この章では、Oracle Secure Backupでバックアップしたファイルシステム・オブジェクトをリストアする方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
関連項目:
obtoolのリストア・コマンドの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
Oracle Secure Backupでは、次の方法でファイルシステム・データをリストアできます。
このタイプのリストア操作では、リストア対象のファイルシステム・オブジェクトに対するOracle Secure Backupカタログを参照します。名前を見つけて、インスタンスを選択したら、オブジェクトをリストアできます。リストア操作の実行時には、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングを使用できます。
関連項目:
Oracle Secure Backupカタログの概要は、「Oracle Secure Backupのカタログについて」を参照してください
ワイルドカード・パターン・マッチングの詳細は、「Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングについて」を参照してください
このタイプのリストア操作では、バックアップの2次ストレージの場所(ボリュームIDとバックアップ・イメージ・ファイル番号)を使用して、ファイルのリストア元のバックアップを指定する必要があります。RAWリストア操作は、バックアップ・カタログを使用しなくても実行できます。バックアップのすべてのデータをリストアするか、リストアする個々のファイルまたはディレクトリを指定できます。
関連項目:
ボリュームIDとバックアップ・イメージ・インスタンスの詳細は、「ボリュームについて」を参照してください
obtarコマンドライン・インタフェースを使用して、Oracle Secure Backupスケジューラの範囲外にあるテープ・ドライブで直接処理できます。obtar
ユーティリティは上級ユーザーのみを対象としています。
関連項目:
obtar
の詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
Oracle Secure Backupは、管理ドメイン内のすべてのクライアントに対して個別のバックアップ・カタログを保持します。各ホストに対するカタログは、クライアント名が付けられたadmin/history/host
のサブディレクトリに保存されます。たとえば、admin/history/host/brhost2
には、クライアント・ホストbrhost2
というクライアントに対するカタログが保存されます。カタログそのものは、indices.cur
というバイナリ・ファイルです。
リストアするバックアップを指定するには、必要な権限がある場合は、obtool
またはOracle Secure Backup Webツールを使用して任意のクライアントのバックアップ・カタログの内容を参照します。Oracle Secure Backupユーザーがメンバーとして属するクラスによって、カタログを参照する権限が定義されます。
Oracle Secure Backup Webツールでカタログを参照している際に、<dirname>(E)
が赤く表示されている場合、これはユーザーがバックアップに失敗したために存在しないディレクトリをデータセット記述内で指定しようとしたことを示します。このディレクトリはリストアできません。
関連項目:
ユーザー権限の詳細は、「Oracle Secure Backupのクラスと権限の概要」を参照してください
Oracle Secure Backupには、バックアップ・カタログの参照時に選択したデータに対する時間の影響を制御するために次の2つの方法が用意されています。
バックアップ・カタログを参照してリストア対象のデータを選択するとき、表6-1に示されているデータ・セレクタの中の1つを使用して、バックアップされたデータの特定のインスタンスを選択できます。データ・セレクタは明示的または暗黙的に、所定のデータを含む各バックアップ・イメージ・セクションの識別情報を示しています。
表6-1 データ・セレクタ
セレクタ | 説明 |
---|---|
|
オブジェクトの最新のバックアップ・インスタンスを示します |
|
オブジェクトの最初のバックアップ・インスタンスを示します |
|
オブジェクトのすべてのバックアップ・インスタンスを示します |
backup-id |
バックアップIDで識別されるバックアップ・セクションに含まれるインスタンスを示します。 バックアップ・カタログ内で、Oracle Secure Backupは各バックアップ・イメージ・セクションを数値のバックアップIDで識別します。バックアップIDは、バックアップの時間的順序を顧慮せずに割り当てられます。たとえば、バックアップID |
