フレームワーク提供の移行構成

このトピックでは、コンテンツ移行アシスタントで使用するために製品で提供されている移行オブジェクトに関連する特別な情報を説明します。使用している製品によって、追加のオブジェクトが提供されている場合があります。オブジェクトに関する特別な情報はすべて、各製品のドキュメントに個別に記載されています。

次に、フレームワークで提供されている移行要求に関する情報を示します。アプリケーションの移行要求ページにナビゲートして、提供されているすべてのオブジェクトの詳細を表示します。

  • いくつかの基本移行要求は、システム表および管理表を論理的にグループ化するために提供されています。たとえば、ほとんどのシステム構成オブジェクトが含まれるフレームワーク・システム構成F1-SystemConfigの移行要求があります。これ以外にも、コンテンツ移行アシスタント関連の構成オブジェクト用に提供されています。

  • 他の移行要求を含むグループ移行要求F1–FrameworkConfig (フレームワーク構成)が提供されています。この移行要求には、全体移行に含まれる典型的なオブジェクトがすべて含まれる必要があります。すべてのフレームワークと製品管理表の全体移行をサポートするために、使用している製品でこの移行要求を独自のグループ移行要求に含めることができます。実装では、カスタム・グループ移行要求を作成することもできます。この場合、基本で提供された各種移行要求をレビューして、カスタム移行要求のコンポーネントとして含まれているかどうかを確認します。次に、今後のリリースの基本移行要求に追加される新しい移行計画は、今後の移行に自動的に含まれます。

  • セキュリティ移行に関連する潜在的な複数のビジネス要件をサポートするために、移行計画の各種組合せを含む様々なセキュリティ関連の移行要求があります。前述のグループ移行要求に含まれるセキュリティ移行要求は、ユーザーを含まない要求です。実装でユーザーをターゲット環境にコピーする場合は、考慮事項について「ユーザーを参照するデータのインポート」を参照してください。

注意: 移行要求をフレームワークと製品管理表の全体移行に使用する場合の推奨事項は、使用している製品のコンテンツ移行アシスタントのドキュメントを参照してください。

次に、フレームワークで提供されている移行計画に関する情報を示します。アプリケーションの移行計画ページにナビゲートして、提供されているすべてのオブジェクトの詳細を表示します。

  • フィールドおよび特性タイプは、明確に指示しないかぎりオブジェクトとともに移行されません(ビジネス・オブジェクトやデータ領域と同様)。

  • オブジェクトで使用されるアプリケーション・サービスは、顧客変更所有の場合にのみ移行されます。

  • バッチ管理オブジェクトは、オプションでユーザーを参照します('時間指定'バッチの場合)。ユーザーのコピーに関する考慮事項は、「ユーザーを参照するデータのインポート」を参照してください。また、バッチ・ジョブを実行するとき、バッチ管理でスナップショット情報が取得されることにも注意してください。このような更新によって、バージョン番号が増分されます。バッチ管理レコードが移行に含まれ、比較ステップでバッチ管理への変更が検出された場合、バッチ・ジョブが比較ステップと適用ステップの間で発行されると、適用ステップでこのバッチ管理に対してエラーが発生します。

    注意: インポート・ステップに含まれるコンテンツ移行アシスタントのバッチ管理が実行されているとき、これらのレコードは移行に含まれません。実装でいずれかのバッチ管理のデフォルト・パラメータを変更した場合は、ターゲット領域に対して同じ変更を手動で行うことをお薦めします。
  • メンテナンス・オブジェクトおよびビジネス・オブジェクト用の基本移行計画には、他のオブジェクトの参照に外部キー参照を使用するオプション・タイプをコピーする指示が含まれます。オプションに格納されたデータは検証されないため、全体移行を実行する場合、これらの指示を定義する必要はないことに注意してください。ただし、外部キー参照のための従属指示を含めることは、ターゲット移行で関連データを確実に移行に組み込むのに役立ちます。メンテナンス・オブジェクトまたはビジネス・オブジェクトの外部キーを使用するオプション・タイプをさらに追加し、ターゲット移行をサポートする場合は、メンテナンス・オブジェクトとビジネス・オブジェクトについてカスタム移行計画とカスタム移行要求を作成し、これらの参照先オブジェクトを移行計画にそれぞれ組み込む必要があります。基本移行計画内の指示を複製する必要はないことに注意してください。追加の移行計画を定義して、追加のカスタム・オプション・タイプのみを含めることができます。メンテナンス・オブジェクトまたはビジネス・オブジェクトについて移行要求を発行する場合、基本移行計画とカスタム移行計画の両方を要求に組み込む必要があります。

  • スクリプト、スキーマベース・オブジェクトおよびゾーンの場合、製品によって提供される移行計画では、制約を介して、これらに関連付けられた一般データの一部が移行されます。ただし、代替フォーマットを介して指定したデータ(スクリプトで「データの編集」ステップを使用して指定したデータ、スキーマベースのオブジェクトに対してスキーマで参照されるデータ、またはゾーン・パラメータのニーモニックのデータなど)は識別されず、同じトランザクションに結合されません。インポート・ステップの反復処理機能によって、これらのタイプのオブジェクトが検証エラーになる可能性があるタイミングの問題を解決する必要があります。

