17 リソース・カタログの使用

この章では、WebCenter Portalでリソース・カタログを作成、変更および管理する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

• リソース・カタログについて

• リソース・レジストリについて

• デフォルト・リソース・カタログの設定

• リソース・カタログの作成

• リソース・カタログの編集

• リソース・カタログの管理

権限

共有ナビゲーション・モデルでこの章のタスクを実行するには、アプリケーション・レベルのCreate, Edit, and Delete Resource Catalogs権限が必要です。Application Specialistロールを持つユーザーには、この権限がデフォルトで付与されます。アプリケーション・レベルの権限の詳細は、『Oracle WebCenter Portalの管理』のアプリケーション・ロールと権限の概要に関する項を参照してください。

この章のタスクを実行するには、次のいずれかのポータル・レベルの権限が必要です。

• Assets: Create, Edit, and Delete Assets、またはCreate AssetsおよびEdit Assets (標準権限)

  または

• Resource Catalogs: Create, Edit, and Delete Resource CatalogsまたはCreate Resource CatalogsとEdit Resource Catalogs (アドバンスト権限).

ポータル・レベルの権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。

17.1 リソース・カタログについて

リソース・カタログはコンポーネントやコネクションを公開するポータル・アセットで、ここから、ページ、ページ・テンプレート、ページ・スタイルおよびタスク・フローに移入するものを選択できます。リソース・カタログにリストされたアイテムは、総称してリソースと呼ばれます。

リソース・カタログが共有アセット(すべてのポータルで使用可能)の場合、すべてのポータルの「アセット」ページにもポータル固有のリソース・カタログとともに表示されます。共有アセットは、ポータルの「アセット」ページからは編集できません。共有アセットを編集するには、「共有アセットの編集」を参照してください。

ページ、ページ・テンプレート、ページ・スタイルまたはタスク・フローを編集する際に使用可能なリソース・カタログは、ポータル管理設定によって確立され、組込みリソース・カタログまたはカスタム・リソース・カタログになります。

ページ、ページ・テンプレート、ページ・スタイルまたはタスク・フローを編集するとき、任意のリージョンで「コンテンツの追加」をクリックするか、「カタログの表示」アイコンをクリックすると、リソース・カタログが表示されます。リソース・カタログは、リソースを分類するフォルダおよびサブフォルダで編成されます。フォルダをクリックしてリソース・カテゴリを展開し、追加するリソースを選択できます。

リソース・カタログ・メニュー・バーのアイコンを使用して、リソース・カタログの階層を上へ戻ることもできます。リソースを名前や説明から探すには、「検索」フィールドを使用します。リソース・カタログを更新して新しく追加したリソースを含めるには、「リフレッシュ」アイコンをクリックします。

図17-1は、デフォルト・ポータル・カタログ(「組込みリソース・カタログについて」で説明している組込みリソース・カタログの一種)を示しています。

図17-1 デフォルト・ポータル・カタログ

17.1.1 組込みリソース・カタログについて

WebCenter Portalには、3つの組込みリソース・カタログがあります。

• デフォルト・ポータル・カタログ

• デフォルトのホーム・ポータル・カタログ

• デフォルトのページ・テンプレート・カタログ

表17-1では、3つの組込みリソース・カタログを示して比較しています。

注意:

これらのカテゴリとリソースのサブセットを含む個別のニーズに固有のカスタム・リソース・カタログも作成でき、またリソース・レジストリからリソースを追加してページやページ・テンプレートで使用可能にすることも可能です。「リソース・カタログの作成」と「デフォルト・リソース・カタログの設定」を参照してください。

表17-1 組込みリソース・カタログ

デフォルト・ポータル・カタログ	デフォルトのホーム・ポータル・カタログ	デフォルトのページ・テンプレート・カタログ
デフォルト・ポータル・カタログはデフォルトでポータル・ページに割り当てられています。ポータル内のページやタスク・フロー・アセットに追加するリソースが含まれています。	デフォルトのホーム・ポータル・カタログはデフォルトでホーム・ポータルのページに割り当てられています。個人またはビジネス・ロール・ページを追加するためのリソースが含まれています。 ホーム・ポータルの詳細は、『Oracle WebCenter Portalの使用』のWebCenter Portalの探究に関する項を参照してください。	デフォルトのページ・テンプレート・カタログはデフォルトでページ・テンプレートおよびページ・スタイルに割り当てられています。特にページ・テンプレートやページ・スタイルで使用されるリソースへのアクセスを提供する「ナビゲーション」フォルダや「ポータル・コンポーネント」フォルダが含まれています。 ページ・テンプレートおよびページ・スタイルの詳細は、「ページ・テンプレートの使用」および「ページ・スタイルの使用」を参照してください。
デフォルト・ポータル・カタログで統合カテゴリを使用できるのは、1つ以上のビジネス・オブジェクトまたはデータ・コントロールまたはその両方が作成されている場合のみです。

