インサイト・タイプ

インサイト・タイプ・オブジェクトには、コンテキスト内のレコードの1つ以上のアラート/重要な情報を表示するためのすべての詳細構成が含まれます。次の各項では、インサイト・タイプによって管理されるすべての構成に関する詳細情報を示します。

インサイト・アルゴリズム

各インサイト・タイプは、情報(一般にはコンテキスト内のオブジェクトに関連する情報)を表示するために使用されます。インサイト・タイプ・アルゴリズムは、コンテキスト値を受け取り、このコンテキストで表示する必要のある情報が存在するかどうかを判断して、表示するテキストを返します。

次に、アルゴリズムによって返される可能性がある追加のオプション情報を示します。

  • 副メッセージ。これは、複数の情報行が表示される一部のビジュアル構造にのみ適用されます。

  • 重大度値。これを使用して、それぞれの重大度値に異なる強調を使用する必要がある場合に、ビジュアル表示構成を上書きします。詳細は、「上書き構成」を参照してください。

  • エンティティ情報。インサイトが特定のエンティティに関連している場合は、メンテナンス・オブジェクト・コードと主キーの値が返されることがあります。これは、このエンティティのロジックを実行できるビジネス・プロセス・アシスタントまたはユーザー処理アルゴリズムをインサイト・タイプで構成する場合に便利です。

  • ナビゲーションおよびユーザー処理の情報。これは、ユーザー処理をサポートするビジュアル構造にのみ適用されます。アルゴリズムは、インサイトに表示するすべての処理のリストを返す必要があります。処理にナビゲーションが含まれている場合、アルゴリズムはナビゲーション・オプションおよびナビゲーション・コンテキストのキーと値のペアを返す必要があります。さらに、各処理について定義が必要な構成があります。詳細は、「ユーザー処理」を参照してください。

各アルゴリズムは、複数のインサイトを返すことがあります(該当する場合)。たとえば、表示されるオブジェクトに関連する作業予定登録についてのインサイトの場合は、すべての作業予定関連情報が要約された単一のインサイトを返すようにインサイト・アルゴリズムを設計できます。また、作業予定情報に基づいて個別のインサイトを返すよう選択することもできます。その場合は、より詳細な情報を提供し、様々な条件に基づいて処理やナビゲーションをカスタマイズします。たとえば、現在のユーザーが処理を実行できる作業予定登録と、現在のユーザーが更新できない作業予定登録がある場合、アルゴリズムは2つの個別のインサイト(処理ありと処理なし)を返すことができます。

注意: 「プレビュー」モード。インサイト・タイプの保守ページには「インサイト・プレビュー」セクションがあり、インサイト・モードが「プレビュー」で起動されたときのインサイト・アルゴリズムからの出力がここに表示されます。すべてのアルゴリズムには、このモードでコールされたときに適切なテキストを返すロジックが含まれるため、そのセクションにはなんらかの内容が表示されます。

ビジュアル構造

各インサイト・タイプは、表示できる情報の種類を指定するビジュアル構造を定義します。システムは、ビジュアル構造タイプごとに固定のレイアウトを想定します。インサイト・タイプ構成は、使用可能なレイアウトのソースを提供するために使用されます。

注意: すべてのインサイトでは、その構成の一部として色オプションが使用されます。詳細は「色オプション」を参照してください。

バッジ・インサイト

最も単純なビジュアル構造は、バッジです。これを使用して、重要な要約情報または属性をユーザーに警告するための1行のクイック・テキストを、(見やすい)ソリッド・カラーの背景で表示します。

バッジ・インサイト

インライン・インサイト

インライン・インサイトは、アイコンと単一のメッセージを定義します。これは、バッジよりも具体的な説明を提供するためのものです。このタイプのインサイトには、デフォルトのライト・カラーの背景が使用されるため、テキストとアイコン(前景色のみが定義されている、または背景がライト・カラーになっている)の両方に色オプションを選択することをお薦めします。

インライン・インサイト

リスト・インサイト

リスト・インサイトは、オブジェクトのインサイトのリストに存在するためのものです。アイコンを定義し、2行のテキストをサポートできます。さらに、このタイプのインサイトでは、ボタンまたはユーザー処理もサポートされます。詳細は、「ユーザー処理」を参照してください。リスト・インサイトに有効な処理が1つある場合、または有効な処理が2つある場合、処理ボタンが表示されます。3つ以上の有効な処理がある場合は、1つの処理が表示され、「他の処理」ボタンが表示されます。これをクリックすると、他の選択可能な処理が表示されます。