  • スクリプトに対する移行計画は2つあります。移行計画F1-ScriptOnlyでは、スクリプトとそのアプリケーション・サービス(アプリケーション・サービスが顧客変更所有の場合)のみが移行されます。移行計画F1-Scriptには、ほとんどの関連オブジェクトが含まれますが、「データ領域の編集」ステップで参照されるオブジェクトは移行されません。機能メンテナンス・オブジェクトは移動されません。これは、スクリプトや関連データを移行する必要のあるいずれかの適切なカスタム・ターゲット移行要求に含めることができます。

  • 実装に、移行要求に組み込まれるF1_​DBCONINFOエントリの機能構成設定が含まれている場合、ターゲット領域上のインポート・ユーザーにこのエントリへの適切なセキュリティ権限が付与されている(機能構成アプリケーション・サービス(CILTWSDP)について「管理者」アクセス・モードとなっている)ことを確認してください。

  • 添付メンテナンス・オブジェクトの共通添付は、移行に含まれる管理データとみなされる場合があります。このメンテナンス・オブジェクトにはシステム生成キーがあるため、システム生成の主キーがある管理データで説明するように、ファイル名と作成日の論理キーを使用して、ターゲット環境にレコードが存在するかどうかを判断します。さらに、このメンテナンス・オブジェクトには、管理データ(共通添付)と非管理データ(所有添付)が含まれています。キーの"競合"の可能性を最小限にするため、新しい共通添付では中にゼロを含む生成キーを受信し、所有添付では中にゼロを含まない生成キーを受信します。

  • メニュー・メンテナンス・オブジェクトにはユーザー定義キーが含まれますが、そのメニュー明細とメニュー項目にはシステム生成キーが含まれます。メニュー明細やメニュー項目を誤って上書きする可能性を回避するために、メニュー・メンテナンス・オブジェクトでは、ソースとターゲットのメニュー明細のメニュー名をチェックして一致することを確認し、ソースとターゲットのメニュー項目のメニュー明細をチェックして一致することを確認して、一致しない場合は比較ステップでエラーが発生します。

  • システム・メッセージの場合、製品では3つの異なる移行計画を提供します。

    • メッセージ・カテゴリおよびそのメッセージ(F1-MessageCategory)。この移行計画は、F1-SystemConfig移行要求に含まれます。

    • メッセージ・カテゴリ(F1-MessageCategoryOnly)。この移行計画は、実装でカスタム・メッセージ・カテゴリが作成され、カテゴリは移動しますが、そのすべてのメッセージは移動しないターゲット移行をサポートするために提供されます。

    • メッセージ(F1-Message)。この移行計画は、メッセージ・カテゴリ内の特定のメッセージのみを移行するターゲット移行をサポートするために提供されます。

  • 参照値の場合、製品では2つの異なる移行計画を提供します。

    • 参照フィールドおよびその値(F1-Lookup)。この移行計画は、F1-SystemConfig移行要求に含まれます。

    • 参照値(F1-LookupValue)。この移行計画は、参照フィールド内の特定の参照値のみを移行するターゲット移行をサポートするために提供されます。

  • 基本で提供されるレコードの情報が実装によって変更されないシステム・データ・オブジェクトがいくつかあります。このようなレコードの場合、基本で提供される移行要求に、顧客変更所有レコードのみを選択するための選択基準が含まれます(両方の領域が同一リリースと仮定すると、ターゲット領域には常に基本レコードが存在するため)。アルゴリズム・タイプはその一例です。F1-SystemConfig移行要求にのみ、顧客変更所有のアルゴリズム・タイプが含まれます。ただし、多くのシステム・データ・オブジェクトでは、1つ以上のフィールドに対するカスタム変更をサポートしています(たとえば、ゾーン・オブジェクトでは、実装によってゾーン・テキストや特定パラメータを上書きできます)。他のシステム・データ・オブジェクトでは、コレクションへのカスタム追加がサポートされています。たとえば、メンテナンス・オブジェクトでは実装によってアルゴリズムまたはオプションを追加できます。これらのシステム・データ・オブジェクトに関連する移行計画では、カスタマイズされた構成が移行できるように、基本で提供される移行要求にすべてのレコードが含まれます。これは、インポート/比較ステップ中に、基本で提供される多くのオブジェクト(カスタマイズなし)が「変更なし」とマークされることを意味します。
  • 統合関連のメンテナンス・オブジェクトの多くに環境固有のデータへの参照が含まれています(メッセージ・センダーなど)。このデータは十分に注意して移行する必要があります。適切な場合は、URI置換の利用を検討してください。詳細は、「URIの参照」を参照してください。