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Oracle® Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド
13c リリース2
E78869-07
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16 システム・インフラストラクチャ・ターゲットの検出、昇格および追加

この章では、Cloud Controlを使用してシステム・インフラストラクチャ・ターゲットを検出、昇格および追加する方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。

16.1 Oracle MiniClusterの検出および昇格

検出プロセスを開始する前に、スムーズな検出のために実行する必要のあるチェックがいくつかあります。

16.1.1 前提条件

Enterprise Managerエージェントを、両方のMiniClusterコンピュート・ノード上のOracle Solarisグローバル・ゾーンにインストールする必要があります。ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して、EMエージェントをOracle Solarisグローバル・ゾーンおよび非グローバル・ゾーンにインストールできます。

16.1.2 Oracle MiniCluster検出に必要な資格証明

Oracle MiniClusterの検出に必要な資格証明は、次のとおりです。

ターゲット・タイプ 資格証明 説明

システム・インフラストラクチャ・サーバー

ILOMモニタリング資格証明、SNMP資格証明

MiniClusterコンピュート・ノードをILOMを介してモニターするために必要です

16.1.3 Oracle MiniCluster検出

Oracle MiniClusterシステムを検出するには、次の手順を実行します。

前提条件

両方のMiniClusterコンピュート・ノードのOracle Solarisグローバル・ゾーンで、Enterprise Managerエージェントを使用する必要があります。Oracle MiniCluster検出プロセスを開始する前に、MiniClusterコンピュート・ノードのOracle Solarisグローバル・ゾーンにEnterprise Managerエージェントをデプロイします。 

注意:

Oracle VM for SPARCのモニタリングを有効化するには、Enterprise Managerエージェントをインストールおよび実行するために使用するユーザーに権限がない場合は、そのユーザーにsolaris.ldoms.readsolaris.ldoms.ldmpowerの認可を付与し、LDoms Power Mgmt監視性権限プロファイルを割り当てる必要があります。

次に例を示します。

/usr/sbin/usermod -A solaris.ldoms.read,solaris.ldoms.ldmpower oracle

/usr/sbin/usermod -P 'LDoms Power Mgmt Observability' oracle

  1. Enterprise Managerにログインします。
  2. 「設定」で、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順にクリックします。
  3. 「概要」セクションで、「ガイド付きプロセスを使用した追加」をクリックします。
  4. 「ガイド付きプロセスを使用した追加」画面で、「Oracle MiniCluster」までスクロールして、「追加」をクリックします。Oracle MiniCluster検出ウィザードが開きます。
  5. 概要ウィザードによって、Oracle Enterprise ManagerでOracle MiniClusterを検出するために必要な手順が示されます。検出プロセスを続行するには、「次」をクリックします。

    注意:

    ガイド付き検出プロセスでは、Oracle Enterprise ManagerエージェントがMiniClusterコンピュート・ノードのOracle Solarisグローバル・ゾーンにすでにデプロイされているとみなします。MiniClusterシステムを検出し、コンピュート・ノード上のディスク・シェルフおよび仮想化スタックをモニタリングするには、Enterprise Managerエージェントがデプロイされている必要があります。

    DBドメイン上で実行されるデータベース・インスタンスをモニタリングする場合は、データベースがインストールされているすべてのゾーン上に、Enterprise Managerエージェントをインストールする必要があります。

  6. 「検出入力」画面で、「エージェントEMD URL」を指定します。検索アイコンをクリックして、エージェントを選択します。
    「次へ」をクリックして次の手順に進みます。Oracle MiniCluster検出プロセスが開始されます。検出が完了すると、確認ウィンドウに検出されたターゲット数が表示されます。ウィンドウを閉じるには、「閉じる」をクリックします。
  7. 検出の前提条件の画面が開きます。検出の基本情報が表示されます。検出プロセスで警告およびエラーが発生したら、それも表示されます。「次へ」をクリックして、続行します。
  8. 「検出されたターゲット」画面に、Oracle MiniClusterシステムで検出されたすべてのターゲットがリストされます。すべてのターゲットがデフォルトで選択されます。「管理対象」列は、ターゲットがEnterprise Managerによってすでに検出、管理されているかどうかを示します。検出およびモニタリングの対象としないターゲットの選択を解除します。
    1. MiniClusterコンピュート・ノードILOMのモニタリング・エージェントおよびバックアップ・エージェントを選択します。
    2. MiniClusterシステム・コンピュート・ノードのILOMのILOMモニタリング資格証明を指定します。
    3. MiniClusterディスク・シェルフのモニタリング・エージェントおよびバックアップ・エージェントを選択します。
      「次」をクリックして「確認」画面に進みます。

      注意:

