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Oracle Application Serverインストレーション・ガイド
10g リリース3(10.1.3.2.0) for Linux x86

E05049-01
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1 製品およびインストールの概要

この章では、Oracle Application Serverの概要と推奨トポロジについて説明します。内容は次のとおりです。

1.1 製品の概要

Oracle Application Serverは、中間層およびOracleAS Infrastructureで構成されています。アプリケーションは、中間層にデプロイして実行します。インフラストラクチャでは、中間層で使用されるサービスが提供されます。これらのサービスは、1つ以上の中間層で共有できます。

Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.2.0)では、開発者がより効率的なアプリケーション(生産性が高く、コンテキスト・リッチなオンライン作業環境にトランザクション、プロセス、ビジネス・インテリジェンス、構造化されたコンテンツ、構造化されていないコンテンツ、通信およびWeb 2.0スタイルのサービスが組み込まれたアプリケーション)を構築できるようにOracle WebCenter Suiteが提供されています。WebCenter Suiteには、次の2つの主要機能があります。

今回のリリースには、WebCenter Suiteの他に、新しいリリースのOC4J、Oracle HTTP Server、Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールなども含まれています。

関連項目:

10g リリース3(10.1.3.2)で互換性のあるバージョンの詳細は、『Oracle Application Server動作要件情報』を参照してください。 

1.2 基本インストールと拡張インストール

表1-1に、各インストール・タイプで使用できるサービス・グループの概要を示します。

表1-1    Oracle Application Server 10g リリース3(10.1.3.2.0)のインストール・タイプ 
インストール・モード  利用可能なインストール・タイプ 

基本インストール 

  • Oracle WebCenter Framework、Oracle Content DatabaseおよびOracle HTTP Server

    このオプションを選択すると、Oracle WebCenter Framework、Oracle Content DBおよびOracle HTTP Server(SSL対応)がインストールされます。また、管理操作およびデプロイ操作用にApplication Server Controlコンソール、プロセス制御用にOPMNもインストールされます。

 

拡張インストール 

  • Oracle WebCenter FrameworkとOracle HTTP Server

    このオプションを選択すると、Oracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Server(SSL対応)がインストールされます。また、管理操作およびデプロイ操作用にApplication Server Controlコンソール、プロセス制御用にOPMNもインストールされます。

  • Oracle Content Database

    このオプションを選択すると、Oracle Content DatabaseおよびOracle HTTP Server(SSL対応)がインストールされます。また、管理操作およびデプロイ操作用にApplication Server Controlコンソール、プロセス制御用にOPMNもインストールされます。

  • Oracle WebCenter Framework

    このオプションを選択すると、Oracle WebCenter Frameworkがインストールされます。また、管理操作およびデプロイ操作用にApplication Server Controlコンソール、プロセス制御用にOPMNもインストールされます。

  • Oracle HTTP Server

    このオプションを選択すると、Oracle HTTP Server(SSL対応)およびプロセス制御用のOPMNがインストールされます。

 

基本(ワンクリック・)インストールでは、最初のインストール画面にいくつかの質問が表示され、それ以降、ユーザーの操作を必要とせずに製品がインストールされます。すべてのコンポーネントについてデフォルト値が使用されます。

拡張インストールでは、より柔軟に製品をカスタマイズできます。これにより、追加言語のインストール、ポート構成オプションの指定およびクラスタ構成が可能になります。

表1-2に、基本インストールと拡張インストールのカスタマイズ・オプションの相違の概要を示します。

表1-2    基本インストールと拡張インストールの機能 
操作またはオプション  基本インストール  拡張インストール 

Oracleホームの指定 

あり 

あり 

インスタンス名およびoc4jadminのパスワードの指定 

あり 

あり 

Oracleデータベースの指定 

あり 

あり 

Real Applications Clustersデータベースの指定 

なし 

あり 

追加言語の選択 

なし 

あり 

自動または手動ポート構成の指定 

なし 

あり 

Application Server Controlの構成 

自動構成 

構成するかどうかの選択 

クラスタに属するインスタンスの構成 

なし 

あり 

Configuration Assistant 

あり 

あり 

1.3 推奨されるトポロジ

表1-3に、10g リリース3(10.1.3.2.0)でサポートされるトポロジと、その情報の参照先を示します。

表1-3    推奨されるトポロジ 
トポロジ  参照先 

10.1.3.2.0中間層トポロジ 

 

