Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureのマネージング 12c (12.2.1.3.0) E80574-06 |
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この章では、Oracle WebCenter Enterprise Captureとその管理について概説します。内容は次のとおりです。
バッチおよびドキュメントは、WebCenter Enterprise Captureでの作業をけん引する主な要素です。Captureでは、ドキュメントはスキャンまたはインポートされてバッチ内に保存されます。バッチは、ドキュメントに編成されメタデータ(索引)値を割り当てられた、取り込まれたイメージまたは電子ドキュメント・ファイル(PDFやMicrosoft Officeファイル)で構成されます。各ドキュメントは、一連のメタデータ値を共有します。
WebCenter Enterprise Captureには、次の主要なプロセスが関連しています。
キャプチャとは、Captureワークスペース内のバッチへドキュメントをスキャンしたり、インポートすることを意味します(「Captureワークスペースについて」を参照)。ドキュメントを取得する一般的なシナリオは次のとおりです。
業務用ドキュメント・イメージング・スキャナを使用した大量のスキャン
ビジネス・アプリケーションなどからの一時的なリモート・スキャンまたはインポート
電子メール・アカウントなどからの自動的なインポート
Captureでは次のドキュメント入力の方法が可能です。
Captureクライアントの使用により、エンド・ユーザーは手動でドキュメントをスキャンするか、ワークスペース・マネージャが作成したクライアント・プロファイルを使用して電子ドキュメント・ファイルをバッチにインポートします。「Captureクライアントについて」および「クライアント・プロファイルの概要」を参照してください。
インポート・プロセッサは、インポート・ジョブに保存された設定を使用して、電子メール、ネットワーク・フォルダ、リスト・ファイルなどから直接イメージやその他の電子ドキュメントを自動的にインポートします。「インポート処理の概要」を参照してください。
ビジネス・シナリオによっては、Captureに入力されるイメージ以外のドキュメントおよび添付を別の形式に変換することが必要な場合があります。たとえば、ある組織ではインポートされた電子メール・メッセージに添付されたPDFの経費レポートをイメージ形式に変換して、バー・コードの読取りを可能にしています。Captureのドキュメント変換プロセッサは、ドキュメント変換ジョブに保存された設定を使用して、バッチ内のドキュメントまたは添付を自動的に変換したりマージします。「ドキュメント変換の概要」を参照してください。
Captureにおける分類とは、バッチを論理ドキュメントに分割し、各ドキュメントで使用できる一連の有効なメタデータ・フィールドおよび添付タイプを決定するドキュメント・プロファイルを割り当てることです。また、バッチにバッチ・ステータスを割り当てることも意味します。
分類は、手動または自動の様々な方法で実行できます。
ドキュメントの分割
ドキュメントの分割はいくつかの方法で実行できます。
ユーザーがCaptureクライアントで手動で実行。たとえば、ユーザーは、1ドキュメント当り数ページに構成されたクライアント・プロファイルを選択できます。また、新しいドキュメントを識別するスキャンの前に、ドキュメント間にセパレータ・シートを挿入できます。バッチの目視による検証中に、クライアント・ユーザーは、大きいドキュメントを1つ以上のドキュメントに分割することで新しいドキュメントを作成できます。
Captureクライアントでのファイルのインポート時にユーザーが手動で実行。
インポート・プロセッサによるインポート時にジョブ設定に従って自動的に実行。
認識プロセッサによるバー・コード認識時に自動的に実行。バッチが認識プロセッサに送信されると、バー・コード認識とドキュメント分類が自動的に実行されます。「認識処理の概要」を参照してください。
メタデータの割当て
Captureでは、ドキュメント・プロファイルに従ってドキュメントに一連のメタデータ値が割り当てられます。ドキュメント・プロファイルは、そのドキュメントのタイプに索引付けできるメタデータ・フィールドを特定します。メタデータデータ値は次のように割り当てることができます。
手動、ユーザーによりCaptureクライアントのメタデータ・ペインで
自動、インポート・プロセッサにより処理時にジョブ設定に基づいて
自動、認識プロセッサにより処理時にジョブ設定に基づいて
