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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2022年7月27日
 
 

zpool(8)

名前

zpool - ZFS ストレージプールの構成

形式

zpool [-?]
zpool help command | help | property property-name
zpool help -l properties
zpool add [-f] [-o property=value] ... [-n [-l]] pool vdev ...
zpool attach [-f] pool device new_device
zpool clear [-nF [-f]] pool [device]
zpool create [-f] [-n [-l]] [-B] [-N] [-o property=value] ...
     [-O file-system-property=value] ... [-m mountpoint]
     [-R root] pool vdev ...
zpool destroy [-f] pool
zpool detach pool device
zpool export [-f] pool ...
zpool get [-Hp] [-o all | field[,...]] [-s source[,...]]
     all | property[,...] pool ...
zpool history [-il] [pool] ...
zpool import [-d path ... | -c cachefile] [-D] [-l]
    [-S section[,...]] [-s  all | field[,...]]
zpool import [-d path ... |-c cachefile] [-D] [-F [-n]]  pool|id
zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [-d path ... |
     -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root] [-F [-n]] -a
     pool|id [newpool]
zpool import [-o mntopts] [-o property=value] ... [-d path ... |
     -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R 
root] [-F [-n [-l]]]
     [-t tmppool] pool|id [newpool]
zpool iostat [-T d|u] [-v [-l]] [pool] ... [interval [count]]
zpool label [-d path ... |
 -c cachefile] -C ...
zpool label [-d path ... |
 -c cachefile] -R ...
zpool list [-H] [-o property[,...]] [-T d|u] [pool] ...
    [interval [count]]
zpool monitor -t provider [-T d|u] [[-p] -o field[,...]] [pool] ...
     [interval [count]]
zpool offline [-t] pool device ...
zpool online [-e] pool device ...
zpool reguid pool
zpool remove pool 
device ...
zpool remove -s pool
zpool replace [-f] pool device [new_device]
zpool retained [-euanr] [-A | -f | [-p] -o field[,...]] [pool] ...
zpool scrub [-s] pool ...
zpool set property=value pool
zpool split [-n [-l]] [-R altroot]  [-o mntopts] [-o property=
value]
    pool newpool [device ...]
zpool status [-S section[,...]] [-s  all | field[,...]]
     [-l] [-v] [
-x] [-T d|u] [pool] ... [
interval [count]]
zpool upgrade 
zpool upgrade -v
zpool upgrade [-n] [-V version [-f]] -a | pool ...

説明

zpool コマンドは、ZFS ストレージプールを構成します。ストレージプールは、ZFS データセット用の物理ストレージおよびデータ複製を提供するデバイスの集合体です。

ストレージプール内部のすべてのデータセットは、同一の領域を共有します。データセットの管理については、zfs(8) を参照してください。

Virtual Devices (vdevs)

仮想デバイスは、特定のパフォーマンスおよび障害特性に従って編成された単一のデバイスまたはデバイスの集合体を指します。次の仮想デバイスがサポートされています。

disk

ブロックデバイス。通常は /dev/dsk 内に存在します。ZFS では、個別のスライスまたはパーティションを使用することが可能です。ただし、推奨されているのは、ディスク全体を使用する操作モードです。ディスクは、フルパスで指定することも、短縮名 (/dev/dsk 以下のパスの相対部分) を使用することもできます。スライスやパーティションの指定を省略すると、ディスク全体を指定できます。また、ディスクの現在の場所を指定する /dev/chassis/.../disk パスを使って、ディスク全体を指定することもできます。ディスク全体を指定すると、ZFS によりディスクのラベルが必要に応じて自動的に設定されます。

file

通常ファイル。ファイルをバッキングストアとして使用することは決してお勧めできません。ファイルのフォルトトレランスは、それが存在するファイルシステムと同程度に過ぎません。これは、主に実験用途を念頭に置いて設計されています。ファイルは、フルパスで指定する必要があります。

mirror

2 つ以上のデバイスのミラー。データの複製方法は、ミラーのすべてのコンポーネントで同じです。サイズ X のディスク N 台で構成されるミラーは、X バイトの格納が可能であり、(N-1) 台のデバイスで障害が発生してもデータの整合性が保たれます。

raidz
raidz1
raidz2
raidz3

RAID-5 の一種。これを使用すると、パリティー分配の向上、および「RAID-5 書き込みホール」(電力喪失によりデータおよびパリティーに矛盾が発生する) の除去が可能になります。データおよびパリティーは、raidz グループ内の全ディスク間でストライプ化されます。

A raidz group can have single-, double-, or triple parity, meaning that the raidz group can sustain one, two, or three failures, respectively, without losing any data.raidz1 vdev タイプはシングルパリティー raidz グループを指定し、raidz2 vdev タイプはダブルパリティー raidz グループを指定し、raidz3 vdev タイプはトリプルパリティー raidz グループを指定します。raidz vdev タイプは raidz1 の別名です。

サイズ X のディスク N 台 (パリティーディスク P 台を含む) で構成される raidz グループには、約 (N-P)*X バイトを格納可能です。また、P 台のデバイスに障害が発生してもデータの整合性は損なわれません。raidz グループ内のデバイスの最小数は、パリティーディスクの数に 1 を加えたものです。パフォーマンス向上のために推奨される数は、3 から 9 までです。

spare

特定のプールで使用可能なホットスペアを追跡する特殊な擬似 vdev。詳細は、「ホットスペア」セクションを参照してください。

log

別個のインテントログデバイス。複数のログデバイスを指定すると、書き込みの負荷がデバイス間で分散されます。ログデバイスはミラー化できます。ただし、インテントログで raidz vdev タイプはサポートされていません。詳細は、「インテントログ」のセクションを参照してください。

meta

特定のタイプの ZFS メタデータ (特に複製解除エントリ) の読み取りを最適化するための使用されるデバイス。複数のメタデバイスが指定されている場合、操作はこれらのデバイス間で負荷分散されます。メタデバイスはミラー化できます。ただし、raidz vdev タイプはサポートされていません。詳細は、「メタデバイス」セクションを参照してください。

cache

ストレージプールのデータをキャッシュするために使用するデバイス。キャッシュデバイスをミラーまたは raidz グループとして構成することはできません。詳細は、「キャッシュデバイス」のセクションを参照してください。

仮想デバイスを入れ子にすることはできません。このため、ミラーまたは raidz 仮想デバイスに含めることができるのは、ファイルまたはディスクだけです。ミラーをミラー (またはその他の組み合わせを使用) することはできません。

A pool can have any number of virtual devices at the top of the configuration (known as top-level vdevs).最上位の全デバイス間でデータが動的に配分されることで、デバイス間のデータ均衡が保たれます。新しい仮想デバイスが追加されると、ZFS は使用可能になった新規デバイスにデータを自動的に格納します。

コマンド行で、複数の仮想デバイスを 1 つずつスペースで区切って指定できます。キーワード mirrorraidz は、グループが終了し、別のグループが開始することを示す場合に使用します。For example, the following creates two top-level vdevs, each a mirror of two disks:

# zpool create mypool mirror c0t0d0 c0t1d0 mirror c1t0d0 c1t1d0

また、次のコマンドも使用可能です。

# zpool create tank \
mirror \
    /dev/chassis/RACK29.U01-04/DISK_00/disk \
    /dev/chassis/RACK29.U05-08/DISK_00/disk \
mirror \
    /dev/chassis/RACK29.U01-04/DISK_01/disk \
    /dev/chassis/RACK29.U05-08/DISK_01/disk

プールまたはデバイスの障害と復旧

ZFS では、デバイス障害およびデータ破壊を処理するための豊富なメカニズムがサポートされています。すべてのメタデータおよびデータのチェックサムが実行され、破壊が検出されると、ZFS により不正なデータが正常なコピーを使って自動的に修復されます。

これらの機能を活用するため、プールでミラー化グループまたは raidz グループを使って、なんらかの形式の冗長性を利用する必要があります。While ZFS supports running in a non-redundant configuration, where each top-level vdev is simply a disk or file, this is strongly discouraged as a single case of bit corruption can render some or all of your data unavailable.

プールの健全性ステータスは、次の状態のいずれかで表されます。

DEGRADED

1 つ以上のデバイスで障害が発生しているが、冗長性構成のためにデータを引き続き使用できるプール。

ONLINE

すべてのデバイスが正常に動作してるプール。

SUSPENDED

デバイスの接続が復元されるのを待機しているプール。デバイスの問題が解決されるまで、中断中のプールの状態は wait のままです。

UNAVAIL

メタデータが壊れているか、1 つ以上のデバイスが使用できず、動作を継続するための複製が不足しているプール。

UNKNOWN

プールがインポートされておらず、その実際のステータスは検証されていません。この健全性ステータスは zpool label コマンドによって使用されます。

CLEARED

プール内の少なくとも 1 つのデバイスで、ZFS メタデータが zpool label -C コマンドによってクリアされています。クリアされたプールはインポートできません。

ミラーや raidz デバイスなどの最上位 vdev の健全性は、それに関連付けられた vdev (コンポーネントデバイス) の状態に影響される可能性があります。最上位 vdev とコンポーネントデバイスの状態は、次のいずれかになります。

DEGRADED

1 つ以上のコンポーネントデバイスがオフラインであるため、1 つ以上の最上位 vdev が機能低下状態になっています。動作を継続するための十分な複製が存在します。

1 つ以上のコンポーネントデバイスが機能低下または障害状態になっていますが、動作を継続するための十分な複製が存在します。その元となる条件は次のとおりです。

  • チェックサムエラーの数が許容レベルを超え、デバイスの機能低下が発生してなんらかの障害の可能性を示しています。必要に応じて、ZFS はそのデバイスを引き続き使用します。

  • 入出力エラーの数が許容レベルを超えています。動作を継続するための複製が不足しているため、デバイスを障害状態としてマークできませんでした。

OFFLINE

デバイスは zpool offline コマンドによって明示的にオフラインになりました。

ONLINE

デバイスはオンライン状態で動作しています。

REMOVING

最上位の vdev は、明示的な削除要求を使用して削除中です。この vdev のデータがプール内の残りのデータデバイスに移行されると、システムのパフォーマンスが影響を受ける可能性があります。

REMOVED

システムの稼働中にデバイスが物理的に取り外されました。デバイスの取り外しの検出はハードウェアに依存しており、一部のプラットフォームではサポートされていない場合があります。

UNAVAIL

デバイスがオープンできませんでした。デバイスが使用不可状態のときにプールをインポートすると、デバイスのパスは最初から間違っているため、デバイスはパスの代わりに一意の識別子によって識別されます。

UNKNOWN

デバイスは現在アクティブではありませんが、その実際の状態は検証されていません。この状態は zpool label コマンドによって使用されます。

CLEARED

ZFS metadata on this device has been cleared by using the zpool label -C command.

