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Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1) for Microsoft Windows
E05712-01
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4 ゲートウェイのインストール

この章では、Oracle Database Gateway for APPCをインストールし、構成する方法を説明します。

4.1 始める前に

オンライン・トランザクション・プロセッサを構成してゲートウェイからアクセスできるようにするには、OLTPおよびホスト・オペレーティング・システムの一部のコンポーネントでの作業が必要です。ホスト・システムにOracleソフトウェアはインストールされませんが、ホスト・システムおよびOLTPへのアクセス権限と多少の知識が必要です。この章にはホスト・システムとOLTPのインストール手順に関する情報もある程度は含まれていますが、関連するOLTPおよびホスト・システムのドキュメントを必ず手元に揃えてください。

OLTP上の構成作業で、OLTPの再起動が必要になることがあります。準備作業が必要になることもあるので、ホスト・システムのプログラマまたはDBAに、OLTPに関する指示をあらかじめ確認してもらうようにしてください。

OracleデータベースとOLTPがいずれも1つである場合にゲートウェイをインストールおよび構成するには、この章で説明する手順を実行します。


注意:

SNA通信プロトコルを使用するゲートウェイの場合は、この章、第5章「Oracle Networkの構成」および第9章「SNA通信プロトコルを使用したゲートウェイの構成」のインストール手順に従ってください。

TCP/IP通信プロトコルを使用するゲートウェイの場合は、この章、第5章「Oracle Networkの構成」および第10章「TCP/IP通信プロトコルを使用したゲートウェイの構成」のインストール手順に従ってください。


4.2 ゲートウェイのアップグレード/移行の計画

システムに以前のバージョンのOracle Database Gateway for APPCがインストールされている場合、最新のリリースにアップグレードまたは以降することができます。ゲートウェイのアップグレードとは、同一リリースでの小規模なソフトウェア・アップグレードを意味し(たとえばリリース9.0からリリース9.2.0へ)、ゲートウェイの移行とは、バージョン番号の変更を伴う実質的な変更を意味します(たとえばリリース9.0からリリース10.2へ)。

この項は、Oracle Database Gateway for APPCの旧リリースをご利用のユーザーの方にのみ関係があります。以前のゲートウェイをインストールしている場合、特定のタスクを実行してからでないと、Oracle Database Gateway for APPCのリリース11.1.0.6をインストールできません。

初めてインストールする場合は、「インストール前手順の実行」から始めてください。

4.2.1 アップグレード前手順の実行

Oracle Database Gateway for APPCを最新のバージョンにアップグレードする準備として、次の手順を実行します。

  1. 変更されたPGA関連ファイルのバックアップを作成します。

  2. 旧ゲートウェイ・ディレクトリをすべて削除するか、名前を変更します。

4.2.2 アップグレードと移行に関する考慮事項

アップグレードの考慮事項は次のとおりです。

  • ゲートウェイのリリース8または9のPGAU制御ファイルは上位互換なので、変更は不要です。

  • アップグレード後のPG DDには、旧バージョンのエントリがすべて変更されずに含まれます。新機能をサポートするために、新しいPGAU制御情報といくつかの列が追加されていますが、カスタマ・エントリはアップグレードしても変更されません。

  • 次の項目が変更されたため、Oracle Database Gateway for APPCリリース4.0.1以前のTIPは、すべて再コンパイルする必要があります。

    • PL/SQLの互換性

    • ゲートウェイ・サーバーのRPCインタフェース

    • UTL_PGインタフェース

  • TCP/IPのみ: SNA通信プロトコルを使用して以前に生成された既存のTIPがゲートウェイにあり、新しいTCP/IP機能を使用する場合、必須のNLS_LANGUAGE設定およびサイド・プロファイル設定を使用してPGAUがTIPを再コンパイルする必要があります。DEFINE TRANSACTIONコマンドで、適切なASCIIキャラクタ・セットを指定します。

    これは、ゲートウェイではIMS Connect内で適切なユーザー・イグジットが使用されており、それによってASCIIキャラクタ・セットとEBCDICキャラクタ・セットの間で適切な変換が行われると想定されているためです。


    注意:

    アップグレードされたPGデータ・ディクショナリ(PG DD)は、以前のリリースのPGAUからはアクセスできません。

4.2.3 リストア

以前のリリースのゲートウェイをリストアする場合、次のコンポーネントを旧バージョンにリストアする必要があります。

  • PGAU

  • PG DD

  • ゲートウェイ・サーバー

4.3 インストール前手順の実行

ゲートウェイをインストールする前に、次のインストール前手順を実行します。

Oracle製品のインストールおよびOracle Universal Installerの使用方法の概要は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。