1つの中間層で、Oracle WebCenter Framework、Oracle Content DB、Oracle HTTP ServerおよびOC4Jを、単一のOracleホーム内に保持。 

1.3.1項「すべてのOracle WebCenter Suiteのインストール」 

1つの中間層で、Oracle WebCenter FrameworkおよびOC4Jを、単一のOracleホーム内に保持。 

1.3.2項「Oracle WebCenter Frameworkのみのインストール」 

1つの中間層で、Oracle WebCenter Framework、Oracle HTTP ServerおよびOC4Jを、単一のOracleホーム内に保持。 

1.3.3項「1つのOracleホームへのOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverのインストール」 

2つの中間層で、1つにOracle HTTP Serverを、もう1つにOracle WebCenter Frameworkを保持。 

1.3.4項「別々のOracleホームへのOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverのインストール」 

1つの中間層で、スタンドアロンのOracle Content DBを保持。この中間層は、分散型トポロジの一部として使用できます。 

1.3.5項「Oracle Content DBのインストール」 

3つの中間層で、1つにOracle HTTP Serverを、残りの2つにOracle WebCenter Frameworkインスタンスを保持。スケーラブルで可用性の高いポートレット・プロデューサ・トポロジに対応できるように、このトポロジには複数のOracle WebCenter Frameworkインストールが含まれています。 

1.3.6項「リモートのポートレット・プロデューサ用のクラスタ・トポロジのインストール」 

2つの中間層で、1つにOracle HTTP Serverを、もう1つにOracle WebCenter Frameworkを保持。Oracle WebCenter Frameworkがある中間層は、WebCenterアプリケーションを実行するためのカスタムOC4Jも保持します。このトポロジは、最小限の本番環境になります。 

1.3.7項「クラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンスのインストール」 

4つの中間層で、1つにOracle HTTP Serverを、残りの3つにOracle WebCenter Frameworkを保持。Oracle WebCenter Frameworkがある中間層のうち2つは、WebCenterアプリケーションを実行するためのカスタムOC4Jも保持します。このトポロジは、本番環境になります。 

1.3.8項「複数のOracleホームへのクラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンスのインストール」 

5つの中間層で、1つにOracle HTTP Serverを、残りの4つにOracle WebCenter Frameworkを保持。Oracle WebCenter Frameworkがある中間層のうち2つは、WebCenterアプリケーションを実行するためのカスタムOC4Jも保持します。いずれかの中間層がApplication Server Controlを実行します。このトポロジは、本番環境になります。 

1.3.9項「複数のOracleホームへのクラスタ・トポロジとカスタムOC4Jインスタンスのインストールおよび専用ホームへのApplication Server Controlのインストール」 

ユーザー認証に次のいずれかの方法を使用するWebCenterアプリケーション用のエンタープライズ・データ・センター。

  • Java Single Sign-OnおよびOracle Internet Directory

  • Oracle Access Manager

  • OracleAS Single Sign-On

これらの各トポロジには、Web層、アプリケーション層およびデータ層が含まれています。3つの層はファイアウォールで分離されています。 

『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』の「myWebCenter」 

高可用性トポロジ 

 

複数の中間層インスタンスで同じコンテンツを提供するOracleAS Cluster構成。ロード・バランサにより、リクエストがアクティブなインスタンス間で均等に分散されます。 

6.3項「アクティブ-アクティブ・トポロジの作成」 

複数の中間層インスタンスで同じコンテンツを提供するが、常に1つのインスタンスのみがアクティブであるOracle Application Server Cold Failover Cluster構成。 

6.4項「アクティブ-パッシブ・トポロジの作成」 

スタンバイ・サイトが本番サイトをミラーリングするOracleAS Disaster Recovery構成。正常動作時には、本場サイトがすべてのリクエストを処理します。本番サイトが停止すると、スタンバイ・サイトが引き継ぎ、すべてのリクエストを処理します。 

6.5項「OracleAS Disaster Recovery構成の作成」 

既存の10.1.2または10.1.4環境の10.1.3.2.0中間層 

 

10.1.2 Oracle HTTP Server:2つの中間層で、1つに10g リリース2(10.1.2)のOracle HTTP ServerおよびOracleAS Web Cacheコンポーネントを、もう1つに10g リリース3(10.1.3.2.0) Oracle WebCenter Frameworkインスタンスを保持。Oracle HTTP ServerおよびOracleAS Web Cacheは、J2EE and Web Cache中間層の一部としてインストールされます。 