表17-2は、デフォルト・リソース・カタログの各カテゴリを説明しています。

表17-2 組込みリソース・カタログ内のリソース

フォルダ	説明
アラートと更新	アラートおよび通知を追跡する、次のタスク・フローが含まれます。 アクティビティ・ストリームとアクティビティ・ストリーム - クイック・ビュー: コネクションのアクティビティ、ポータル内でのアクションおよびビジネス・アクティビティを表示します。詳細は、「ポータルへのアクティビティの追加」を参照してください。 お知らせ: 現在のポータルのお知らせを表示します。詳細は、「ポータルへのお知らせの追加」を参照してください。このリソースをデフォルト・ポータル・カタログで使用できるのは、ポータルで「お知らせ」が有効になっている場合のみです(「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照)。 人気のトピックおよび最近のトピック: 最も頻繁にアクセスしたトピックおよび最近アクセスしたトピックをリストします。詳細は、「ポータルへのディスカッション・フォーラムの追加」を参照してください。これらのリソースをデフォルト・ポータル・カタログで使用できるのは、ポータルで「ディスカッション」が有効になっている場合のみです(「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照)。 RSS: 外部ソースおよびWebCenter Portalのツールとサービスのフィードを表示します。詳細は、「ポータルへのRSSフィードの追加」を参照してください。 サブスクリプション・ビューア: 「サブスクリプション・プリファレンス」ページの「現在のサブスクリプション」タブに示すように、現在のユーザーのサブスクリプションが表示され、ユーザーは特定の通知のサブスクライブを解除できます。詳細は、「ポータルへの通知の追加」を参照してください。
分析	レスポンス時間、使用動作など、様々なメトリックの追跡および表示を支援するタスク・フローが含まれます。 ブログ・メトリック ディスカッション・フォーラム・メトリック ドキュメント・メトリック ログイン・メトリック ページ・トラフィック ポータル・レスポンス時間 ポータル・トラフィック(サマリー) ポータル・トラフィック(詳細) ポートレット・インスタンス・レスポンス時間 ポートレット・インスタンス・トラフィック ポートレット・レスポンス時間 ポートレット・トラフィック 検索メトリック Wikiメトリック 詳細は、「ポータルへの分析の追加」を参照してください。
アプリケーション統合 このカテゴリは、デフォルト・ページ・テンプレート・カタログでは使用できません。	「データ・プレゼンタの視覚化」コンポーネント(空データ視覚化のデフォルトの開始点)が含まれます。 データ・プレゼンタの視覚化 詳細は、「データ視覚化の使用」を参照してください。
コンテンツ管理	フォルダおよびファイルのアクセス、追加および管理に使用したり、事前定義されたテンプレートでコンテンツを表示するタスク・フローが含まれています。 コンテンツ・マネージャ: ドキュメントを表示および管理して構成可能にします。このリソースは、デフォルト・ページ・テンプレート・カタログでは使用できません。 コンテンツ・プレゼンタ: ドキュメントを選択して事前定義済テンプレートに表示します。 イメージ: ユーザーによるイメージのコントリビュートを可能にします。 スタイル・テキスト: ユーザーによるスタイル設定済テキストのコントリビュートを可能にします。 テキスト: ユーザーによるリッチ・フォーマット・テキストのコントリビュートを可能にします。 詳細は、「ポータルでのコンテンツの使用」を参照してください。
統合 デフォルト・ポータル・カタログでこのカテゴリを使用できるのは、1つ以上のビジネス・オブジェクトまたはデータ・コントロールまたはその両方が作成されている場合のみです。	ポータル・アセットとして作成されたビジネス・オブジェクトおよびデータ・コントロールが含まれます。 「ビジネス・オブジェクト」フォルダ: ポータルの「アセット」ページで使用可能なビジネス・オブジェクトが含まれます。ビジネス・オブジェクトを選択して、現在のページに表示します。詳細は、「ビジネス・オブジェクトの使用」を参照してください。 「データ・コントロール」フォルダ: ポータルの「アセット」ページで使用可能なデータ・コントロールが含まれます。データ・コントロールを選択し、現在のページに表示します。詳細は、「Webサービス・データ・コントロールの使用」を参照してください。
ナビゲーション このカテゴリは、デフォルト・ページ・テンプレート・カタログのみで使用できます。	ページ・テンプレートに追加できる次の組込みナビゲーション・タスク・フローが含まれます。 ナビゲーション・ブレッドクラム: 一連の水平リンクまたは垂直リンクが表示され、このリンクにより、ナビゲーション階層でのユーザーの現在位置がわかります。ブレッドクラムは、階層が深い場合および特定の場所に戻る場合に特に便利です。 ナビゲーション・メニュー: ナビゲーション・リンクが一連のタブ、メニュー、バー、ボタン、選択肢として、またはリストとして表示されます。メニュー・ナビゲーションは、アイテムの数がわかっていて、すべてのオプションを表示するのに十分な余裕がある場合に適しています。 ナビゲーション・ツリー: ナビゲーション・リンクを階層構造で表示します。ツリー・ナビゲーションは一般にページ・テンプレートの左ペインに表示され、これにより複雑な構造に比較的簡単にアクセスできます。 詳細は、「ページ・テンプレートへのナビゲーションの追加」を参照してください。
ポータル・コンポーネント このカテゴリは、デフォルト・ページ・テンプレート・カタログのみで使用できます。	ポータル・ページ、ページ・テンプレートおよびページ・スタイルに追加できるポータル・コンポーネントが含まれます。 使用できるすべてのポータル・コンポーネントの詳細は、「ポータル・コンポーネント」を参照してください。
