拡張可能参照の高度なトピック

この項では、拡張可能参照の属性に関する追加の技術情報を提供します

追加属性の定義

製品には、拡張可能参照に対して追加の値を定義する方法がいくつか用意されています。その方法のうちのいくつかは実装で値を更新できるかどうかに影響する可能性があるため、基本で提供される参照値にのみ関係します。

次の表に、使用可能なオプションと、そのオプションで何が提供されるのかについてのいくらかの要約情報を示します。

オプション 簡単な説明 拡張可能参照値がこの属性で検索可能か 基本で提供される値が変更可能か
BO_DATA_AREAにマップされた要素 この要素は、基本で提供される値が変更可能なCLOBフィールドにマップされます。 いいえ はい
BASE_BO_DATA_AREAにマップされた要素 この要素は、基本で提供される値が変更不能なCLOBフィールドにマップされます。 いいえ いいえ
フラット特性 要素はフラット特性メカニズムを使用して定義されます。 はい いいえ

上記の表で示されている情報を次に説明します。

  • 追加の属性を定義するのにCLOBマッピングとフラット特性のどちらを使用するかは、属性が必要なときにその機能で参照値が既知となっているか(その場合はCLOBマッピングが適切)、機能で属性に基づいて参照値が決定されるか(この場合はフラット特性が適切)どうかに依存します。

  • 基本製品において拡張可能参照が追加属性とともに定義されており、かつ基本拡張可能参照値が提供される場合、実装において追加属性を更新可能かどうかを判断する必要があります。

    • 更新可能ではなく、値がCLOBにマップされている場合、値はBASE_BO_DATA_AREA列にマップされます。この場合、値を変更しようとすると実装は所有者不一致エラーを受信します。また、新しいリリースにアップグレードすると値は基本値で置き換えられます。

    • 更新可能であり、値がCLOBにマップされている場合、値はBO_DATA_AREA列にマップされます。この場合、実装では基本所有レコードの値を変更することが可能になります。また、新しいリリースにアップグレードしても値には何の変更もありません。

    • 特性にマップされている値の場合、製品では基本で提供されるレコードの値を実装で変更することはサポートされません。製品において実装でのこのタイプの値の上書きをサポートする必要がある場合、ビジネス・オブジェクトを対応する上書き要素(フラット特性ともいう)とともに設計する必要があり、これは製品で上書き摘要フィールドを用意して基本製品で基本値に対して提供されている説明を実装で上書きできるようにするという方法に似ています。この要素に値は指定されておらず、実装でその値を移入できます。

      注意: この場合、この値を使用する製品機能でその上書き値に対応する必要があります。
  • この詳細のすべては基本拡張可能参照値にのみ関係します。実装で基本提供の拡張参照に対するカスタムの値が追加されている場合、すべての追加属性を必要に応じて移入できます。

  • 実装でカスタムの拡張可能参照ビジネス・オブジェクトが定義されており、かつCLOBを使用して追加属性を定義したいという場合、どのCLOB列を使用しても構いません。BO_DATA_AREAおよびBASE_BO_DATA_AREAのどちらもカスタム・ビジネス・オブジェクトに対して同じ機能を提供します。

パスワードの取得

拡張可能参照になんらかの機能のパスワードの構成が含まれており、パスワード特性タイプ「F1-PWD」を使用してスキーマがパスワードを特性にマップする場合は、パスワード値の自動暗号化がシステムによりサポートされます。