Captureでは、メタデータ・フィールドに様々な形式があり、選択リスト、依存選択リスト、データベース参照、自動入力フィールドおよび入力マスクと表示形式を持つフィールドなどがあります。ワークスペース・マネージャは、ワークスペースでこれらのメタデータ・フィールド定義を構成し、クライアント・プロファイルまたはプロセッサ・ジョブでそれらを使用します。「メタデータ・フィールドの管理」を参照してください。
添付タイプ
Captureでは、添付タイプをドキュメント・プロファイルに割り当てることができ、これらの添付タイプは、このドキュメント・プロファイルに割り当てられているドキュメントのドキュメント添付を分類するのに使用できます。「添付タイプの管理」を参照してください。
バッチ・ステータス
Captureでは、バッチ・ステータスは、ユーザーによって、あるいは認識プロセッサ、インポート・プロセッサ、ドキュメント変換プロセッサなどのCaptureプロセッサによって、バッチに割り当てられます。「バッチ・ステータスの管理」を参照してください。
Captureでは、後述のとおりロックおよびリリース方法を使用して、一度に1ユーザーまたは1プロセッサしかバッチにアクセスできないようにします。
クライアント・バッチ・アイコン | 説明 |
---|---|
使用者に対してロック |
バッチは、ユーザーが作成または開いた(展開した)ときに、そのユーザーに自動的にロックされ、ユーザーがバッチをリリースするかロックを解除するまでロックが維持されます。 バッチの操作が終了したら、ユーザーはバッチをリリースするかロックを解除します。バッチのリリースにより、そのドキュメントおよびメタデータがWebCenter Enterprise Captureサーバーと自動的に同期され、後処理がクライアント・プロファイルで構成されている場合には、後処理のためにバッチは送られます。 |
別のユーザーにロック済 |
バッチが別のユーザーによってロックされており、使用できません。別のユーザーがロックしているバッチは開くことができません。 |
ロック解除済 |
バッチは現在ロックされておらず、バッチへのアクセス権を持つユーザーであれば誰でも使用できます。 |
処理中 |
バッチは現在、バッチ・プロセッサによって処理されており、使用できません。リリースされたバッチに後処理(コミット、認識またはドキュメント変換)が設定されている場合、そのアイコンは処理中に変わります。 |
エラー |
バッチがエラー状態になると、そのロックはリリースされます。これにより、そのバッチを他のプロセッサやユーザーが確認およびロックできます。エラー・アイコンを右クリックすると、エラーの詳細を表示できます。 |
バッチをコミットすると、そのすべてのドキュメントおよびメタデータが取得され、選択した出力形式で(イメージのみ)特定の場所またはコンテンツ・リポジトリに書き込まれた後、バッチから削除されます。これにより、ドキュメントをコンテンツ・リポジトリ内に配置し、メタデータまたはコンテンツによりアクセスできるようになります。バッチがコミットされたとき、そのドキュメントの一部がコミットされない場合があります。たとえば、必須フィールドに入力されていないドキュメントはスキップされます。バッチのすべてのドキュメントがコミットされた場合、そのバッチはCaptureワークスペースから削除されます。
バッチは、Captureのコミット・プロセッサによって、割当済のコミット・プロファイルで選択されている設定を使用してコミットされます。コミット・プロファイルは、次に対してコミット可能です。
WebCenter Content Server
WebCenter Content: Imaging (直接または入力エージェント経由)
Oracle Documents Cloud Service
テキスト・ファイル(多くは、他のプロセスやOracleテクノロジによる消費用)
イメージ・ドキュメントは、コミット時に次のいずれかの形式に出力できます: 複数ページのTIFF、イメージのみのPDF (PDF/A-1aに準拠したPDFファイルを作成)および検索可能なPDF (光学式文字認識(OCR)でドキュメントで検出されたテキストが含まれるオプションの全文ファイル付き)。
コミット中にイメージ形式に変換されなかったイメージ以外のファイルは元の形式のまま残されます。
コミットの詳細は、「コミット処理の概要」を参照してください。
Captureクライアントは、ナレッジ・ワーカーやスキャン・オペレータが、スキャナやファイル・フォルダからインポートされたドキュメント・ファイルを使用してバッチを作成すしたり、バッチ内のドキュメントを索引付けするために使用するエンドユーザー・アプリケーションです。
キャプチャ・クライアントはWebブラウザを必要としないネイティブ・デスクトップ・アプリケーションとしてインストールおよび起動されます。クライアントには次の主要な機能があります。
