データベース・ユーティリティの新機能
ここでは、Oracle Database 11g ユーティリティの新機能について説明します。また、各機能の参照先も示します。旧リリースのOracle Databaseで導入された機能については、そのリリースのドキュメントを参照してください。
Oracle Database 11g リリース1の新機能
この項では、Oracle Database 11g リリース1(11.1)で追加された新機能を示します。
データ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポート
データ・ポンプ・エクスポート製品およびデータ・ポンプ・インポート製品については、新しい機能が追加されたことで次の操作が可能になりました。
- エクスポート時に、データとメタデータの両方、データのみまたはメタデータのみを圧縮するか、またはデータを圧縮しないかを指定できます。詳細は、「COMPRESSION」を参照してください。
- 次の操作で、補足的な暗号化オプションを指定できます。
- エクスポート時に、データとメタデータの両方、データのみまたはメタデータのみを暗号化するか、データを暗号化しないか、または暗号化された列のみを選択できます。詳細は、「ENCRYPTION」を参照してください。
- エクスポート中に使用する特定の暗号化アルゴリズムを指定できます。詳細は、「ENCRYPTION_ALGORITHM」を参照してください。
- エクスポート時の暗号化および復号化の実行に使用するセキュリティ・タイプを指定できます。たとえば、ダンプ・ファイル・セットを別のデータベースまたはリモート・データベースにインポートする場合は、転送中もセキュリティで保護する必要があります。また、Oracle Encryption Walletを使用する場合にはダンプ・ファイル・セットのインポートをオンサイトで行いますが、Oracle Encryption Walletが使用できない場合にはオフサイトでインポートを行う必要がある場合もあります。詳細は、「ENCRYPTION_MODE」を参照してください。
- トランスポータブル・メソッドを使用した、表モードのエクスポートおよびインポートを実行できます。エクスポートでのこの機能の使用方法の詳細は、TRANSPORTABLEエクスポート・パラメータを参照してください。インポート中のこの機能の使用方法の詳細は、TRANSPORTABLEインポート・パラメータを参照してください。
- インポート操作中に、パーティション化された表の処理方法を指定できます。インポートでのこのパラメータの使用方法の詳細は、「PARTITION_OPTIONS」を参照してください。
- エクスポート操作中に、既存のダンプ・ファイルを上書きできます。詳細は、「REUSE_DUMPFILES」を参照してください。
- インポート操作中に、表の名前を変更できます。詳細は、「REMAP_TABLE」を参照してください。
- 非遅延の制約違反が起きた場合でも、データのロードを続行することを指定できます。これは、外部表によるアクセス方法を使用したインポート操作でのみ有効です。DATA_OPTIONSインポート・パラメータを参照してください。
- XMLType列に対して定義されたXMLType格納形式に関係なく、XMLType列を非圧縮のCLOB形式でエクスポートすることを指定できます。DATA_OPTIONSエクスポート・パラメータを参照してください。
- エクスポート中に、再マップ・ファンクションを指定できます。これにより、指定した列の元の値をソースとして再マップした値を返し、ダンプ・ファイルの元の値をこの値に置き換えることができます。REMAP_DATAエクスポート・パラメータを参照してください。
- インポート中に、新規データベースへのロード時に、データを再マップできます。REMAP_DATAインポート・パラメータを参照してください。
- 同一インスタンス上のワーカーを自動再起動できます。
また、データ・ポンプでは、なんらかのエラーにより停止された(同一のインスタンス上にある)複数ワーカーを一度に自動再起動できるようになりました。たとえば、他のユーザーによりプロセスが手動で停止された場合、同一のインスタンス上のワーカーは一度に自動再起動されます。プロセスが二度目に停止された場合は、手動で再起動する必要があります。
外部表
外部表機能には、次の新機能が追加されました。
- データを圧縮してからダンプ・ファイル・セットに書き込む機能。詳細は、「COMPRESSION」を参照してください。
- データを暗号化してからダンプ・ファイル・セットに書き込む機能。詳細は、「ENCRYPTION」を参照してください。
LogMinerユーティリティ
LogMinerについては、次のサポートが追加されました。
- LogMinerユーティリティは、
XMLType
のデータがCLOB
形式で格納されている場合に、これをサポートするようになりました。
詳細は、「サポートされるデータ型と表記憶域属性」を参照してください。
自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)
自動診断リポジトリ・コマンド・インタプリタ(ADRCI)には、自動診断リポジトリ(ADR)内に格納される診断データを使用した作業方法が用意されています。ADRは、データベース診断データ(トレース、ダンプ、アラート・ログ、状態モニターのレポートなど)のファイルベース・リポジトリです。ADRは、複数のインスタンスおよび複数の製品間で統一されたディレクトリ構造を使用しています。
詳細は、第15章「ADRCI: ADRコマンド・インタプリタ」を参照してください。
Enterprise Manager Configuration Assistant(EMCA)
Enterprise Manager Configuration Assistant(EMCA)の詳細は、このマニュアルを参照してください。Oracle Database 11g リリース1より前のリリースでは、『Oracle Enterprise Managerアドバンスト構成』に記載されていました。EMCAでは、Database Control構成のためにコマンドライン・インタフェースを使用できます。
詳細は、第21章「Enterprise Manager Configuration Assistant(EMCA)」を参照してください。