date-time |
特定の日時に、または特定の日時の前にバックアップされたオブジェクトの最新のバックアップ・インスタンスを示します |
date-time範囲 |
指定された日時範囲にバックアップされたすべてのファイルシステム・オブジェクトのみ表示します |
ファイルシステム・オブジェクトに適用する際、データ・セレクタは、そのファイルシステム・オブジェクトが保存されているバックアップ・イメージ・セクションの0以上のアイデンティティを渡します。
関連項目:
find
コマンドにおけるデータ・セレクタの使用の詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
「例: Oracle Secure Backupデータ・セレクタの使用」
バックアップ・イメージ・インスタンスとバックアップ・セクションの詳細は、「バックアップ・イメージ・インスタンスとテープ・ボリュームについて」を参照してください
バックアップ・データの特定のインスタンスに対するデータ・セレクタの適用方法を示す例として、/numbers
というディレクトリを5月の月初の3日間、毎日バックアップすると仮定してください。/numbers
の内容は毎日変わります。
表6-2に、バックアップされるファイルと、それが書き込まれるバックアップ・イメージ・ファイルを示します。5月1日と5月2日のバックアップはボリュームFULL-02
に書き込まれています。5月3日のバックアップでは、file2.dat
の書込み中にボリュームFULL-03
がいっぱいになりました。Oracle Secure BackupはボリュームFULL-04
で5月3日のバックアップを引き続き行い、file2.dat
の残りを書き込んでから、file4.dat
を書き込みます。
表6-2 /numbersディレクトリのバックアップ
日付 | /numbersの内容 | バックアップのボリュームとイメージ | バックアップID |
---|---|---|---|
5/1/09 |
file1.dat file2.dat file3.dat |
ボリュームFULL-02、ファイル5 |
20 |
5/2/09 |
file2.dat file3.dat |
ボリュームFULL-02、ファイル9 |
30 |
5/3/09 |
file1.dat file2.dat |
ボリュームFULL-03、ファイル3、セクション1 |
40 |
5/3/09 (続き) |
file2.dat file4.dat |
ボリュームFULL-04、ファイル3、セクション2 |
46 |
表6-3に、ファイルシステムのオブジェクト参照における各データ・セレクタの影響を示します。
表6-3 /numbersディレクトリのバックアップに対するデータ・セレクタ
データ・セレクタ | オブジェクト参照 | 選択されるバックアップ・イメージ・セクション(バックアップID) |
---|---|---|
latest |
|
FULL-04、ファイル3、セクション2(46) |
latest |
|
FULL-03、ファイル3、セクション1(40)とFULL-04、ファイル3、セクション2(46) |
latest |
|
FULL-03、ファイル3、セクション1(40)とFULL-04、ファイル3、セクション2(46) |
earliest |
|
FULL-02、ファイル5(20) |
earliest |
|
FULL-02、ファイル5(20) |
all |
|
FULL-02、ファイル5(20)とFULL-02、ファイル9(30)とFULL-03、ファイル3、セクション1(40)とFULL-03、ファイル3、セクション2(46) |
all |
|
FULL-02、ファイル5(20)とFULL-03、ファイル3、セクション1(40) |
20,30 |
|
FULL-02、ファイル5、セクション1(20) |
20, 30 |
|
FULL-02、ファイル5(20)とFULL-02、ファイル9(30) |
05/09 |
|
(なし) |
05/09 |
|
FULL-02、ファイル9(30) |
05/04-05/09 |
|
(なし) |
05/04-05/09 |
|
FULL-02、ファイル5(20) |
05/04-05/09 |
|
FULL-02、ファイル5(20)とFULL-02、ファイル9(30) |
Oracle Secure Backupは、カタログ・ディレクトリを検索または表示するたびに、表示モードを参照します。表示モードの設定は、Oracle Secure BackupのWebツールまたはコマンドライン・インタフェースから管理します。3つの表示モードがあります。
