18 データ・オブジェクトおよびデータ・チェーンの操作

Oracle Enterprise Data Management Cloudの基本的な組織構造はアプリケーションであり、各アプリケーションにはディメンション(製品、エンティティなど)が含まれています。各ディメンションには、データ・チェーンと呼ばれる一連のデータ・オブジェクトが含まれており、データ・チェーンは、ノード・タイプ、階層セット、ノード・セットおよびビューポイントで構成されています。これらのデータ・オブジェクトは、作成するOracle Enterprise Data Management Cloudソリューションのビルディング・ブロックです。

ビューポイントおよびその関連データ・オブジェクトの構成方法により、ビューポイント内で使用可能なノードが決まります。また、データ・チェーンにより、次のリストに示すようなビューポイントの特性を定義します。

  • ノードがリストと階層のどちらであるか
  • 階層のノード間の関係を定義するルール
  • ノードのプロパティ
  • ユーザーが実行可能なアクション

次の表にデータ・オブジェクトをまとめます。データ・オブジェクトの詳細は、データ・チェーンの理解を参照してください。

データ・オブジェクト 説明
ノード・タイプ 特定のカテゴリのノードすべてが含まれます。たとえば、勘定科目ノード・タイプに勘定科目ノードが含まれます。ノード・タイプの操作を参照してください
階層セット ノードの親子関係を定義します。階層セットの操作を参照してください。
ノード・セット ビューポイント内で使用可能なノードのグループを定義します。ノード・セットの操作を参照してください。
ビューポイント ノード・セットをユーザーに提示し、ユーザーが実行可能なアクションおよびユーザーが編集可能なプロパティを定義します。ビューポイントの理解を参照してください。

ノード・タイプ、階層セットおよびノード・セットは、再使用可能なオブジェクトです。たとえば、様々なビューポイントで使用される階層がある場合は通常、その階層セット・オブジェクトをこれらすべてのビューポイントで使用します。

詳細は、次を参照してください:

例18-1 階層のデータ・チェーンの例

従業員が部門別にリストされた階層を操作しているとします。ビューポイントには、次の例に示すように、分析および財務部門の従業員を表す階層が含まれています。


分析および財務部門の従業員のツリー。

このアプリケーションには、マーケティング部門用の別の階層も含まれますが、その階層はビューポイントに含まれていません。次の表で、このビューポイントの構築元であるデータ・チェーンについて説明します。

データ・オブジェクト 説明
ノード・タイプ ノードは次のノード・タイプに属します。
  • 従業員ノードは従業員ノード・タイプに含まれています。
  • 部門ノードは部門ノード・タイプに含まれています。
階層セット 次のように親子関係を定義します。
  • 部門ノードは子従業員ノードを持つことができます。
  • 従業員ノードは子ノードを持つことができません。

階層セットでは、部門ノードの子従業員ノードも定義されます。

ノード・セット 分析および財務部門の階層が含まれます。階層セットのマーケティング階層は除外されます。
ビューポイント ノード・セットに指定されているノードを表示します。

次の図に、ビューポイントを定義するために使用されるデータ・チェーンを示します。


このイメージは、ビューポイント内で使用可能なノードをデータ・オブジェクトによって定義する方法の例を示しています。

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データ・オブジェクトとデータ・チェーンについてさらに学習します。

ビデオ・アイコン 概要: Enterprise Data Management Cloud内の情報モデル