データ サービス開発者ガイド

     前  次    新しいウィンドウで目次を開く     
ここから内容の開始

データ サービスのモデル化

BEA Aqualogic Data Services Platform を使用して、企業のデータ サービスのモデルを作成および管理できます。 モデルには、データ、データ オブジェクト間の関係、データのセマンティクス、および一貫性の制約が表現されます。

さらに、物理データ サービス、論理データ サービス、またはその組み合わせの間の関係もモデルに表示されます。 DSP ではすべてのモデル関係はバイナリです。モデル ダイアグラムでは、各バイナリ関係が 2 つのデータ サービス間の 1 本または複数の線として示されます。

DSP モデル ダイアグラムでは、以下のことが可能です。

この章の内容は以下のとおりです。

注意 : データ サービスのモデル化の概念については、AquaLogic Data Services Platform の『コンセプト ガイド』にある「モデリングとサービス指向アーキテクチャ」を参照してください。

メタデータの更新によって無効化された関係の赤色での表示

図 5-1 物理データ サービスのモデル ダイアグラム

物理データ サービスのモデル ダイアグラム

モデル ダイアグラムは、DSP によってサポートされるデータ モデルのグラフィカルな表現です。 モデル ダイアグラムでは、データ サービスの集合やデータ サービス間の関係を表示するだけでなく、関係の各終端のロール、方向、およびカーディナリティの情報を識別することもできます。 デフォルトではモデル ダイアグラムに表示される型は XML スキーマ型ですが、物理データ サービスの場合には、ネイティブのデータ ソース型を表示するように変更することもできます。

 


モデル駆動型のデータ サービス

大企業では、モデル化はデータ サービス レイヤ開発の初期に行うべきタスクです。 物理データ リソースをグラフィカルに表現することから始めることで、データ リソースのグローバルな表示がより簡単になり、既存の情報を有効に活用できます。 さらに、追加のビジネス ロジックを論理サービスの形式で作成する時機も簡単に判断できます。

モデル ダイアグラムは柔軟性に富んでおり、既存のデータ サービス (および対応する基底のデータ ソース)、予定されているデータ サービス、またはその組み合わせに基づくことができます。 また、モデル ダイアグラム内で直接、データ サービスやデータ サービスの XML 型を作成および変更することもできます。

DSP におけるモデル関係とは、2 つのデータ サービス間の論理的な接続です。 接続には、以下の情報を記述できます。

関係には 1 つまたは複数のナビゲーション関数を割り当てることができます。ナビゲーション関数では、一方のデータ サービス (Customer など) に関連付けられたデータを、関連するデータ サービス (Orders など) に対する複合パラメータとして使用できます。

リレーショナル データ サービス間の関係など、主キーおよび外部キーを参照することで自動的に推測される関係もあります。 詳細については、「リレーショナル テーブルおよびビューのメタデータのインポート」を参照してください。

関係の作成には、以下のような数種類の方法があります。

論理データ モデルと物理データ モデル

モデルでは、論理データ サービスと物理データ サービスの任意の組み合わせを表現できます。

物理データ モデル

物理データ サービスは、企業内に物理的に存在するデータを表します (「エンタープライズ メタデータの取得」を参照)。 ソースの提供元は、リレーショナル データベース、Web サービス、XML データ ストリームまたはドキュメント、スプレッドシートなどのフラット ファイル、またはカスタム関数を含んだ Java ファイルになります。

論理データ モデル

論理データ モデルは、物理データまたは別の論理データに基づいて DSP で開発されます。

つまり、各物理データ モデル エンティティは単一のデータ ソースを表し、論理データ モデル エンティティは物理モデルまたは論理モデル (あるいはその組み合わせ) の複合ビューを表します。

モデル ダイアグラムに関する規則

モデル ダイアグラムには、以下の規則が適用されます。

注意 : 新しい関係を作成するなど、データ サービスに影響を与える変更をモデル ダイアグラムで行った場合、その変更は [ファイル|すべて保存] を選択することで WebLogic Workshop で永続化されます。

 


単純なモデル ダイアグラムの作成

データ モデルを作成するには、DSP ベースのプロジェクトを選択してから、次のように選択します。

[ファイル|新規作成|モデル ダイアグラム]