ソーシャルとコミュニケーション	ユーザー間のソーシャル・ネットワーキングおよびコミュニケーションを可能にする次のリソースが含まれています。 「リスト」フォルダ: 作成されたポータル・リストが含まれます。リストを選択して、現在のページに表示します。詳細は、「ポータルへの情報リストの追加」を参照してください。このフォルダをデフォルト・ポータル・カタログで使用できるのは、ポータルで「リスト」が有効になっている場合のみです(「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照)。 コネクション、コネクション - カード、コネクション - 詳細ビューおよびコネクション - クイック・ビュー: コネクションを表示および管理し、コネクション・リストを作成します。詳細は、「ポータルへのコネクションの追加」を参照してください。 イベントおよびイベント - ミニ・ビュー: 個人の会議、アポイントメント、その他のイベントをスケジュールするためのカレンダまたはリストを追加します。ミニ・ビューを追加して、ポータル・イベントを作成および管理します。詳細は、「ポータルへのカレンダとイベントの追加」を参照してください。 フォーラム: 人気の、最近の、または監視しているトピックおよびフォーラムを表示します。詳細は、「ポータルへのディスカッション・フォーラムの追加」を参照してください。このリソースをデフォルト・ポータル・カタログで使用できるのは、ポータルで「ディスカッション」が有効になっている場合のみです(「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照)。 メール: 個人メールを表示、返信および管理します。詳細は、「ポータルへのメールの追加」を参照してください。このリソースは、デフォルト・ポータル・カタログでは使用できません。 メンバー: 現在のポータルのすべてのメンバーをリストします。詳細は、「「ポータル・メンバー」タスク・フローの使用」を参照してください。このリソースは、デフォルトのホーム・ポータル・カタログでは使用できません。 メッセージ・ボードおよびメッセージ・ボード - クイック・ビュー: メッセージを表示および管理します。詳細は、「ポータルへのメッセージとフィードバックの追加」を参照してください。 組織ビュー: 組織の階層内での現在のユーザーの地位、すなわち組織図全体を詳細に表示し、現在のユーザーのプロファイル情報、住所、ユーザーのロケールでの現在時刻、および自己紹介コメントのサマリーを現在のユーザーの完全なプロファイルへのリンクとともに表示します。詳細は、「ポータルへのプロファイルの追加」を参照してください。 プロファイル、プロファイル - ギャラリおよびプロファイル - スナップショット: ユーザーのプロファイル詳細を表示し、写真をアップロードし、(可能な場合)プロファイル詳細を編集します。詳細は、「ポータルへのプロファイルの追加」を参照してください。 パブリッシャ: メッセージ、ドキュメントおよびURLをアクティビティ・ストリームに公開します。詳細は、「パブリッシャについて」を参照してください。 監視フォーラムおよび監視トピック: 現在のユーザーによって監視されているディスカッション・フォーラムおよびトピックを追加します。詳細は、「ポータルへのディスカッション・フォーラムの追加」を参照してください。このリソースをデフォルト・ポータル・カタログで使用できるのは、ポータルで「ディスカッション」が有効になっている場合のみです(「ポータルで使用可能なツールとサービスの有効化および無効化」を参照)。
タグ付けと検索	WebCenter Portalおよびその他のソースを効果的に検索できるタスク・フローが含まれます。 「保存済検索」フォルダ: 作成された保存済検索が含まれます。保存済検索を選択し、現在のページに検索結果を表示します。 すべての保存済検索: 保存済検索のリストを表示します。詳細は、「非ファセット検索のタスク・フローの使用」を参照してください。 同様のタグ付きアイテム: 少なくとも1つのタグが現在のページと共通するアイテムを表示します。詳細は、「ポータルへのタグ付けの追加」を参照してください。 タグ・クラウド: すべてのユーザーによって作成されたタグを表示します。詳細は、「ポータルへのタグ付けの追加」を参照してください。 タグ・クラウド関連リソース: 「タグ・クラウド」タスク・フローで選択されたタグのリソースを表示します。詳細は、「ポータルへのタグ付けの追加」を参照してください。 タグ: 現在のユーザーによって作成されたタグを表示します。詳細は、「ポータルへのタグ付けの追加」を参照してください。
UIコンポーネント	次のリソースが含まれています。 「ポートレット」フォルダ: 複数のソースからデータを有効かつ関連性のある形で表示する手段を提供するポートレットと、ポートレット・プロデューサを登録および管理するための管理者レベルのツールが含まれます。ポートレットを選択して、現在のページに表示します。 「タスク・フロー」フォルダ: 「アセット」または「共有アセット」ページで実行時に作成されたタスク・フローが含まれます。この視覚化は、様々なデータ・ソースからデータを収集し、チャート、表、グラフなどの各種レイアウトに公開することによって作成されます。タスク・フローを選択して、現在のページに表示します。詳細は、「タスク・フローについて」を参照してください。 OmniPortlet: 様々なデータ・ソース(SQL、XML、Webサービス、スプレッドシート、Webページなど)から複数の異なるレイアウト(カスタマイズ可能なチャートや表など)にデータを公開します。詳細は、「OmniPortletの使用」を参照してください。
Web開発	イメージ、HTML、リンクなどの動的コンテンツをページに追加するコンポーネントに加えて、言語の選択や独自のコンテンツの追加領域など、エンド・ユーザーが実行時に変更可能なコンポーネントも含まれます。 ボックス 言語の変更 HTMLマークアップ ハイパーリンク リンク 移動可能ボックス セパレータ Webページ これらのコンポーネントの詳細は、「ページでのWeb開発コンポーネントの使用」を参照してください。