包含
ディレクトリを包含モードで参照すると、そのディレクトリからバックアップされたすべてのファイルシステム・オブジェクトの名前が表示されます。データ・セレクタは無視されます。たとえば、表6-2の/numbers
ディレクトリの一覧には、包含モードではfile1.dat
、file2.dat
、file3.dat
およびfile4.dat
が表示されます。
この表示動作は、ユーザーが次の処理を行っていないことが前提です。
いずれかのバックアップ・イメージの上書き
バックアップ・カタログの手動によるクリーンアップ
いずれかのバックアップ・カタログ・データを廃棄することのOracle Secure Backupへの明示的な指示
完全
ディレクトリを完全モードで参照すると、指定したバックアップを含むパスから、データ・セレクタで識別されたディレクトリの内容のみが表示されます。このモードで参照できるのは、必要なバックアップ・エントリを含む正確なディレクトリにいる場合のみです。表示モードを「完全」に設定すると、表6-3のlatest
設定では、/numbers
ディレクトリを現在参照している場合にかぎり、file1.dat
、file2.dat
およびfile4.dat
のみが表示されます。
特定
ディレクトリを特定表示モードで参照すると、データ・セレクタで識別されたディレクトリの内容のみが表示されます。このモードでは、バックアップ・エントリを含むパスから、または親パスから参照できます。データ・セレクタを指定しない場合、包含表示モードと特定表示モードの出力は同じになります。表示モードを「特定」に設定し、データ・セレクタとしてバックアップID 20
および40
を選択した場合、表6-2の/numbers
ディレクトリのリストには、file1.dat
、file2.dat
およびfile3.dat
が表示されます。
Oracle Secure Backupを使用すると、バックアップ・カタログの範囲内で、選択したファイルとディレクトリを検索できます。関連情報を提供することによって、指定のパスから特定のバックアップ・エントリを検索できます。find
コマンドでは、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングを使用して、複数のエントリを検索できます。表6-4では、いくつかの例を使用してワイルドカード・パターン・マッチングを説明しています。
表6-4 Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチング
パターン | 出力 |
---|---|
|
文字列内の、0文字以上の文字に一致します。 たとえば、パターン |
|
1文字のみに一致します。 たとえば、パターン |
|
指定の範囲内の、正確に1つの文字と一致します。 たとえば、 |
|
たとえば、 |
|
たとえば、パターン |
注意:
一部のワイルドカード・パターンは、一部のプラットフォームで、異なる特定の意味を持ちます。重複を避けて正常にリストアを実行するためには、obtool
でワイルドカード・パターン・マッチングを使用する場合、それらの特殊文字をエスケープする必要があります。Unix上では、「*」のエスケープ文字として、「\」を使用します。Windows上では、「*」のエスケープ文字として、「^」を使用します。
ワイルドカード・パターン・マッチングに使用されるフィルタ・オプションについて
find
obtoolコマンドを使用するとき、またはOracle Secure Backup Webツールにアクセスしていて「カタログの参照」ページで検索オプションを使用するときには、次のオプションを使用して出力をフィルタできます。
単一のホストまたは複数ホストで検索操作を実行できます。検索オプションは、指定した各ホストを、カタログ内で検索します。Oracle Secure Backupは、次の要因に応じて、ホスト上で検索操作を実行します。
ユーザーがホスト名を指定した場合、他の設定をオーバーライドして指定のホスト名が選択されます。カンマ区切りのリストで、複数のホスト名を指定できます。
ユーザーがホスト名を指定しないで「現在のホスト」オプションを追加した場合、現在のホストに対する結果が表示されます。
ユーザーがホスト名を指定せず、「現在のホスト」オプションも指定しない場合、可変ホスト設定で設定されているホストが選択されます。
前述のいずれの条件にも適合しない場合は、エラーが表示されます。
検索オプションは、指定のファイルまたはディレクトリのパスを、指定したデータ・セレクタに基づいて検索します。デフォルトのデータ・セレクタは、latest
です。データ・セレクタの詳細は、「カタログ・データ・セレクタ」を参照してください。