『Oracle Application Server管理者ガイド』の「Oracle Application Server 10.1.3でのOracle Application Server 10.1.2の構成」 

10.1.2または10.1.4 OracleAS Infrastructure: 10g (10.1.4)または10g リリース2(10.1.2)Oracle Identity Managementを使用する10g リリース3(10.1.3.2.0)中間層インスタンス。このトポロジでは、次の場合、10g リリース3(10.1.3)中間層インスタンスと新しい10g (10.1.4)または10g リリース2(10.1.2)Oracle Identity Managementとの関連付けもサポートされます。

  • 新しいホストへ移行する

 

『Oracle Application Server管理者ガイド』の10.1.4および10.1.2のOracle Identity Managementを使用するためのインスタンスの構成に関する項

『Oracle Application Server管理者ガイド』の「新しいホストへの10.1.4または10.1.2 Identity Managementの移動」 

10.1.2 OracleAS Web Cacheインスタンス: 10g リリース3(10.1.3.2.0)中間層のリバース・プロキシとして動作する単一の10g リリース2(10.1.2)OracleAS Web Cache。 

『Oracle Application Server管理者ガイド』の「リバース・プロキシとしての10.1.2 OracleAS Web Cacheの構成」 

10.1.2 OracleAS Web Cacheクラスタ: 10g リリース3(10.1.3.2.0)中間層のリバース・プロキシを提供するクラスタとして構成された複数の10g リリース2(10.1.2)OracleAS Web Cache。 

『Oracle Application Server管理者ガイド』の「リバース・プロキシとしての10.1.2 OracleAS Web Cacheの構成」 

この項の後半では、Oracle WebCenter Framework、Oracle Content DBおよびOracle HTTP Serverインスタンスをインストールするための推奨トポロジについて説明していきます。内容は次のとおりです。

1.3.1 すべてのOracle WebCenter Suiteのインストール

基本インストールでは、図1-1に示すように、Oracle WebCenter Framework、Oracle Content DBおよびOracle HTTP Serverが同じOracleホームにインストールされます。このトポロジには、すべてのOracle WebCenter Suiteが含まれています。これによって、アプリケーションと統合して、向上された通信、コンテンツ管理機能、カスタマイズおよび拡張検索サポートをユーザーに提供できます。

図1-1    すべてのOracle WebCenter Suiteのインストール


画像の説明

要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。Oracle Content DBをインストールする前にOracleデータベースをインストールする必要があることに注意してください。Oracleデータベースの要件の詳細は、2.5項「Oracle Content Databaseの要件」を参照してください。

インストールの手順

第4章「基本インストール」で説明しているとおりに、基本インストールを実行します。

1.3.2 Oracle WebCenter Frameworkのみのインストール

図1-2は、スタンドアロンのOracle WebCenter Frameworkインスタンスをインストールするトポロジを示しています。このトポロジは、簡単な開発およびテストを行う場合に適しています。

図1-2    Oracle WebCenter Frameworkのみ


画像の説明

要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

インストール時は、表示されるメッセージに従います。「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

1.3.3 1つのOracleホームへのOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverのインストール

拡張インストール・モードで「Oracle WebCenter FrameworkとOracle HTTP Server」インストールタイプを選択すると、図1-3に示すように、Oracle HTTP Server、Oracle WebCenter FrameworkおよびOC4Jが同じOracleホームにインストールされます。このトポロジは、アプリケーションをテスト環境にデプロイする開発者に適しています。

図1-3    単一のOracleホーム内のOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Server


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要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、5.2.2項「Oracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

インストール時は、表示されるメッセージに従います。「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

1.3.4 別々のOracleホームへのOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Serverのインストール

図1-4は、1つのコンピュータにOracle HTTP Server、もう1つのコンピュータにOracle WebCenter Frameworkをインストールするトポロジを示しています。インストール後、動的ノード検出を使用してこれらのインスタンスをクラスタ化します。このトポロジでは、Oracle HTTP ServerからOC4Jにリクエストをルーティングしたり、アプリケーションをデプロイする際の新しいアプリケーション・バインドについてOC4JからOracle HTTP Serverに動的に通知したりできます。このトポロジは、アプリケーションをテスト環境にデプロイする開発者に適しています。