デバイスを削除したあとでシステムに再度接続すると、ZFS は自動的にデバイスをオンラインにしようと試みます。デバイスの接続の検出はハードウェアに依存しており、一部のプラットフォームではサポートされていない場合があります。

Hot Spares

ZFS では、デバイスをホットスペアとしてプールに関連付けることができます。これらのデバイスはプール内でアクティブには使用されませんが、特定のアクティブデバイスで障害が発生すると、そのデバイスは特定のホットスペアで自動的に置き換えられます。ホットスペアを含むプールを作成するには、spare vdev と任意の数のデバイスを指定します。たとえば、

# zpool create pool mirror c0d0 c1d0 spare c2d0 c3d0

スペアは zpool add コマンドで追加し、zpool remove コマンドで削除することができます。スペアの置き換えが開始されると、新しいスペアvdevが構成内に作成され、このスペアは、元のデバイスが置き換えられるまでそこに残ります。この時点で、別のデバイスで障害が発生すると、そのホットスペアは再度使用可能となります。

処理中のスペア置換を取り消すには、そのホットスペアを切り離します。障害の発生した元のデバイスが切り離されると、そのデバイスが構成内で占めていた位置にホットスペアが配置され、そのホットスペアがすべてのアクティブプールのスペアリストから削除されます。

障害が発生した元のデバイスが物理的に置き換えられてオンラインに戻るか、またはエラーが FMA イベントを通して、あるいは zpool online コマンドまたは zpool clear コマンドを使用してクリアーされ、かつ元のデバイスの状態が正常になった場合は、INUSE スペアデバイスが再度 AVAIL になります。

ログデバイスまたはメタデバイスをスペアで置き換えることはできません。

インテントログ

ZFS インテントログ (ZIL) は、同期トランザクションの POSIX 要件を満たしています。たとえば、多くの場合、データベースがシステムコールから戻るときは、そのトランザクションが安定したストレージデバイス上に置かれている必要があります。NFS やその他のアプリケーションでは、データの安定性を確保するために fsync も使用できます。デフォルトでは、インテントログはメインプール内のブロックから割り当てられます。ただし、NVRAM や専用ディスクなどの別個のインテントログデバイスを使用することにより、パフォーマンスを向上できる可能性があります。例:

# zpool create pool c0d0 c1d0 log c2d0

複数のログデバイスを指定することもでき、それらをミラー化することもできます。複数のログデバイスをミラー化する例については、「使用例」のセクションを参照してください。

ログデバイスは、より大規模なプールの一部として、追加、置き換え、接続、切り離し、インポート、およびエクスポートできます。ミラー化されたログデバイスは、ログの最上位レベルのミラーを指定することによって削除できます。

メタデバイス

デバイスをメタデバイスとしてストレージプールに追加できます。これらのデバイスは、順次ではない方法でアクセスする必要がある重要なメタデータのコピーを格納します。この機能は、特に複製解除エントリで役立ちます。メタデータのコピーはメインストレージプールにも書き込まれるため、このデバイスの入出力エラーは回復可能であり、このデバイスをミラー化する必要はありません。

メタデバイスを含むプールを作成するには、メタ vdev と任意の数のデバイスを指定します。例:

# zpool create pool c0d0 c1d0 meta c2d0 c3d0

複数のメタデバイスを指定でき、ミラー化できますが、これらを raidz 構成の一部にはできません。

メタデバイスは、より大規模なプールの一部として、追加、置き換え、接続、切り離し、インポート、およびエクスポートできます。

キャッシュデバイス

ストレージプールにキャッシュデバイスとしてデバイスを追加できます。これらのデバイスにより、メインメモリーとディスクの間にキャッシュレイヤーが追加されます。集中的に読み取りを行う作業負荷の場合、作業セットのサイズがメインメモリーにキャッシュできるサイズを大きく超えますが、キャッシュデバイスを使用すると、この作業セットの大部分を低遅延メディアから提供できるようになります。キャッシュデバイスを使用すると、ほぼ静的なコンテンツをランダムに読み込む作業負荷のパフォーマンスが大幅に向上します。

キャッシュデバイスを含むプールを作成するには、cache vdev と任意の数のデバイスを指定します。例:

# zpool create pool c0d0 c1d0 cache c2d0 c3d0

キャッシュデバイスは、ミラー化することも、raidz 構成に含めることもできません。キャッシュデバイスで読み取りエラーが検出されると、ミラー化構成または raidz 構成に含まれている可能性があるオリジナルのストレージプールデバイスに対して、その読み取り I/O が再発行されます。

キャッシュデバイスの内容は、他のシステムキャッシュによるキャッシュと同様、揮発性であるとみなされます。

プロセス数

インポートされたそれぞれのプールには、zpool- poolname という名の関連プロセスがあります。このプロセスのスレッドはプールの入出力処理スレッドで、プールに関連付けられたすべての入出力に対して、圧縮、チェックサム、およびそのほかのタスクを処理します。このプロセスは、システムのストレージプールの CPU 使用状況を確認するために用意されています。このプロセスがあるため、インタフェースは不安定になっています。

プロパティー

各プールには、いくつかのプロパティーが関連付けられています。一部のプロパティーは読み取り専用の統計ですが、その他はプールの動作を変更する構成可能なプロパティーです。次のプロパティーは読み取り専用です。

allocated

物理的に割り当てられているプール内のストレージ容量。このプロパティーは、列の短縮名 alloc で参照することもできます。

capacity

プール内で使用されている領域の割合。このプロパティーは、列名の短縮形 cap を使用しても参照できます。

dedupratio

プールに対して指定された複製解除率。乗数で表記されます。この値は単一の 10 進数として表記されます。たとえば、dedupratio 値が 1.76 の場合、1.76 単位のデータが格納されていたものの、実際には 1 単位のディスク容量だけが消費されていたことを示します。このプロパティーは、列の短縮名 dedup を使用して参照することもできます。

複製解除を有効にするには、次のように指定します。

# zfs set dedup=on pool/
dataset

デフォルト値は off です。

複製解除機能についての詳細は、zfs(8) を参照してください。

free

プール内の割り当てられないブロック数。

health

プールの現在の健全性。Health can be ONLINE, DEGRADED, UNAVAIL, CLEARED, UNKNOWN, or SUSPENDED.

lastscrub=timestamp

最後に成功したスクラブの開始時間。

size

ストレージプールの合計サイズ。

これらの領域使用状況プロパティーでは、ストレージプールで使用可能な実際の物理容量が報告されます。物理容量は、内部の全データセットが実際に使用可能な総容量とは異なる場合があります。raidz 構成で使用される容量は、書き込まれるデータの特性により異なります。また、ZFS は、zfs(8) コマンドが考慮に入れる内部アカウンティングのための容量を予約しますが、zpool コマンドでは考慮しません。容量に余裕のある適切なサイズのプールの場合、これらの影響は見えません。小さなプールまたは容量全体がほぼ使用されているプールの場合、これらの相違はより目立つようになります。

The following property can be set at creation time:

allocunit=value

This sets the allocation unit ZFS will use to read and write from and to the vdev.In general this property should not need to be set by hand.The value for 'allocunit' must be a power of 2 number between 512 and 8192(8K).If an invalid or unsupported 'allocunit' is specified (for example a smaller 'allocunit' than the logical sectorsize of the device), an error will be returned.

Please note that the allocunit is used by zfs to do allocations and that has a consequence that allocated blocks that zfs write and read later will be aligned on this boundary.Overriding it manually may have performance and/or space usage implications, so it should not be done without a clear need for that.

次のプロパティーは、作成時およびインポート時に設定できます。

altroot

Alternate root directory.設定されている場合、プール内のすべてのマウントポイントの先頭にこのディレクトリが付加されます。このプロパティーは、マウントポイントが信頼できない不明なプールを調べるときや、通常のパスが有効でない代替ブート環境で使用できます。altroot は永続的プロパティーではありません。システムが稼働しているときにのみ有効です。altroot を設定すると、デフォルトで cachefile=none が使用されますが、これは明示的な設定を使用してオーバーライドできます。

次のプロパティーは、インポート時に設定できます。

readonly=on | off

このプールを変更できるかどうかを制御します。有効になっている場合は、そのプールが読み取り/書き込みモードでインポートされるまで、インテントログ内にのみ存在するどの同期データにもアクセスできません。

読み取り専用モードでのプールのインポートには、次の制限事項があります。

  • インポート中に追加のプールプロパティーを設定しようとしても無視されます。

  • ファイルシステムのマウントはすべて、読み取り専用 (ro) マウントオプションを含むように変換されます。

読み取り専用モードでインポートされたプールは、そのプールをエクスポートおよびインポートすることによって読み取り/書き込みモードに戻すことができます。

次のプロパティーは、プールが作成されたときに自動的に設定されます。一般に、プールが何らかの方法でクローニングされている場合を除き、このプロパティーの手動での設定を必要にすべきではありません。さもないと、guid 値の一意性が失われます。It can be reset on an imported pool with the zpool reguid command.

