サービスコントロールは他の Web サービスへのインタフェースを提供し、サービスが他のサービスのメソッドを呼び出したり、コールバックを処理したりすることを可能にします。他のサービスは、WebLogic Workshop で開発したサービスでも、WSDL ファイルを使用可能な Web サービスでもかまいません。

ほとんどのコントロールと同じく、サービスコントロールは CTRL ファイルで定義されます。特定のサービスコントロールの CTRL ファイルが、特定の Web サービスと通信する方法となります。Web サービスの名前および場所は、CTRL ファイルで明示的に記述されています。

すべてのサービスコントロールは、weblogic.jws.control.ServiceControl 基本クラスを拡張します。

WebLogic Workshop のコントロールの詳細については、コントロール : Web サービスからリソースを使用するを参照してください。

パブリックコントラクトについて

Web サービスでは、いわゆるパブリックコントラクトを定義および公開します。一般に、パブリックコントラクトは WSDL ファイルで表現されます。

WSDL ファイルの詳細については、WSDL ファイル : Web サービスの記述を参照してください。

パブリックコントラクトでは、Web サービスが実行可能な処理と、処理にアクセスし、処理の結果を受け取るためにサービスに送信されるメッセージのフォーマットを記述します。コントラクトは、Web サービスの開発者が完全に管理できるので、Web サービスのクライアントが変更することはできません。

WebLogic Workshop で開発した Web サービスのパブリックコントラクトは、Web サービスの JWS ファイルですべて定義します。このファイルは、@jws:operation でマークしたすべてのメソッドと、Callback インタフェースのすべてのメンバーのコレクションです。WSDL ファイルを JWS ファイルから生成すると、パブリックコントラクトは WSDL 標準に従って表現されます。

サービスコントロールと Web サービスの関係

WebLogic Workshop では、サービスコントロールは、Web サービスの仲介役、つまりプロキシとして機能します。Web サービス A は、Web サービス B の処理を呼び出すために、B 用のサービスコントロールの Java メソッドを呼び出します。サービスコントロールは、Java メソッド呼び出しを適切なメッセージに変換してから Web サービス B に送信し、Web サービスで使用可能なプロトコルによって Web サービス B と通信します。また、サービスコントロールは、B から返されたメッセージをコールバックハンドラと呼ばれるサービス A の Java メソッド呼び出しに変換します。

このような方法で、サービスコントロールは、アプリケーションレベルの Java コードを実装するだけでサービス A がサービス B を使用することを可能にします。サービス A の開発者には、メッセージフォーマットまたはプロトコルについての詳しい知識は必要ありません。

既存のサービスコントロールを使用する

サービスコントロールの CTRL ファイルが自分の Web サービスから使用する別の Web サービス用に存在している場合、サービスコントロールのインスタンスを自分の Web サービスに追加するだけです。

サービスコントロールを Web サービスに追加するには、[サービスコントロールの追加] ダイアログを使用します。[サービスコントロールの追加] ダイアログにアクセスするには、メニューバーの [サービス] メニュー、デザインビューのサービスの上で右クリックしたときのコンテキストメニュー、またはデザインビューの右上隅の [コントロールの追加] オプションメニューを使用します。

上の画像は、BankControl.ctrl CTRL ファイルのインスタンスである bank というサービスコントロールインスタンスを作成しているところです。