検索オプションを使用すると、必要なファイルまたはディレクトリを含むパスを使用して、バックアップ・エントリを検索できます。検索操作の実行時に、パスの選択では、次の基準が使用されます。
ユーザーがパス名を指定した場合、検索は指定のパスから開始されます。
ユーザーがパス名を指定せず、ディレクトリの現在のパスを選択した場合、この個別のパスが検討されます。
前述のいずれの条件にも適合しない場合は、エラーが表示されます。
注意:
パス名については、Oracle Secure Backupワイルドカード・パターン・マッチングはサポートされていません。
バックアップ・カタログには、Oracle Secure Backupを使用してバックアップされたすべてのファイルとディレクトリに関する情報が含まれます。場合により、特定のファイルまたはディレクトリを検索することがあります。必要なバックアップの取得を容易にするために、カタログ参照時に検索オプションを使用して、エントリ、ファイルまたはディレクトリのタイプを選択することができます。デフォルトで、Oracle Secure Backupはファイルとディレクトリの両方をリストします。
必要なバックアップを含むボリュームを指定して、カタログ内容をフィルタできます。ファイルまたはディレクトリは、多数のボリュームにバックアップされていることがあります。複数ボリュームのカンマ区切りリストを指定できます。
検索オプションは、ディスク・プール全体の検索をサポートします。ディスク・プールのカンマ区切りリストを指定して、検索操作の出力をカスタマイズすることができます。
関連項目:
find
コマンドの使用方法と例については、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
この項では、バックアップ・カタログを参照してリストア・リクエストを作成する方法について説明します。
この項には次のトピックが含まれます:
この項では、Oracle Secure Backupを使用してバックアップされたファイルシステム・オブジェクトの、カタログベースのリストアを実行する手順の概要を説明します。
カタログベースのリストアを実行するには、次の手順を使用してファイルシステム・リストア・ジョブを作成します。
「バックアップ・カタログ」ページを表示するには、次のようにします。
カタログを参照し、リストアする特定のデータを指定するには、次のようにします。
「「バックアップ・カタログ」ページの表示」の手順を実行します。
「リストア: バックアップ・カタログ」ページが表示されます。
データ・セレクタ・リストで1つ以上のデータ・セレクタを選択します。
関連項目:
「ホスト名」リストからホスト名を選択します。
ホストは、データが最初にバックアップされたホストである必要があります。
ホスト名、表示モード、リスト・オプションおよび参照パスなど、Oracle Secure Backupの表示オプションを指定します。
関連項目:
表示オプションを指定する方法の詳細は、「バックアップ・カタログ参照オプションの指定」を参照してください。
個別のバックアップの内容を探す場合は、Oracle Secure Backup検索オプションを指定します。
関連項目:
表示オプションを指定する方法の詳細は、「バックアップ・カタログ検索オプションの指定」を参照してください。
データ・セレクタ設定と表示モード設定を変更するには、「参照」または「検索」をクリックする前に、それぞれのフィールド選択を調整します。
カタログベースのリストア・リクエストを作成するには、次のようにします。
「「バックアップ・カタログ」ページの参照」の手順を実行します。
リストアする各ファイルシステム・オブジェクトの名前を選択します。
この操作を実行すると、データ・セレクタによって特定されたオブジェクトの各インスタンスをリストアするようにOracle Secure Backupにリクエストしたことになります。それらのインスタンスのアイデンティティを確認するには、すぐ横のプロパティ・ボタン表示をクリックして、オブジェクトのプロパティ・ページを表示します。ページの確認が終わったら、「閉じる」をクリックします。
「追加」をクリックします。
注意:
選択を行ったページから移動する前に、「追加」をクリックする必要があります。そうしないと、選択内容が廃棄されます。
新規リストア・ページが表示されます。
すでに選択した各オブジェクトの元のパス名が、このページの左下の部分に表示されます。その右側に、代替パス名を入力できるテキスト・ボックスがあります。このボックスを空白のままにすると、データは元のパスにリストアされます。
注意:
Network ApplianceのData ONTAPなど、一部のNASデータ・サーバーは、リストアされたデータの名前の変更機能を制限しています。その制約に違反しようとすると、リストア・ジョブは失敗します。
