成および構成する方法について説明します。

この項で説明する手順を実行して、目的のトポロジのドメインを作成して構成します。

注意:

この項で説明する手順を使用して、既存のドメインを拡張することもできます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

ドメインを作成および構成する手順:

  1. 「構成タイプ」画面で、新規ドメインを作成を選択します。

    「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホームのディレクトリを指定します。

    ドメイン・ホームがOracleホーム・ディレクトリの外部にある場合、「推奨されるディレクトリ構造の理解」に要約されているディレクトリ構造に従って、ドメイン・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造は、ソフトウェアのアップグレードや再インストールが必要になったときに問題を回避するために役立ちます。

    ヒント:

    この画面のその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。

  2. 「テンプレート」画面では、「製品テンプレートを使用してドメインを作成」が選択されていることを確認し、次のテンプレートを選択します。

    • Oracle Enterprise ManagerのODI用プラグイン - 12.1.3.0 [em]

      このテンプレートを選択すると、次の項目が依存関係として自動的に選択されます。

      • Oracle Enterprise Manager - 12.2.1.1.0 [em]

      • Oracle JRF - 12.1.3.0 [oracle_common]

      • WebLogic Coherenceクラスタの拡張 - 12.2.1.1.0 [wlserver]

    • Oracle Data Integrator - エージェント - 12.2.1.1.0 [odi]

      このテンプレートを選択すると、次の項目が依存関係として自動的に選択されます。

      • Oracle Data Integrator - エージェント・ライブラリ - 12.2.1.1.0 [odi]

      • Oracle Data Integrator SDK共有ライブラリ・テンプレート - 12.2.1.1.0 [odi]

    • Oracle Data Integrator - コンソール - 12.2.1.1.0 [odi]

    注意:

    Oracle Data Integratorコンソールを使用したセカンダリ・トポロジの構成と管理の詳細は、「Oracle Data Integratorのセカンダリ・トポロジ」を参照してください。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

  3. 「アプリケーションの場所」画面では、ドメインに関連付けられたアプリケーションを格納する場所を選択します。この場所は、アプリケーション・ホーム・ディレクトリとも呼ばれます。

    アプリケーション・ホームは、「推奨されるディレクトリ構造の理解」に要約されているディレクトリ構造に従って、アプリケーション・ホームがOracleホーム・ディレクトリの外に配置される場所に設定することをお薦めします。このディレクトリ構造は、ソフトウェアのアップグレードや再インストールが必要になったときに問題を回避するために役立ちます。

    ヒント:

    アプリケーション・ホーム・ディレクトリの詳細は、アプリケーション・ホームの選択に関する項を参照してください。

    この画面のオプションの詳細は、アプリケーションの場所に関する項を参照してください。

  4. 「管理者アカウント」画面では、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントにユーザー名とパスワードを指定します。

    この画面で指定したユーザー名とパスワードの資格証明は、ドメインの管理サーバーの起動および接続に後で必要になるため、メモしておくことをお薦めします。

  5. 「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。

    • 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

    • 「JDK」フィールドで、Oracle HotSpot JDKを選択します。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、ドメイン・モードおよびJDKに関する項を参照してください。

  6. 「RCUデータ」を選択して、この画面に示されるフィールドをアクティブ化します。「RCUデータ」オプションは、構成ウィザードにデータベースとサービス表(STB)スキーマに接続して、ドメインの構成に必要なスキーマに関するスキーマ情報を自動的に取得するように指示します。

    注意:

    この画面の「手動構成」を選択した場合は、「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面でスキーマのパラメータを手動で入力する必要があります。

    「RCUデータ」を選択してから、次の各フィールドに入力します。


    フィールド 説明

    DBMS/サービス

    データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。

    ホスト名

    データベースをホストするサーバーの名前を入力します。

    ポート

    データベースがリスニングするポート番号を入力します。

    スキーマ所有者

    スキーマ・パスワード

    データベースのサービス表スキーマに接続するためのユーザー名とパスワードを入力します。これは、RCUの「スキーマ・パスワード」画面(「データベース・スキーマの作成」を参照)でサービス表コンポーネントに指定したスキーマ・ユーザー名とパスワードです。

    デフォルトのユーザー名はprefix_STBです。prefixは、RCUで定義したカスタム接頭辞です。


    データベース接続情報の指定が完了したら、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示しています。

    Connecting to the database server...OK
    Retrieving schema data from database server...OK
    Binding local schema components with retrieved data...OK
    
    Successfully Done.
    