guid

プールの一意の識別子

次のプロパティーは、zpool set コマンドで作成時およびインポート時に設定でき、あとで変更できます。

autoexpand=on | off

基本となる LUN が増えたときに、自動プール拡張を制御します。on に設定すると、拡張されたデバイスのサイズに応じてプールのサイズが変更されます。デバイスがミラーまたは raidz の一部である場合、プールで新しい容量を使用できるようにするには、そのミラーまたは raidz グループ内のすべてのデバイスを拡張しておく必要があります。デフォルトの動作は「オフ」です。このプロパティーは、列の短縮名 expand を使用して参照することもできます。

format コマンドを使用して LUN の新しいサイズを取得したり、そのラベルを変更したりしないでください。zpool には、LUN の新しいサイズが自動的に反映されます。

autoreplace=on | off

自動デバイス交換を制御します。off に設定されている場合、管理者が zpool replace コマンドを使用してデバイス交換を開始する必要があります。on に設定されている場合、そのプールに以前属していたデバイスと物理的に同じ位置にある新しいデバイスは、いずれも自動的にフォーマットされ、置き換えられます。デフォルトの動作は「オフ」です。このプロパティーは、列名の短縮形 replace を使用しても参照できます。

bootfs=pool/dataset

ルートプールのデフォルトのブート可能データセットを示します。このプロパティーは、主にインストールプログラムとアップグレードプログラムによって設定されるものと想定されています。

cachefile=path | none

プール構成をキャッシュする場所を制御します。システムの起動時にすべてのプールを見つけるには、ルートファイルシステムに保存されている構成データのキャッシュされたコピーが必要です。システムのブート時に、このキャッシュ内のすべてのプールが自動的にインポートされます。インストール環境やクラスタ化環境などの一部の環境では、プールが自動的にインポートされないようにするために、この情報を別の場所にキャッシュする必要があります。このプロパティーを設定すると、プール構成を別の場所にキャッシュし、あとで zpool import -c コマンドを使用してインポートできます。特殊な値 none に設定すると、キャッシュされることのない一時プールが作成され、特殊な値 '' (空の文字列) に設定すると、デフォルトの場所が使用されます。

同じキャッシュファイルを複数のプールで共有できます。Because the kernel destroys and re-creates this file when pools are added and removed, care should be taken when attempting to access this file.キャッシュファイルを使用している最後のプールがエクスポートまたは破棄されると、そのファイルは削除されます。

clustered=on | off

プールが Oracle Solaris Cluster で大域プールとしてインポートされるかどうかを制御します。このプロパティーは、Oracle Solaris Cluster を実行しているシステムでプールのインポート時にのみ設定できます。プールがすでにインポートされている場合、または Oracle Solaris Cluster がインストールおよびブートされていない場合は、プロパティーを設定しようとすると失敗します。

このプロパティーが on に設定されている場合、プールのすべてのファイルシステムがグローバルにマウントされ、クラスタのすべてのノードからアクセス可能です。デフォルトの動作は「オフ」です。

現在、ファイルシステムがグローバルにマウントされている場合の特定の ZFS プロパティーの設定に関する制限はありません。後述されているプロパティーは、ファイルシステムがマウントされていないかローカルにマウントされている場合に設定できますが、ファイルシステムがグローバルにマウントされている場合は設定できません。このようなコンテキストで設定したこれらのプロパティーは、以降のグローバル再マウント後に機能します。

atime
devices
exec
readonly
rstchown
setuid
xattr
sync
canmount
mountpoint
zoned

グローバルマウントが成功するには、ZFS ファイルシステムでその「zoned」プロパティーが「off」に設定されている必要があります。グローバルマウントされた ZFS ファイルシステムの「zoned」プロパティーを設定しようとすると、失敗します。

前述のいくつかの制限は将来なくなる可能性があります。

dedupditto=number

コピー数のしきい値を設定します。複製解除されたブロックの参照数がこのしきい値を超えると、そのブロックの別の複製コピーが自動的に格納されます。デフォルト値は 0 です。

delegation=on | off

データセットに定義されているデータセットのアクセス権に基づいて非特権ユーザーにアクセス権を付与するかどうかを制御します。デフォルト値は on です。ZFS 委任管理の詳細については、zfs(8) を参照してください。

failmode=wait | continue | panic

壊滅的なプール障害が発生した場合のシステムの動作を制御します。通常は、配下のストレージデバイスへの接続が失われた場合や、プール内のすべてのデバイスに障害が発生した場合に、このような状況になります。このような場合の動作は、次のように決定されます。

wait

デバイスへの接続が復元され、エラーがクリアされるまで、プールに対するすべての入出力アクセスをブロックします。デバイスの問題が解決されるまで、プールの状態は wait のままです。これはデフォルトの動作です。

continue

新しい書き込み入出力要求には EIO を返しますが、正常な残りのデバイスに対する読み取りは許可します。まだディスクにコミットされていない書き込み要求はブロックされます。ほかのプールの問題が同時に発生した場合は、この値によって引き続きパニックが発生することがあります。

panic

コンソールにメッセージを出力し、システムクラッシュダンプを生成します。

listshares=on | off

このプール内の共有情報を zfs list コマンドによって表示されるようにするかどうかを制御します。デフォルト値は off です。

listsnapshots=on | off

Controls whether information about snapshots associated with this pool is output when zfs list is run without the -t option.デフォルト値は off です。このプロパティーは、列の短縮名 listsnaps で参照することもできます。

retainedfilesystems

Displays a count of filesystems within this pool that have mandatory retention and retained files.This count does not decrease when file retentions expire, but only when a mandatory retention filesystem is destroyed.

retentionexpiry

Displays the latest/last retention timestamp of mandatory retention filesystems in this pool.If that time has passed, the property will also display (expired) indicating that all file retentions have expired.

scrubinterval=manual | timeinterval

scrubinterval が manual に設定されている場合は、スクラブのスケジューリングが無効になります。

scrubinterval が interval に設定されている場合は、最後のスクラブ (正常に完了したか、または zpool scrub -s を使用して明示的に取り消されたかのどちらか) の開始からこのプロパティーで指定された時間が経過したあと、新しいスクラブが開始されます。

単位としては、s (秒、デフォルト)、h (時間)、d (日)、w (週、7 日)、m (月、30 日)、および y (年、365 日) が認識されます。内部的に、これらは秒としてプロパティーに格納されますが、zfs get では s/h/d/w/m/y と表示されます。

1 つの単位のみを使用できます。つまり、次は許可されません。

# zpool set scrubinterval=1w3d

代わりに、これは 10d として表すようにしてください。

デフォルト値は 1m です。

version=version

プールの現在のディスク上バージョン。この値を増やすことはできても、減らすことはできません。The preferred method of updating pools is with the zpool upgrade command, though this property can be used when a specific version is needed for backward compatibility.このプロパティーには、1 から zpool upgrade -v で報告される現在のバージョンまでの任意の数値を設定できます。

If the pool is a boot pool then this property can not be set with the zpool set command.

Device status properties

For reasons such as debugging, the zpool subcommands like import and status can report various device specific information using a -s option.This section lists those device specific properties that are currently supported and their descriptions.These properties are specific to the context it is reported in, for example if 'checksum' property is reported against a vdev that is a number of checksum errors detected specifically on that vdev

allocunit

Allocation unit used by a vdev or a disk(toplevel).The allocated blocks that zfs write and read later will be aligned on this boundary.

Aliases: aunit

alloc

Total allocated space on a vdev or a disk.

free

Total allocatable space on a vdev or a disk.

pctfull

Percentage of allocated space on a vdev or a disk.

lsize

Logical sector size reported by a disk.

psize

Physical sector size reported by a disk.

checksum

Number of checksum errors detected by zfs.

Aliases: cksum

name

Name of the pool, a vdev or a disk.

read

Number of read errors detected by zfs.

state

State of the pool, a vdev or a disk.See 'Pool or Device Failure and Recovery' for details about various states.

write

Number of write errors detected by zfs.

These properties are boolean, but only reported if it is active.

repair

Display whether a repair is currently running for a vdev or a disk.

Aliases: rpair

resilver

Display whether a resilver is currently running for a vdev or a disk.

Aliases: rslvr

slow

Display whether a disk and a vdev marked as slow.

サブコマンド

状態を変更するサブコマンドはすべて、元の形式でプールに永続的に記録されます。

zpool コマンドの提供するサブコマンドを使用すると、ストレージプールの作成と破棄、ストレージプールへの容量の追加、およびストレージプールに関する情報提供を行えます。サポートされているサブコマンドは次のとおりです。

zpool -?

ヘルプメッセージを表示します。

zpool help command | help | property property-name

zpool コマンドの使用法を表示します。 特定のコマンドまたはプロパティーのヘルプを表示できます。 特定のコマンドまたはプロパティーのヘルプを表示すると、コマンドの構文または使用可能なプロパティー値が表示されます。引数を指定しないで zpool help を使用すると、zpool コマンドの完全なリストが表示されます。

zpool help -l properties

zpool プロパティーに関する情報 (プロパティー値が編集可能かどうか、指定可能な値など) が表示されます。特定のサブコマンドまたはプロパティーのヘルプを表示すると、コマンド構文またはプロパティー値が表示されます。引数を指定しないで zpool help を使用すると、zpool サブコマンドの完全なリストが表示されます。

zpool add [-f] [ -o property=value] ... [-n [-l]] pool vdev ...

指定された仮想デバイスを指定したプールに追加します。vdev の仕様については、「仮想デバイス」のセクションを参照してください。The behavior of the -f option, and the device checks performed are described in the zpool create subcommand.

-f

使用中と表示されていたり、競合する複製レベルが指定されていたとしても、vdev の使用を強制します。この方法で、すべてのデバイスをオーバーライドできるわけではありません。

-o property=value

Sets the specified property for all vdevs specified in a command.Only 'allocunit' is supported at the moment.

-n

vdev を実際に追加することなく、使用される構成を表示します。実際のプール作成は、特権の不足またはデバイス共有のために失敗する可能性があります。

-l

If possible, have -n display the configuration in current /dev/chassis location form.

現在構成されているディスクは、定足数デバイスとして ZFS ストレージプールに追加しないでください。ディスクをプールに追加したあとで、そのディスクを定足数デバイスとして構成できます。

zpool attach [-f] pool device new_device

new_device を既存の zpool デバイスに接続します。既存のデバイスを、raidz 構成の一部にすることはできません。device が現在ミラー構成の一部ではない場合、devicedevice および new_device の 2 方向のミラーに自動的に変換されます。device が 2 方向ミラーの一部である場合、new_device を接続すると 3 方向ミラーが作成され、以下同様に作成されます。どの場合でも、new_device の再同期化がすぐに開始されます。

-f

new_device が使用中と表示されている場合でも、これを強制的に使用します。この方法で、すべてのデバイスをオーバーライドできるわけではありません。

zpool clear [-nF [-f]] pool [device] ...