図1-4    別々のOracleホーム内のOracle WebCenter FrameworkおよびOracle HTTP Server


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要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 1つ目の中間層に対して、5.2.5項「Oracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

    インストール時は、表示されるメッセージに従います。「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このOracle HTTP ServerインスタンスをOracle Application Serverクラスタの一部として構成」を選択し、クラスタの検出アドレスを指定します。

  2. 2つ目の中間層に対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順1で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

1.3.5 Oracle Content DBのインストール

図1-5は、スタンドアロンのコンテンツ・リポジトリを作成するためにOracle Content DBを専用のOracleホームにインストールするトポロジを示しています。このトポロジは、分散型トポロジの一部として使用できます。

図1-5    Oracle Content DB


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要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。Oracle Content DBをインストールする前にOracleデータベースをインストールする必要があることに注意してください。Oracleデータベースの要件の詳細は、2.5項「Oracle Content Databaseの要件」を参照してください。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、5.2.3項「Oracle Content Databaseのインストール」で説明しているとおりに、Oracle Content DBの拡張インストールを実行します。

インストール時は、表示されるメッセージに従います。「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

1.3.6 リモートのポートレット・プロデューサ用のクラスタ・トポロジのインストール

このトポロジでは、図1-6に示すように、1つのOracleホームにOracle HTTP Server、異なる2つのOracleホームにOracle WebCenter Frameworkをインストールします。3つのOracle Application Serverインスタンスのインストール時、動的ノード検出を使用してインスタンスをクラスタ化します。Oracle WebCenter Frameworkが含まれているいずれかのOracleホームでApplication Server Controlを実行します。Application Server Controlのこのインスタンスからこのトポロジ内のすべてのOracleホームを管理します。スケーラブルで可用性の高いポートレット・プロデューサ・トポロジに対応できるように、このトポロジには複数のOracle WebCenter Frameworkインストールが含まれています。

このトポロジでは、アプリケーション層の可用性が高くなります。また、Oracle HTTP Serverインスタンスおよびロード・バランサを追加してWeb層の可用性を高くすることもできます。詳細は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

図1-6    リモートのポートレット・プロデューサ用のクラスタ・トポロジ


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要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 1つ目のOracleホームに対して、5.2.5項「Oracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

    インストール時は、表示されるメッセージに従います。「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このOracle HTTP ServerインスタンスをOracle Application Serverクラスタの一部として構成」を選択し、クラスタの検出アドレスを指定します。

  2. 2つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順1で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  3. 3つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順1で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  4. このトポロジでは、3つ目のOracleホームでhomeというOC4Jインスタンスは使用されません。3つ目のOracleホームのhomeインスタンスは、次の手順を実行して停止できます。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、OC4Jインスタンスの名前(homeなど)をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンス」ページで、「停止」をクリックします。

    5. 「警告」ページで、「はい」をクリックします。

  5. 共有ディスクで、データベース・プリファレンス・ストアおよびファイル・プリファレンス・ストアを設定します。プリファレンス・ストアの設定方法の詳細は、『Oracle WebCenter Framework開発者ガイド』のプリファレンス・ストアの設定に関する項を参照してください。

1.3.7 クラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンスのインストール

図1-7は、1つのOracleホームにOracle HTTP Server、もう1つのOracleホームにOracle WebCenter Frameworkをインストールするトポロジを示しています。Oracle WebCenter Frameworkを含むOracleホームに2つのカスタムOC4Jインスタンスも作成します。これらのカスタムOC4JインスタンスでWebCenterアプリケーションを実行します。これらのカスタムOC4Jインスタンスでは、WebCenterアプリケーションのカスタマイズ内容の格納にOracle Metadata Servicesの共有ディレクトリが使用されます。このトポロジは、最小限の本番環境を表しています。

図1-7    クラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンス


画像の説明

要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Metadata Services(MDS)用のディレクトリを作成します。

    ファイル・システム上の任意の場所を使用できます。

  2. 1つ目のOracleホームに対して、5.2.5項「Oracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

    インストール時は、表示されるメッセージに従います。「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このOracle HTTP ServerインスタンスをOracle Application Serverクラスタの一部として構成」を選択し、クラスタの検出アドレスを指定します。