ドキュメントのスキャンとインポート(業界標準のTWAINインタフェースを使用したデスクトップ・スキャナまたはその他のTWAIN互換入力デバイスからのスキャン)
ドキュメントのレビュー、編集および索引付け
バッチのリリース(その結果、さらにバッチを処理でき、対応するドキュメントをコンテンツ・リポジトリにチェックインしたり、ビジネス・アプリケーション・レコードに添付することが可能)
Captureクライアントには、左上のバッチ・ペインに固定された単一のウィンドウがあり、その他のペインはバッチ・ペインでの選択に基づいて変わります。たとえば、図2-1の右側に表示されたドキュメント・ペインには、ページ・サムネイル(ページの縮小表示)と、編集しているドキュメントのオプションおよびそのページが表示されています。左下の索引付けペインには、選択されたドキュメントについて入力するためのメタデータ・フィールドが表示されます。『Oracle WebCenter Enterprise Captureの使用』の「Captureのスタート・ガイド」を参照してください。
Captureワークスペースは、特定の環境のメタデータ、構成プロファイルおよびバッチ・データを集中管理する場所を提供する完全なキャプチャ・システムです。
キャプチャ・クライアントのユーザーは、権限を付与されているワークスペース内でバッチを作成してアクセスできます。ワークスペース・マネージャは、自分にアクセス権が付与されているワークスペースを構成および管理し、自分のワークスペースに対する他のユーザーのアクセスを制御します。
キャプチャ・ワークスペースには、次の利点があります。
部門、部署または組織全体のためにドキュメント・キャプチャを管理するために役立つ、個別の作業領域
複数のキャプチャ・コンポーネントを再利用するための共有可能な要素
ワークスペースでのユーザー/グループの制限により可能になる、ワークスペースへのセキュアなアクセス
ワークスペースのコピー機能により、ワークスペースの構成を別の環境に容易に適用可能
ワークスペース内で作成されたバッチに対するアクセスを、クライアント・プロファイルに従って制限する機能
「ワークスペースとその要素の概要」を参照してください。
WebCenter Enterprise Captureには、次のプロセッサが用意されており、ワークスペース・マネージャはこれらのプロセッサの自動化をワークスペース・コンソールで構成できます:
インポート・プロセッサでは、ファイル・システム・フォルダ、デリミタ付きリスト(テキスト)ファイルまたは電子メール・サーバー・アカウントの受信ボックス/フォルダなどのソースからの自動化された一括インポートを提供します。インポート・ジョブはソースを監視し、指定された頻度で(1分、1時間、1日ごとなど)インポートを実行します。「インポート処理の概要」を参照してください。
ドキュメント変換プロセッサでは、Oracle Outside Inテクノロジまたは外部(サード・パーティ製)の変換プログラム(あるいはその両方)を使用して、イメージ以外のドキュメントおよび添付をCaptureで指定された形式に自動的に変換します。ドキュメントおよび添付は、変換時に様々な方法でマージすることもできます。たとえば、変換プロセッサでは、PDFやMicrosoft Officeドキュメントなどのドキュメント・ファイルをTIFFイメージ形式に変換できます。「ドキュメント変換の概要」を参照してください。
認識プロセッサでは、バー・コード認識、ドキュメント編成および自動索引付けを自動的に実行します。「認識処理の概要」を参照してください。
コミット・プロセッサでは、コミット・プロファイルを実行して、指定された場所またはコンテンツ・リポジトリにバッチ・ドキュメントを自動的に出力し、その後ワークスペースからバッチを削除します。サポートされるドキュメントおよび添付の出力形式には、複数ページのTIFF、イメージのみのPDFおよび検索可能なPDFがあります。コミット・プロファイルは、ドキュメントとメタデータの出力方法を指定し、メタデータ・フィールド・マッピング、出力形式、エラー処理の指示およびコミット・ドライバの設定を含みます。「コミット処理の概要」を参照してください。
バッチ・フロー
ワークスペース・マネージャは、後処理オプションによって、バッチを特定のバッチ・プロセッサのキューに配置できます。
構成した場合、インポート処理が最初の処理ステップであり、ドキュメント・バッチの作成とキャプチャを受け持ちます。
構成した場合、コミット処理が最後の処理ステップです。
構成した場合、ドキュメント変換および認識処理は中間的な処理です。バー・コード認識にはイメージ形式が必要ため、通常は、ドキュメント変換が認識よりも前に実行されます。
次に、バッチ・フローの例を示します。
バッチは、クライアントか、インポート・プロセッサ・ジョブでキャプチャされます。
