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Oracle Service Bus は、サービス指向アーキテクチャ (SOA) ライフサイクル管理のために一から作られた、マーケットをリードする Enterprise Service Bus です。Oracle Service Bus は、サービスの検出と仲介、迅速なサービス プロビジョニングとデプロイメント、およびガバナンスに関する基盤機能を提供します。このサービス インフラストラクチャ ソフトウェアは、大まかで緩やかに結合された標準ベースのサービスの構築と、ビジネス機能をサービス コンシューマとバックエンド ビジネス サービスに接続できる中立コンテナの作成を、基盤となるインフラストラクチャとは無関係に行うという SOA の原則に基づいています。図 1-1 は、エンタープライズ IT SOA アーキテクチャにおけるサービス仲介者としての Oracle Service Bus のロールを示します。
Oracle Service Bus Console を使用して行えること :
サービスやポリシーのコンフィグレーションを管理したり、システムやオペレーション タスクをモニタすることによって、個々のニーズに応じたプロキシ サービスのコンフィグレーションや、Web サービスの管理が可能になります。Oracle Service Bus は、WLS ランタイム機能に基づきます。詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』を参照してください。
Oracle Service Bus では、Oracle Service Bus Console でプロキシ サービスをコンフィグレーションすることにより、Web サービスの管理や信頼性の高いメッセージ ブローカリングを行うことができます。この節では、Oracle Service Bus の概念について簡単に説明します。Oracle Service Bus の詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』を参照してください。Oracle Service Bus を使用してエンタープライズ システムでのメッセージのルーティングとトランスフォーメーションを管理することにより、シームレスなアプリケーションの統合が促進されます。図 1-2 は、Oracle Service Bus の機能コンポーネントを示します。
Oracle Service Bus では、Oracle Service Bus Console を使用してコンフィグレーションするプロキシ サービスを通じて、ビジネス サービス (エンタープライズ サービスやデータベースなど) とサービス クライアント (プレゼンテーション アプリケーションやその他のビジネス サービス) との間にインテリジェントなメッセージ ブローカリングを確立します。プロキシ サービスとは、Oracle Service Bus によって WebLogic Server のローカルに実装される仲介 Web サービスの Oracle Service Bus での定義です。Oracle Service Bus メッセージ ブローカリングを使用すると、サービス クライアントはビジネス サービスと直接メッセージを交換するのではなく、仲介プロキシ サービスを介してメッセージを交換します。
Oracle Service Bus では、ビジネスの要求に応じてプロキシ サービスを単独で実装し、動的にコンフィグレーションできます。このため、コストのかかるインフラストラクチャの開発は不要です。Oracle Service Bus Console では、コンフィグレーション機能と管理機能が互いに独立しています。プロキシ サービスは複数のビジネス サービスにメッセージをルーティングできるため、通信するビジネス サービスに依存しないインタフェースを持つプロキシ サービスをコンフィグレーションできます。その場合、メッセージを適切なビジネス サービスにルーティングして、ビジネス サービスのインタフェースで必要とされるフォーマットにメッセージ データをマップするように、メッセージ フローの定義をコンフィグレーションできます。
プロキシ サービスの詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』の「プロキシ サービス」を参照してください。Oracle Service Bus Console を使用してプロキシ サービスやその他のリソースをコンフィグレーションする方法については、『Oracle Service Bus Console の使い方』を参照してください。
ビジネス サービスとは、ビジネス プロセスにおいてメッセージを交換するエンタープライズ サービスの Oracle Service Bus による定義です。ビジネス サービスとそのインタフェースは、Oracle Service Bus Console を使用して定義およびコンフィグレーションできます。ビジネス サービスをコンフィグレーションするには、インタフェース、使用する転送の種類、セキュリティ要件などの特性を指定する必要があります。
ビジネス サービスの定義はプロキシ サービスと似ていますが、パイプラインを持ちません。ビジネス サービスの詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』の「ビジネス サービス」を参照してください。Oracle Service Bus Console を使用してビジネス サービスをコンフィグレーションする方法については、『Oracle Service Bus Console の使い方』の「ビジネス サービス」にあるビジネス サービスの追加を参照してください。
Oracle Service Bus におけるメッセージ フローは、プロキシ サービスの実装です。プロキシ サービスのメッセージ フローの定義を使用して、メッセージ処理ロジックをコンフィグレーションします。このロジックには、トランスフォーメーション、パブリッシュ、レポートなど、パイプラインのステージ内で個別のアクションとして実装されるアクティビティが含まれます。
パイプラインは、分岐のない一方向の処理の流れです。パイプラインとは、分岐のない一方向の処理の流れを表す、アクションを含む名前付きのステージ シーケンスです。パイプラインは、サービスの要求と応答に対するメッセージ フローを指定するために使用します。ステージは、ユーザがコンフィグレーションする処理手順です。パイプラインに送られるメッセージには、メッセージのコンテンツを含む一連のメッセージ コンテキスト変数が付けられています。これらはパイプライン ステージのアクションによって、アクセスしたり変更したりできます。
プロキシ サービスの詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』の「メッセージ フローの作成」を参照してください。
パイプライン ペアとは、要求パイプラインと応答パイプラインのことです。要求パイプライン定義は、ビジネス サービスまたは別のプロキシ サービスを呼び出す前に、プロキシ サービスへの要求メッセージに対して Oracle Service Bus が実行するアクションを指定します。応答パイプライン定義は、クライアントに応答を返す前に、プロキシ サービスによって呼び出されたビジネス サービスまたはプロキシ サービスからの応答に対して Oracle Service Bus が実行する処理を指定します。
各パイプラインは一連のステージで構成され、各ステージにはアクションが含まれています。ただし、必要に応じて 1 つのサービス レベル要求パイプラインを複数のオペレーション パイプラインに分岐できます (1 つの操作に対して最大 1 つのデフォルトのオペレーション パイプラインをコンフィグレーションできます)。操作の内容はユーザが選択する条件によって決定されます。応答処理は関連するオペレーション パイプラインから開始され、1 つのサービス レベル応答パイプラインに結合されます。
図 1-3 は、プロキシ サービスのオペレーション パイプラインの例を示します。
詳細については、『Oracle Service Bus 概念とアーキテクチャ』の「パイプライン ペア」を参照してください。
このチュートリアルでは、Oracle Service Bus を使用して、プロキシ サービスに設定されたコンフィグレーションに基づいて融資申し込みを適切なビジネス サービスにルーティングする方法を示します。Oracle Service Bus Console は、プロキシ サービスのメッセージ フローおよびそのメッセージ フローに関連付けられたリソースのコンフィグレーションと設計をサポートする JSP ベースのポートレットで構成されます。
チュートリアルでは、Oracle Service Bus Console を使用してサービス クライアントおよびビジネス サービスと対話するプロキシ サービスを作成します。チュートリアルの流れは次のとおりです。
チュートリアルでは Oracle Service Bus の一般的な使い方を示します。Oracle Service Bus をコンフィグレーションして使用し、特定の場面で示されるビジネス シナリオを解決する方法を学習します。このチュートリアルでは次のことを学習します。
最初のチュートリアル「融資申し込みのルーティング」を終了し、Oracle Service Bus の操作に慣れてから、その他のチュートリアルに進んでください。以下のチュートリアルは、チュートリアル セットの一部として提供されます。
このドキュメントでは、全体を通して以下の表記規則が使用されています。
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