必要に応じて、「デバイス」を選択し、リストア操作の実行に使用するバックアップ・コンテナを指定します。
デフォルトでは、最適なテープ・ドライブが自動的に選択されます。
「特権リストア」で「はい」または「いいえ」を選択します。
非特権リストアは、Oracle Secure Backupユーザー・プロファイルでの構成に従って、LinuxまたはUNIXユーザー、あるいはWindowsアカウントのもとで実行されます。ファイル・システム・データへのアクセスは、そのアイデンティティを所有するアカウントの権限によって制約されます。非特権モードがデフォルトです。
特権リストア・ジョブは、LinuxおよびUNIXシステムではroot
ユーザーのアイデンティティのもとで実行されます。Windowsシステムでは、ジョブはWindowsクライアント上のOracle Secure Backupサービスと同じアカウントのアイデンティティのもとで実行されます。
関連項目:
「ユーザーの管理」
「優先度」に、優先度を入力するか、デフォルト値の100
を受け入れます。
ジョブの優先度は正の数値で示されます。値が小さいほど、スケジューラによってジョブに割り当てられる優先度が高くなります。たとえば、優先度20のジョブは優先度100のジョブより優先度が高いです。スケジューラは、ジョブの実行に必要なリソースをすべて使用できる場合、優先度の低いジョブよりも優先度の高いジョブをディスパッチします。
必要に応じて、「リストア・オプション」に1つ以上のobtar
オプションを入力します。
たとえば、-J
と入力すると、デバッグ出力が有効になり、高いレベルの詳細情報がリストアのトランスクリプトに出力されます。
関連項目:
obtarオプションのサマリーは、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
リストアを高速化するために使用可能な位置データを使用しない場合は、「高速位置指定をしない」を選択します。
「NDMP増分リストア」を選択して、ネットワーク接続ストレージ(NAS)データ・サーバーに増分リストア・ルールの適用を指示します。
このオプションは、この機能を実装しているNASデータ・サーバーに対してのみ適用されます。このオプションは、obtarで作成されたファイルシステム・バックアップには適用されません。
通常、リストア操作は累積的です。全体バックアップまたは増分バックアップからリストアされた各ファイルおよびディレクトリは、その保存先のディレクトリに追加されます。最新のOracle Secure Backupのバックアップ後にファイルがディレクトリに追加された場合、リストア操作では新たに追加されたファイルは削除されません。
「NDMP増分リストア」を選択すると、NASデータ・サーバーでは、リストア・ジョブ中に適用された最新の増分バックアップ・イメージ・インスタンスの状態に各ディレクトリをリストアします。最新の増分バックアップより前に削除されたファイルは、この増分バックアップのリストア時にNASデータ・サービスによって削除されます。
たとえば、file1
およびfile2
を含む/home
の増分バックアップを作成するとします。file1
を削除し、/home
の増分バックアップをさらに作成します。/home
の通常のリストア後は、ディレクトリにfile1
とfile2
が含まれます。/home
のNDMP増分リストアの後は、ディレクトリにfile2
のみ含まれます。
次のいずれかを選択します。
既存のファイルを置換
このオプションは、バックアップ・イメージ・インスタンスからリストアされたファイルで既存のファイルを上書きします。
既存のファイルを保存
このオプションは、バックアップ・イメージ・インスタンスからのファイルで上書きせずに、既存のファイルを保存します。
Windowsシステムにリストアしている場合は、次のいずれかを選択します。
使用中のファイルを置換
このオプションは、使用中のファイルを、バックアップ・イメージ・インスタンスからのファイルで上書きします。使用中の各ファイルは、最後のユーザーが閉じると削除されます。
使用中のファイルを保存
このオプションは、使用中のWindowsファイルが変更されないようにします。
「宛先ホスト」で、ファイルのリストア先となるホストを選択するか、デフォルトを受け入れます。
必要に応じて、オプション(一時リストアのみ)で「一時」を選択し、ユーザー指定の1回かぎりのパスフレーズを使用してOracle Secure Backupによって暗号化されたバックアップをリストアします。
一時バックアップの詳細は、「一時バックアップ暗号化について」を参照してください。
必要に応じて、「プレビュー」をクリックします。
「プレビュー」ページが表示されます。