クライアント・プロファイルの後処理またはインポート・ジョブがドキュメント変換プロセッサに設定されています。
バッチ内のインポートされたドキュメントは、ドキュメント変換ジョブを通してイメージに変換されます。
変換ジョブの後処理は、認識プロセッサに設定されています。
変換されたイメージ・ドキュメントのバー・コードは認識ジョブによって認識されます。
認識ジョブの後処理は、コミット・プロセッサに設定されています。
バッチがコミット・プロセッサによって処理されると、オンライン・コミット・プロファイルではドキュメントを処理して、コンテンツ・リポジトリまたはネットワーク・フォルダにコミットします。
Captureでは、ワークスペース・マネージャがCapture全体で使用するワークスペースと要素を作成および管理できる、中央の構成コンソールが提供されます。たとえば、ワークスペース・マネージャはコンソールでメタデータ・フィールド、選択リストおよびデータベース参照を作成し、それらをクライアント・プロファイルやバッチ・プロセッサなどの複数の領域で使用できます。「ワークスペースとその要素の概要」を参照してください。
Captureでは、次の管理者およびユーザー・ロールが提供されており、それぞれが異なるアクセス・レベルと一連のタスクを持ちます。
システム管理者は、Captureシステム環境をインストールおよび構成し、ポリシー・ストアで構成されたユーザーまたはグループをCaptureロールにマップし、Captureの処理を監視します。さらに、Captureワークスペースで使用するデータ・ソースも管理します。システム管理者には、Enterprise ManagerおよびOracle WebLogic Serverのアクセス権など、システム管理者の権限が与えられていることを想定しています。『Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理』の「Captureシステム管理の概要」を参照してください。
Captureワークスペース・マネージャは、自分が作成したワークスペースとアクセス権が与えられたワークスペースに対する読取り/書込みアクセス権を保持します。ワークスペースの追加、編集、コピーおよび削除と、プロファイルおよびプロセッサの構成が可能です。また、ワークスペース・マネージャは、割り当てられたワークスペースで特定のWLSTコマンドを使用することも可能です。「ワークスペース・マネージャのタスク」を参照してください。
Captureワークスペース・ビューアは、アクセス権が付与されているワークスペースへの読取り専用アクセス権を保持します。たとえば、ワークスペース参照は、問題を解決するためにワークスペースの構成、クライアント・プロファイルおよびワークスペース内のプロセッサ・ジョブ設定を確認できます。ワークスペース参照は、ワークスペースに変更を加えることはできません。
Captureユーザーは、Captureクライアントのみへのアクセス権を保持します。参照および選択できるクライアント・プロファイルはアクセス権が与えられたもののみです。これらのエンドユーザーは、バッチ、ドキュメント、添付およびページを含め、バッチ関連のコンテンツをワークスペース内に作成します。『Oracle WebCenter Enterprise Captureの使用』の「Captureのスタート・ガイド」を参照してください。通常、ワークスペース・マネージャには、ワークスペース・マネージャとユーザーの両方のロールが割り当てられ、これにより、クライアントでのワークスペースの構成と構成のテストを切り替えて行うことができます。
開発者は、Captureコンポーネントで使用するカスタマイズ・スクリプトを記述し、Captureワークスペース・マネージャとして追加されてワークスペース・マネージャのロールを付与されるか、またはワークスペース・マネージャにスクリプトを提供します。この場合、ワークスペース・マネージャがそのスクリプトをCaptureコンポーネントでインポート、参照およびテストします。『Oracle WebCenter Enterprise Captureのためのスクリプトの開発』の「Oracle WebCenter Enterprise Captureを使用したスクリプトの開発の概要」を参照してください。
Captureのユーザー・ログイン、アクセスおよび認証は、Oracle Platform Security Services (OPSS)と統合されています。『Oracle Platform Security Servicesによるアプリケーションの保護』のOracle Platform Security Servicesの概要に関する項を参照してください。認証後、ユーザーの権限は割り当てられたCaptureのロールによって異なります。ロールは、システム管理者によりOracle Enterprise Managerで割り当てられます。
