サービス構成リポジトリの site-profile、system-profile、および manifest レイヤーに存在する構成は、サービスマニフェストおよびプロファイルファイルに定義されています。レイヤーの詳細は、リポジトリレイヤーを参照してください。SMF では、サービス構成リポジトリとファイルシステムコンテンツとの同期は維持されます。標準の場所にあるマニフェストまたはプロファイルファイルに定義されたすべての構成は、管理カスタマイズ後 (削除後も含む) でもファイルシステム上にそのまま存在しており、サービス構成リポジトリに引き続き格納されています。マニフェストまたはプロファイルで定義されている構成は、バンドルをサポートしていると言われます。バンドルをサポートしている構成を削除すると、情報はファイルシステムから削除されませんが、通常のビューに表示されないようにマスクされます。マスクされたエンティティーの説明については、smf(5)のマニュアルページを参照してください。
バンドルをサポートする構成の削除は管理カスタマイズになります。この場合、delcust サブコマンドは、構成をマスク解除するのであり、何かを削除するわけではありません。マスクされた構成を表示するには、listcust -M サブコマンドを使用します。構成をマスク解除するか、構成の削除またはマスクを元に戻すには、delcust -M サブコマンドを使用します。
使用例 4-14 バンドルをサポートする構成の削除管理構成の削除では、my-svc サービスの config プロパティーグループだけが admin レイヤーに存在していました。config プロパティーグループは、どのマニフェストにもプロファイルにも存在していませんでした。これらのプロパティーは削除されると、システムから失われていました。この例は、バンドルをサポートしている構成を削除したときの別の結果を示します。
プロパティーはサービスマニフェストで定義されています。
$ svccfg -s pkg/server listprop -l all pkg/inst_root pkg/inst_root astring admin /export/ipsrepos/Solaris11 pkg/inst_root astring manifest /var/pkgrepo $ svccfg -s pkg/server delprop pkg/inst_root
削除後、オプションを付けずに listprop を使用してもプロパティーは表示されません。プロパティーはバンドルをサポートしているので、サービス構成リポジトリにプロパティーはまだ存在しており、listprop サブコマンドとともに -l または -M オプションを使用して表示できます。
$ svccfg -s pkg/server listprop pkg/inst_root $ svccfg -s pkg/server listprop -l all pkg/inst_root pkg/inst_root astring admin MASKED /export/ipsrepos/Solaris11 pkg/inst_root astring manifest MASKED /var/pkgrepo $ svccfg -s pkg/server listcust -M pkg/inst_root astring admin MASKED /export/ipsrepos/Solaris11使用例 4-15 構成のマスク解除
プロパティーをマスク解除すると、次のように両方のカスタマイズが失われます。
プロパティーはマスクされず非表示にもなりません。
プロパティーからカスタマイズした値はなくなります。
$ svccfg -s pkg/server delcust -M Deleting customizations for property: pkg/inst_root $ svccfg -s pkg/server listprop -l all pkg/inst_root pkg/inst_root astring manifest /var/pkgrepo $ svccfg -s pkg/server listprop pkg/inst_root pkg/inst_root astring /var/pkgrepo