このページには、リストア対象のファイル、バックアップを含むボリュームのボリュームIDおよびボリュームが存在するバックアップ・コンテナが表示されます。
必要に応じて、「プレビュー」で「リコール」をクリックします。
「リコール」ページが表示されます。
ボリュームのリコール方法については、「ボリュームのリコールおよびリリース」を参照してください。
新規リストア・ページで「OK」をクリックします。
ホストの参照ページが表示されます。
リストア・アイテム・リストに、リストア・リクエストが表示されます。「ステータス」領域に、「成功: ファイルがリストア・リストに追加されました」というメッセージが表示されます。
カタログベースのリストア・リクエストを追加作成するには、「Oracle Secure Backupカタログの参照について」に戻ります。
カタログベースのリストア・リクエストを削除するには、次のようにします。
「「バックアップ・カタログ」ページの表示」の手順を実行します。
バックアップ・カタログ・ページで、「ホスト名」リストからホストを選択します。
「ホストの参照」をクリックします。
ホストの参照ページが表示されます。
リストア・アイテム・リストで、削除するリストア・リクエストを選択します。
「削除」をクリックします。
ページが再表示されます。選択したリストア・リクエストは、リストア・アイテム・リストに表示されなくなります。
カタログベースのリストア・リクエストをスケジューラに送信するには、次のようにします。
「「バックアップ・カタログ」ページの表示」の手順を実行します。
バックアップ・カタログ・ページで、「ホスト名」リストからホストを選択します。
「ホストの参照」をクリックします。
ホストの参照ページが表示されます。
「実行」をクリックします。
Oracle Secure Backup Webツールによって、リストア・アイテム・リストに表示される各リストア・リクエストがスケジューラに送信されます。スケジューラによって確認されたリクエストごとにメッセージが情報バーに表示されます。次に例を示します。
1 catalog restore request item submitted; job id is admin/240.
各リストア・リクエストは、スケジューラが受け入れた時点でOracle Secure Backupよって削除されます。そのため、「実行」操作が完了すると、リストア・アイテムのリストは空になります。
ジョブのトランスクリプトを表示して、正常に完了したことを確認します。
関連項目:
クライアント・ホストのすべてのバックアップのリストを作成するには、次のようにします。
「「バックアップ・カタログ」ページの参照」の手順を実行します。
バックアップ・カタログ・ページで、「ホスト名」リスト・ボックスからホストを選択します。
「ホストの参照」をクリックします。
ホストの参照ページが表示されます。
「ホストのバックアップのリスト表示」をクリックします。
プロパティ・ページが表示されます。
この項では、バックアップ・カタログを使用せずにデータをリストアする方法について説明します。
この項には次のトピックが含まれます:
リストアするファイルシステム・オブジェクトの絶対パス名
バックアップされたときのファイルのパス名を把握する必要があります。これらのパス名が不明な場合は、obtar -tvf
を使用して検出するか、バックアップ・イメージ・インスタンス全体をリストアします。
バックアップ先バックアップ・コンテナのアイデンティティ
これは、ボリュームIDまたはバーコードです。
RAWリストア・リクエストを作成するには、次のようにします。
「メディアから直接ページの表示」の手順を実行します。
「メディアから直接」ページで、「追加」をクリックします。
「オプション」ページが表示されます。
「デバイス」を選択し、リストア操作でバックアップ・コンテナを指定します。
この手順はオプションです。デフォルトでは、最適なテープ・ドライブが自動的に選択されます。
リストアを非特権モードと特権モードのどちらで操作するかを選択します。
非特権モードがデフォルトです。
「ファイル番号」テキスト・フィールドに、データのリストア元となるバックアップ・イメージのファイル番号を入力します。
関連項目:
ファイル番号の詳細は、「ボリューム・セットについて」を参照してください
次のいずれか1つ以上を実行します。
「ボリュームID」フィールドに、データのリストアを開始する最初のボリュームIDを入力します。
関連項目:
ボリュームIDの詳細は、「ボリューム・セットについて」を参照してください
「タグ」テキスト・ボックスに、リストアを開始する最初のボリュームのボリューム・タグを入力します。
タグは、ボリュームに付いているコンピュータで読取り可能なバーコードです。
関連項目:
「Obtarオプション」