  3. 2つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  4. 次の手順を実行して、2つ目のOracleホームにOC4J_Apps1という新しいOC4Jインスタンスを作成します。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、「OC4Jインスタンスの作成」をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンスの作成」ページで、OC4J_Apps1と指定します。

    5. 作成後にこのOC4Jインスタンスを起動します。」を選択します。

    6. 作成」をクリックします。

    新しいインスタンスが「システム・コンポーネント」リストに表示されます。

  5. 手順4を繰り返して、2つ目のOracleホームにOC4J_Apps2というもう1つのOC4Jインスタンスを作成します。

1.3.8 複数のOracleホームへのクラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンスのインストール

図1-8に示すトポロジを作成するには、1つのOracleホームにOracle HTTP Server、異なる3つのOracleホームにOracle WebCenter Frameworkをインストールします。Oracle WebCenter Frameworkを含む2つのOracleホームにカスタムOC4Jインスタンスも作成します。これらのカスタムOC4JインスタンスでWebCenterアプリケーションを実行します。これらのカスタムOC4Jインスタンスでは、WebCenterアプリケーションのカスタマイズ内容の格納にOracle Metadata Servicesの共有ディレクトリが使用されます。このトポロジは、本番環境に適しています。

このトポロジでは、アプリケーション層の可用性が高くなります。また、Oracle HTTP Serverインスタンスおよびロード・バランサを追加してWeb層の可用性を高くすることもできます。詳細は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

図1-8    複数のOracleホーム内のクラスタ・トポロジおよびカスタムOC4Jインスタンス


画像の説明

要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. SAN、NASなどの共有ファイル・システムにOracle Metadata Services(MDS)用のディレクトリを作成します。このファイル・システムには、Oracleホーム2および3からアクセスできる必要があります。

    次の条件を満たす、ファイル・システム上の任意の場所を使用できます。

    • マウント・ポイントが同じである必要があります。つまり、システム1および2が同じディレクトリ(/oracle/webcenterなど)を参照する必要があります。

  2. 1つ目のOracleホームに対して、5.2.5項「Oracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

    インストール時は、表示されるメッセージに従います。「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このOracle HTTP ServerインスタンスをOracle Application Serverクラスタの一部として構成」を選択し、クラスタの検出アドレスを指定します。

  3. 2つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  4. 次の手順を実行して、2つ目のOracleホームにOC4J_Appsという新しいOC4Jインスタンスを作成します。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、「OC4Jインスタンスの作成」をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンスの作成」ページで、OC4J_Appsと指定します。

    5. 作成後にこのOC4Jインスタンスを起動します。」を選択します。

    6. 作成」をクリックします。

    新しいインスタンスが「システム・コンポーネント」リストに表示されます。

  5. このトポロジでは、2つ目のOracleホームでOC4J_WebCenterというOC4Jインスタンスは使用されません。2つ目のOracleホームのOC4J_WebCenterインスタンスは、次の手順を実行して停止できます。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、OC4Jインスタンスの名前(OC4J_WebCenterなど)をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンス」ページで、「停止」をクリックします。

    5. 「警告」ページで、「はい」をクリックします。

  6. 3つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  7. 手順4を使用して、3つ目のOracleホームにOC4J_Appsという新しいOC4Jインスタンスを作成します。

  8. このトポロジでは、3つ目のOracleホームでhomeおよびOC4J_WebCenterというOC4Jインスタンスは使用されません。3つ目のOracleホームのhomeおよびOC4J_WebCenterインスタンスは、手順5を実行して停止できます。

  9. 4つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  10. このトポロジでは、4つ目のOracleホームでhomeというOC4Jインスタンスは使用されません。4つ目のOracleホームのhomeインスタンスは、手順5を実行して停止できます。

1.3.9 複数のOracleホームへのクラスタ・トポロジとカスタムOC4Jインスタンスのインストールおよび専用ホームへのApplication Server Controlのインストール

このトポロジは、1.3.8項の例に基づいて構築されます。このトポロジでは、図1-9に示すように、個別のOracleホームにApplication Server Controlを作成します。このトポロジでは、1つのOracleホームにOracle HTTP Server、異なる4つのOracleホームにOracle WebCenter Frameworkをインストールします。Oracle WebCenter Frameworkを含む2つのOracleホームにカスタムOC4Jインスタンスも作成します。これらのカスタムOC4JインスタンスでWebCenterアプリケーションを実行します。これらのカスタムOC4Jインスタンスでは、WebCenterアプリケーションのカスタマイズ内容の格納にOracle Metadata Servicesの共有ディレクトリが使用されます。このトポロジは、本番環境に適しています。