17.2 リソース・レジストリについて

リソース・レジストリは、WebCenter Portalで使用可能なすべてのリソースの中心となるリポジトリです。これには、カスタム・リソース・カタログに追加可能なすべてのリソースが含まれます。組込みリソースを含めることに加えて、タスク・フロー、アプリケーション統合コンポーネント、ポートレットなどがWebCenter Portalで作成されるか、共有ライブラリとしてOracle JDeveloperからデプロイされると、リソース・レジストリが動的に更新されてこれらが含まれます。結果として、WebCenter Portalで作成および公開されたリソースはすぐに使用できます。

カスタム・リソース・カタログの「編集」ダイアログ(図17-2)で、「追加」メニューをクリックして「ライブラリから追加」を選択して、リソース・レジストリを開きます(図17-3)。

図17-2 リソース・レジストリにアクセスするための「ライブラリから追加」オプション

「図17-2 リソース・レジストリにアクセスするための「ライブラリから追加」オプション」の説明

図17-3 「リソース・カタログ・アイテムの追加」ダイアログ(リソース・レジストリ)

「図17-3 「リソース・カタログ・アイテムの追加」ダイアログ(リソース・レジストリ)」の説明

表17-3は、リソース・レジストリ内のフォルダについて説明しています。

表17-3 リソース・レジストリのフォルダ

リソース・フォルダ	説明
分析	分析タスク・フローをすべて表示します。これらのタスク・フローでは、レスポンス時間、使用動作など、WebCenter Portalの様々なメトリックの追跡および表示を支援します。詳細は、「ポータルへの分析の追加」を参照してください。
コンポーネント	ページ、テンプレート、ページ・スタイルおよびタスク・フローの設計に使用可能なコンポーネントの選択内容をリストします。詳細は、「ページでのWeb開発コンポーネントの使用」を参照してください。
コネクション	使用可能なすべてのリポジトリ接続をリストします。ポートレット、外部アプリケーション、一部のWebCenter Portalのツールやサービスなど多くのリソースでは、関連する情報が格納されているデータベース・スキーマへの接続が必要です。 様々なリソースについて説明している章では、そのリソースに接続が必要がどうかに関する情報が提供されています。
データ・コントロール	WebCenter Portalで使用できるすべてのデータ・コントロールをリストします。これには、実行時に作成されたデータ・コントロールや、JDeveloperからデプロイされたデータ・コントロールが含まれます。 デザインタイム: 少なくとも、このフォルダには、組込みのWebCenter Portalのツールやサービスのデータ・コントロールが表示されます。また、アプリケーション開発者がJDeveloperで作成し、WebCenter Portalにデプロイした可能性のあるデータ・コントロールも表示されます。 WebCenter Portalのツールおよびサービスで使用できるデータ・コントロールの詳細は、このガイドの該当する章を参照してください。 JDeveloperで作成したカスタム・データ・コントロールを公開するには、データ・コントロールを含むアプリケーションを、共有ライブラリとしてWebCenter Portalインスタンスにデプロイする必要があります。これで、このデータ・コントロールはリソース・レジストリに自動的に含められます。このデータ・コントロールは、カスタム・カタログにリソース・レジストリから追加できます。 WebCenter Portalには、WebCenter Portal共有ライブラリのデプロイおよびアンデプロイ専用のテンプレートが用意されています。データ・コントロールをWebCenter Portalにデプロイするには、このワークスペースを使用する必要があります。詳細は、『Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発』の共有ライブラリの開発に関する項を参照してください。 ランタイム: リソース・カタログでランタイム・データ・コントロールを追加すると、ユーザーは、表、グラフ、ボタンなどの様々な視覚化を使用してそれらをタスク・フローで使用できるようになります。 詳細は、「Webサービス・データ・コントロールの使用」を参照してください。 このフォルダは、WebCenter Portalインスタンスにランタイム・データ・コントロールがない場合は空になります。
ドキュメント	現在のユーザーがアクセスできるすべてのドキュメントをリストします。詳細は、「ポータルでのコンテンツの使用」を参照してください
リスト	使用可能なリストをすべて表示します。詳細は、「ポータルへの情報リストの追加」を参照してください。
ナビゲーション	使用可能なすべてのナビゲーション・モデルをリストします。これらのリソースは、デフォルトのページ・テンプレート・カタログで使用できます。詳細は、「組込みナビゲーション・タスク・フローのページ・テンプレートへの追加」を参照してください。
ページレット・プロデューサ	登録済のすべてのページレット・プロデューサをリストします。詳細は、「ページレットの使用」を参照してください。
ポータル・コンポーネント	通常はページ・テンプレートで使用されるメニュー、リンク、著作権メッセージなどのコンポーネントをリストします。これらのリソースは、「テンプレート開発」という名前のフォルダにあるデフォルトのページ・テンプレート・カタログで使用できます。 詳細は、「ポータル・コンポーネント」を参照してください。
ポートレット・プロデューサ	登録済のすべてのポートレット・プロデューサをリストします。
リソース・カタログ	使用可能なすべてのリソース・カタログをリストします。カタログ内には、複数のリソース・カタログを埋め込むことができます。
保存済検索	すべての保存済検索を表示します。詳細は、「ポータルへの検索の追加」を参照してください。
タスク・フロー	WebCenter Portalで使用できるすべてのタスク・フローをリストします。これには、実行時に作成されたタスク・フローや、JDeveloperからデプロイされたデータ・コントロールが含まれます。 デザインタイム: 少なくとも、このフォルダには、組込みのWebCenter Portalのツールやサービスのタスク・フローが表示されます。また、アプリケーション開発者がJDeveloperで作成し、WebCenter Portalにデプロイした可能性のあるタスク・フローも表示されます。 WebCenter Portalのタスク・フローの詳細は、このガイドの該当する章を参照してください。 JDeveloperで作成したカスタム・タスク・フローを公開するには、タスク・フローを含むアプリケーションを、共有ライブラリとしてWebCenter Portalインスタンスにデプロイする必要があります。これで、このタスク・フローはリソース・レジストリに自動的に含められます。このタスク・フローは、カスタム・カタログにリソース・レジストリから追加できます。 WebCenter Portalには、WebCenter Portal共有ライブラリのデプロイおよびアンデプロイ専用のワークスペースが用意されています。タスク・フローをWebCenter Portalにデプロイするには、このワークスペースを使用する必要があります。詳細は、『Oracle JDeveloperによるWebCenter Portalアセットとカスタム・コンポーネントの開発』の共有ライブラリの開発に関する項を参照してください。 ランタイム: 詳細は、「タスク・フローについて」を参照してください。 このフォルダは、WebCenter Portalインスタンスにランタイム・タスク・フローがない場合は空になります。

17.3 デフォルト・リソース・カタログの設定

ユーザーが新しいページ、ページ・テンプレート、パージ・スタイルまたはタスク・フロー・アセットを作成すると、デフォルト・リソース・カタログによって、そこに何を追加できるかが判別されます。

この項には次のトピックが含まれます:

• ポータルのデフォルト・リソース・カタログの設定

• すべてのポータルのデフォルト・リソース・カタログの設定

17.3.1 ポータルのデフォルト・リソース・カタログの設定

権限

このタスクを実行するには、ポータル・マネージャであるか、ポータルのAdministration: Manage Security and ConfigurationまたはAdministration: Manage Configurationのいずれかの権限を持つメンバーである必要があります。

権限の詳細は、「ポータルのロールと権限について」を参照してください。

すべてのポータルには、デフォルトのリソース・カタログを含むデフォルトのアセットのセットがあります。ポータルの作成時、アプリケーション・レベルのデフォルト・リソース・カタログの設定が最初に継承されます。

ポータルにカスタム・リソース・カタログを作成した場合、それをポータルのページ、ページ・テンプレート、ページ・スタイルおよびタスク・フロー・アセットで使用できるデフォルト・リソース・カタログに設定できます。詳細は、「ポータルのリソース・カタログの変更」を参照してください。

17.3.2 すべてのポータルのデフォルト・リソース・カタログの設定

注意:

このタスクを実行するには、システム管理者(Administratorロールを持つ、あるいはPortal Server: Manage All権限またはPortal Server: Manage Configuration権限を持つ)である必要があります。

デフォルト・リソース・カタログは、次のアプリケーション・レベルに設定できます。

• すべてのポータルのページ

• ホーム・ポータルのページ

• ビジネス・ロール・ページ

• すべてのポータルのページ・テンプレート

• ホーム・ポータルのページ・テンプレート

システム管理者は、アプリケーション・レベルのデフォルト・リソース・カタログの設定を変更できます(『Oracle WebCenter Portalの管理』のデフォルト・リソース・カタログの選択に関する項を参照)。