      「確認」画面が表示される前に、検証が実行されて、ディスク・シェルフ・モニタリングの正しいエージェントが選択されたかどうかがわかります。このエージェントは、Serial Attached SCSIを使用してディスク・シェルフが直接接続されるホストにデプロイする必要があります。ディスク・シェルフが直接接続されていない別のホスト上のエージェントを選択した場合、警告を受け取ります。最初に正しいエージェントを選択する必要があり、そうしないと、MiniCluster検出を続行できません。ディスク・シェルフ・エージェントの選択を検証した後、別の検証が実行されます。この検証では、Enterprise Managerでハードウェアに関連するインシデントを表示できるように、Solarisホストが正しく構成されたかどうかが確認されます。「確認」画面でこの検証の結果を確認できます。Solarisホストがインシデントの送信に対して適切に構成されていない場合、Enterprise Managerのインシデントとしてのディスク・シェルフ障害時に、FMAアラートが表示されません。この構成はMiniCluster検出を終了するために必須ではありませんが、お薦めします。Solarisホストのインシデントの構成方法については、「SuperClusterおよびMiniCluster管理対象ホスト用のSNMPトラップの構成」を参照してください。

  9. システム・レビューの画面で、システム情報を検討します。
    1. 「テスト接続」をクリックして、選択されたすべてのターゲットについて指定された資格証明が適切かどうかを確認します。
    2. 「ターゲットの昇格」をクリックして、ターゲットを作成および管理します。これが完了するまで数分かかる場合があります。プロセス中に発生したエラーは、すべて通知されます。1つ以上のエラーがある場合、ターゲットは作成されません。すべてのエラーを修正して、検出を再実行します。プロセスがエラーなしで完了すると、ターゲットが管理され、Oracle MiniClusterシステムに、そのターゲットがすべて表示されます。

16.2 SuperClusterおよびMiniCluster管理対象ホスト用のSNMPトラップの構成

EMエージェントをエンジニアド・システムにデプロイしたら、エージェントにSNMPトラップを送信するようホストを構成することをお薦めします。SNMPを構成するには、次の手順を実行します。
  1. EMエージェントの数値IPアドレスとポート番号を見つけます。

    EMエージェントがデプロイされているホストにログインします。エージェント・ディレクトリ<AGENT_HOME>/binから次のコマンドを実行して、エージェントのポート番号を取得します。

    $ emctl status agent | grep 'Agent URL'
    Agent URL: https://hostname.domain:3863/emd/main/

    ポート番号は、エージェントの完全修飾ドメイン名の後に続きます。上の例では3863です。

    数値IPアドレスを取得するには、pingまたはnslookupコマンドを使用します。

  2. snmpdを構成します。

    snmpd.conf構成ファイルに、trap2sinkエントリの情報を追加します。

    構成ファイルsnmpd.confがある場所は、Solaris 10とSolaris 11で異なります。

    Solaris 11の場合、次の場所です。
    vi /etc/net-snmp/snmp/snmpd.conf
    Solaris 10の場合、次の場所です。
    vi /etc/snmp/snmpd.conf
    次の行を追加します。
    trap2sink <numericip> public <transport>
    ここで、
    • <transport>は、ステップ(1)で取得したポート番号です。EMエージェントのポート番号です。

    • <numericip>は、ステップ(1)で取得したEMエージェント・ホストのIPアドレスです。

    次に例を示します。
    trap2sink 10.133.249.68 public 3863
  3. SNMPサービスを再起動します。

    Solaris 11の場合:
    svcadm restart net-snmp
    svcadm restart snmp-notify
    Solaris 10の場合:
    svcadm restart sma

    SNMPサービスがまだ有効になっていない場合は、必ずサービスを有効にしてください。

    Solaris 11の場合:
    svcadm enable net-snmp
    svcadm enable snmp-notify
    Solaris 10の場合:
    svcadm enable sma
  4. オプションとして、「テレメトリ警告の構成」メトリックで、ホスト・ターゲットの「テレメトリ・ステータス」が「オン」になっていることを確認し、snmpd構成を検証します。

    ステップ(1)から(3)でSNMPの構成が完了したら、「ホスト」ホームページに移動して次の手順を実行します。
    1. 「ホスト」を選択し、「構成」をクリックします。

    2. 「最新収集」をクリックします。

    3. 「テレメトリ警告の構成」メトリックを選択します。

    4. 「リフレッシュ」をクリックし、メトリックがリフレッシュされるまで数分待ちます。


    テレメトリ・ステータス

    「テレメトリ警告の構成」メトリックで「テレメトリ・ステータス」が「オン」の場合、FMA SNMPトラップの構成が正常に完了したことを示しています。