プール内のデバイスエラーをクリアします。引数を指定しない場合、プール内のすべてのデバイスエラーがクリアされます。1 つ以上のデバイスを指定すると、指定したデバイスに関連するエラーだけがクリアされます。

-F

開くことのできないプールに対して回復モードを開始します。プール内にある最後のいくつかのトランザクションを破棄して、開くことのできる状態に戻そうと試みます。このオプションを使用しても、損傷を受けたすべてのプールを回復できるわけではありません。成功した場合、破棄されたトランザクションのデータは回復されずに失われます。

-n

Used in combination with the -F flag.トランザクションの破棄によってプールが開くことのできる状態になるかどうかを調べますが、実際にトランザクションを破棄することはありません。

-f

fmadm acquit または fmadm repair コマンドでプールの障害の解決に失敗した場合に使用できる特別なプール回復オプションです。システムがリブートすると、FMA でプールの障害が再現されるため、プールの回復後に、FMA の障害を解決する必要があります。

zpool create [-f] [-n [-l]] [-B] [-N] [-o property=value] ... [-O file-system-property=value] ... [-m mountpoint] [-R root] pool vdev ...

コマンド行で指定した仮想デバイスを含む新規ストレージプールを作成します。プール名の先頭は文字である必要があり、含めることができるのは、英数字、下線 (_)、ダッシュ (-)、コロン (:)、スペース ( )、およびピリオド (.) です。プール名 mirrorraidzsparelog、および meta は予約されており、パターン c[0-9] で始まる名前も予約されています。vdev の仕様については、「仮想デバイス」のセクションを参照してください。

このコマンドは、指定された各デバイスがアクセス可能であり、現在別のサブシステムにより使用されていないことを確認します。ある種の用法 (現在マウントされている、専用のダンプデバイスとして指定されているなど) では、ZFS によるデバイスの使用が妨げられます。Other uses, such as having a preexisting UFS file system, can be overridden with the -f option.

このコマンドは、プールの複製方法が一貫しているかどうかもチェックします。An attempt to combine redundant and non-redundant storage in a single pool, or to mix disks and files, results in an error unless -f is specified.The use of differently sized devices within a single raidz or mirror group is also flagged as an error unless -f is specified.

Unless the -R option is specified, the default mount point is /pool.このマウントポイントは存在しないか、空でなければなりません。さもないと、ルートデータセットをマウントすることはできません。This can be overridden with the -m option.

-B

ディスクデバイス全体での操作時に、プラットフォーム上の EFI (GPT) ラベル付きディスクからのブートにブートパーティションが必要な場合は作成します。The -B option has no effect on devices that are not whole disks.

-N

新しく作成されたプールのルートファイルシステムをマウントまたは共有せずにプールを作成します。

-f

使用中と表示されていたり、競合する複製レベルが指定されていたとしても、vdev の使用を強制します。この方法で、すべてのデバイスをオーバーライドできるわけではありません。

-l

If possible, have -n display the configuration in current /dev/chassis location form.

-n

使用する構成を、実際にプールを作成せずに表示します。実際のプール作成は、特権不足やデバイスが現在使用中などのために、まだ失敗する可能性があります。

-o property=value [-o property=value] ...

指定されたプールのプロパティーを設定します。設定できる有効なプロパティーのリストについては、「プロパティー」のセクションを参照してください。

-O file-system-property=value
[-O file-system-property=value] ...

プールの最上位レベルのファイルシステムの指定されたプロパティーを設定します。設定可能な有効なプロパティーの一覧については、zfs(8) の「プロパティー」のセクションを参照してください。

-R root

Equivalent to -o cachefile=none,altroot=root.

-m mountpoint

プールの最上位レベルのファイルシステムのマウントポイントを設定します。The default mount point is /pool, or / altroot if altroot is specified.このマウントポイントは絶対パス、legacy または none である必要があります。データセットマウントポイントの詳細については、zfs(8) を参照してください。

zpool destroy [-f] pool

必要なくなったプールを破棄しようとするため、プールデバイスはシステムから使用またはアクセスできなくなります。The -f option might be required.そのあと、残りのプールデバイスをふたたび使用する場合は、zpool label コマンドを使用して、破棄されたプールの情報をプールデバイスから削除します。

-f

プール内に含まれるアクティブなデータセットすべてのアンマウントを強制的に行います。

zpool detach pool device

ミラー化されたストレージプールからデバイスまたはスペアを切り離します。既存のデバイスが物理的に置き換えられた場合は、RAID-Z ストレージプールからスペアを切り離すこともできます。また、スペアで置き換えられた場合は、RAID-Z ストレージプールの既存デバイスを切り離すこともできます。データの有効な複製がほかに存在しない場合、この操作は拒否されます。

zpool export [-f] pool ...

指定したプールをシステムからエクスポートします。すべてのデバイスにエクスポート済みのマークが付けられますが、別のサブシステムからは引き続き使用中と見なされます。十分な数のデバイスが存在するかぎり、このデバイスをシステム間 (エンディアンの異なるシステムを含む) で移動またはインポートすることが可能です。

プールをエクスポートする前に、プール内のすべてのデータセットがアンマウントされます。

プールを可搬性のあるものにするため、zpool コマンドに単なるスライスではなく、ディスク全体を指定する必要があります。これにより、ZFS は可搬性のある EFI ラベルをディスクに設定します。そうしなければ、エンディアンの異なるプラットフォーム上のディスクドライバは、ディスクを認識しません。

-f

Forcibly unmount all datasets, using the unmount -f command.

This command will forcibly export the pool.

zpool get [-Hp] [-o all | field[,...]] [-s source[,...]] all | property[,...] pool ...

指定されたストレージプールについて、指定されたプロパティー (all が使用されている場合はすべてのプロパティー) のリストを取得します。

使用可能なプールプロパティーの詳細については、「プロパティー」のセクションを参照してください。

-H

Scripted mode.ヘッダーを表示せず、フィールドを任意のスペース文字ではなく単一のタブで区切ります。

-p

解析可能な (絶対) 値で数を表示します。

-o fields

表示するフィールドのコンマ区切りのリスト。デフォルトでは、プロパティーは次のフィールドで表示されます。

name          Name of storage pool
property      Property name
value         Property value
source        Property source, either 'default' or 'local'.
-s source

表示するソースのコンマ区切りのリスト。このリストにないソースからのプロパティーは、無視されます。各ソースは、次のいずれかでなければなりません:

local, default, none

デフォルト値はすべてのソースです。

使用可能なプールプロパティーの詳細については、「プロパティー」のセクションを参照してください。

zpool history [-il] [pool] ...

指定したプール (プールを指定しない場合はすべてのプール) のコマンド履歴を表示します。

-i

ユーザーによって開始されたイベントに加え、内部で記録された ZFS イベントを表示します。

-l

ログレコードを長形式で表示します。これには、標準形式のほかに、ユーザー名、ホスト名、および操作が実行されたゾーンが含まれます。

zpool import [-d path ... | -c cachefile] [-D] [-l] [-S section[,...]] [-s all | field[,...]]

インポートに使用可能なプールを一覧表示します。If the -d option is not specified, this command searches for devices in /dev/dsk.The -d option can be specified multiple times, and all directories and device paths are searched.デバイスがエクスポートされたプールの一部として表示される場合、このコマンドは、プールの名前、数値識別子、および各デバイスやファイルの vdev レイアウトと現在の健全性を含むプールのサマリーを表示します。Pools that were previously destroyed with the zpool destroy command, are not listed unless the -D option is specified.

数値識別子は一意であり、エクスポートされた同名のプールを複数利用可能な場合にプール名の代わりに使用できます。

-c cachefile

cachefile」プールプロパティーで作成された指定の cachefile から構成を読み取ります。デバイスを検索する代わりに、この cachefile が使用されます。

-d path

path 内のデバイスまたはファイルを検索します。ここで、path にはディレクトリまたはデバイスパスを指定できます。The -d option can be specified multiple times.

-D

破棄またはクリアされたプールだけを一覧表示します。

-l

If possible, display information in current /dev/chassis location form.

-s all | field[,...]]

A comma-separated list of device status property fields to display.The list of status fields available are: name, state, read, write, checksum, repair, resilver, slow, allocunit, psize, lsize, alloc, free and pctfull.See 'Device status properties' section for more details.

When used in combination with -S, 'config' section is implicitly included in the sections displayed.

-S section[,...]]

A comma-separated list of sections to display.The list of status sections available are: pool, id, state, retained, scan, config, dedup, errors.

Without -S option all available sections will be displayed.

zpool import [-o mntopts] [ -o property= value] ... [-d path ... | -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root] [-F [-n [-l]]] -a

検索ディレクトリまたはデバイスパスで見つかったすべてのプールをインポートします。十分な数のデバイスを使用可能なプールがすべてインポートされることを除き、前のコマンドと同じです。Pools that were previously destroyed with the zpool destroy command, are not imported unless the -D option is specified.

-o mntopts

プール内のデータセットのマウント時に使用するマウントオプションのコンマ区切りのリスト。データセットのプロパティーとマウントオプションの説明については、zfs(8) を参照してください。

-o property=value

インポートされたプールに、指定されたプロパティーを設定します。使用可能なプールプロパティーの詳細については、「プロパティー」のセクションを参照してください。

-c cachefile

cachefile」プールプロパティーで作成された指定の cachefile から構成を読み取ります。デバイスを検索する代わりに、この cachefile が使用されます。

-d path

デバイスまたはファイルを path 内で検索します。The -d option can be specified multiple times.This option is incompatible with the -c option.

-D

破棄されたプールだけをインポートします。The -f option is also required.

-f

プールが潜在的にアクティブであると表示されている場合でも、インポートを強制的に実行します。

-F

インポート不可能なプールの回復モード。最後のいくつかのトランザクションを破棄することによって、プールをインポート可能な状態に戻そうとします。このオプションを使用しても、損傷を受けたすべてのプールを回復できるわけではありません。成功した場合、破棄されたトランザクションのデータは回復されずに失われます。このオプションは、プールがインポート可能であるか、すでにインポートされている場合には無視されます。

-a

プールを検索し、見つかったすべてのプールをインポートします。

-m

ログデバイスがない場合のプールのインポートを許可します。

-R root

cachefile プロパティーを nonealtroot プロパティーを root に設定します。

-N

ファイルシステムをマウントまたは共有せずにプールをインポートします。

-n

Used with the -F recovery option.インポート不可能なプールを再度インポート可能にできるかどうかを判断しますが、実際にはプール回復を実行することはありません。For more details about pool recovery mode, see the -F option, above.