次の例では、物理データに基づいてモデルを作成する方法を示します。

図 5-2 [ファイル] メニューを使用したデータ モデルの作成

[ファイル] メニューを使用したデータ モデルの作成

この例では、DSP のデモ用プログラム RTLApp を使用することを前提としています。

この例で使用されるデータ サービスは、PRODUCT、CUSTOMER_ORDER、および CUSTOMER_ORDER_LINE_ITEM です。 メタデータのインポートの詳細については、「エンタープライズ メタデータの取得」を参照してください。

単純なモデルの作成とデータの設定に必要な手順は、次のとおりです。

  1. まず、モデルの名前と物理的な場所を決定します。 BEA WebLogic アプリケーション内の任意の場所に作成できます。 DSP に付属のデモ用アプリケーションでは、モデルは MODELS フォルダに格納されています。
  2. プロジェクトを右クリックして、[新規作成|モデル ダイアグラム] を選択します。
  3. モデルの場所を選択し、myModel という名前を付けます。
  4. 図 5-3 データ サービスの選択


    データ サービスの選択

  5. 新しいモデルの作業領域で右クリックし、[データ サービスの追加] を選択します。
  6. ダイアログ ボックスで、Data Services/ApparelDB にある CUSTOMER_ORDER データ サービスを選択します。
  7. 図 5-4 データ モデルへのデータ サービスの追加


    データ モデルへのデータ サービスの追加

    この例では、データ サービスはリレーショナル ソースの表現であるため、多くのメタデータを使用できます。 たとえば、主キーはデータから識別され、キー アイコン (データ モデルへのデータ サービスの追加) としてデータ サービスの型に表示されます。

  8. CUSTOMER_ORDER データ サービスのタイトルバーを右クリックして、[関連データ サービスの追加] コマンドを選択します。
  9. この場合は、CUSTOMER と CUSTOMER_ORDER_LINE_ITEM という 2 つの関係がすでに存在していることが表示されます (図 5-5)。

    図 5-5 関連するサービスの追加


    関連するサービスの追加

  10. モデル ダイアグラムに追加する関連データ サービスをマウスでクリックします。 ここでは、この操作を 2 回行って、関連するデータ サービスを両方ともモデルに追加します。
  11. この操作を行うと、3 つのデータ サービス間の関係が自動的に表示されます (図 5-6)。 表示されない場合は、ADDRESS データ サービスの [関係の表示] コマンドを選択してください。

    図 5-6 物理データ ソース間の自動的に推測される関係


    物理データ ソース間の自動的に推測される関係

    前述したように、関係の線は、関係宣言とナビゲーション関数のグラフィカルな表現です。

    関係の各終端にはロールがあります。 最初は、ロール名は単にそれぞれのデータ サービスを反映しています。 表 5-7 に、図 5-1 で表示されているモデル ダイアグラムのサービス、ロール、およびカーディナリティの詳細を示します。

    表 5-7 サンプル モデルのデータ サービスの関係宣言
    データ サービス
    ロール名
    ロール番号
    反対側のロールのデータ サービス
    現在のロール
    最小発生数
    最大発生数
    Address
    Customer
    1
    customer.xds
    Address
    1
    1
     
    CreditCard
    2
    credit_card.xds
    Address
    0
    n
    Credit_Card
    Address
    1
    address.xds
    Credit_card
    1
    1
    Customer
    Address
    2
    address.xds
    Customer
    0
    n

関係の自動的な表示

[アプリケーション] ペインでは複数のデータ サービスを選択できます。連続する複数のサービスを選択するには〔Shift〕を押しながらクリックし、個別の複数のサービスを選択するには〔Ctrl〕を押しながらクリックします。 一連のデータ サービスをモデル ダイアグラムにドラッグすると、モデル内にある他のデータ サービスとの既存の関係が自動的に作成されます。

上記の例で示されている関係は、それぞれの物理データ サービスにあるナビゲーション関数に基づいて自動的に作成されます (表 5-8 を参照)。

表 5-8 モデルのデータ サービスにあるナビゲーション関数
データ サービス
戻り値
ナビゲーション関数
Address
Customer、Credit_ Card
getCustomer( )
Customer
Address
getAddress( )

ソース ビューにおける生成された関係宣言

基底のソースに示されるナビゲーション関数の例を、次に示します。

(::pragma function <f:function xmlns:f="urn:annotations.ld.bea.com" kind="navigate" roleName="ADDRESS"/>::)