Captureには、複数のアクセス・ポイントがあり、次の項で説明します。
コンソールおよびワークスペース機能へのアクセス権は次のとおりです。
コンソールの場合、ワークスペース・マネージャおよび参照者にはそれぞれCaptureワークスペース・マネージャまたは参照者ロールが割り当てられ、ワークスペース・コンソールへのサインインおよびアクセスが可能になります。
ワークスペースの場合、ワークスペース・マネージャには自動的に自分の作成したワークスペースへのアクセス権が与えられます。他のワークスペースにアクセスするには、「ワークスペースのセキュリティの管理」の説明のとおり、ワークスペースのアクセス権を持つマネージャが、「セキュリティ」タブで他のマネージャおよびビューアにそのワークスペースへのアクセス権を付与する必要があります。
クライアントおよびクライアント・プロファイル機能へのアクセス権は次のとおりです。
クライアントの場合、ユーザーまたは割り当てられたユーザー・グループに、クライアントにサインインしてアクセスするためのCaptureユーザー・ロールが付与されている必要があります。
クライアント・プロファイルの場合、「クライアント・プロファイル・セキュリティの管理」の説明のとおり、ワークスペース・マネージャは、プロファイルの「セキュリティ」トレイン・ストップで選択されたクライアント・プロファイルへのアクセス権をユーザーまたはユーザー・グループ(あるいはその両方)に付与する必要があります。
次のステップは、ワークスペース・ペインとワークスペースのタブを使用して、ワークスペース環境を構成および管理する方法をまとめています。
「Captureワークスペース管理のスタート・ガイド」の説明に従って、Captureワークスペース・コンソールおよびCaptureクライアントへのアクセスを開始します。
ワークスペース・ペインで、ワークスペースを作成および管理します。
「キャプチャ・ワークスペース・マネージャ」ロールは、自分が作成したワークスペースと他のワークスペース・マネージャからアクセス権を付与されたワークスペースへのアクセス権を保持します。「ワークスペースの管理」を参照してください。
「セキュリティ」タブで、Captureユーザーへのワークスペース・アクセス権を管理します。「ワークスペースのセキュリティの管理」を参照してください。
「クライアント・プロファイルの管理」の説明に従って、「キャプチャ」タブで、クライアント・プロファイルを作成および管理します。Captureクライアントで、クライアント・プロファイルをテストします。
「インポート処理の管理」の説明に従って、「キャプチャ」タブで、インポート・プロセッサ・ジョブを作成および管理します。
「処理」タブで、認識プロセッサ・ジョブ(「ドキュメント変換処理の管理」)およびドキュメント変換ジョブ(「認識処理の管理」)を作成および管理します。
「コミット」タブで、コミット・プロファイルを作成および管理します。「コミット処理の概要」を参照してください。
「詳細」タブで、開発者が提供したスクリプトをインポートします。キャプチャ・スクリプトの管理を参照してください。
必要に応じて、WLSTコマンドを使用してワークスペースをインポートおよびエクスポートするか、バッチをリリースまたはエクスポートします。「高度な機能の実行」を参照してください。
Captureの機能を拡張するために、開発者はJavaScript拡張の記述および組込みを行うことができます。たとえば、Captureクライアント拡張では、独自の計算を使用してアカウント番号メタデータ・フィールド値を検証できます。
Captureの動作は、次のコンポーネントでJavaScript拡張機能を使用してカスタマイズできます:
Captureクライアント
インポート・プロセッサ
認識プロセッサ
サポートされているCaptureコンポーネントでのスクリプトの使用の詳細は、「キャプチャ・スクリプトの管理」を参照してください。『Oracle WebCenter Enterprise Captureのためのスクリプトの開発』の「Oracle WebCenter Enterprise Captureを使用したスクリプトの開発の概要」を参照してください。
Oracle WebCenter Enterprise Captureを使用して、事実上すべてのタイプのドキュメントを処理できます。このガイドでは、Oracle WebCenter Enterprise Captureで大量の顧客ドキュメントを処理し、ワークスペース・マネージャがビジネス・ニーズに合せてできるかぎりプロセスを自動化するユースケースを説明しています。
顧客ワークスペースでは、次の種類の顧客ドキュメントが処理されます。
Correspondence (連絡)