    ヒント:

    RCUデータのオプションの詳細は、サービス表スキーマの理解に関する項を参照してください。

    この画面のその他のオプションの詳細は、データソース・デフォルトに関する項を参照してください

  7. 「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面に示される値が、すべてのスキーマに対して適切であることを確認します。前の画面で「RCUデータ」を選択した場合、スキーマ表はすでに適切に移入されている必要があります。各スキーマの詳細は、リポジトリ作成ユーティリティのスキーマ、IDおよび表領域の理解に関する項を参照してください。

    ヒント:

    高可用性環境の場合は、Oracle RACデータベースのデータ・ソース構成に関する追加情報について、『高可用性ガイド』の次の項を参照してください。

    • Oracle RACでのGridLinkデータ・ソースの構成

    • マルチ・データ・ソースの構成

    この画面のその他のオプションの詳細は、JDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

  8. 「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したばかりのデータ・ソース接続をテストします。

    「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、コンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

  9. 「資格証明」画面で、次の2つのキーを作成します。

    1. スーパーバイザ・ユーザーのキーはすでに存在します。次のように資格証明を変更します。

      1. ユーザー名としてSUPERVISOR (すべて大文字)を指定します。これは、最初にスーパーバイザ・アカウントに割り当てられたデフォルトの名前で、新しいスーパーバイザ・アカウントを作成しないかぎり変更できません。

      2. パスワードは、スキーマの作成中にRCUの「カスタム変数」画面に指定されたものと同じパスワードである必要があります(「スキーマを作成するためのリポジトリ作成ユーティリティの各画面の移動」の手順のステップ6を参照)。

    2. 次のように、2番目の資格証明を作成します。

      1. プラス記号(+)アイコンをクリックして新しい資格証明を追加します。

      2. 「キー名」フィールドに、このドメインの名前をキーとして入力します。

      3. 「ユーザー名」および「パスワード」フィールドに、管理者ユーザーのユーザー名およびパスワードを入力します。

      4. ストア名としてoracle.odi.credmapを選択します。

  10. 目的のトポロジに応じたドメインの構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

    • 管理サーバー

      これは、管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。

    • ノード・マネージャ

      これは、ノード・マネージャを構成するために必要です。

    • 管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence

      これはOracle Data Integrator管理対象サーバーの構成で必要です。

  11. 「管理サーバー」画面で、「リスニング・アドレス」の横にあるドロップダウン・リストを選択し、管理サーバーが存在するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は使用しないでください。

    管理サーバーにサーバー・グループは指定しないでください。

  12. 「ノード・マネージャ」画面は、構成するノード・マネージャのタイプと、そのノード・マネージャの資格証明を選択するために使用できます。

    「ノード・マネージャ・タイプ」に「ドメイン当たり(P)」を選択し、ノード・マネージャ資格証明を指定します。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、ノード・マネージャに関する項を参照してください。

    ノード・マネージャのタイプの詳細は、ノード・マネージャの概要に関する項を参照してください。

  13. 「管理対象サーバー」画面で、ODI_server1という名前の新しい管理対象サーバーが作成されます。

    1. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、管理対象サーバーを配置するホストのIPアドレスを選択します。「すべてのローカル・アドレス」は使用しないでください。

    2. 「サーバー・グループ」ドロップダウン・リストで、JRF-MAN-SVRを選択します。このサーバー・グループでは、Oracle JRFサービスが、作成する管理対象サーバーにターゲット指定されます。

      サーバー・グループは、定義済アプリケーション・サービス・グループを各定義済サーバー・グループにマップすることにより、Fusion Middlewareアプリケーションおよびサービスを1つ以上のサーバーにターゲット指定します。必要に応じて、特定のアプリケーション・サービス・グループを複数のサーバー・グループにマップできます。特定のサーバー・グループにマップされた任意のアプリケーション・サービスは、そのグループに割り当てられたすべてのサーバーに自動的にターゲット指定されます。詳細は、「アプリケーション・サービス・グループ、サーバー・グループおよびアプリケーション・サービス・マッピング」を参照してください