ここでは、Customer データ サービスから Address データ サービスへの関係が指定されています。

データ サービスには関係の特性を示す宣言も含まれます。この情報は、モデル ダイアグラムに表示されるロール名およびカーディナリティ値のソースになります。

たとえば、Address データ サービスには次の関係宣言が含まれます。

<relationshipTarget roleName="CUSTOMER" roleNumber="1" XDS="ld:DataServices/CustomerDB/CUSTOMER.ds" opposite="ADDRESS"/>

ロール名、カーディナリティ、反対側のデータ サービス、および (そのデータ サービス内で) ユニークなロール番号が指定された関係が、データ サービスごとに作成されます。

上記の例では、customerID に基づいて顧客情報を取得するナビゲーション関数が自動的に作成されます。 Customer データ サービスの getAddress( ) 関数をコード リスト 5-1 に示します。

コード リスト 5-1 Customer データ サービスの getAddress() ナビゲーション関数
import schema namespace t2 = "ld:DataServices/CustomerDB/ADDRESS" at "ld:DataServices/CustomerDB/schemas/ADDRESS.xsd";

(::pragma function <f:function xmlns:f="urn:annotations.ld.bea.com" kind="navigate" roleName="ADDRESS"/>::)

declare function f1:getADDRESS($pk as element(t1:CUSTOMER)) as element(t2:ADDRESS)*
{
for $fk in f2:ADDRESS()
where $pk/CUSTOMER_ID eq $fk/CUSTOMER_ID
return $fk
};

Customer と Address の間の関係の場合、CustomerID に基づく Address ロールに対する関係は 0 ~ n (任意の回数出現する場合もまったく出現しない場合もある) です。CustomerID はそれぞれのデータ サービスにおいて基底のリレーショナル データ ソースですが、Address データ サービスでは外部キーであり、Customer データ サービスでは主キーです。

この関係は双方向なので、Customer の反対側のデータ サービスは Address となり、Address の反対側のデータ サービスは Customer となります。 プロパティ エディタでは次のように表示されます (図 5-9)。

図 5-9 新しいモデル ダイアグラムのプロパティ エディタ

新しいモデル ダイアグラムのプロパティ エディタ

論理データのモデル化

論理モデルと物理モデルの主要な相違点は、論理モデルには物理データ サービスに加えて少なくとも 1 つの論理データ サービスの表現が含まれていることです。 実際には、物理データ サービスと論理データ サービス (それ自体が論理データ サービスで構成されているデータ サービスを含む) が混在するモデルの作成に制約はありません。

データ モデルが物理データ サービスと論理データ サービスの両方で構成されている場合には、基底の物理データ サービスでメタデータが更新されると、更新されたデータ サービスに関連した作成済みの関係が削除されるので注意してください。 詳細については、「データ ソースのメタデータの更新」を参照してください。

 


モデルにおけるデータ サービスの関係の作成

モデル ダイアグラムでは、一方のデータ サービスからもう一方のデータ サービスへ線を描く動作をすることで、関係を作成できます (図 5-1 を参照)。 リレーショナル データ サービスなどでは、関係および関係を表す線が自動的に推測される場合があります。 それ以外の場合は、関係の作成が必要になります。

関係には、以下のような編集可能なプロパティがあります。

ナビゲーション関数は、バイナリ関係では各データ サービスのプロパティとして表示されます。 また、各データ サービスのソース ビューで詳細を調べることができます。 関係の線の各エンドポイントをマウスでポイントすると、ナビゲーション関数がテキストとして表示されます。

方向、ロール、関係

モデル ダイアグラムでは、関係の各側は関連するデータ サービスによって果たされるロールを表します。 たとえば ADDRESS と CUSTOMER の関係では、顧客の側にある線の終端には、デフォルトでは CUSTOMER と表示されます。 ロール名をマウスでポイントすると、反対側のロール名がナビゲーション関数の名前とともに表示されます (図 5-10)。

図 5-10 2 つのリレーショナル データ サービス ADDRESS と CUSTOMER で構成されるモデル

2 つのリレーショナル データ サービス ADDRESS と CUSTOMER で構成されるモデル

図 5-10 に示されているモデル ダイアグラムでは、ADDRESS ロールは主キー ADDR_ID を通じて CUSTOMER からアクセスされます。 CUSTOMER データ サービスにおける ADDRESS 関係には自動的に作成された getADDRESS() 関数があります。 そのロールは、特定のクレジット カードの所有者に関する ADDRESS 型の情報を返すことです。

図 5-11 CUSTOMER データ サービス内の getAddress(pk) 関数

CUSTOMER データ サービス内の getAddress(pk) 関数

図 5-11 に示されている関数では、ナビゲーション関数 getADDRESS(pk) は主キー CUSTOMER_ID を含む任意の CUSTOMER 入力パラメータを取り、顧客の住所情報を返します。

