用途
reusevolコマンドは、選択したボリュームを再利用する場合に使用します。Oracle Secure Backupは選択されたボリュームをロードし、そのバックアップ・イメージを削除します。
各ボリュームには、テープの最初の部分(BOT)に格納されるボリューム・ラベルがあります。ラベルはボリュームID、バーコード・タグ(存在する場合)およびボリュームに関するその他の情報で構成されます。reusevolコマンドはunlabelvolコマンドと似ていますが、reusevolは、既存のボリューム・ラベルを保持するようにOracle Secure Backupに指示する点が異なります。
前提条件
reusevolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。
構文
reusevol::=
reuse•vol [ --drive/-D drivename ] [ --force/-f ] [ --obtaropt/-o obtar-option ]... se-range
意味
ボリュームの再ラベル付けに使用するドライブ名を指定します。テープ・ドライブ名を指定しない場合は、drive変数を設定する必要があります。
強制的にボリュームを再利用します。Oracle Secure Backupは、ボリューム・ラベルに有効期限が指定されている場合でも、その指定を無視します。--forceオプションを指定しない場合は、ボリュームが有効期限内であればreusevolは失敗します。
obtarオプションを指定します。たとえば、-Jを指定すると、デバッグ・モードが有効になり、バックアップおよびリストア記録に詳細が記述されます。obtarオプションの詳細は、「obtarのオプション」を参照してください。
再利用するボリュームが搭載されている記憶域要素の範囲を指定します。指定しない場合は、現在ドライブにロードされているボリュームが再利用されます。se-rangeプレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
例
例2-122では、ライブラリlib1の記憶域要素2にあるテープに関する情報を表示します。この記憶域要素のボリュームは空ではありません。reusevolコマンドで強制的にボリュームを再利用します。コンテンツとボリュームIDが削除されます。ボリュームのバーコードは保存されます。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
例2-122 ボリュームの再利用
ob> lsvol --long --library lib1
Inventory of library lib1:
in mte: vacant
in 1: barcode ADE202, oid 117, 47447360 kb remaining, content manages reuse
in 2: volume VOL000004, barcode ADE204, oid 120, 47420448 kb remaining
in 3: barcode ADE201, oid 116, 47462976 kb remaining
in 4: volume VOL000001, barcode ADE200, oid 102, 47424064 kb remaining
in iee1: barcode ADE203, oid 114, 47725344 kb remaining,
lastse 4
in iee2: vacant
in iee3: vacant
in dte: vacant
ob> lsvol --barcode ADE204 --content
VOID Seq Volume ID Barcode Family Created Attributes
120 1 VOL000004 ADE204 04/01.09:16 never closes
BSOID File Sect Level Host Created Attributes
172 1 1 0 brhost2 04/01.09:16
ob> reusevol --drive tape1 --force 2
ob> lsvol --barcode ADE204 --content
VOID Seq Volume ID Barcode Family Created Attributes
122 ADE204