ボックスに1つ以上のobtarオプションを入力します。
この手順はオプションです。
関連項目:
obtarの詳細は、『Oracle Secure Backupリファレンス』を参照してください。
「NDMP増分リストア」を選択して、特定のNASデータ・サーバーに増分リストア・ルールの適用を指示します。
通常、リストア操作は累積的です。全体バックアップまたは増分バックアップからリストアされた各ファイルおよびディレクトリは、その保存先のディレクトリに追加されます。「NDMP増分リストア」を選択すると、この機能を実装しているNASデータ・サーバーでは、リストア・ジョブ中に適用された最新の増分バックアップ・イメージ時点の状態そのままに各ディレクトリをリストアします。最新の増分バックアップより前に削除されたファイルは、その増分バックアップのリストア時にNASデータ・サービスによって削除されます。
次のいずれかを選択します。
既存のファイルを置換
このオプションは、バックアップ・イメージ・インスタンスからリストアされたファイルで既存のファイルを上書きします。
既存のファイルを保存
このオプションは、バックアップ・イメージ・インスタンスからのファイルで上書きせずに、既存のファイルを保存します。
Windowsシステムにリストアしている場合は、次のいずれかを選択します。
使用中のファイルを置換
このオプションは、使用中のファイルを、バックアップ・イメージ・インスタンスからのファイルで上書きします。使用中の各ファイルは、最後のユーザーが閉じると削除されます。
使用中のファイルを保存
このオプションは、使用中のWindowsファイルが変更されないようにします。
次のいずれかを選択します。
すべて
このオプションは、選択したバックアップ・イメージ・ファイルのコンテンツ全体をリストアします。
ファイル
このオプションは、特定のファイルまたはディレクトリをリストアします。「ファイル」を選択した場合は、「ファイル」オプションの右側のテキスト・ボックスに、リストアするファイルまたはディレクトリの名前を入力します。
Oracle Secure Backupによってすでにリポートされているため、バックアップ・イメージ・インスタンス内のファイルの位置がわかる場合は、その位置を「位置」フィールドに入力します。わからない場合は、このフィールドを空白のままにします。
「宛先ホスト」リストから、データのリストア先となるホストを選択します。
保存された名前と異なる名前を使用してデータをリストアする場合は、代替パスのテキスト・ボックスにパス名を入力します。
brhost2のホーム・ディレクトリをリストアするとします。brhost2ファイル・システムのディレクトリの絶対パスは、/export/home/brhost2
でした。代替ディレクトリにリストアするには、代替パスと最終的なディレクトリ名を入力します。たとえば、/export/home/brhost2
を/tmp/brhost2-restored
にリストアできます。
同じ方法が個別のファイルにも使用できます。たとえば、/export/home/brhost2/.cshrc
を/tmp/.cshrc-restored
にリストアできます。
「OK」をクリックして選択内容を確定するか、「取消」をクリックして廃棄します。
「メディアからリストア」ページに戻ります。「OK」をクリックすると、作成したばかりのRAWリストア・リクエストがリストに表示されます。「成功: リストア・タスクが作成されました」というメッセージが「ステータス」領域に表示されます。
RAWリストア・リクエストを削除するには、次のようにします。
「メディアから直接ページの表示」の手順を実行します。
「メディアから直接」ページで、削除するリクエストを選択します。
「削除」をクリックします。
ページが再表示されます。選択したリストア・リクエストは、リストに表示されなくなります。
RAWリストア・リクエストをスケジューラに送信するには、次のようにします。
「メディアから直接ページの表示」の手順を実行します。
「メディアから直接」ページで、「実行」をクリックします。
Oracle Secure Backup Webツールによって、メディアからリストア・リストに表示される各リストア・リクエストがスケジューラに送信されます。スケジューラによって確認されたリクエストごとにメッセージがステータス領域に表示されます。次に例を示します。
raw restore request 1 submitted; job id is admin/7.
各リストア・リクエストは、スケジューラが受け入れた時点でOracle Secure Backupよって削除されます。そのため、「実行」操作が完了すると、メディアからリストア・リストは空になります。
ジョブのトランスクリプトを表示して、正常に完了したことを確認します。
関連項目: