GlusterFS記憶域のデプロイ

Oracle Linux Virtualization Managerは、オープン・ソースのスケールアウト分散ファイルシステムであるGlusterFSと統合されており、計算と記憶域の両方を同じホストから提供する、ハイパーコンバージド・ソリューションを提供します。ホストに存在するGlusterボリュームは、仮想マシン・イメージを保存するためのManagerの記憶域ドメインとして使用されます。このシナリオでは、これらのホスト上の仮想マシン内で自己ホスト・エンジンとしてManagerが実行されます。

注意

前提条件を含むGlusterFSの使用方法の詳細は、最新のアップストリームのoVirtドキュメントを参照してください。

Cockpitを使用したGlusterFS記憶域のデプロイ

Cockpit Webインタフェースを使用してGlusterFSストレージをデプロイするには、次のステップを実行します。

注意

KVMホストの1つにgdeployおよびansible-host-rolesパッケージがインストールされていることを確認します。gdeployパッケージは、ovirt-4.2-extra yumリポジトリで入手可能です。

  1. データ・センターのKVMホストの1つ

  2. 計算」に移動して「ホスト」をクリックします。

    「ホスト」ペインが開きます。

  3. Name」列で、指定されたサーバーとして使用するホストをクリックします。

  4. Host Console」をクリックします。

    Cockpit Webインタフェースのログイン・ページが開きます。

  5. ログイン資格証明(rootアカウントのユーザー名およびパスワード)を入力します。

  6. 仮想化」に移動して、ホストされたエンジンをクリックします。

  7. Hosted Engine Setup」の「Redeploy」をクリックします。

  8. Hyperconverged」の「Start」をクリックします。

  9. Hosts」画面で、GlusterFSに使用するデータ・センターにある3つ(以上)のKVMホストを、メインに指定するKVMホストを最初にして入力し、終了したら「Next」をクリックします。

  10. 「FQDNs」画面で、ホスト・エンジンで管理されるホストのFQDN (またはIPアドレス)を入力し、完了したら「Next」をクリックします。

    注意

    指定サーバーのFQDNは、ホスト・エンジンのデプロイメント・プロセスで入力するため、ここでは要求されません。

  11. Packages」画面で「Next」をクリックします。

  12. Volumes」画面で、必要な最小記憶域ドメイン(enginedataexportおよびiso)を作成します。終了後に「次へ」をクリックします。

    次に例を示します。

    • Name: engine

    • Volume Type: Replicate (デフォルト)

    • Arbiter: チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    • Brick Dirs: /gluster_bricks/engine/engine (デフォルト)

    data

    • Name: data

    • Volume Type: Replicate (デフォルト)

    • Arbiter: チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    • Brick Dirs: /gluster_bricks/data/data (デフォルト)

    export

    • Name: export

    • Volume Type: Replicate (デフォルト)

    • Arbiter: チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    • Brick Dirs: /gluster_bricks/export/export (デフォルト)

    iso

    • Name: iso

    • Volume Type: Replicate (デフォルト)

    • Arbiter: チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    • Brick Dirs: /gluster_bricks/iso/iso (デフォルト)

  13. Brick Locations」画面で、ボリュームのブリックの場所を指定し、完了したら「Next」をクリックします。

    このステップでは、ボリューム(enginedataexportおよびiso)のブリックの場所を指定します。

  14. 画面を確認し、「Deploy」をクリックします。

    • Glusterディスクとして内部ディスクを使用している場合、編集は必要なく、単に「Deploy」をクリックしてデプロイメントを続行できます。

    • 外部iSCSI ZFSドライブをGlusterディスクとして使用している場合は、「Edit」をクリックしてgdeployConfig.confファイルを編集し、記憶域として使用する各サーバーのブロック・デバイスを指定します。「Save」をクリックし、「Deploy」をクリックしてデプロイメントを続行します。

    gdeployツールで必要なパッケージがインストールされ、Glusterボリュームおよびそれらの基盤記憶域が構成されるため、このプロセスの完了には少し時間がかかります。

    デプロイメントが正常に完了すると、画面にメッセージが表示されます。

Managerを使用したGlusterFS記憶域ドメインの作成

GlusterFS記憶域ボリュームを記憶域ドメインとして追加するには、次のようにします。

  1. 記憶域」に移動して、「ドメイン」をクリックします。

    記憶域ドメインペインが開きます。

  2. 記憶域ドメインペインで「新規ドメイン」ボタンをクリックします。

    新規ドメイン」ダイアログ・ボックスが開きます。

  3. 名前」フィールドに、新しいデータ・ドメインの名前を入力します。

  4. Data Center」ドロップダウン・リストから、GlusterFSボリュームがデプロイされているデータ・センターを選択します。デフォルトでは、ドロップダウン・リストの「デフォルト」オプションが選択されています。

  5. ドメイン機能ドロップダウン・リストから、ドメイン機能を選択します。デフォルトでは、ドロップダウン・リストの「データ」オプションが選択されています。

    このステップに関しては、この例ではデータ・ドメインが作成されるため、「Data」をドメイン機能のままにします。

  6. Storage Type」ドロップダウン・リストから、「GlusterFS」を選択します。

  7. 使用するホストドロップダウン・リストから、データ・ドメインをアタッチするホストを選択します。

  8. Storage Type」として「GlusterFS」を選択すると、「New Domain」ダイアログ・ボックスが更新され、GlusterFS記憶域ドメインに関連付けられている追加の構成フィールドが表示されます。

  9. Use managed gluster volume」チェック・ボックスが選択されていないことを確認します。

  10. 「Gluster」ドロップダウン・リストから、ドメイン機能を作成するパスを選択します。

  11. Mount Options」オプションに対しては、mount -oコマンドを使用するときと同様に、追加のマウント・オプションをカンマ区切りリストで指定します。

  12. (オプション)詳細パラメータを構成します。

  13. OK」をクリックしてボリュームを記憶域ドメインとしてマウントします。

    Tasks」をクリックして、GlusterFS記憶域ドメインをデータ・センターに追加するために実行される様々な処理ステップを監視できます。