インサイトの背景色が、インサイト・スニペット全体の色として使用されます。テキストとアイコンはこの背景で表示されます。アイコンの背景色は無視されます。

リスト・インサイト

カード

カード・インサイトは右端にある情報で、最大2行のテキスト、ユーザー処理、注意とヘッダー・テキストをコールするための大きいアイコンがあります。ヘッダー・テキストは、有効なオプションのドロップダウン・リストから選択します。製品には、すぐに使用できるヘッダー・テキスト(「情報」、「警告」および「エラー」)が用意されています。実装では、参照フィールドHEADER_​CAT_​FLGを使用して、他の値をこれに追加できます。

カード・インサイトの各種コンポーネントの取り扱いについては、次の点に注意してください。

  • ヘッダー・テキストはバッジ・インサイトと同様にレンダリングされます。

  • カードに表示されるメッセージ・テキストについては、背景色が無視されるため、背景色なしまたはライト・カラーの背景色で色オプションを選択する必要があります。

  • アイコンについては、背景色を使用して表示用の正方形の領域が作成され、アイコンは前景色でレンダリングされます。

カード・インサイト

上書き構成

各インサイトでは、インサイトの各種コンポーネントのデフォルトのビジュアル設定がサポートされています。これには、適用可能なコンポーネントの色オプションと、アイコンおよびヘッダー・テキスト(該当する場合)が含まれます。それぞれのケースで、特定の重大度番号について上書きビジュアル設定が定義されていることがあります。

たとえば、関連する作業予定登録数とともにメッセージを返すバッジ・インサイトのアルゴリズムで、関連レコードが10件を超えた場合には別の色オプションを使用するとします。これを行うには、アルゴリズムにより重大度番号が返されてから、構成ユーザーがこの重大度番号に対する色上書きオプションを定義します。

上書き色のバッジ・インサイト

ユーザー処理

リスト・インサイトとカード・インサイトでは、インサイトの表示時にボタンとして表示されるユーザー処理の定義がサポートされています。これらの処理では、次の1つ以上を実行できます。

  • アルゴリズム・ロジックを実行します。1つの処理ボタンに1つ以上のユーザー処理アルゴリズムを関連付けることができます。ユーザー操作を必要としないサーバー・ロジックを実行する場合は、これを使用する必要があります。たとえば、インサイトに関連するレコードのステータスを更新する処理を指定できます。これらのアルゴリズムは、インサイト・タイプで構成します。

  • 別のページにナビゲートします。このタイプの処理では、インサイト・アルゴリズムが、ボタンをクリックしたときに起動するナビゲーション・コンテキストおよびナビゲーション・オプションを提供する必要があります。ナビゲーションを構成し、ユーザー処理アルゴリズムを構成することが可能です。その場合は、まずアルゴリズムが実行されてから、ナビゲーションが発生します。

  • ビジネス・プロセス・アシスタントを起動します。追加のロジックを実行するために必要なユーザー操作がある場合や、ナビゲートの前にロジックを必要とするような条件付きナビゲーションがある場合には、これを使用します。ビジネス・プロセス・アシスタントを構成し、ユーザー処理アルゴリズムを構成することが可能です。その場合、まずアルゴリズムが実行されてから、ビジネス・プロセス・アシスタントが起動されます。インサイト・アルゴリズムがこの処理に対してナビゲーションも提供している場合、ビジネス・プロセス・アシスタントが優先されるため、それは無視されます。ビジネス・プロセス・アシスタントは、インサイト・タイプで構成します。

インサイト・アルゴリズムによって、実行時に表示する有効な処理のリストが返される必要があります。これにより、条件付きの処理があっても、アルゴリズムは表示する処理を制御できます。さらに、使用可能なボタンそれぞれに、表示するテキストとボタンのスタイルに関連する構成が必要です。

ボタン・テキスト

表示するボタン・テキストは、ボタン・テキスト参照から選択されます。参照名はINSIGHT_​ACT_​FLD_​FLGです。実装では、他の値をこの参照に追加して、新しいボタン・テキストを含めることができます。また、製品で提供されているボタンのボタン・テキストを変更する場合は、参照値摘要を上書きすることもできます。

処理クラス

各処理ボタンが処理クラスを定義します。処理クラス値Positiveで構成されている処理が最初に表示され、強調のために異なるスタイルが適用されます。それ以外の処理クラスの値は、情報提供を目的としたものです。

基本で提供されているインサイト・タイプ

インサイト・タイプはシステム・データであり、製品であらかじめ複数のインサイト・タイプが提供されている場合があります。1つ以上のインサイト・タイプをインサイト・グループに含めるように選択できます。

インサイトのレンダリング

インサイト・タイプのインサイトをレンダリングするには、このインサイト・タイプを参照するou-insights WebコンポーネントをUIマップに含めます。このようにして、インサイト・タイプ保守ページの「インサイト・プレビュー」セクションにプレビューがレンダリングされます。

注意: 詳細は、「Webコンポーネントを含める」を参照してください。