4.3.1 ゲートウェイのインストール方法

ゲートウェイをインストールするには、次のいずれかの方法を使用します。

  1. 既存のOracleデータベースと同一のシステムにある異なるディレクトリへのインストール

    このタイプのインストールまたはアップグレードの作業については、すべてこの項で説明します。

  2. ローカルのOracleデータベースと異なるシステムへのインストール

  3. Oracleデータベースと同一のシステムの、同一のOracleホーム・ディレクトリへのインストール。この場合、Oracleデータベースとゲートウェイのリリース・レベルが同一である必要があります。

4.4 ゲートウェイ・ソフトウェアのインストール

Oracle製品のインストールとOracle Universal Installerの使用方法の概要は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。そこで説明されている必要なタスクを先にすべて実行します。

サーバーのリリースがゲートウェイのリリースと異なっている場合、ゲートウェイをOracleデータベースと同一のOracleホーム・ディレクトリにインストールしないでください。これは、ゲートウェイをOracleデータベース・アップグレードから分離するために必要です。です。ゲートウェイの実行可能ファイルがより新しいバージョンのOracleデータベース・ライブラリと再リンクされた場合、Oracleデータベース・アップグレードが不適合の原因となる可能性があります。

4.5 インストール手順

Oracleデータベースと同一のOracleホームにゲートウェイをインストールする場合、両方の製品のリリース番号が同一である必要があります。

4.5.1 手順1: Windowsシステムへのログオン

AdministratorsグループのメンバーとしてWindowsにログオンします。現在DBAユーザーでない場合は、システム管理者に問い合せてDBAログイン・ユーザーIDを作成します。ログイン情報は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。

4.5.2 手順2: 最小ディスク空き領域の確認

初めてインストールする場合は、ゲートウェイを配置するディスクに、「ディスク空き領域要件」で示されている、十分なディスク空き領域があることを確認します。

4.5.3 手順3: すべてのOracleサービスの停止

ゲートウェイのインストール作業を開始する前に、現在実行中のすべてのOracleサービスを停止する必要があります。次の手順に従ってください。

  1. 「スタート」「設定」「コントロール パネル」の順にクリックします。

  2. 「サービス」を選択します。Windowsサービスがすべて一覧表示されます。

  3. いずれかのOracleサービス(「Oracle」で始まるサービス)を選択します。

  4. 「サービスの停止」をクリックします。

  5. アクティブなすべてのOracleサービスが停止するまで、引き続きOracleサービスを選択して停止します。

4.5.4 手順4:  ゲートウェイ製品インストール・メディアの挿入

選択した論理ドライブにドライブが割り当てられていること、およびインストール・メディアにあるファイルにアクセスできることを確認します。


注意:

このインストール手順では、インストール・メディアの場所がD:ドライブにマップされていると想定します。

インストール・メディア・パッケージには、Oracle Database Gateway for APPCとOracle Universal Installerが収められています。

4.5.5 手順5: Oracle Universal Installerの起動

Oracle Universal Installerを起動するには、次のようにしてsetup.exeを実行します。

  1. 「スタート」メニューで「ファイル名を指定して実行」を選択します。

  2. 実行可能ファイル名のパスを入力します。次に例を示します。

    D:\Disk1\setup.exe
    

4.5.6 手順6: Oracle Universal Installerの操作手順


注意:

Oracle Universal Installerにより、Oracle提供版のJava Runtime Environment(JREが自動的にインストールされます。このバージョンはOracle Universal Installerと、一部のOracleアシスタントを実行するために必要です。Oracle Support Services提供のパッチ以外の方法でJREを変更しないでください。また、JDKもOracle Universal Installerによりインストールされます。

Oracle Universal Installerは、実行できる操作を示すことでゲートウェイのインストールをご案内するメニュー方式のユーティリティです。実行できる操作とその順番はプラットフォームにより異なります。

次の項では、Oracle Universal Installerを使用してプラットフォームにゲートウェイをインストールする方法を説明します。

4.5.6.1 WindowsプラットフォームのOracle Universal Installer

Oracle Universal Installerの使用方法は表4-1を参照してください。Windowsプラットフォームにゲートウェイをインストールするには、Oracle Universal Installerの表示に応じて表の「操作」列に記載された操作を実行します。