17.4 リソース・カタログの作成

組込みリソース・カタログが要件に適合しない場合には、独自のカタログを作成できます。リソース・カタログを作成する際は、最初から構築するか、既存のリソース・カタログを拡張します。

リソース・カタログは、アプリケーション・レベルまたはポータル・レベルで作成できます。アプリケーション・レベルのリソース・カタログは、ポータルが明確に除外されていないかぎり、すべてのポータルで使用できます。ポータル・レベルのリソース・カタログは、作成元のポータルでのみ使用できます。

リソース・カタログを作成する手順は次のとおりです。

1. 次のいずれかに移動します。

   • アプリケーション・レベルのリソース・カタログを作成するには、「共有アセット」ページに移動します。詳細は、「共有アセットへのアクセス」を参照してください。

   • ポータル・レベルのリソース・カタログを作成するには、それを作成するポータルの「アセット」ページに移動します。詳細は、「ポータル・アセットへのアクセス」を参照してください。

2. 左側のパネルで、「構造」の下の「リソース・カタログ」をクリックします。
3. ツールバーで、「作成」(図17-4)をクリックします。

   図17-4 リソース・カタログの作成

   
   「図17-4 リソース・カタログの作成」の説明
4. 新規リソース・カタログの作成ダイアログ(図17-5)で、「名前」フィールドに、リソース・カタログの名前を入力します。

   この名前は、「アセット」ページまたは「共有アセット」ページに、リソース・カタログの選択時にはリストに表示されます。名前は、できるだけわかりやすいものにする必要があります。

   図17-5 「新規リソース・カタログの作成」ダイアログ

   
   「図17-5 「新規リソース・カタログの作成」ダイアログ」の説明
5. 「説明」フィールドに、リソース・カタログの説明を入力します。

   この説明は、「アセット」または「共有アセット」ページ内で名前の下に、リソース・カタログの選択時にはツールチップとして表示されます。ユーザーがこの特定のリソース・カタログを使用するかどうかを判断する上で、この説明が役立つものであることが必要です。

6. 必要に応じて、「コピー元」リストから、新しいリソース・カタログの開始点として使用する既存のリソース・カタログを選択します。空白のままにすると、新しい空のリソース・カタログが作成されます。

   ヒント:

   「アセットのコピー」の説明に従って、既存のリソース・カタログのコピーを作成することもできます。

7. 「続行」をクリックします。

   新しく作成したリソース・カタログが、「アセット」または「共有アセット」ページにリストされます。

   「使用可能」列のチェック・ボックスが空白の場合は、それが未公開であり、他のユーザーは使用できないことを示します。リソース・カタログを公開するには、チェック・ボックスをクリックします。リソース・カタログの公開の詳細は、「アセットの表示および非表示」を参照してください。

   最初に作成すると、新しいリソース・カタログは空白か、「コピー元」リストから選択したリソース・カタログと同一のいずれかになります。リソース・カタログを作成する次の手順は、要件に合せて編集することです。詳細は、「リソース・カタログの編集」を参照してください。

8. 新しいリソース・カタログを使用して、ポータル内のページ、ページ・テンプレート、ページ・スタイルまたはタスク・フロー・アセットにコンポーネントを追加する方法の詳細は、「デフォルト・リソース・カタログの設定」を参照してください。

17.5 リソース・カタログの編集

組込みのリソース・カタログは編集できませんが、カスタム・リソース・カタログを作成して(「リソース・カタログの作成」を参照)、必要に応じてその構造とコンテンツを定義できます。リソース・カタログに含めるリソースにより、ユーザーがページおよびページ・テンプレートに含めることができる対象が決まります。

この項には次のトピックが含まれます:

• リソース・カタログへのリソースの追加

• カスタム・コンポーネントの作成

• フォルダの作成

• リソースのプロパティの設定

• リソースの再配置

• リソースのコピー

• リソースの削除

• リソース・カタログのプレビュー

17.5.1 リソース・カタログへのリソースの追加

次の項で説明するように、様々なタイプのリソースをリソース・カタログに追加できます。

• タスク・フローのリソース・カタログへの保存

• リソース・レジストリからのリソースの追加

17.5.1.1 タスク・フローのリソース・カタログへの保存

ページの編集中にカスタム・タスク・フローをリソース・カタログに保存するには「カスタマイズしたタスク・フローのリソース・カタログへの保存」を参照してください。

17.5.1.2 リソース・レジストリからのリソースの追加

リソース・レジストリから、様々なタイプのリソースをカスタム・リソース・カタログに追加できます。

リソースをリソース・レジストリからカスタム・リソース・カタログに追加するには、次の手順を実行します。

1. 次のいずれかに移動します。

   • リソースをアプリケーション・レベルのリソース・カタログに追加するには、「共有アセット」ページに移動します。詳細は、「共有アセットへのアクセス」を参照してください。

   • リソースをポータル・レベルのリソース・カタログに追加するには、それを所有するポータルの「アセット」ページに移動します。詳細は、「ポータル・アセットへのアクセス」を参照してください。

2. 左側のパネルで、「構造」の下の「リソース・カタログ」をクリックします。
3. 編集するリソース・カタログの行で「編集」クイック・リンクをクリックします。
4. 「編集」ダイアログで、「追加」メニューから「ライブラリから追加」を選択します(図17-2)。

   ヒント:

   新しいフォルダ内にリソースを追加するには、最初に「フォルダ」を選択してフォルダを選択してから、「追加」をクリックします。

5. 「リソース・カタログ・アイテムの追加」ダイアログ(図17-3)の左側のパネルで、リソースのタイプを選択します。
6. 右側のパネルで、リソース・カタログに追加するリソースに移動します。

   ヒント:

   オペレーティング・システムに適した複数選択のショートカット・キー([Ctrl]を押しながらクリックなど)を使用して、複数のリソースを選択できます。

7. 必要に応じて、「名前」フィールドに、リソース・カタログでそのリソースに使用する別の名前を入力します。これにより、ライブラリ内のリソースの名前が変更されることはありません。

   注意:

