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Oracle® Solaris 11.3 での Kerberos およびその他の認証サービスの管理

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更新: 2017 年 3 月
 
 

Kerberos 用の DTrace プローブ

この付録では、DTrace プローブおよび引数構造体について説明します。その使用法の例については、Kerberos サービスでの DTrace の使用を参照してください。

Kerberos での DTrace プローブ

プローブとは、DTrace が、一連のアクションを実行するためのリクエストをバインドできるプログラムの場所またはアクティビティーのことです。プローブは、プロバイダによって定義および実装されます。プロバイダは、プローブによるデータのトレースを可能にする、カーネルでロード可能なモジュールです。

これらのプローブは、ユーザー静的定義トレース (USDT) に使用されます。USDT プローブは、ユーザーランド内の Kerberos プロトコルを検査するように設計されています。静的定義トレースのためのカーネルプローブは提供されていません。

適切な DTrace プローブでユーザーが必要とする情報 (スタックトレース、タイムスタンプ、関数の引数など) を記録するスクリプトを作成します。プローブが起動されると、DTrace はそのプローブからデータを収集し、それをユーザーに報告します。プローブのアクションを指定しない場合、DTrace は、プローブが起動した各時間と動作している CPU を記録します。

Kerberos DTrace プローブは、RFC4120: The Kerberos Network Authentication Service (V5) (http://www.ietf.org/rfc/rfc4120.txt) で説明されている Kerberos メッセージタイプのあとにモデル化されます。プローブは、libkrb5/mech_krb5 のコンシューマ (libgss 経由で mech_krb5 を使用するアプリケーションを含む) が使用できます。プローブは、メッセージの作成と消費、および送信と受信の間で分けられます。libgss の詳細は、libgss(3LIB) のマニュアルページを参照してください。

プローブを使用するには、kerberos プロバイダ、プローブの名前 (krb_message-recv など)、および引数を指定します。例については、Kerberos サービスでの DTrace の使用を参照してください。