ファイアウォールの要件

Oracle Linux Virtualization ManagerエンジンまたはKVMホストをインストールおよび構成する前に、次のファイアウォール要件を確認してください。

注意

Oracle Linux Virtualization Managerでは、Managerを実行しているコンピュータまたは仮想マシンのIPv6を有効にしておく必要があります。システムで使用しない場合でも、ManagerマシンのIPv6を無効にしないでください。

エンジン・ホスト・ファイアウォールの要件

engine-setupコマンドを実行してOracle Linux Virtualization Managerを構成すると、Setupプログラムによりホスト上のファイアウォール・ポートを自動的に構成できます。ファイアウォールを手動で構成する場合は、次の情報を使用します。

次のポートがデフォルトのポートです。設定プログラムでは、一部の構成オプションに別のポートを選択できます。詳細は、『Oracle Linux Virtualization Manager: スタート・ガイド』「エンジンの構成オプション」を参照してください。

表2 Oracle Linux Virtualization Managerホスト・ファイアウォールの要件

ポート

プロトコル

ソース

宛先

用途

該当なし

ICMP

Oracle Linux KVMホスト

Managerホスト

(オプション)診断

22

TCP

外部システム

Managerホスト

(オプション)管理およびメンテナンスのためのManagerホストへのSSHアクセス

80

TCP

管理ポータル・クライアント

VMポータル・クライアント

Oracle Linux KVMホスト

REST APIクライアント

Managerホスト

ManagerへのHTTPアクセス

443

TCP

管理ポータル・クライアント

VMポータル・クライアント

Oracle Linux KVMホスト

REST APIクライアント

Managerホスト

ManagerへのHTTPSアクセス

2222

TCP

クライアント

Managerホスト

仮想マシンのシリアル・コンソールへのSSHアクセス

5432

TCP、UDP

Managerホスト

データ・ウェアハウス・サービス

外部システム

Managerホスト

(オプション) PostgreSQLデータベース・サーバーへの接続

エンジン・データベースまたはデータ・ウェアハウス・データベースがManagerホスト上で実行されている場合にのみ必要

6100

TCP

管理ポータル・クライアント

VMポータル・クライアント

Managerホスト

(オプション) noVNCまたはHTML 5仮想マシンのコンソールへのWebSocketプロキシ・アクセス

WebSocketプロキシがManagerホスト上で実行されている場合のみ必要

7410

UDP

Oracle Linux KVMホスト

Managerホスト

(オプション) Kdump通知

Kdumpが有効になっている場合にのみ必要

54323

TCP

管理ポータル・クライアント

Managerホスト

(オプション)イメージをアップロードするためのImage I/Oプロキシ・アクセス

Image I/OプロキシがManagerホスト上で実行されている場合にのみ必要


リモート・コンポーネント・ファイアウォールの要件

いくつかのOracle Linux Virtualization Managerコンポーネントは、別々のリモート・ホストで実行できます。次の情報を使用して、これらのホストにファイアウォールを構成します。

表3 リモート・コンポーネント・ファイアウォールの要件

ポート

プロトコル

ソース

宛先

用途

5432

TCP、UDP

Managerホスト

データ・ウェアハウス・サービス

外部システム

PostgreSQLデータベース・サーバー

PostgreSQLデータベース・サーバーへの接続

エンジン・データベースまたはデータ・ウェアハウス・データベースがリモート・ホストで実行されている場合に必要

6100

TCP

管理ポータル・クライアント

VMポータル・クライアント

WebSocketプロキシ・ホスト

noVNCまたはHTML 5仮想マシンのコンソールへのWebSocketプロキシ・アクセス

WebSocketプロキシがリモート・ホスト上で実行されている場合に必要


KVMホスト・ファイアウォールの要件

Oracle Linux KVMホストをOracle Linux Virtualization Managerに追加すると、ホスト上の既存のファイアウォール構成が上書きされ、必要なファイアウォール・ポートが自動的に構成されます。

KVMホストの追加時に自動ファイアウォール構成を無効化するには、「拡張パラメータ」の下のホスト・ファイアウォールを自動的に構成チェック・ボックスの選択を解除します。その後、次の情報を使用して、ファイアウォールを手動で構成します。

表4 Oracle Linux KVMホスト・ファイアウォールの要件

ポート

プロトコル

ソース

宛先

用途

22

TCP

Managerホスト

KVMホスト

(オプション) KVMホストへのSSHアクセス

111

TCP

NFS記憶域サーバー

KVMホスト

(オプション) NFS接続

NFS記憶域を使用する場合にのみ必要

161

UDP

KVMホスト

Managerホスト

(オプション) Simple Network Management Protocol (SNMP)

SNMPトラップを外部SNMPマネージャに送信する場合にのみ必要

2223

TCP

Managerホスト

KVMホスト

仮想マシンのシリアル・コンソールへのSSHアクセス

5900から6923

TCP

管理ポータル・クライアント

VMポータル・クライアント

KVMホスト

VNCまたはRDPプロトコルを使用した仮想マシン・コンソールへのアクセス

5989

TCP、UDP

Common Information Model Object Manager (CIMOM)

KVMホスト

(オプション) CIMOM接続

ホストで実行されている仮想マシンをCIMOMを使用してモニターする場合にのみ必要です

6081

UDP

KVMホスト

KVMホスト

(オプション)オープン仮想ネットワーク(OVN)接続

OVNネットワーク・プロバイダが有効な場合のみ必要

9090

TCP

Managerホスト

クライアント・マシン

KVMホスト

(オプション) Cockpit接続

16514

TCP

KVMホスト

KVMホスト

libvirtを使用した仮想マシンの移行

49152から49216

TCP

KVMホスト

KVMホスト

VDSMを使用した自動および手動の仮想マシン移行とフェンシング

54321

TCP

Managerホスト

KVMホスト

KVMホスト

Oracle Linux Virtualization Managerおよびその他のKVMホストとのVDSM通信

54322

TCP

Managerホスト

Image I/Oプロキシ・ホスト

KVMホスト

(オプション)イメージをアップロードするためのImage I/Oプロキシとの通信

Image I/OプロキシがManagerホストまたは別のホスト上で実行されている場合にのみ必要