   複数のリソースを選択した場合、この時点ではリソース名を変更できません。ただし、後で編集できます。詳細は、「リソースでのプロパティの設定」を参照してください。

8. 「追加」をクリックします。

   注意

   • リソース・カタログでは、データ・コントロールを2回以上追加しないでください。データ・コントロールは何回でもリソース・カタログに追加されますが、リソース・カタログを使用してページまたはタスク・フローに移入するとき、そのようなデータ・コントロール・インスタンスからアクセッサ、メソッドまたは属性を追加できません。

   • 「デザインタイム」データ・コントロール・フォルダには、すべてのWebCenter Portalツールおよびサービス・データ・コントロールがリストされます。ただし、データ・コントロールのConnectionsNetworkDCおよびKudosServiceDCを実行時に追加することはサポートされていません。これらのデータ・コントロールは、ページまたはタスク・フローに追加しないでください。

9. 完了したら、「保存して閉じる」をクリックします。
10. 編集されたリソース・カタログを使用してポータルのページまたはページ・テンプレートにリソースを追加するには、「デフォルト・リソース・カタログの設定」を参照してください。

17.5.2 カスタム・コンポーネントの作成

WebCenter Portal内のリソース・レジストリには、リソース・カタログに追加できる大規模なコンポーネントのリポジトリが用意されています。ただし、それが十分ではなく、ADF FaceletsコンポーネントやカスタムJSF、Raw HTMLなど、他のコンポーネントの追加がビジネスで必要な場合は、カスタム・コンポーネントを作成して、そのコンポーネントにXMLコードを指定できます。このようなコンポーネントをページ・エディタ内のページで使用可能にする方法は、カスタム・コンポーネントを使用する以外にありません。

カスタム・コンポーネントの作成には次の目的があります。

• ページに追加可能なシード済レイアウトを作成します。レイアウト・コンポーネントを追加して、その中に設計コンポーネントとコンテナ・コンポーネントの組合せを組み込むことができます。コンテナ・コンポーネントには、後で入力可能な空のコンテンツ領域が用意されています。

• Raw HTMLコードを組み込むことによって外部コンテンツを追加します。

• データ・コントロールを使用するシード済レイアウトを定義します。その後、データ・コントロールはレイアウトにバインドできます。

カスタム・コンポーネントを作成するには、次の手順を実行します。

1. 次のいずれかに移動します。

   • カスタム・コンポーネントをアプリケーション・レベルのリソース・カタログに追加するには、「共有アセット」ページに移動します。詳細は、「共有アセットへのアクセス」を参照してください。

   • カスタム・コンポーネントをポータル・レベルのリソース・カタログに追加するには、ポータルの「アセット」ページに移動します。詳細は、「ポータル・アセットへのアクセス」を参照してください。

2. 左側のパネルで、「構造」の下の「リソース・カタログ」をクリックします。
3. 編集するリソース・カタログの行で「編集」クイック・リンクをクリックします。
4. 「編集」ダイアログで、「追加」メニューから「コンポーネント」を選択します。
5. 「リソース・カタログ・アイテムの編集 - コンポーネント」ダイアログの「ターゲット」タブで、「名前」フィールドに、リソース・カタログでコンポーネントに表示する名前を入力します。

   図17-6 「リソース・カタログ・アイテムの編集 - コンポーネント」ダイアログ

   
   「図17-6 「リソース・カタログ・アイテムの編集 - コンポーネント」ダイアログ」の説明
6. 「説明」フィールドに、コンポーネントの簡単な説明を入力します。
7. リソース・カタログにコンポーネントを表示する場合は、「表示可」を選択します。

   または、リソース・カタログにリソースが表示される条件を判断するEL式を指定できます。たとえば、Portal Managerロールのユーザーにのみリソースを表示することを指定するには、次のEL式を使用します。

   #{WCSecurityContext.userInScopedRole['Moderator']}
   

   ELのサポートが必要な場合は、アプリケーション開発者がEL式を指定できます。『Oracle JDeveloperによる、WebCenter Portalアセットおよびカスタム・コンポーネントの開発』の式言語式に関する項を参照してください。

8. 「XML」テキスト領域で、コンポーネントのXMLコードを入力します。

   カスタム・コンポーネントのいくつかの例を次に示します。

   • Output Textコンポーネント:

     <af:outputText xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" 
                      value="Weather Forecast for the Day" id="#"/>
     

   • カスタム・ナビゲーション:

     <af:forEach xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" 
                 var="level_1_menu"
                  items="#{SiteStructureContext.defaultSiteStructure.listModel['startNode=/, includeStartNode=false']}">
     <af:outputText id="#" 
                    xmlns:af="http://xmlns.oracle.com/adf/faces/rich" 
                    value="#{level_1_menu.title}"/>
     </af:forEach>
     

   • 外部HTMLコンテンツ:

     <f:verbatim xmlns:f="http://java.sun.com/jsf/core">
       <![CDATA[
         <object width="640" height="385">
           <param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/KO2ti-B00gw&hl=en_US&fs=1">
           </param>
           <param name="allowFullScreen" value="true">
           </param>
           <param name="allowscriptaccess" value="always">
           </param>
           <embed src="http://www.youtube.com/v/KO2ti-B00gw&hl=en_US&fs=1" 
                  type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" 
                  allowfullscreen="true" width="640" height="385">
           </embed>
         </object>]]>
     </f:verbatim>
     

     このかわりとして、新規タスク・フローを作成し、その中にHTML Markupコンポーネントを追加する方法もあります。

9. 「オプション」タブで、コンポーネントの表示オプションを設定します。詳細は、「リソースでのプロパティの設定」を参照してください。
10. 「パラメータ」タブで、コンポーネントでサポートされるパラメータの値を入力します。

    カスタム・パラメータも追加できます。

11. 「OK」をクリックします。
12. 完了したら、「保存して閉じる」をクリックします。

17.5.3 フォルダの作成

カタログをより適切に編成するために、類似するリソースをまとめてグループ化できます。たとえば、すべてのコンポーネントをまとめて、または特定のツールまたはサービスのすべてのリソースをグループ化します。

フォルダを作成するには、以下の手順に従います。

1. 次のいずれかに移動します。

   • フォルダをアプリケーション・レベルのリソース・カタログに追加するには、「共有アセット」ページに移動します。詳細は、「共有アセットへのアクセス」を参照してください。