Purchase Orders (発注)
Customer Agreements (顧客契約)
図2-3に、ワークスペースの主要な構成を示します。
3つのドキュメント・プロファイルは処理対象となる主要タイプのドキュメントに対応し、それらはCorrespondence、Purchase OrdersおよびCustomer Agreementsです。
Correspondenceはメールで送付されます。これは、次の手順で行われます。
クライアント・ユーザーが、Correspondence
クライアント・プロファイルを使用して連絡ドキュメントのバッチをスキャンおよび索引付けした後、リリースします。
ドキュメントがテキスト・ファイル・コミット・プロファイルを使用してフォルダに出力され(コミットされ)、別のプロセスによって取得されます。
Purchase Ordersは電子メールで送付され、次の経路を取ります:
インポート・プロセッサ・ジョブによって、指定されたアカウントの新規電子メール・メッセージが確認され、添付の発注ドキュメントとともに、電子メール・メッセージのインポートおよび索引付けが行われます。
ドキュメントは、トランザクション処理のためにOracle WebCenter Content: Imagingにコミットされます。
Customer Agreementsは、様々な複合デバイス(MFD)を使用してスキャンされ、MFDによってスキャンされたドキュメントがネットワーク・ファイル共有へ送信されます。このドキュメントはTIFFまたはPDF形式で送信されます。これは、次の手順で行われます。
インポート・プロセッサ・ジョブによって、ネットワーク・フォルダの新しいファイルが確認され、インポートされます。
ドキュメント変換ジョブによってPDFドキュメントおよびPDF添付が標準のイメージ形式に変換されます。ドキュメント変換ジョブは、認識プロセッサで処理されるようにすべての受信ドキュメントおよび添付がイメージ形式であることを保証するために使用されます。
認識ジョブは、イメージのバー・コードを読み取り、イメージをドキュメントに編成して、ドキュメントに索引付けします。ドキュメントの分割は、複数の契約書がスキャンで1つのファイルに出力された場合に必要となります。
ドキュメントは、格納および取出しのためにOracle WebCenter Contentにコミットされます。
図2-4は、Customerワークスペースに定義されたメタデータ・フィールドを示しており、それらは適用時にドキュメント・プロファイルに組み込まれます。たとえば、Correspondence
ドキュメント・プロファイルには、Customer ID
、Customer Name
、Product Family
、Product
およびCorrespondence Type
メタデータ・フィールドが含まれます。
Correspondence Type
メタデータ・フィールドではユーザー定義選択リストを使用しますが、これにより、ユーザーは索引付けする連絡ドキュメントのタイプ(「不満」、「満足」、「意見」、「その他」のドキュメント)を選択できます。
Customer Name
メタデータ・フィールドではデータベース参照を使用しますが、この参照では、顧客名を検索し、顧客のフルネームと一意の顧客IDの両方を返します。
Product Family
およびProduct
メタデータデータ・フィールドではデータベース選択リストを使用しますが、これにより、ユーザーはデータベース・ソースからの製品情報を選択できます。これらには選択リストの依存性があり、ユーザーの製品ファミリの選択によって、リスト表示される製品が決定されます。
複数のシナリオで、ドキュメント変換とマージが重要な役割を果たし、Captureの他の自動化バッチ・プロセッサを使用するときは特に重要になります。
経費レポートPDF添付
電子メール・メッセージ(バッチの最後に配置)
電子メール・メッセージの処理後、インポート・プロセッサは、バッチをドキュメント変換プロセッサに送ります。
ドキュメント変換プロセッサ・ジョブによって、各バッチのPDFと電子メール・メッセージがイメージ形式に変換されます。イメージ形式は、以降のバー・コード認識で必要となります。このプロセッサは2つのドキュメントを1つのドキュメントにマージし、電子メール・メッセージがPDFドキュメント内に含まれるようにします。電子メールに複数のPDF経費レポートが含まれる場合、電子メール・メッセージが各経費レポート・ドキュメントの最後に追加されます。ドキュメント変換プロセッサが認識プロセッサにバッチを送ります。
認識プロセッサ・ジョブはバー・コード認識と各ドキュメントの索引付けを実行します。認識プロセッサがコミット・プロセッサにバッチを送ります。
コミット・プロセッサがバッチをコミットします。