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マニュアルページ セクション 7: 標準、環境、マクロ、文字セット、その他

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更新: 2022年7月27日
 
 

datasets(7)

名前

datasets - Oracle Solaris ZFS データセット組織

説明

Oracle Solaris は、明確に定義された名前を持つ階層構造の一連の ZFS データセットにインストールされます。ファイルシステムとボリュームの両方から構成される ZFS データセットは、大域ゾーン内のブート可能 ZFS ストレージプールに格納されます。スナップショットも ZFS データセットですが、ここでは説明しません。

データセットは、いずれかのインストールツール (自動インストーラまたはテキストインストーラ) によって自動的に作成されます。非大域ゾーンでは、ゾーンインストール時にゾーンブランド別にデータセットが作成されるため、solaris(7) ブランドおよび大域ゾーンに適用される、ここで説明する階層とは異なることがあります。

rpool Dataset

rpool はブート可能 ZFS ストレージプール内の最上位レベルデータセットのデフォルトの名前で、/rpool にマウントされます。ブート可能 ZFS ストレージプールには、通常の ZFS ストレージプールよりも特定の制限があります。これらの制限については、Oracle Solaris 11 Information Library の「Oracle Solaris の管理: ZFS ファイルシステム」セクションで説明しています。

Administrators can create datasets anywhere beneath the top-level dataset, but those created within the 'ROOT/be-<name>' dataset are treated specially by beadm(8) and are discussed later.

ROOT Dataset

これは操作時に Solaris によってマウントされないコンテナデータセットです。それは、各セットが ZFS ブート環境 (BE) を形成する一連の関連データセットを収集します。BE はインストール時に作成されます。Additional BEs are created by pkg(1) and can be modified, created, or destroyed by beadm.

大域ゾーンでは、ROOT データセットはデフォルトで「rpool」というブート可能 ZFS ストレージプール内に格納される必要があります。非大域ゾーンでは、ROOT データセットは、各ゾーンのゾーンパスの下の、リーフ名が「rpool」のデータセットに格納されます。

下のリストに、ROOT データセットの下に作成されるデータセットを示します。このリストはデフォルトのストレージプール名を使用します。

rpool/ROOT/solaris

これは、システムに最初にインストールされるブート環境に対して作成されるデフォルトのデータセットです。それは、ルートファイルシステムを格納し、「/」にマウントされます。

このデータセットのリーフコンポーネントの名前はそれに関連付けられている BE の名前に対応します。Any datasets created by the administrator as children of the 'ROOT/<be-name>' dataset will be associated with that BE, and will be created, cloned, destroyed and have snapshots taken of them as part of the BE by beadm.New datasets created beneath 'ROOT/<be-name>' should have the zfs property 'canmount=noauto' set so that the datasets are mounted by beadm when appropriate.

ブート環境内のイメージの一部であるパッケージされた内容はすべて、ブート環境に属するデータセット内に完全に存在している必要があります。

rpool/ROOT/solaris/var

これは、BE の /var ファイルシステムを格納する各ブート環境に関連付けられたデータセットです。

ダンプデータセット

rpool/dump はインストール時に作成される ZFS ボリュームで、システムクラッシュダンプ機能のデフォルトのダンプデバイスとして使用されます。このデータセットはすべての BE 全体で共有されます。クラッシュダンプ機能は dumpadm(8) で管理でき、ダンプデバイスは zfs(8) を使用してサイズ変更できます。rpool/dump データセットは非大域ゾーンに存在しません。その他のデバイスは rpool/dump の代わりに使用できます。

スワップデータセット

rpool/swap はインストール時に作成される ZFS zvol で、システムのデフォルトのスワップ領域として使用されます。このデータセットはすべての BE 全体で共有されます。スワップボリュームを追加または削除するには、swap(8) を使用します。zfs を使用して、スワップボリュームのサイズを変更します。rpool/swap データセットは非大域ゾーンに存在しません。rpool/swap に加えて、その他のスワップボリュームを代わりに使用できます。

rpool/VARSHARE

rpool/VARSHARE はインストールまたはアップグレード時に作成されるデータセットで、どの BE にも含まれません。代わりに、すべての BE で共有され、ブート時にその BE によって自動的にマウントされます。それは /var からのパッケージされていない内容を格納します。たとえば、監査情報は /var/audit に格納され、コアファイルは /var/cores に格納され、保存されたクラッシュダンプは /var/crash に格納され、システムメールは /var/mail に格納されます。

rpool/VARSHARE は、Oracle Solaris による使用のために予約されています。rpool/VARSHARE の下でのデータセットの作成はサポートされません。

rpool/VARSHARE/zones

rpool/VARSHARE/zones は、/system/zones にマウントされ、ゾーンパスデータセットのデフォルトの親である各ブート環境に関連付けられたデータセットです。

rpool/export/home

rpool/export/home は、インストール時に作成されるデータセットで、ユーザーホームディレクトリに使用できます。別のディレクトリを指定するために useradd(8) に -d オプションが渡されない場合、これはユーザーホームディレクトリのデフォルトの場所です。ユーザーホームディレクトリがまだ存在しておらず、親ディレクトリが ZFS データセットのマウントポイントである (たとえば rpool/export/home) 場合、そのデータセットの子が作成され、指定した場所にマウントされます。これらのデータセットはすべての BE 全体で共有されます。

関連項目

brands(7), filesystem(7), pkg(7), solaris(7), beadm(8), dumpadm(8), swap(8), useradd(8), zfs(8), zoneadm(8), zpool(8)