    これらのサーバー名は、このドキュメント全体で引用されるため、別の名前を選択したときには、それらの名前を必要に応じて置換してください。

    注意:

    管理対象サーバーのIPアドレスおよびポート番号をメモしておく必要があります。この情報はODIエージェントを構成するときに必要になります。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

  14. 「クラスタ」画面を使用して、新しいクラスタを作成します。

    1. 「追加」ボタンをクリックします。

    2. 「クラスタ名」フィールドにODI_cluster1を指定します。

    3. 「クラスタ・アドレス」フィールドは、空白のままにしておきます。

    デフォルトでは、クラスタ内のサーバー・インスタンスは、ユニキャストを使用して相互に通信します。クラスタ通信を変更してマルチキャストを使用する場合は、ユニキャストまたはマルチキャストを選択するための考慮事項に関する項を参照してください。

    新しいクラスタは、Fusion Middleware Controlを使用して作成することもできます。この場合、クラスタ通信(ユニキャストまたはマルチキャスト)は、新しいクラスタの作成時に構成できます。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

  15. 「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用してODI_server1を新規クラスタODI_cluster1に割り当てます。

    1. 「クラスタ」ペインで、サーバーを割り当てるクラスタ(ここではODI_cluster1)を選択します。

    2. 「サーバー」ペインで次のいずれかを実行してODI_server1ODI_cluster_1に割り当てます。

      • ODI_server1を1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペインの選択したクラスタ(ODI_cluster_1)の下に移動します。

      • ODI_server1をダブルクリックして、クラスタ・ペインの選択したクラスタ(ODI_cluster_1)の下に移動します。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタへのサーバーの割当に関する項を参照してください。

  16. 「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。Coherenceクラスタのリスニング・ポートとして、デフォルトのポート番号の0をそのまま使用します。

    注意:

    ユニキャストのリスニング・ポートを0に設定すると、管理対象サーバーの各ポート番号にオフセットが作成されます。このオフセットは5000です。つまり、管理対象サーバーのポート番号として割当て可能な最大許容値は、65535ではなく60535になります。

    Coherence構成の詳細と次の手順については、表8-2を参照してください。

    注意:

    Coherenceのライセンス情報については、『』のOracle Coherenceに関する項を参照してください。

  17. 「マシン」画面を使用して、ドメイン内に新しいマシンを作成します。マシンは、ノード・マネージャでサーバーを起動または停止できるようにするために必要です。

    ヒント:

    高可用性環境を作成する際に目的のトポロジで必要になるマシンのリストがわかっているときには、この項の手順を実行して、この時点ですべてのマシンを作成できます。詳細は、オプションのスケール・アウト手順に関する項を参照してください。

    1. 「追加」ボタンをクリックして新しいマシンを作成します。

    2. 「名前」フィールドにODI_machine1を指定します。

    3. 「ノード・マネージャ・リスニング・アドレス」フィールドで、管理対象サーバーを構成するマシンのIPアドレスを選択します。

      localhostではなく、特定のインタフェースを選択する必要があります。これにより、Coherenceクラスタのアドレスが動的に計算されます。

    4. 「ノード・マネージャ・リスニング・ポート」フィールドのポート番号を確認します。

      この例に示されているポート番号5556は、このドキュメントの別の例でも引用されることがあります。このポート番号は、必要に応じて各自のポート番号に置換してください。

    注意:

    既存のドメインを拡張している場合は、既存のマシンにサーバーを割り当てることもできます。新しいマシンが不要な場合は、マシンを作成する必要はありません。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のマシンに関する項を参照してください。

  18. 「サーバーのマシンへの割当」画面で、管理サーバーと管理対象サーバーを、作成した新規マシンに割り当てます。

    1. 「マシン」ペインで、サーバーを割り当てるマシンを選択します。この場合、ODI_machine1になります。

    2. 「サーバー」ペインで、次のいずれかを実行して、AdminServerODI_machine1に割り当てます。

      • 「AdminServer」を1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「マシン」ペインの選択したマシン(ODI_machine1)の下に移動します。

      • 「AdminServer」をダブルクリックして、「マシン」ペインの選択したマシン(ODI_machine1)の下に移動します。

    3. 繰り返しODI_server1ODI_machine1に割り当てます。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、マシンへのサーバーの割当に関する項を参照してください。

  19. 「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

    変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

    ドメイン作成は、「作成」をクリックするまでは開始されません。

    ヒント:

    この画面のオプションの詳細は、構成サマリーに関する項を参照してください。

  20. 「構成に成功しました」画面に、構成した管理サーバーのドメイン・ホームの場所およびURLが表示されます。

どちらの項目もドメインでサーバーを起動するのに必要になるため、メモしておく必要があります。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

5.5 Java EEエージェントへのライブラリの追加

Java EEエージェント・テンプレートを生成する方法およびエージェントに対して追加ライブラリを指定する方法を学習します。

スタンドアロン・エージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントに対する追加ライブラリの指定の詳細は、「スタンドアロン・エージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントへのライブラリの追加」を参照してください。
Java EEエージェントに対して追加ライブラリを指定する方法は2つあります。最初の方法ではライブラリをドメイン・ライブラリに追加し、2番目の方法ではエージェント・テンプレートを生成してから、そのテンプレートを使用してWebLogicドメインを作成または拡張します。この項で説明する2番目の方法は、ODI Studioまたはgenerate_agent_wls_template.shスクリプトを使用して実行できます。
generate_agent_wls_template.shスクリプトを使用してJava EEエージェントのテンプレートを生成するには、次のサンプルに示すように、-domainLibrariesおよび-sharedLibraries引数でドメインと共有ライブラリを指定します。
./generate_agent_wls_template.sh  
  -agentName sample 
  -agentContextName context 
  -odiUser SUPERVISOR 
  -destinationJar /home/userName/NewFormaterJar.jar 
  -retryCount 10 
  -retryDelayMS 1 
  -createDatasourceForMasterRepository false 
  -masterDataSource jdbc/odiMasterRepository,oracle.jdbc.OracleDriver,jdbc:oracle:thin:@mycompany.com-isESSDependency false 
  -addToPath /home/userName 
  -domainLibraries /home/userName/odi/myDomain/userlib/myLib.jar 
  -sharedLibraries MessageBox

ODI Studioを使用してJava EEエージェントのテンプレートを生成し、エージェントの追加ライブラリを指定する手順:

  1. ODI Studioを起動します。
  2. 「サーバー・テンプレートの生成」を選択して、テンプレート生成ウィザードを起動します。
  3. エージェント情報ページで、Java EEエージェント名、データソースJNDI名、接続の再試行回数、スーパーバイザ・キーなどのエージェント情報を入力します。
  4. 「ライブラリおよびドライバ」・ページで、Java EEエージェントとともにデプロイするライブラリを外部ライブラリのリストから選択します。ライブラリ名の検証は、新しく追加されるライブラリ内に制限され、すでにデプロイされている共有ライブラリに対しては行われません。ドメイン・ライブラリまたは共有ライブラリを選択できます。ドメイン・ライブラリは、WebLogicドメインでデプロイされるライブラリであり、ドメイン内で実行されているすべてのアプリケーションに使用できるため、Java EEエージェントに使用可能です。ドメイン・ライブラリは、通常、変更頻度の低いJARファイルを追加する場合に使用されます。この方法を使用する場合、変更が有効になるように、ドメイン内のすべてのサーバーを再起動する必要があります。 共有ライブラリとは、エージェントをドメインにデプロイする前に、エージェント・デプロイメント・ディスクリプタで指定するライブラリのことです。共有ライブラリを使用すると、複数のアプリケーションがライブラリ・リソースを使用でき、重複が回避されます。共有ライブラリは、変更またはアップグレードが必要になる可能性のあるライブラリに対して使用されます。共有ライブラリを使用すると、サーバーを再起動せずにライブラリを変更できますが、アプリケーションの再起動が必要な場合があります
  5. 「次へ」をクリックして、データソース・ページを表示します。
  6. そのページで、エージェント・テンプレートに含めるデータソースの定義を選択します。このウィザードを使用して選択できるのはデータソースのみです。データソースを追加するには、データソースタブを使用します。
  7. 「次へ」をクリックして、テンプレート・ターゲットおよびサマリー・ページを表示します。
  8. そのページで、テンプレートを生成する必要がある場所を「ターゲット・テンプレート・パス」ボックスに指定します。
  9. 「終了」をクリックしてウィザードを閉じ、エージェント・テンプレートを生成します。