このトポロジでは、アプリケーション層の可用性が高くなります。また、Oracle HTTP Serverインスタンスおよびロード・バランサを追加してWeb層の可用性を高くすることもできます。詳細は、『Oracle Application Serverエンタープライズ・デプロイメント・ガイド』を参照してください。

図1-9    複数のOracleホーム内のクラスタ・トポロジとカスタムOC4Jインスタンスおよび専用ホーム内のApplication Server Control


画像の説明

要件

この要件は、第2章「要件」に示したものと同じです。

インストールの手順

このトポロジをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. SAN、NASなどの共有ファイル・システムにOracle Metadata Services(MDS)用のディレクトリを作成します。このファイル・システムには、Oracleホーム3および4からアクセスできる必要があります。

    次の条件を満たす、ファイル・システム上の任意の場所を使用できます。

    • マウント・ポイントが同じである必要があります。つまり、システム1および2が同じディレクトリ(/oracle/webcenterなど)を参照する必要があります。

  2. 1つ目のOracleホームに対して、5.2.5項「Oracle HTTP Serverのインストール」で説明しているとおりに、Oracle HTTP Serverの拡張インストールを実行します。

    インストール時は、表示されるメッセージに従います。「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このOracle HTTP ServerインスタンスをOracle Application Serverクラスタの一部として構成」を選択し、クラスタの検出アドレスを指定します。

  3. 2つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「管理(Administration)設定」画面で、「このインスタンスでOracle Enterprise Manager 10g ASControlを起動」を選択します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  4. このトポロジでは、2つ目のOracleホームでOC4J_WebCenterというOC4Jインスタンスは使用されません。2つ目のOracleホームのOC4J_WebCenterインスタンスは、次の手順を実行して停止できます。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、OC4Jインスタンスの名前(OC4J_WebCenterなど)をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンス」ページで、「停止」をクリックします。

    5. 「警告」ページで、「はい」をクリックします。

  5. 3つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  6. 次の手順を実行して、3つ目のOracleホームにOC4J_Appsという新しいOC4Jインスタンスを作成します。

    1. 次のURLで、oc4jadminとしてApplication Server Controlにログインします。

      http://hostname:port/em
      
      
    2. 「クラスタ・トポロジ」ページで、アプリケーション・サーバーへのリンクをクリックします。

    3. 「システム・コンポーネント」で、「OC4Jインスタンスの作成」をクリックします。

    4. 「OC4Jインスタンスの作成」ページで、OC4J_Appsと指定します。

    5. 作成後にこのOC4Jインスタンスを起動します。」を選択します。

    6. 作成」をクリックします。

    新しいインスタンスが「システム・コンポーネント」リストに表示されます。

  7. このトポロジでは、3つ目のOracleホームでhomeおよびOC4J_WebCenterというOC4Jインスタンスは使用されません。3つ目のOracleホームのhomeおよびOC4J_WebCenterインスタンスは、手順4を実行して停止できます。

  8. 4つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  9. 手順6を使用して、4つ目のOracleホームにOC4J_Appsという新しいOC4Jインスタンスを作成します。

  10. このトポロジでは、4つ目のOracleホームでhomeおよびOC4J_WebCenterというOC4Jインスタンスは使用されません。4つ目のOracleホームのhomeおよびOC4J_WebCenterインスタンスは、手順4を実行して停止できます。

  11. 5つ目のOracleホームに対して、5.2.4項「Oracle WebCenter Frameworkのインストール」で説明しているとおりに、Oracle WebCenter Frameworkの拡張インストールを実行します。

    インストール時、表示されるメッセージに従って、次の手順を実行します。

    • 「クラスタ・トポロジ構成」画面で、「このインスタンスをOracle Application Serverクラスタ・トポロジの一部として構成」を選択し、前述の手順2で指定したクラスタ検出アドレスと同じクラスタ検出アドレスを指定します。「このOC4Jインスタンスに別のOracle HTTP Serverからアクセス」を選択します。

  12. このトポロジでは、5つ目のOracleホームでhomeというOC4Jインスタンスは使用されません。5つ目のOracleホームのhomeインスタンスは、手順4を実行して停止できます。


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