図 5-10 に示されている関係のもう一方の終端は CUSTOMER ロールです。このロールは、ユニークな顧客 ID に基づく顧客情報を ADDRESS データ サービスに提供します。

図 5-10 の表記矢印には、カーディナリティの表記も示されています。 データ ソースには住所情報のない顧客が存在することもあるため、ADDRESS ロールは CUSTOMER に対して 0 対 1 のカーディナリティを持ちます。 各 ADDRESS は 1 人の顧客に対応していなければならないため、ADDRESS ロールは CUSTOMER に対して 1 対 1 のカーディナリティを持ちます。

カーディナリティの表記は、以下の 3 箇所で変更できます。

ロール名

2 つのデータ サービス間の関係をより適切に表現するように、ロール名を変更できます。 名前の変更は、2 つのデータ サービス間に複数の関係が存在している場合に特に便利です。

例として、Customers と Orders の関係を取り上げます。 これら 2 つのデータ サービス間の 1 つの関係は、通常 1 対 n の関係になります。これはこの関係に関する、以下のような 2 つの事実を表します。

デフォルトでは、ロール名は Customers と Orders になります。 ただし、関係の各側のロールをより正確に表現するように、ロール名をそれぞれ Supplies_Customer_Info と Orders_Array に変更できます。

2 番目の関係の線は、異なる関数 getMostRecentOrder( ) を表します。 この関係は 1 対 1 の関係になり、ロール名は CustInfo および getOrder と表現できます。

図 5-12 ロールをマウスでポイントすると表示されるナビゲーション関数名

ロールをマウスでポイントすると表示されるナビゲーション関数名

関係の線の終端をマウスでポイントすると、特定のロールに対して定義されたナビゲーション関数 (図 5-12)、またはナビゲーション関数が定義されていないことを示すメッセージのいずれかが表示されます。

関係

モデル ダイアグラムで 2 つのデータ サービス間に線を描く動作をすると、関係ウィザードが開きます。

図 5-13 関係ウィザードの最初のダイアログ

関係ウィザードの最初のダイアログ

ウィザードでは、以下の情報を指定できます。

さらにデータ サービスごとに、以下の情報を指定できます。

ウィザードを完了すると、豊富な機能を備えたナビゲーション関数が作成されます。

詳細と例については、「データ サービスへの関係の追加」を参照してください。 若干の例外はありますが、関係ウィザードは、モデル ダイアグラム内で呼び出された場合でも、既存のデータ サービスに関係を追加するときに呼び出される場合と同様に機能します。

 


モデル ダイアグラムの操作

この節では、モデル ダイアグラムを操作する場合の一般的な操作方法について説明します。

モデルの右クリック メニューのオプション

右クリック メニュー オプションとプロパティ エディタを組み合わせて使用することで、モデルを編集できます。 表 5-14 に、モデル ダイアグラムの対象機能領域で表示される右クリック オプションを示します。

表 5-14 データ モデルのオプション
対象
コマンド
説明
データ モデル
[データ サービスの追加]
アプリケーション内の 1 つまたは複数のデータ サービスを現在のモデル ダイアグラムに追加できる。 このコマンドを選択すると、データ サービスを選択するためのファイル ブラウザが表示される。
または、[アプリケーション] ペインからデータ サービスを個々に、またはまとめてモデル内にドラッグして追加することもできる (連続しない複数のデータ サービスをアプリケーションから選択する場合は〔Ctrl〕を押しながら行う)。
リレーショナルベースのデータ サービスの場合、複数のデータ サービスをモデル ダイアグラム内に同時にドラッグすると、それらのデータ サービス間の関係が作成される (関係が存在する場合)。 関係は当然、インポートされたメタデータを通じて使用可能な主キー/外部キーの関係に基づく。
注意 : データ サービスがダイアグラムにすでに表示されている場合は、ドラッグしても無効。
 
[新しいデータ サービス]
新しいデータ サービスを作成できる。 ブラウザを使用してデータ サービス (.ds) ファイルの名前と物理的な場所を選択すると、サービスが作成され、ダイアグラム内に配置される。
 
[すべてのノードを選択]
モデル ダイアグラムにあるすべてのノードを選択する。
 
[レポートの生成]
モデル内のデータ サービス、それらの双方向の関係、および各データ サービスの説明を記述したレポート (概要レポートまたは詳細レポート) を作成する。 「モデルに関するレポートの生成」を参照。
 