   • フォルダをポータル・レベルのリソース・カタログに追加するには、ポータルの「アセット」ページに移動します。詳細は、「ポータル・アセットへのアクセス」を参照してください。

2. 左側のパネルで、「構造」の下の「リソース・カタログ」をクリックします。
3. 編集するリソース・カタログの行で「編集」クイック・リンクをクリックします。
4. 「編集」ダイアログで、「追加」メニューから「フォルダ」を選択します。
5. 「リソース・カタログ・アイテムの編集 - フォルダ」ダイアログの「ターゲット」タブで、「名前」フィールドに、リソース・カタログでフォルダに表示する名前を入力します。
6. 「説明」フィールドに、フォルダのコンテンツの簡単な説明を入力します。
7. リソース・カタログにフォルダを表示する場合は、「表示可」を選択します。

   または、カタログにフォルダが表示される条件を判断するEL式を指定できます。たとえば、Portal Managerロールのユーザーにのみフォルダを表示することを指定するには、次のEL式を使用します。

   #{WCSecurityContext.userInScopedRole['Moderator']}
   

   ELのサポートが必要な場合は、アプリケーション開発者がEL式を指定できます。『Oracle JDeveloperによる、WebCenter Portalアセットおよびカスタム・コンポーネントの開発』の式言語式に関する項を参照してください。

8. 「オプション」タブで、フォルダの表示オプションを設定します。詳細は、「リソースでのプロパティの設定」を参照してください。
9. 「パラメータ」タブで、フォルダでサポートされるパラメータの値を入力します。

   カスタム・パラメータも追加できます。

10. 「OK」をクリックします。
11. 完了したら、「保存して閉じる」をクリックします。

    これで、リソースをこのフォルダ内に追加するか、上位のフォルダからリソースをドラッグ・アンド・ドロップしてこのフォルダ内に移動することが可能となります。

17.5.4 リソースのプロパティの設定

リソース上でプロパティを編集することによって、リソース名および説明の設定、そのリソースと関連付けるアイコンの設定および新しいプロパティの追加が可能です。

リソースのプロパティを設定する手順は次のとおりです。

1. 次のいずれかに移動します。

   • アプリケーション・レベルのリソース・カタログ内のリソースにプロパティを設定するには、WebCenter Portalの「共有アセット」ページに移動します。詳細は、「共有アセットへのアクセス」を参照してください。

   • ポータル・レベルのリソース・カタログ内のリソースにプロパティを設定するには、ポータルの「アセット」ページに移動します。詳細は、「ポータル・アセットへのアクセス」を参照してください。

2. 左側のパネルで、「構造」の下の「リソース・カタログ」をクリックします。
3. 編集するリソース・カタログの行で「編集」クイック・リンクをクリックします。
4. 編集するリソースを選択します。

   ヒント:

   編集するリソースがカタログのフォルダ内にある場合は、まず、そのフォルダを開きます。

5. ツールバーの編集をクリックします。
6. 「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログの「ターゲット」タブにある「名前」フィールドで、リソース・カタログで表示するリソース名を編集します。
7. 「説明」フィールドに、リソース・カタログのリソース名の下に表示される簡単な説明を入力します。
8. リソース・カタログにリソースを表示する場合は、「表示可」を選択します。

   または、カタログにリソースが表示される条件を判断するEL式を指定できます。たとえば、Portal Managerロールのユーザーにのみリソースを表示することを指定するには、次のEL式を使用します。

   #{WCSecurityContext.userInScopedRole['Moderator']}
   

   ELのサポートが必要な場合は、アプリケーション開発者がEL式を指定できます。『Oracle JDeveloperによる、WebCenter Portalアセットおよびカスタム・コンポーネントの開発』の式言語式に関する項を参照してください。

9. このタブの残りのフィールドは、リソース・タイプに固有のものです。詳細は、表17-4を参照。

   表17-4 特定のリソース・カタログのリソースのフィールド

   フィールド	適用対象	説明
   パス	リンク	リソースにアクセスするためのURLを入力します。URL形式は、リンク先に応じて異なります。 タスク・フロー: taskflow://Path_to_Task_Flow/Task_Flow_Definition_File_Name#Task_Flow_ID ポートレット: portlet://Producer_ID/Portlet_ID コンテンツ: content://Content_Connection_ID/Document_ID 場所が不明な場合は、「選択」アイコンをクリックして、使用可能なリソースを参照します。 注意: 「選択」ダイアログで「選択」ボタンがアクティブなのは、ナビゲーション・モデルに含めることができるリソースを選択する場合のみです。たとえば、「ポートレット」ノードを開き、ポートレット・プロデューサを選択すると、「選択」ボタンは無効になります。ポートレット・プロデューサを開いてポートレットを選択すると、「選択」ボタンが有効になります。
   リポジトリ	リポジトリ接続が必要なリソース	リソースの検索に使用する接続の名前です。
   カタログを含める	ネストされたリソース・カタログ	現在のカタログ内にネストするリソース・カタログを選択します。
   最上位レベルのフォルダの非表示	実行時に動的に移入されるカスタム・フォルダ。	選択したフォルダのコンテンツを親フォルダのすぐ下に組み込むように選択します。たとえば、「データ・コントロール」フォルダにこのオプションを選択した場合は、実行時に作成されたすべてのデータ・コントロールが「統合」のすぐ下に表示されます。「データ・コントロール」フォルダは表示されません。カタログをプレビューして、この変更を確認できます。
   ファクトリ・クラス	実行時に動的に移入されるカスタム・フォルダ	フォルダの作成に使用されるファクトリ・クラスです。 デフォルトのカタログで使用可能なフォルダのファクトリ・クラスを次に示します。 タスク・フロー: oracle.webcenter.portalframework.sitestructure.rc.TaskFlowResourceFactory ポートレット: oracle.webcenter.portalframework.sitestructure.rc.PortletResourceFactory コンテンツ: oracle.webcenter.content.model.rc.ContentUrlResourceFactory データ・コントロール: oracle.webcenter.datacomposer.internal.adapter.datacontrol.DataControlContextFactory

10. 「オプション」タブをクリックします。(図17-7)