-l

If possible, have -n display information in current /dev/chassis location form.

zpool import [-d path ... |-c cachefile] [-D] [-F [-n]] pool|id
zpool import [-o mntopts] [ -o property= value] ... [-d path ... | -c cachefile] [-D] [-f] [-m] [-N] [-R root] [-F [-n]] [-l] [-t tmppool] pool|id [newpool]

特定のプールをインポートします。プールは、名前または数値識別子を使って識別できます。newpool が指定されている場合、プールは永続的な名前 newpool を使用してインポートされます。それ以外の場合は、エクスポートされた名前と同じ名前を使ってインポートが行われます。ルートプールを新しい名前でインポートしないでください。そうでないと、システムがブートしなくなる可能性があります。

zpool export を最初に実行せずにシステムからデバイスを削除すると、そのデバイスは潜在的にアクティブな状態として表示されます。これがエクスポートの失敗を示すのか、デバイスが別のホストにより実際に使用されていることを示すのかを見分けることはできません。To import a pool in this state, the -f option is required.

-o mntopts

プール内のデータセットのマウント時に使用するマウントオプションのコンマ区切りのリスト。データセットのプロパティーとマウントオプションの説明については、zfs(8) を参照してください。

-o property=value

インポートされたプールに、指定されたプロパティーを設定します。使用可能なプールプロパティーの詳細については、「プロパティー」のセクションを参照してください。

-c cachefile

cachefile プールプロパティーで作成された指定の cachefile から構成を読み取ります。デバイスを検索する代わりに、この cachefile が使用されます。

-d path

デバイスまたはファイルを path 内で検索します。The -d option can be specified multiple times.This option is incompatible with the -c option.

-D

Imports destroyed pool.The -f option is also required.

-f

プールが潜在的にアクティブであると表示されている場合でも、インポートを強制的に実行します。

-F

インポート不可能なプールの回復モード。最後のいくつかのトランザクションを破棄することによって、プールをインポート可能な状態に戻そうとします。このオプションを使用しても、損傷を受けたすべてのプールを回復できるわけではありません。成功した場合、破棄されたトランザクションのデータは回復されずに失われます。このオプションは、プールがインポート可能であるか、すでにインポートされている場合には無視されます。

-R root

cachefile プロパティーを nonealtroot プロパティーを root に設定します。

-N

ファイルシステムをマウントせずにプールをインポートします。

-n

Used with the -F recovery option.インポート不可能なプールを再度インポート可能にできるかどうかを判断しますが、実際にはプール回復を実行することはありません。For more details about pool recovery mode, see the -F option, above.

-l

If possible, have -n display information in current /dev/chassis location form.

-m

ログデバイスがない場合のプールのインポートを許可します。

-t tmppool

このインポートの期間中に、指定された一時プール名を使用します。-o cachefile=none を指定したことになります。

zpool iostat [-T d|u] [-v [-l]] [pool] ... [interval [count]]

指定したプールの I/O 統計を表示します。間隔が指定されている場合は、Ctrl-C キーが押されるまで、統計情報が interval 秒ごとに出力されます。pools を指定しない場合、システム内のすべてのプールの統計が表示されます。count を指定した場合、このコマンドは count レポートの出力後に配置されます。

-T d|u

タイムスタンプを表示します。

標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。

-v

Verbose statistics.プール全体の統計とともに、プール内の各 vdevs の使用状況統計をレポートします。

-l

If possible, have -v display vdev statistics in current /dev/chassis location form.

zpool label [-d path ... | -c cachefile] -C pool|id [device]

指定されたアクティブでないプール上の ZFS プールメタデータをクリアして、そのデバイスを新しいプールやほかのファイルシステムで使用できるようにします。

プールは、名前または数値識別子を使って識別できます。デバイスが指定された場合、このコマンドは、そのデバイス上で見つかったプールのメタデータのみをクリアします。If the -d option is not specified, this command searches for devices in /dev/dsk directory.

-c cachefile

cachefile プールプロパティーで作成された指定のキャッシュファイルから構成を読み取ります。デバイスを検索する代わりに、この cachefile が使用されます。

-d path

デバイスまたはファイルを path 内で検索します。The -d option can be specified multiple times.This option is incompatible with the -c option.

zpool label -C device

指定されたデバイス上の ZFS プールメタデータをクリアします。デバイスの指定には、そのフルパスと名前を使用する必要があります。デバイスは、アクティブなプールの一部であってはいけません。その場合は、エラーメッセージが出力されます。

zpool label [-d path ... | -c cachefile] -R pool|id [device]

これは zpool label -C コマンドを取り消す操作です。これは特定のプールの ZFS メタデータを回復し、十分なプールのデバイスがこの方法で復元された場合は、プールの再インポートを可能にします。デバイスが指定された場合は、そのデバイス上のメタデータのみを回復します。

プールは、名前または数値識別子を使って識別できます。If the -d option is not specified, this command searches for devices in /dev/dsk directory.デバイスの指定には、そのフルパスと名前を使用する必要があります。

-c cachefile

cachefile pool プロパティーで作成された指定されている cachefile から構成を読み取ります。デバイスを検索する代わりに、この cachefile が使用されます。

-d path

path 内のデバイスまたはファイルを検索します。ここで、path にはディレクトリまたはデバイスパスを指定できます。The -d option can be specified multiple times.

zpool label -R device

指定されたデバイス上で見つかった回復可能なすべての ZFS プールメタデータを回復します。デバイスの指定には、そのフルパスと名前を使用する必要があります。デバイスは、アクティブなプールの一部であってはいけません。その場合は、エラーメッセージが出力されます。

zpool list [-H] [-o props[,...]] [-T d|u] [pool] ...

指定したプールについて、健全性ステータスおよび領域使用状況を一覧表示します。引数を指定しない場合、システム内のすべてのプールが表示されます。

間隔が指定されている場合は、Ctrl-C キーが押されるまで、ステータスおよび領域使用状況が interval 秒ごとに表示されます。count を指定した場合、このコマンドは count レポートの表示後に終了します。

-H

Scripted mode.ヘッダーを表示せず、フィールドを任意のスペース文字ではなく単一のタブで区切ります。

-o props

表示するプロパティーのコンマ区切りのリスト。有効なプロパティーのリストについては、「プロパティー」のセクションを参照してください。デフォルトのリストは、namesizeallocatedfreecapacityhealthaltroot です。

-T d|u

タイムスタンプを表示します。

標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。

zpool monitor -t provider [-T d|u] [[-p] -o field[,...]] [pool] ... [interval [count]]

指定されたプールのステータスまたは進捗情報を表示します。プールが入力されていない場合は、すべてのプールの情報が表示されます。間隔を指定した場合、Ctrl-C キーを押すまで、情報が interval 秒ごとに出力されます。count を指定した場合、このコマンドは count レポートの出力後に終了します。

-o field[,. . .]

選択されたフィールドのみを表示します。

-p

安定したマシン解析可能な形式を使用して表示します。詳細は、下の「解析可能な出力形式」を参照してください。

-t provider

リストされたプロバイダからのデータを表示します。現在のプロバイダは、send、receive (または recv)、destroy、scrub、および resilver です。プロバイダの最新のリストは、zpool help monitor から入手できます。

-T d|u

タイムスタンプを表示します。標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。

zpool offline [-t] pool device ...

指定した物理デバイスをオフラインにします。オフライン状態にある device に対して、読み取りや書き込みは行われません。

このコマンドは、キャッシュデバイスには使用できません。

-t

Temporary.リブートすると、指定した物理デバイスは以前の状態に戻ります。

zpool online [-e] pool device...

指定した物理デバイスをオンラインにします。

このコマンドは、キャッシュデバイスには使用できません。

-e

使用可能なすべての容量を使用するようにデバイスを拡張します。デバイスがミラーまたは raidz に含まれている場合、プールで新しい容量を使用できるようにするには、すべてのデバイスを拡張する必要があります。

zpool reguid pool

Change the guid of a specified pool.The new guid will be generated automatically.The command will fail if the pool or any of its vdevs is not in state HEALTHY or if there are any outstanding FMA faults.

zpool remove pool device ...

指定されたデバイスのプールからの削除を開始します。このコマンドは、ホットスペア、キャッシュ、ログ、メタおよび非冗長データデバイスの削除をサポートします。冗長なログまたはデータデバイスは、最上位の mirror または raidz を指定することによって削除できます。冗長構成の一部であるデータデバイスは、zpool detach コマンドを使用して削除できます。このコマンドは、削除されるデバイスのリストを受け付けます。デバイスのリストは、データデバイスと非データデバイスの混在ではなく、どちらかの同じタイプにする必要があります。

最上位のデータデバイスを削除すると、削除対象デバイスからプール内の残りのデータデバイスにデータが移行されます。zpool status コマンドは、再同期化が完了するまで、削除操作の進行状況を報告します。

zpool remove -s pool

最上位のデータデバイスの進行中の削除操作は、完了する前に zpool remove -s で取り消すことができます。

-s

最上位のデータデバイスの削除を取り消し、プールを元の状態に戻します。

zpool replace [-f] pool old_device [new_device]

old_devicenew_device で置き換えます。これは、new_device を接続し、再同期化の実行まで待機してから old_device を切り離す操作と同等です。

new_device のサイズは、ミラーまたは raidz 構成内の全デバイスの最小サイズ以上でなければなりません。

new_device は、プールに冗長性がない場合に必要です。new_device を指定しない場合、デフォルトの old_device が使用されます。この置換形式は、既存のディスクで障害が発生したためにディスクを物理的に交換したあとで実行する場合に役立ちます。この場合、実際には別のディスクであっても、新規ディスクには以前のデバイスと同じ /dev/dsk パスが使用されます。ZFS recognizes this.

zpool status 出力では、old_device はワード replacing の下に表示され、文字列 /old が付加されます。再同期化が完了すると、replacingold_device の両方が自動的に削除されます。再同期化が完了する前に新しいデバイスに障害が発生し、第 3 のデバイスが代わりに取り付けられると、障害が発生した両方のデバイスは /old が付加された状態で表示され、再同期化がもう一度開始されます。再同期化が完了すると、両方の /old デバイスは、ワード replacing とともに削除されます。

-f

new_device が使用中と表示されている場合でも、これを強制的に使用します。この方法で、すべてのデバイスをオーバーライドできるわけではありません。

zpool retained [-euanr] [-A | -f | [-p] -o field[,...]] [pool]

Lists the mandatory retention filesystems with retained files in the specified pool.If no pools are specified, then all pools with filesystems with mandatory retention are shown.