[データ サービスの検索]
モデル内のデータ サービスを検索する。 詳細については、「大きなモデル ダイアグラムでのデータ サービスの検索」を参照。
データ サービス
[開く]
現在選択されているデータ サービスをデザイン ビューで開く (「データ サービスの作成」を参照)。 または、データ サービス表現をダブルクリックして開くこともできる。
 
[関連データ サービスの追加]
[関連データ サービスの追加] コマンドは、モデル内で 1 つまたは複数のデータ サービスが選択されている場合に使用できる。 現在選択されているデータ ソースを参照するナビゲーション関数を含んだデータ サービスが表示される。 追加するサービスをクリックする。それ以外にもサービスが存在する場合には、このプロセスを繰り返して、他の使用可能な関連サービスを追加する。
 
[データ サービスの削除]
選択されているデータ サービスをモデル ダイアグラムから削除する。 または、〔Delete〕を押して削除することもできる。

注意 : この操作は基底のデータ サービスには影響しない。

 
[別のデータ サービスとの関係の作成]
モデル ダイアグラムにあるデータ サービスをリストから選択できるダイアログが表示される。 2 つのデータ サービス間に線を描く場合と同様に、関係ウィザードが表示される (「関係ウィザードを使用してナビゲーション関数を作成する」を参照)。
 
[関係の表示]
必要に応じて、現在選択されているデータ サービスに関連付けられた関係の線の表示/非表示を切り替える。 サブメニューで関係名をクリックして、関係の表示を選択または選択解除する。
 
[ネイティブな XML 型]
必要に応じて、単純なデータ型に関連付けられた物理オブジェクトを表す要素のネイティブ型の表示/非表示を切り替える。 例 : VARCHAR(25)
 
[読み込み関数の表示]
データ サービスに関連付けられた読み取り関数の表示/非表示を切り替える。
 
[関数の署名の表示]
読み取り関数の全シグネチャの表示/非表示を切り替える。次にシグネチャの表示例を示す。

getAddress() as element(Address)

関係の線
[関係の削除]
ダイアグラムから関係を削除する。基底のデータ サービスには影響しない。
 
[関係の削除]
各データ サービスにおける関係の表記を削除し、モデル ダイアグラムから関係の線を削除する。
 
[ロール名の表示]
関係の各側に割り当てられたロール名の表示/非表示を切り替える。
 
[カーディナリティの表示]
関係の各側に割り当てられたカーディナリティの表示/非表示を切り替える。 通常は、リレーショナル ソース間の関係のみで、カーディナリティが表示される。
XML 型
さまざまなオプション
モデル ダイアグラム内で XML 型を編集できる。 編集に関する重要な情報については、「XML 型を編集する」を参照。

モデル ダイアグラムでの関係の作成

モデル ダイアグラムでの関係の表記の作成には、以下のような数種類の方法があります。

  1. モデル ダイアグラム内で 2 つのデータ サービス間に線を描く。
  2. By right-clicking on a data service representation and selecting Add Related Data Service. Then select a data service from the sub-menu. 関連するデータ サービスが関係の線とともにダイアグラムに表示されます。
  3. すでにモデル内にあるデータ サービスから選択する。データ サービスを右クリックして [別のデータ サービスとの関係の作成] を選択し、表示されるダイアログのドロップダウン リストから関係を作成するデータ サービスを選択します。 2 つのデータ サービス表現の間に関係の線が作成されます。
  4. ソース ビューで編集する。

上記のオプション 1 および 2 では、関係ウィザードが表示されます。 ウィザードの詳細については、「データ サービスへの関係の追加」を参照してください。 モデル ダイアグラムでは関係の各側の名前を変更するオプションは表示されません。2 つのデータ サービスを接続する線によって定義済みであるためです。

大きなモデル ダイアグラムでのデータ サービスの検索

モデル ダイアグラム内で右クリックすると表示される [データ サービスの検索] オプションを使用して、モデル ダイアグラムにあるデータ サービスを検索できます。 モデル ダイアグラムが選択されているときに〔Ctrl〕+〔F〕を押して検索することもできます。