表4-1 Oracle Universal Installer: ゲートウェイのインストール手順

表示 操作
  1. Oracle Universal Installer: ようこそ

「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Universal Installer: ホームの詳細の指定

a. インストール先の名前を指定します。

製品インストール先のフル・パスを指定します。

「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Universal Installer: 使用可能な製品コンポーネント

a. 選択された製品の選択を解除します。

b. 「Oracle Database Gateway 11.1.0.6」を選択してこの行を表示します。

c. 「Oracle Database Gateway for APPC 11.1.0.6」を選択します。(Oracle Database Gateway for APPC以外にインストールする他の製品を選択することもできます。)

d. 「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Universal Installer: ネットワーク・ソフトウェア

ネットワーク・パッケージを指定して「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Universal Installer: サマリー

「インストール」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: ようこそ

「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: リスナーの構成-リスナー名

作成するリスナーの名前を指定して「次へ」を選択します。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: リスナーの構成-プロトコルの選択

プロトコルを選択し、「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: リスナーの構成-TCP/IPプロトコル

ポート番号を指定して「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: リスナーの構成-リスナーを追加しますか

「いいえ」をクリックしてから「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: リスナーの構成が完了

「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: ネーミング・メソッドの構成

「いいえ」をクリックしてから「次へ」をクリックします。

  1. Oracle Net Configuration Assistant: 完了

「はい」をクリックします。

  1. Oracle Universal Installer: インストールの終了

「終了」をクリックします。

  1. 終了

「終了」をクリックします。


これでゲートウェイがインストールされました。

Oracle Universal Installerでインストールが完了したら、インストール手順が正常に完了したことを確認します。そのためには、インストール・ログ・ファイルの内容を確認します。このファイルはC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsディレクトリにあります。

デフォルトのファイル名はInstallActionsYYYY-MM-DD_HH-mm-SS-AM/PM.logです。ここで、

YYYYは年
MMは月
DDは日
HHは時間
mmは分
SSは秒
AM/PMは午前/午後

ログ・ファイル名のこれらの変数は、製品がインストールされた日付と時刻を表します。


注意:

%ORACLE_HOME%\dg4appc\doc\README.docファイルの内容を印刷してドキュメント全体をお読みください。インストールに関する重要な情報が含まれています。README.docファイルを読んだら、ゲートウェイの構成を続けます。

4.6 Oracle Database Gateway for APPCの削除

ゲートウェイを削除する場合は、次の手順を実行します。

  1. 次のようにして、PG DD(パッケージとプロシージャ)を削除します。

    1. SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMINとしてOracleデータベースに接続します。

    2. SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgdddel.sqlスクリプトを実行します。

  2. ゲートウェイ製品のインストール・メディアを挿入します。

  3. Oracle Universal Installerの実行可能ファイルsetup.exeを実行してOracle Universal Installerを起動します。

    1. 「スタート」メニューで「ファイル名を指定して実行」を選択します。

    2. 実行可能ファイル名のパスを入力します。次に例を示します。

      D: \Disk1\setup.exe
      
  4. Oracle Universal Installerの指示に従って操作します。表4-2「Oracle Universal Installerを使用したゲートウェイ削除手順」を参照し、「操作」列に記載された操作を実行します。

    表4-2 Oracle Universal Installerを使用したゲートウェイ削除手順

    表示 操作

    1. Oracle Universal Installer:

    「製品の削除」をクリックします。

    2. インベントリ

    指定されたORACLE_HOME名を選択して「削除」をクリックします。

    3. 確認

    「はい」をクリックします。

    4. インベントリ

    「閉じる」をクリックします。

    5. Oracle Universal Installer

    「取消」をクリックします。

    6. 終了

    「はい」をクリックします。


  5. これでゲートウェイが削除されました。

    Oracle Universal Installerでゲートウェイの削除が完了したら、削除手順が正常に完了したことを確認します。そのためには、削除ログ・ファイルの内容を確認します。このファイルはC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsディレクトリにあります。

    デフォルトのファイル名はInstallActionsYYYY-MM-DD_HH-mm-SS-AM/PM.logです。ここで、

    YYYYは年
    MMは月
    DDは日
    HHは時間
    mmは分
    SSは秒
    AM/PMは午前/午後

    ログ・ファイル名のこれらの変数は、製品が削除された日付と時刻を表します。

  6. 削除されるファイルは、ゲートウェイのインストール時に%ORACLE_HOME%ディレクトリにコピーされたファイルのみです。関連する他のファイルはすべて、手動で削除する必要があります。必要な作業は、ゲートウェイに関連するlistener.oraエントリとtnsnames.oraエントリの削除、データベース・リンクやPGAADMINユーザーIDの削除、TIPの削除などです。