-e/-u

These options select whether expired (-e) or unexpired (-u) retention datasets and files are shown.If neither option is included, all are shown.

-a/-n

These options select whether automatic (-a) or non-automatic (-n) retention datasets are included.If neither option is included, all are shown.

-r

If the -r option is included, all retained files within those mandatory retention filesystems are also displayed.

-A

If the -A option is included, retained files are listed including file information - mode, system attributes, crtime, mtime, ctime, rtime, uid, gid, then filename.Output fields are space-delimited with any spaces or backslashes preceded by a backslash (e.g. file "a b c" would be shown as "a\ b\ c").

-f

If the -f option is included, only the filenames are shown, with no pool name, dataset name, retention properties, or timestamps. -f implies -r.

-p

Display the list of retained files in the pool using a stable machine-parseable format.For more information, see 'Parseable Output Format', below. -p implies -r.

-o field[,...]

Display the specified field(s) in parseable format.Available fields are dataset, policy, automatic, mountpoint, filename, object, mode, sysattrs, size, uid, gid, crtime, mtime, ctime, rtime, and expired.

zpool scrub [-s] pool ...

Begins a scrub.消し込みにより、指定したプール内のすべてのデータが検査され、チェックサムが適正に検証されます。複製された (ミラーまたは raidz) デバイスの場合、消し込み中に検出されたすべての損傷は、ZFS により自動的に修復されます。zpool status コマンドは、消し込みの進捗状況をレポートし、完了時には消し込み結果のサマリーを出力します。

消し込みおよび再同期化は、非常に類似した操作です。相違点は、再同期化では ZFS が期限切れであることを認識しているデータだけが検査されますが (新規デバイスをミラーに接続する場合や、既存のデバイスを置換する場合など)、消し込みではすべてのデータが検査されるため、ハードウェア障害やディスク障害に起因する非表示のエラーも検出されます。

消し込みと再同期化は、I/O 集約的な操作であるため、ZFS では一度に 1 つの操作だけが許可されます。If a scrub is already in progress, a subsequent zpool scrub returns an error, with the advice to use zpool scrub -s to cancel the current scrub.進行中の再同期化が存在する場合、ZFS は、再同期化が完了するまで書き込みの開始を許可しません。

-s

Stop scrubbing.

zpool set property= value pool

指定されたプールに、特定のプロパティーを設定します。設定可能なプロパティーおよび有効な値については、「プロパティー」のセクションを参照してください。

zpool split [-n [-l ]] [-R altroot] [-o mntopts] [-o property=value] pool newpool [ device ...]

プール内のミラー化された各最上位 vdev から 1 つのディスクを分割し、分割したディスクから新しいプールを作成します。元のプールは 1 つ以上のミラーから構成されている必要があり、再同期化のプロセスが進行中であってはいけません。split サブコマンドは、コマンド行でのデバイス指定によって上書きされないかぎり、各ミラー vdev の最後のデバイスを選択します。

Pools cannot be split if they contain mandatory retention filesystems.

device 引数を使用した場合、split は指定されたデバイスを新しいプールに含め、どのデバイスも指定されないままであれば、通常どおり、各ミラー vdev 内の最後のデバイスをそのプールに割り当てます。If you are uncertain about the outcome of a split command, use the -n (“dry-run”) option to ensure your command will have the effect you intend.

-n

作成される構成を、実際にプールを分割せずに表示します。実際のプール分割は、特権の不足やデバイスのステータスのために失敗する可能性があります。

-l

If possible, have -n display the configuration in current /dev/chassis location form.

-R altroot

指定された altroot パラメータを新しいプールの代替ルートに使用して、分割後に新しく作成されたプールを自動的にインポートします。前述の「プロパティー」セクションの altroot の説明を参照してください。

-o mntopts

プール内のデータセットのマウント時に使用するマウントオプションのコンマ区切りのリスト。データセットのプロパティーとマウントオプションの説明については、zfs(8) を参照してください。Valid only in conjunction with the -R option.

-o property=value

新しいプールに、指定されたプロパティーを設定します。使用可能なプールプロパティーの詳細については、前述の「プロパティー」のセクションを参照してください。

zpool status [-s all | field[,...]] [-S section[,...]] [-l] [- v] [-x] [-T d|u] [pool] ... [interval [count]]

指定したプールの詳細な健全性ステータスを表示します。pool を指定しない場合、システムの各プールのステータスが表示されます。プールおよびデバイスの健全性の詳細については、「デバイスの障害と復旧」のセクションを参照してください。

間隔が指定されている場合は、Ctrl-C キーが押されるまで、ステータスおよび領域使用状況が interval 秒ごとに表示されます。count を指定した場合、このコマンドは count レポートの表示後に終了します。

消し込みまたは再同期化が進行中の場合、このコマンドは、実行済みの割合 (パーセント) および推定完了時間をレポートします。プール内のデータ量およびシステムのその他のワークロードは変化する場合があるため、これらはどちらも概算値に過ぎません。

-s all | field[,...]]

A comma-separated list of device status property fields to display.The list of status fields available are: name, state, read, write, checksum, repair, resilver, slow, allocunit, psize, lsize, alloc, free and pctfull.See 'Device status properties' section for more details.

When used in combination with -S, 'config' section is implicitly included in the sections displayed.

Without -s option, the default fields (name, state, read, write, checksum) will be displayed.

-S section[,...]]

A comma-separated list of sections to display.The list of status sections available are: pool, id, state, retained, scan, config, dedup, errors.

Without -S option all available sections will be displayed.

-l

可能な場合、現在の /dev/chassis の場所の形式で vdev 統計を表示します。

-x

エラーが発生しているか、使用不可能なプールのステータスだけを表示します。

-v

詳細なデータエラー情報を表示し、前回のプール消し込みが完了して以降のデータエラーすべての完全なリストを出力します。

-T d|u

タイムスタンプを表示します。

標準の日付フォーマットに d を指定します。date(1) を参照してください。時間の内部表現の出力表現に u を指定します。time(2) を参照してください。

zpool upgrade

プールのディスク上バージョンを指定します。このバージョンによって、現在実行中のソフトウェアリリースで使用可能なプール機能が決まります。古いプールバージョンを使用し続けることはできますが、一部の機能が使用できなくなる可能性があります。A pool can be upgraded by using the zpool upgrade -a command.以前のソフトウェアバージョンを実行しているシステムで、以降のバージョンのプールにアクセスすることはできません。

zpool upgrade -v

現在のソフトウェアでサポートされている ZFS プールバージョンを表示します。現在の ZFS プールバージョンおよびサポートされる以前のバージョンすべてが、各バージョンで提供される機能に関する説明とともに表示されます。

zpool upgrade [-n] [-V version [-f]] -a | pool ...

指定したプールを最新のディスク上バージョンにアップグレードします。If this command reveals that a pool is out-of-date, the pool can subsequently be upgraded using the zpool upgrade -a command.アップグレードされたプールは、以前のソフトウェアリリースを実行するシステムではアクセスできなくなります。

-a

Upgrades all pools.

-n

Report what would be done without actually upgrading any pools.

-f

Force the upgrade even if it makes more boot environments un-bootable.

-V version

Upgrades to the specified version, which must be higher than the current version.If the -V flag is not specified, the pool is upgraded to the most recent version.

If a pool is bootable zpool upgrade will verify that the upgrade will not make any more boot environments un-bootable.If it will make more boot environments un-bootable those boot environments and their current supported pool versions will be listed.To force zpool upgrade to do the upgrade and make those boot environments un-bootable the -V and -f flags must both be used. zpool upgrade will never allow an upgrade to make the active boot environment un-bootable.

If a bootable pool is listed or the -a flag is present and the pool can be updated without making any more boot environments un-bootable then the upgrade will be done unless the -n is given.

Display Fields

フィールドはプロバイダによって異なります。プロバイダによってサポートされていないフィールドを選択すると、エラーが返されます。

DONE

現在までに完了または処理されたデータの量。

OTHER

プロバイダに依存します。処理中の現在の項目またはタスクの現在の状態などの追加情報を提供します。たとえば、zfs send 操作では、この値が現在送信中の個々のデータセットまたはスナップショットを反映する場合があります。OTHER として報告される特定の値はインタフェースではなく、予告なしで変更される場合があります。

PCTDONE

処理されたデータの割合。

POOL

プール情報の取得元。

PROVIDER

情報を提供するタスク。send、receive、destroy、scrub、または resilver のいずれか。

SPEED

1 秒あたりの単位。通常はバイトですが、データプロバイダで使用する単位に依存します。

STRTTIME

表示されたタスクでプロバイダが起動された時間。

TAG

TAG は操作全体のあいまいさをなくします。これは常に一意ですが、後続の操作で値を繰り返すことができます。たとえば、同じデータセットを送信する場合でも、2 つの同時送信に異なる TAG が含まれることがあります。

TIMELEFT

このタスクが完了する相対時間。これは、処理されているデータのレートから計算されます。

TIMESTMP

モニター対象のデータのスナップショットが作成された時間。

TOTAL

処理されるデータの合計量を見積もります。

Parseable Output Format

The zpool monitor and zpool retained commands provide a -p option that displays output in a machine-parseable format.この出力形式は、コロン (:) で区切られたフィールドで構成された 1 つ以上の行です。Output includes only those fields requested by means of the -o option, in the order requested.

複数のフィールドをリクエストした場合、すべてのコロン文字は、バックスラッシュ (\) でエスケープされてから出力されます。同様に、バックスラッシュ文字もエスケープされます (\\)。このエスケープ形式は、環境変数 IFS=: を設定したシェルの read(1) 関数を使って解析できます。1 つのフィールドのみを要求した場合はエスケープが実行されないことに注意してください。

使用例 1 RAID-Z ストレージプールを作成する

The following command creates a pool with a single raidz top-level vdev that consists of six disks.

