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マニュアルページ セクション 8: システム管理コマンド

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更新: 2022年7月27日
 
 

kernel(8)

名前

kernel - 基本的なオペレーティングシステムのサービスが含まれている UNIX システム実行可能ファイル

形式

kernel-name [-asrvx] [-m smf_options] [-i altinit]

説明

オペレーティングシステムのイメージ、つまりカーネルは、イメージファイル (unixgenunix) および任意の時点で読み込まれているモジュールから成る、ソフトウェアの集まりです。システムは、それを制御するカーネルがないと機能しません。

カーネルは boot(8) コマンドによってマシン固有の方法でロードされます。The kernel may be loaded from disk, CD-ROM, or DVD (diskfull boot) or over the network (diskless boot).どちらの場合も、/platform および /kernel の下のディレクトリが読み取り可能であることと、必要なカーネルサービスを実行できる実行可能コードを含んでいることが必要です。–a フラグを指定すると、カーネルとモジュールのデフォルトの場所とは異なるパス名をユーザーが指定できます。特定のカーネルのロードに関する詳細は、boot(8) を参照してください。

moddir 変数には、モジュールディレクトリを空白で区切ったリストが含まれます。moddir/etc/system ファイルで設定できます。最小限のデフォルトは次のとおりです。

/platform/platform-name/kernel /kernel /usr/kernel

このデフォルトは、特定のプラットフォームでは補完される場合があります。多くの SPARC システムで、デフォルトパスが次のようにオーバーライドされることがよくあります。


/platform/platform-name/kernel:/platform/hardware-class-name\
     /kernel:/kernel:/usr/kernel

この platform-name を調べるには、uname(1)–i オプションを使用し、hardware-class-name を調べるには、uname(1)–m オプションを使用します。

カーネルの構成は /etc/system ファイルを使用して制御できます (system(5) を参照)。

genunix は、基本カーネルのプラットフォームに依存しないコンポーネントです。

オプション

サポートしているオプションは、次のとおりです。

–a

システムファイルを検索する場所、root をマウントする場所、カーネル自体の名前をオーバーライドするかどうかなど、ユーザーに構成情報の入力を求めます。デフォルトの回答が角括弧 ([ ]) 内に表示され、ユーザーは RETURN を入力するだけでデフォルトの回答を使用できます (一部のキーボードでは、RETURN は ENTER というラベルになっています)。破損した /etc/system ファイルを修復するには、システム構成ファイルのパス名を求めるプロンプトに /dev/null と入力します。system(5) を参照してください。

–i altinit

代替実行可能ファイルを原始プロセスとして選択します。altinit は実行可能ファイルへの有効なパスである必要があります。デフォルトの原始プロセスは init(8) です。

–m smf_options

smf_options には、サービス管理機能のブート動作を制御する次の 2 つのカテゴリのオプションが含まれています。 復旧オプションとメッセージオプションです。

メッセージオプションは、ブート中に smf(7) が表示するメッセージの種類と量を決定します。サービスオプションは、システムのブートに使用されるサービスを決定します。

回復オプション

debug

標準のサービスごとの出力およびすべての svc.startd メッセージをログに出力します。

milestone=[milestone]

milestone の指定に従って、一部の SMF サービスを一時的に無効にしてブートします。milestone には「none」、「single-user」、「multi-user」、「multi-user-server」、または「all」を指定できます。svcadm(8)milestone サブコマンドを参照してください。

メッセージオプション

quiet

標準のサービスごとの出力および管理者の介入を必要とするエラーメッセージを出力します。

verbose

標準のサービスごとの出力および追加の情報メッセージを出力します。

–r

再構成ブート。システムは、接続されているすべてのハードウェアデバイスのプローブを行い、/dev 内の論理ネームスペースを構成します。デバイスドライバの管理に関する詳細は、add_drv(8) および rem_drv(8) を参照してください。

–s

init レベル「s」でのみブートします。init(8) を参照してください。

–v

詳細メッセージを有効にしてブートします。このフラグが指定されていない場合、メッセージは表示されますが、出力はシステムログファイルに送られます。syslogd(8) を参照してください。

–x

クラスタ化されたモードではブートしません。このオプションが効果を持つのは、このオプションをサポートしているバージョンの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアがインストールされている場合のみです。

ブート方法の例と手順については、boot(8) を参照してください。

ファイル

/kernel

特定の命令セットに含まれるすべてのプラットフォームに共通する、システムのブートに必要なカーネルコンポーネントを含んでいます。

/platform/platform-name/kernel

プラットフォーム固有のカーネルコンポーネント。

/platform/hardware-class-name/kernel

このハードウェアクラスに固有のカーネルコンポーネント。

/usr/kernel

特定の命令セットに含まれるすべてのプラットフォームに共通するカーネルコンポーネントを含んでいます。

このセクションのディレクトリには、次のサブディレクトリが含まれることがあります。

drv

読み込み可能なデバイスドライバ

exec

さまざまなファイル形式で保存されたプログラムを実行するモジュール。

fs

ファイルシステムモジュール

misc

各種のシステム関連モジュール

sched

オペレーティングシステムスケジューラ

strmod

System V STREAMS の読み込み可能なモジュール

sys

読み込み可能なシステムコール

SPARC

cpu

Processor specific modules

tod

時間ハードウェアインタフェースモジュール

As only 64-bit SPARC platforms are supported, all SPARC executable modules are contained within sparcv9 subdirectories in the directories listed above.

x86

mach

x86 hardware support

As only 64-bit x86 platforms are supported, all x86 executable modules are contained within amd64 subdirectories in the directories listed above.

属性

属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(7) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/kernel

関連項目

isainfo(1), kmdb(1), uname(1), devfs(4FS), system(5), attributes(7), smf(7), add_drv(8), boot(8), init(8), rem_drv(8), savecore(8), svc.startd(8), svcadm(8), syslogd(8)

Booting and Shutting Down Oracle Solaris 11.4 Systems

SPARC のみ

Oracle OpenBoot 4.x Administration Guide

診断

カーネルはさまざまな警告とエラーメッセージを提供します。回復不可能な障害を検出した場合、カーネルはパニックを起こすか停止します。

再構成ブートでは、設計上、システムから物理的に取り外されているデバイスの一部のクラスに対応する /dev のエントリが削除されません。