図 5-15 [データ サービスの検索] ダイアログ ボックス

[データ サービスの検索] ダイアログ ボックス

以下のオプションを使用できます。

[ワイルドカード (* および ?) を使用して検索する] も使用できます。

検索条件に一致するノードが強調表示され、最初の一致ノードを示すようにモデル ダイアグラムの表示が変化します。

現在のセッションで行われた検索を、入力フィールドとドロップダウン リストが組み合わされたボックスから取得できます。

モデルに関するレポートの生成

モデル ダイアグラム内で右クリックすると表示される [レポートの生成] オプションを使用して、現在のモデルに関する概要レポートまたは詳細レポートを生成できます。 レポートは [概要] と [詳細] の 2 種類から選択できます。

モデル レポートを作成する

[レポートの作成] 右クリック オプションを選択すると、生成される HTML ドキュメントの名前の選択を要求されます。 概要レポートのデフォルト名は、次のようになります。

<model_name>_md_summary.html

詳細レポートのデフォルト名は、次のようになります。

<model_name>_md_detail.html
図 5-16 モデル レポート生成のためのダイアログ ボックス


モデル レポート生成のためのダイアログ ボックス

レポートはアプリケーション内の任意の場所 (新しいフォルダを含む) に保存できます (図 5-16)。

モデル レポートの形式

モデル レポートは HTML 形式です。 レポートを生成すると、WebLogic Workshop ペインに HTML 形式で表示されます。 [ソース ビュー] タブも使用できます (図 5-17)。

図 5-17 モデルの概要レポートの例

モデルの概要レポートの例

注意 : レポートの出力は、HTML 出力をサポートしているブラウザまたはアプリケーションで行ってください。

ズーム モード

大きなモデルの場合は、モデル ダイアグラムの右下隅にある表示専用のズーム オプションを使用できます (図 5-19)。 ズーム オプションに表示される「施錠」アイコンは、ズーム モードがアクティブであり、モデルが読み込み専用になっていることを示します。

モデル ダイアグラムでの XML 型の編集

モデル ダイアグラムに表示されているデータ サービスの XML 型を編集できます。 XML 型のオプションについては、「XML 型を編集する」を参照してください。

モデル ダイアグラムのプロパティ

プロパティは、モデル ダイアグラムで作成された関係を反映し、定義します。 表 5-18 に、対象 (データ サービス、関係、ナビゲーション関数、および XML 型) ごとに表示されるデータ モデルのプロパティの詳細を示します。

表 5-18 主なデータ モデルのプロパティ
対象
プロパティ
設定
コメント
データ サービス
   
プロパティについては、「データ サービスの管理」を参照。
関係
[<data_service1>(<Role 1>) - <data_service2>(<Role 2>)]
読み込み専用
関連するデータ サービスとそれぞれのロールの名前を示す。
 
[ロール (1)]
 
<Role 1> に関する情報を提供する。
 
[role-name]
編集可能なテキスト
 
 
[target-DS]
読み込み専用
<data_service1> の名前。
 
[min-occurs]
ドロップダウン リスト (編集可能)
値は、<空白>、0、1、または n のいずれかになる。
 
[max-occurs]
ドロップダウン リスト (編集可能)
値は、<空白>、0、1、または n のいずれかになる。
 
[ロール (2)]
上記参照
[ロール (1)] と同様の設定。
ナビゲーション関数
[名前]
読み込み専用
 
 
[Return-cardinality]
読み込み専用 (1 または *)
1 つの型または配列を返す。
戻り値型
   

 


データ サービスおよびデータ ソースへの変更がモデルに与える影響

モデル ダイアグラムは、物理データ、論理データ、関係などのコンポーネントによって変わります。また、これらのコンポーネントは、モデルの外側で変更される可能性があります。

修飾名を変更したり、データ サービスを削除したり、基底のデータを変更したりすると、データ モデルにおけるデータ サービスやそれらの関係の表現が不正な状態になる可能性があります。

モデル ダイアグラムは以下の場合に再検証されます。

プロパティ エディタを使用して、修飾名参照を修正したり、古くなった参照を削除したりすることもできます。 詳細については、「モデル ダイアグラムのプロパティ」を参照してください。

メタデータの更新がモデルに与える影響

メタデータを更新すると、影響を受けるデータ サービス間に手動で作成した関係がすべて削除されます。 モデル ダイアグラムでは、こうした変更は関係の線を赤色で表示することで示されます。 この場合、新しく更新されたデータ サービスを使用して関係を再作成する必要があります。

図 5-19 メタデータの更新によって無効化された関係の赤色での表示

メタデータの更新によって無効化された関係の赤色での表示


  ページの先頭       前  次