# zpool create tank raidz c0t0d0 c0t1d0 c0t2d0 c0t3d0 c0t4d0 c0t5d0
使用例 2 ミラー化されたストレージプールを作成する

次のコマンドは、2 つのミラーを持つプールを作成します。各ミラーには 2 台のディスクが含まれます。

# zpool create tank mirror c0t0d0 c0t1d0 mirror c0t2d0 c0t3d0

また、ディスクの現在の場所を指定する /dev/chassis パスを使って、ディスク全体を指定することもできます。

# zpool create tank \
    mirror \
        /dev/chassis/RACK29.U01-04/DISK_00/disk \
        /dev/chassis/RACK29.U05-08/DISK_00/disk \
    mirror \
        /dev/chassis/RACK29.U01-04/DISK_01/disk \
        /dev/chassis/RACK29.U05-08/DISK_01/disk
使用例 3 ミラーを ZFS ストレージプールに追加する

次のコマンドは、2 つのミラー化ディスクをプール tank に追加しますが、プールは 2 方向ミラーで構成済みであるものとします。プール内のすべてのデータセットは、追加された領域をすぐに利用できます。

# zpool add tank mirror c1t0d0 c1t1d0
使用例 4 使用可能な ZFS ストレージプールを一覧表示する

次のコマンドは、システムで使用可能なすべてのプールを一覧表示します。

# zpool list
NAME   SIZE  ALLOC  FREE  CAP  DEDUP  HEALTH  ALTROOT
pool   278G  4.19G  274G   1%  1.00x  ONLINE  -
rpool  278G  78.2G  200G  28%  1.00x  ONLINE  -
使用例 5 プールのすべてのプロパティーを一覧表示する

次のコマンドは、プールのプロパティーをすべて一覧表示します。

% zpool get all pool
NAME  PROPERTY       VALUE                SOURCE
pool  allocated      4.19G                -
pool  altroot        -                    default
pool  autoexpand     off                  default
pool  autoreplace    off                  default
pool  bootfs         -                    default
pool  cachefile      -                    default
pool  capacity       1%                   -
pool  dedupditto     0                    default
pool  dedupratio     1.00x                -
pool  delegation     on                   default
pool  failmode       wait                 default
pool  free           274G                 -
pool  guid           1907687796174423256  -
pool  health         ONLINE               -
pool  lastscrub      Jan_21               local
pool  listshares     off                  local
pool  listsnapshots  off                  default
pool  readonly       off                  -
pool  scrubinterval  2m                   local
pool  size           278G                 -
pool  version        34                   default
使用例 6 ZFS ストレージプールを破棄する

次のコマンドは、プール「tank」およびその内部のデータセットをすべて破棄します。

# zpool destroy -f tank
使用例 7 ZFS ストレージプールをエクスポートする

次のコマンドは、プール tank 内のデバイスをエクスポートします。エクスポートされたデバイスは、再配置したり、あとでインポートしたりすることが可能です。

# zpool export tank
使用例 8 ZFS ストレージプールをインポートする

次のコマンドは、使用可能なプールを表示してから、プール「tank」をインポートしてシステムで使用できるようにします。

このコマンドを実行すると、次のような結果が表示されます。

# zpool import
  pool: tank
    id: 7678868315469843843
 state: ONLINE
action: The pool can be imported using its name or numeric identifier.
config:

              tank  ONLINE
          mirror-0  ONLINE
            c1t2d0  ONLINE
            c1t3d0  ONLINE

# zpool import tank
使用例 9 すべての ZFS ストレージプールを最新のバージョンにアップグレードする

次のコマンドは、すべての ZFS ストレージプールを最新バージョンのソフトウェアにアップグレードします。

# zpool upgrade -a
This system is currently running ZFS pool version 22.

All pools are formatted using this version.
使用例 10 ホットスペアを管理する

次のコマンドは、使用可能なホットスペアを 1 つ含む新しいプールを作成します。

# zpool create tank mirror c0t0d0 c0t1d0 spare c0t2d0

いずれかのディスクで障害が発生すると、このプールは機能低下状態に陥ります。障害が発生したデバイスを交換するには、次のコマンドを使用します。

# zpool replace tank c0t0d0 c0t3d0

デバイスが回復されると、スペアは自動的に切り離され、障害が発生した別のデバイスで使用可能となります。ホットスペアをプールから完全に削除するには、次のコマンドを使用します。

# zpool remove tank c0t2d0
使用例 11 個別のミラー化されたログデバイスによる ZFS プールの作成

次のコマンドは、2 つの 2 方向ミラーとミラー化されたログデバイスから構成される ZFS ストレージプールを作成します。

# zpool create pool mirror c0d0 c1d0 mirror c2d0 c3d0 log mirror \
   c4d0 c5d0
使用例 12 ZFS プールにキャッシュデバイスを追加する

次のコマンドは、キャッシュデバイスとして使用する 2 つのディスクを ZFS ストレージプールに追加します。

# zpool add pool cache c2d0 c3d0

キャッシュデバイスを追加すると、そのキャッシュデバイスにメインメモリーの内容が徐々に書き込まれていきます。キャッシュデバイスのサイズによっては、キャッシュがいっぱいになるまでに 1 時間以上かかる場合もあります。iostat オプションを次のように使用して、容量と読み込みを監視できます。

# zpool iostat -v pool 5
使用例 13 ミラー化されたメタデバイスを ZFS プールに追加する

次のコマンドは、2 方向ミラー化メタデバイスを ZFS ストレージプールに追加します。

# zpool add pool meta mirror c2d0 c3d0
使用例 14 ミラー化されたログデバイスを削除する

すぐ下で示す構成を想定した場合、次のコマンドはプール tank 内のミラー化されたログデバイス mirror-2 を削除します。

   pool: tank
  state: ONLINE
  scrub: none requested
config:

         NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
         tank        ONLINE       0     0     0
           mirror-0  ONLINE       0     0     0
             c6t0d0  ONLINE       0     0     0
             c6t1d0  ONLINE       0     0     0
           mirror-1  ONLINE       0     0     0
             c6t2d0  ONLINE       0     0     0
             c6t3d0  ONLINE       0     0     0
         logs
           mirror-2  ONLINE       0     0     0
             c4t0d0  ONLINE       0     0     0
             c4t1d0  ONLINE       0     0     0
# zpool remove tank mirror-2
使用例 15 障害が発生した ZFS プールを回復する

プールに障害が発生したが回復可能である場合、このステータスを示すメッセージは、そのプールがキャッシュされていた場合 (前述の cachefile を参照) には zpool status によって表示され、キャッシュされていなかった場合にはそのプールで失敗した zpool import のエラー出力の一部として表示されます。

zpool clear コマンドを使用して、キャッシュされたプールを回復します。

# zpool clear -F data
Pool data returned to its state as of Thu Jun 07 10:50:35 2012.
Discarded approximately 29 seconds of transactions.

プール構成がキャッシュされていなかった場合、zpool import を回復モードフラグとともに使用します。

# zpool import -F data
Pool data returned to its state as of Thu Jun 07 10:50:35 2012.
Discarded approximately 29 seconds of transactions.
使用例 16 ログデバイスがない場合の ZFS プールのインポート

次の例は、ログデバイスがない場合にプールのインポートを試みる方法を示しています。The -m option is used to complete the import operation.

追加デバイスは、その正確な構成が判別できなくても、このプールの一部であることがわかっています。

# zpool import tank
The devices below are missing, use '-m' to import the pool anyway:
c5t0d0 [log]

cannot import 'tank': one or more devices is currently unavailable

# zpool import -m tank
# zpool status tank
   pool: tank
  state: DEGRADED
status: One or more devices could not be opened.  Sufficient replicas
exist for
         the pool to continue functioning in a degraded state.
action: Attach the missing device and online it using 'zpool online'.
    see: http://www.support.oracle.com/msg/ZFS-8000-2Q
   scan: none requested
config:

         NAME                   STATE     READ WRITE CKSUM
         tank                   DEGRADED     0     0     0
           c7t0d0               ONLINE       0     0     0
         logs
           1693927398582730352  UNAVAIL      0     0     0  was
/dev/dsk/c5t0d0

errors: No known data errors

次の例は、ミラー化されたログデバイスがないプールをインポートする方法を示しています。

# zpool import tank
The devices below are missing, use ?-m? to import the pool anyway:
mirror-1 [log]
c5t0d0
c5t1d0

# zpool import -m tank

# zpool status tank
   pool: tank
  state: DEGRADED
status: One or more devices could not be opened.  Sufficient replicas
exist for the pool to continue functioning in a degraded state.
action: Attach the missing device and online it using 'zpool online'.
    see: http://www.support.oracle.com/msg/ZFS-8000-2Q
    scan: none requested
config:

         NAME                      STATE     READ WRITE CKSUM
         tank                      DEGRADED     0     0     0
           c7t0d0                  ONLINE       0     0     0
         logs
           mirror-1                UNAVAIL      0     0     0
insufficient replicas
             46385995713041169     UNAVAIL      0     0     0  was
/dev/dsk/c5t0d0
             13821442324672734438  UNAVAIL      0     0     0  was
/dev/dsk/c5t1d0

errors: No known data errors
使用例 17 特定のパスを使用してプールをインポートする

次のコマンドは、プールの特定のデバイスパス (この例では、/dev/dsk/c9t9d9/dev/dsk/c9t9d8) を指定することによってプール tank をインポートします。

# zpool import -d /dev/dsk/c9t9d9s0 /dev/dsk/c9t9d8s0 tank

このプールがディスク全体から構成されている場合でも、特定のデバイスのスライス識別子をコマンドに含める必要があるという既存の制限があります。

使用例 18 2 つのミラー化データデバイスを削除する

次に示されている構成を想定した場合、次のコマンドは、プールタンク内のミラー化データデバイス mirror-0 および mirror-1 を削除します。

     pool: tank
    state: ONLINE
    scrub: none requested
   config:

           NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
           tank        ONLINE       0     0     0
             mirror-0  ONLINE       0     0     0
               c6t0d0  ONLINE       0     0     0
               c6t1d0  ONLINE       0     0     0
             mirror-1  ONLINE       0     0     0
               c6t2d0  ONLINE       0     0     0
               c6t3d0  ONLINE       0     0     0
             mirror-2  ONLINE       0     0     0
               c6t4d0  ONLINE       0     0     0
               c6t5d0  ONLINE       0     0     0

  # zpool remove tank mirror-0 mirror-1

zpool status shows mirror-0 and mirror-1 are being removed.