5.6 Java EEエージェントの起動

Java EEエージェントのWeblogic管理サーバーとWebLogic管理対象サーバーを起動する方法を学習します。

注意:

マスター・リポジトリで物理エージェントをまだ構成していない場合は、「ODI Studioを使用したマスター・リポジトリでのエージェントの作成」を参照してください。

この項には、次のタスクが含まれます:

5.6.1 ノード・マネージャの起動

ドメインのOracle Node Managerを起動する方法を学習します。

ドメインのノード・マネージャを起動するには、最初にドメインのDOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。次に、ノード・マネージャを次のように起動します:

UNIXオペレーティング・システムでは、次に示すようにnohupnm.outを出力ファイルとして使用します:

nohup ./startNodeManager.sh > nm.out&

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startNodeManager.cmd

注意:

Windowsオペレーティング・システムの場合、起動サービスとして動作するようにノード・マネージャを構成することをお薦めします。これによって、システムが再起動されるたびに、ノード・マネージャが自動で起動されます。

詳細は、「起動サービスとしてのノード・マネージャの実行」を参照してください。

ノード・マネージャの追加の構成オプションの詳細は、『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』を参照してください。

5.6.2 管理サーバーの起動

WebLogic管理サーバーを起動する方法を学習します。

管理サーバーを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

./startWebLogic.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startWebLogic.cmd

注意:

フォアグラウンドで./startWebLogic.shを実行する場合、制御は端末に戻りません。端末を終了する場合、管理サーバーも終了します。そのため、端末が閉じてもサーバーの停止を回避するためにバックグラウンドで起動スクリプトを実行することをお薦めします。

「本番モード」を「ドメイン・モードおよびJDK」画面で選択した場合、「管理者アカウント」画面で指定したように、管理ユーザーのログイン資格証明の入力を求められます。

ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、管理サーバーの起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。

管理サーバー・コンソールにアクセスすることによって、管理サーバーが起動されて実行中であることを確認できます。URLは、「構成に成功しました」画面に表示されます。

注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

http://administration_server_host:administration_server_port/console

デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

管理コンソールの使用方法の詳細は、Oracle WebLogic Serverの管理コンソールのスタート・ガイドに関する項を参照してください。

5.6.3 ODI管理対象サーバーの起動

ODI管理対象サーバーを起動する方法を学習します。

WebLogic管理対象サーバーを起動する手順:

  1. Oracle Fusion Middleware Controlにログインします。
    http://administration_server_host:administration_server_port/em
    

    管理サーバーのホストおよびポート番号は、「構成に成功しました」画面のURLに表示されたものです。デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

    ログイン資格証明は、「管理者アカウント」画面に表示されたものです。

  2. ターゲット・ナビゲーションを起動し、ODI_server1サーバー(WebLogic管理対象サーバー)が表示されるまでドメインを展開します。
    ターゲット・ナビゲーション・パネル
  3. ODI_server1サーバーを選択し、サーバーのページを表示します。
  4. そのページで、起動を選択して、ODI_server1サーバーを起動します。
    ODIの起動
  5. ターゲット・ナビゲーション・ページでodi_domainを選択し、開始したサーバーが起動して稼働中であることを確認します。
    ODIのモニター

ヒント:

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用したOracle Fusion Middlewareの管理の詳細は、『Fusion Middleware ControlによるOracle Fusion Middlewareの管理』を参照してください。

5.7 次の手順の実行

ドメインの管理と構成、および開発用にOracle Data Integrator環境を準備するためのその他のタスクについて学習します。

「基本的な管理タスクの実行」には基本的な管理タスクが含まれています。ドメインが適切に構成されていることを確認するには、この項で説明されているタスクについて理解し、必要に応じてそれらのタスクを実行してください。

「追加ドメイン構成タスクの実行」には、その他のOracle Fusion Middleware製品および機能を利用する追加のドメイン構成タスクが含まれています。

「開発用のOracle Data Integratorの準備タスク」には、開発用にOracle Data Integrator環境を準備するために役立つ共通タスクが含まれています。

「高可用性の環境の準備」には、使用中の環境を高可用性環境に移行する準備に役立つ重要なタスクが含まれています。