    図17-7 「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログの「オプション」タブ

    
    「図17-7 「リソース・カタログ・アイテムの編集」ダイアログの「オプション」タブ」の説明
11. 表17-5の説明に従って、様々な表示オプションを設定します。

    表17-5 リソース・カタログ・アイテムの表示オプション

    オプション	説明
    attr.ATTRIBUTE_NAME	各属性に、属性の初期値を入力します。 これらは、設計時にポートレットまたはタスク・フローに定義される属性です。タスク・フローまたはポートレットをページで使用すると、その属性は、囲っているクロムの属性とともに公開されます。たとえば、attr.textはタスク・フローまたはポートレットのデフォルトのタイトルを定義し、attr.contentStyleは適用されるCSSスタイルを定義します。属性は、その初期値を設定していない場合はクロム上に公開されません。
    パラメータ.PARAMETER_NAME	各パラメータに、パラメータの初期値を入力します。 これらは、設計時にポートレットまたはタスク・フローに定義されるパラメータです。タスク・フローまたはポートレットがページで使用されると、このパラメータは、囲っているShow Detail FrameコンポーネントまたはMovable Boxコンポーネントのプロパティとともに公開されます。パラメータは、その初期値が設定されていない場合はクロム上に公開されません。
    大きいアイコンURI	カタログでリソースの横に表示するアイコンのパスを入力します。このアイコンのサイズは、できれば32 x 32ピクセルにしてください。
    小さいアイコンURI	カタログの「稼働中」メニューに表示される際、リソースの横に表示されるアイコンのパスを入力します。このアイコンのサイズは、できれば16 x 16ピクセルにしてください。
    ツールチップ	カタログのリソースの上にユーザーがマウスを置いたときに表示されるテキストを入力します。

12. 「新規属性名」フィールドに、リソースに対して定義されているが、ダイアログで公開されていない属性の名前を入力します。ドロップダウン・リストから属性を選択することもできます。
13. 「新規属性値」フィールドに、「新規属性名」フィールドで指定した属性の値を入力し、「追加」をクリックします。

    ヒント:

    属性の値を指定せずに「追加」をクリックできます。ダイアログにフィールドが表示された時点で、他の表示オプションとともに値を指定できます。

14. 「パラメータ」タブをクリックして、ポートレット、タスク・フローなど、結付けをサポートするリソースのパラメータ値を定義します。リソースでサポートされるパラメータの詳細は、該当するリソースのドキュメントを参照してください。
15. 「OK」をクリックします。
16. 完了したら、「保存して閉じる」をクリックします。

17.5.5 リソースの再配置

フォルダ内のリソースを移動するには、リソースを選択し、リソースが目的の場所にくるまで、必要に応じて何度でも、「上へ移動」または「下へ移動」アイコンをクリックします。

リソースを別のリソースの下にインデントするには、子リソースを親リソースのすぐ下に移動して、「インデント」アイコンをクリックします。

インデント済のリソースを、別のリソースの下でのインデントを解除して移動するには、インデント済のリソースを選択して「アウトデント」アイコンをクリックします。

17.5.6 リソースのコピー

既存のリソースは、カタログ内で選択して「コピー」をクリックすることで、コピーを作成できます。リソースのコピーは、リソース階層においてそのリソースのすぐ下に配置されます。コピーを選択し、その属性とパラメータを変更する方法の詳細は、「リソースのプロパティの設定」を参照してください。

17.5.7 リソースの削除

リソースは、カタログで選択して「削除」をクリックすることで削除できます。「削除」ダイアログで「削除」をクリックして、リソースをカタログから削除することを確認します。

17.5.8 リソース・カタログのプレビュー

「編集」ダイアログの「プレビュー」タブをクリックして、リソース・カタログがユーザーに対してどのように表示されるのかを確認します。プレビューには、リソースを表示する順序が示されます。また、動的フォルダの実行方法も示されます。

17.6 リソース・カタログの管理

次のオプションは、「アセット」ページまたは「共有アセット」ページに表示され、リソース・カタログの管理に使用できます。

関連項目:

「ポータル・アセットへのアクセス」および「共有アセットへのアクセス」

• 作成: 詳細は、「リソース・カタログの作成」を参照してください。

• 削除: リソース・カタログが不要になった場合に削除できます。

  詳細は、「アセットの削除」を参照してください。

• アップロード: JDeveloperを使用して開発されたリソース・カタログを含むアーカイブ・ファイルをアップロードできます。

  詳細は、「アセットのアップロード」を参照してください。

• ダウンロード: リソース・カタログをアーカイブ・ファイルにダウンロードして、JDeveloperでさらに開発できます。

  詳細は、「アセットのダウンロード」を参照してください。

• アクション

  • コピー: リソース・カタログのコピーを作成できます。

    詳細は、「アセットのコピー」を参照してください。

  • セキュリティ設定: リソース・カタログにアクセスできるのを、すべてのユーザーにするか、または指定したユーザーまたはグループのみにするかを制御できます。

    詳細は、「アセットのセキュリティの設定」を参照してください。

  • プロパティの表示: 各リソース・カタログには、そのリソース・カタログについての有用な情報がまとめられた「プロパティの表示」ダイアログが関連付けられています。

    詳細は、「アセットに関する情報の表示」を参照してください。

  • ソースの編集: リソース・カタログのソース・コードを直接編集できます。

    詳細は、「アセットのソース・コードの編集」を参照してください。

  • プロパティの編集: 各リソース・カタログには、特定のプロパティが関連付けられており、このプロパティでポータルでの表示方法を制御します。これらのプロパティは、「プロパティの編集」ダイアログで編集できます。

    詳細は、「アセットのプロパティの設定」を参照してください。

• 使用可能: このチェック・ボックスを選択または選択解除することにより、ポータルでリソース・カタログを使用できるかどうかを制御できます。

  詳細は、「アセットの表示および非表示」を参照してください。

  ヒント:

  ページ・テンプレートの表示または非表示の他に、WebCenter Portalの任意のポータル、すべてのポータル、または選択されたポータルのいずれかで共有ページ・テンプレートを使用できるように制御することも可能です。詳細は、「リソースでのプロパティの設定」を参照してください。

• 編集: 詳細は、「リソース・カタログの編集」を参照してください。