  # zpool status tank
     pool: tank
    state: ONLINE
   status: One or more devices is currently being removed.
   action: Wait for the resilver to complete.
           Run 'zpool status -v' to see device specific
           details.
     scan: resilver in progress since Mon Jul 7 18:19:35
           2014
           16.7G scanned
           884M  resilvered at 52.6M/s,  9.94% done, 0h1m to
           go
   config:

           NAME         STATE    READ WRITE CKSUM
           tank        ONLINE      0     0     0
             mirror-0  REMOVING    0     0     0
               c6t0d0  REMOVING    0     0     0
               c6t1d0  REMOVING    0     0     0
             mirror-1  REMOVING    0     0     0
               c6t2d0  REMOVING    0     0     0
               c6t3d0  REMOVING    0     0     0
             mirror-2  ONLINE      0     0     0
               c6t4d0  ONLINE      0     0     0
               c6t5d0  ONLINE      0     0     0

   errors: No known data errors

After the resilvering completes, mirror-0 and mirror-1 are
removed from the pool configuration and the pool returns to
ONLINE state.

  # zpool status tank
     pool: tank
    state: ONLINE
     scan: resilvered 6.67G in 0h2m with 0 errors on Mon Jul
           7 18:22:10 2014
   config:

           NAME         STATE     READ WRITE CKSUM
           tank         ONLINE       0     0     0
             mirror-2   ONLINE       0     0     0
               c6t4d0  ONLINE       0     0     0
               c6t5d0  ONLINE       0     0     0

   errors: No known data errors
使用例 19 Obtaining Parseable Output

次のコマンドは、解析可能な出力を取得するために使用され、1 つの間隔を提供します。

# zpool monitor -p -o pool,pctdone,other -t send poolA poolC
poolA:20.4:poolA/fs2/team2@fs2_all
poolA:0.0:poolA/fs2/team2@all
poolA:28.6:poolA/fs\:1/team3@fs1_all
poolC:33.3:poolC/fs1/team2@fs1_all
poolC:50.0:poolC/fs2/team1@fs2_all
使用例 20 Removing zpool Metadata

次のコマンドは、zpool メタデータを削除します。

# zpool import
  pool: tank
    id: 16467356871648988132
 state: ONLINE
action: The pool can be imported using its name or numeric identifier.
config:

        tank         ONLINE
          raidz1-0   ONLINE
            c7t8d0   ONLINE
            c7t9d0   ONLINE
            c7t10d0  ONLINE

# zpool label -C tank
# zpool import
cannot import: no pools found
使用例 21 zpool メタデータの回復

次のコマンドは、zpool メタデータを回復します。

      # zpool import -D
        pool: tank
          id: 16467356871648988132
       state: CLEARED
      status: The pool has cleared device(s) and therefore it is not possible to determine its
              exact configuration. The configuration presented below is only tentative.
      action: You can try using 'zpool label -R' to recover the pool but some
              devices might be already used by another pool or be unavailable.
      config:

              tank         CLEARED
                raidz1-0   CLEARED
                  c7t8d0   CLEARED
                  c7t9d0   CLEARED
                  c7t10d0  CLEARED

      # zpool label -R tank
      # zpool import
使用例 22 指定されたデバイスからの zpool メタデータの削除

次のコマンドは、指定されたデバイスから zpool メタデータを削除します。

# zpool status tank
  pool: tank
 state: ONLINE
  scan: none requested
config:

        NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
        tank        ONLINE       0     0     0
          mirror-0  ONLINE       0     0     0
            c2t1d0  ONLINE       0     0     0
            c2t2d0  ONLINE       0     0     0

errors: No known data errors
# zpool export pool_m
# zpool label -C /dev/dsk/c2t1d0s0
# zpool import
no pools available to import
使用例 23 指定されたデバイス上の zpool メタデータの回復

次のコマンドは、指定されたデバイス上の zpool メタデータを回復します。

# zpool import -D
  pool: tank
    id: 413554598802822140
 state: CLEARED (EXPORTED)
status: The pool has cleared device(s) and therefore it is not possible to determine its
        exact configuration. The configuration presented below is only tentative.
action: You can try using 'zpool label -R' to recover the pool but some devices might be
        already used by another pool or be unavailable.
config:

        tank        CLEARED
          mirror-0  CLEARED
            c2t1d0  CLEARED
            c2t2d0  ONLINE

# zpool label -R /dev/dsk/c2t1d0s0
# zpool import tank
    
使用例 24 raidz データデバイスの削除

下に示されている構成がある場合、次のコマンドは、プールタンクからデータデバイス raidz1-0 を削除します。

     pool: tank
    state: ONLINE
    scrub: none requested
   config:

           NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
           tank        ONLINE       0     0     0
             raidz1-0  ONLINE       0     0     0
               c6t0d0  ONLINE       0     0     0
               c6t1d0  ONLINE       0     0     0
             raidz1-1  ONLINE       0     0     0
               c6t2d0  ONLINE       0     0     0
               c6t3d0  ONLINE       0     0     0

  # zpool remove tank raidz1-0

zpool status shows raidz1-0 is being removed.

  # zpool status tank
     pool: tank
    state: ONLINE
   status: One or more devices is currently being removed.
   action: Wait for the resilver to complete.
           Run 'zpool status -v' to see device specific
           details.
     scan: resilver in progress since Mon Jul 7 18:19:35
           2014
           16.7G scanned
           884M  resilvered at 52.6M/s,  9.94% done, 0h1m to
           go
   config:

           NAME        STATE    READ WRITE CKSUM
           tank        ONLINE      0     0     0
             raidz1-0  REMOVING    0     0     0
               c6t0d0  REMOVING    0     0     0
               c6t1d0  REMOVING    0     0     0
             raidz1-1  ONLINE      0     0     0
               c6t2d0  ONLINE      0     0     0
               c6t3d0  ONLINE      0     0     0

   errors: No known data errors

After the resilvering completes, raidz1-0 is removed from the pool
configuration and the pool returns to ONLINE state.

  # zpool status tank
     pool: tank
    state: ONLINE
     scan: resilvered 6.67G in 0h2m with 0 errors on Mon Jul
           7 18:22:10 2014
   config:

           NAME        STATE     READ WRITE CKSUM
           tank        ONLINE       0     0     0
             raidz-1   ONLINE       0     0     0
               c6t2d0  ONLINE       0     0     0
               c6t3d0  ONLINE       0     0     0

   errors: No known data errors
   
使用例 25 非冗長データデバイスおよび meta デバイスの削除

下に示されている構成がある場合、次のコマンドは、プールタンクから非冗長データデバイス c6t0d0 および meta デバイス c6t2d0 を削除します。

  # zpool status tank
    pool: tank
   state: ONLINE
    scan: none requested
  config:

          NAME      STATE      READ WRITE CKSUM
          tank      ONLINE        0     0     0
            c6t0d0  ONLINE        0     0     0
            c6t1d0  ONLINE        0     0     0
          metas
            c6t2d0  ONLINE        0     0     0
            c6t3d0  ONLINE        0     0     0
          logs
            c6t4d0  ONLINE        0     0     0
          cache
            c6t5d0  ONLINE        0     0     0
          spares
            c6t6d0  AVAIL

  errors: No known data errors

  # zpool remove tank c6t0d0 c6t2d0

zpool status shows c6t0d0 and
   c6t2d0 are being removed.

    pool: tank
   state: ONLINE
  status: One or more devices are being removed.
  action: Wait for the resilver to complete.
          Run 'zpool status -v' to see device specific details.
    scan: resilver in progress since Fri Jan 19 10:33:36 2018
      2.38G scanned out of 2.48G at 144M/s, 1s to go
      0 resilvered
  config:

          NAME      STATE      READ WRITE CKSUM
          tank      ONLINE        0     0     0
            c6t0d0  REMOVING      0     0     0
            c6t1d0  ONLINE        0     0     0
          metas
            c6t2d0  REMOVING      0     0     0
            c6t3d0  ONLINE        0     0     0
          logs
            c6t4d0  ONLINE        0     0     0
          cache
            c6t5d0  ONLINE        0     0     0
          spares
            c6t6d0  AVAIL

  errors: No known data errors

After the resilver completes, c6t0d0 and
c6t2d0 are removed from the pool configuration
and the pool returns to ONLINE state.

  # zpool status tank
    pool: tank
   state: ONLINE
    scan: resilvered 1.27M in 1s with 0 errors on Fri Jan 19 09:37:41 2018
  config:

          NAME      STATE      READ WRITE CKSUM
          tank      ONLINE        0     0     0
            c6t1d0  ONLINE        0     0     0
          metas
            c6t3d0  ONLINE        0     0     0
          logs
            c6t4d0  ONLINE        0     0     0
          cache
            c6t5d0  ONLINE        0     0     0
          spares
            c6t6d0  AVAIL

  errors: No known data errors
   
使用例 26 Changing the pool guid of an existing pool

The following command changes the guid of an existing pool to a random number.

# zpool get guid tank
NAME   PROPERTY  VALUE                 SOURCE
tank   guid      11540845105265937039

# zpool reguid tank

# zpool get guid tank
NAME   PROPERTY  VALUE                SOURCE
tank   guid      3172738027577799950  -

終了ステータス

次の終了ステータスが返されます。

0

正常終了。

1

エラーが発生しました。

2

無効なコマンド行オプションが指定された。

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/file-system/zfs
インタフェースの安定性
確実

関連項目

ps(1), SDC(4), attributes(7), beadm(8), zfs(8), datasets(7)

警告

zpool の領域を増やす (これは、基礎となる LUN の容量を拡張することによって可能になります) ために、format コマンドを使用して LUN の新しいサイズを取得したり、そのラベルを変更したりしないでください。代わりに、次の手順を使用してください。

  1. Run zpool set autoexpand=on pool once, and leave autoexpand=on for the pool all the time.

  2. 必要に応じて LUN のサイズを拡張します。The pool will reflect the size of the LUN automatically.

Files in filesystems with mandatory retention that are retained but the retention has not yet expired will prevent destruction of their containing pool and re-use of devices which are part of that pool.There is no privilege which will allow this to be overridden.

各 ZFS ストレージプールには、ps(1) などのツールで表示される、関連するプロセス zpool-poolname があります。ユーザーは、これらのプロセスとの対話を持ちません。詳細は、SDC(4) のマニュアルページを参照してください。