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Oracle Enterprise Service Bus クイック・スタート・ガイド
10g(10.1.3.1.0)

B31901-01
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5 CustomerDataチュートリアルの作成

この章では、CustomerDataチュートリアルの作成および実行手順を説明します。

項目は次のとおりです。

CustomerDataチュートリアルの概要

多くのビジネス環境では、顧客データは、ビジネス・パートナ、レガシー・アプリケーション、エンタープライズ・アプリケーション、データベースおよびカスタム・アプリケーションなど、複数の異なるソースに存在します。 これらのデータを統合するという難題は、Oracle Enterprise Service Busを使用して、同じデータに共通の関心がある、またはその内容を更新するすべてのアプリケーションに、リアルタイムの適切なデータ・アクセスを提供することで対処できます。

たとえば、Oracle Enterprise Service Busでは、テキスト・ファイルに格納されたデータを受け入れ、顧客リポジトリとして使用するデータベースを更新するために適した書式に変換し、変換したデータをそのデータベースにルーティングおよび配信できます。

必要なすべてのタスクを実行するために、Oracle Enterprise Service Busでは、次の基本ステップに従います。図5-1を参照してください。 これらのステップは、概要的な例を示すことを目的としているため、簡略化されています。 詳細は、このマニュアルの各手順部分で説明します。

図5-1に、Oracle Enterprise Service Busに関するシナリオを示します。

  1. CustInというインバウンド・ファイル・アダプタ・サービスを介して、ファイル・システムから顧客データをテキスト・ファイルで受信します。 CustInアダプタ・サービスは、CustIn_RSというルーティング・サービスにメッセージを送信します。

  2. CustIn_RSルーティング・サービスは、データ書式をファイル・アダプタのスキーマから標準のXMLスキーマに変換し、CustOut_RSというルーティング・サービスにメッセージを送信します。

  3. CustOut_RSルーティング・サービスは、次の処理を実行します。

    • 標準書式のメッセージをCRMOutファイル・アダプタ・サービスにルーティングします。

    • XMLメッセージ・ペイロードにフィルタを適用して、メッセージを顧客情報データベースのアウトバウンド・アダプタ・サービスCustDBOutにルーティングするかどうかを判断します。

    • (フィルタ式の決定に従って)適切なアダプタ・サービスを呼び出します。 ルーティング・ルールによって、送信先がCustDBOutサービスのメッセージは同期で送信し、送信先がCRMOutのメッセージは非同期で送信することが指定されます。

      • 受信アダプタ・サービスがCustDBOutの場合は、CustDBOutサービスがただちに呼び出され、CustDBOutがメッセージを受信するまで、制御はCustOut_RSサービスに戻りません。

      • 受信アダプタ・サービスがCRMOutの場合、メッセージはJMSに送信され、制御はただちにCustOut_RSサービスに戻されます。

  4. アウトバウンド・アダプタ・サービスは、メッセージを関連する外部アプリケーションに配信します。

    図 5-1    シナリオの図


    画像の説明

エンドツーエンドのチュートリアルを設定する手順

この項では、チュートリアルのシナリオに必要なコンポーネントをロード、作成および登録する手順を説明します。項目は次のとおりです。 これらの項目は、記載されている順序で参照し、従ってください。

ディレクトリ構造の作成

<ORACLE_HOME>¥integration¥esb¥samples¥tutorials¥CustomerDataフォルダのCustomerSample.zipファイルをダウンロードし、C:¥Customerフォルダに解凍します。

図5-2に、CustomerDataチュートリアルで使用するディレクトリ構造を示します。

Customerフォルダには、次のフォルダとファイルが含まれています。

Oracle JDeveloperのアプリケーションとプロジェクトの作成

アダプタ・サービスは、Oracle JDeveloperを使用して作成します。 Oracle JDeveloperで作業を開始するには、アプリケーションに関連するファイルを保持するフォルダを設定します。 アプリケーション・ナビゲータで、アプリケーション用のフォルダと、そのアプリケーション・フォルダ内にESBチュートリアル・ファイルを保持するプロジェクトを作成します。

チュートリアル用のアプリケーションとプロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle JDeveloperを開く」の説明に従って、Oracle JDeveloperを開きます。

  2. 左上部にあるパネルで、「アプリケーション・ナビゲータ」タブをクリックします。

  3. 「アプリケーション」を右クリックし、「新規アプリケーション」を選択します。 図5-3に示すように、「アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-3    「アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  4. 「アプリケーション名」フィールドに「ESBSamples」と入力し、「OK」をクリックします。 「プロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. 「取消」をクリックします。

  6. 「アプリケーション・ナビゲータ」ペインで、「ESBSamples」を右クリックし、「新規プロジェクト」を選択します。 「新規ギャラリ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  7. 「カテゴリ」ナビゲータで、「General」「Projects」の順に選択します。

  8. 図5-4に示すように、「項目」リストから「ESBプロジェクト」を選択します。

    図 5-4    「新規ギャラリ」ダイアログ・ボックス


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  9. 「OK」をクリックします。 図5-5に示すように、「ESBプロジェクトの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-5    「ESBプロジェクトの作成」ダイアログ・ボックス


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  10. 「プロジェクト名」フィールドに「CustomerData」と入力し、「OK」をクリックします。

    図5-6に示すように、Oracle JDeveloperが表示されます。 アプリケーション・ナビゲータが新規のアプリケーションとプロジェクトで更新され、「設計」タブには空のパレットが含まれています。

    図 5-6    Oracle JDeveloper - 追加されたアプリケーションおよびESBプロジェクト


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スキーマ定義ファイル(.XSD)のインポート

.xsdファイルによって、このチュートリアルでOracle Enterprise Service Busを使用して統合される様々なメッセージ書式の構造が定義されます。.xsdファイルは、Oracle Enterprise Service Busをインストールすると組み込まれます。 .xsdファイルをESBSamplesアプリケーションで使用するには、このファイルを次のようにインポートする必要があります。

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」ペインで、「CustomerData」を選択します。

  2. 「ファイル」メニューから「インポート」をクリックします。 図5-7に示すように、「インポート」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-7    「インポート」ダイアログ・ボックス


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  3. 「インポートするものを選択」リストから「Webソース」を選択し、「OK」をクリックします。 図5-8に示すように、「Webソース」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-8    「Webソース」ダイアログ・ボックス


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  4. 「コピー元」フィールドの右にある「参照」をクリックします。 「ディレクトリの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. 次のディレクトリに移動し、「選択」をクリックします。

     C:¥Customer¥Schemas
    
    

    図5-9に示すように、選択したディレクトリが「Webソース」ダイアログ・ボックスに表示されます。

    図 5-9    「Webソース」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 「アプリケーション・ナビゲータ」ペインで、「CustomerData」「Webコンテンツ」の順に開きます。

    図5-10に示すように、アプリケーション・ナビゲータが表示されます。

    図 5-10    アプリケーション・ナビゲータ - ESBSamples/CustomerData/Webコンテンツ


    画像の説明

Oracle Enterprise Service Busシステムの作成

アダプタ・サービスを作成するには、次のリストの説明に従って、最初にアダプタ・サービスを格納するOracle Enterprise Service Busシステムを作成する必要があります。


注意:

Oracle Enterprise Service Busシステムを作成する前に、既存のCustomerDataシステムを削除する必要があります。

削除するには、ESB Control Consoleを開いて、CustomerDataシステムをクリックし、「削除」ボタンをクリックします。「Delete System」ダイアログ・ボックスが表示されます。「はい」をクリックします。  


  1. Oracle JDeveloperで、図5-11に示すシステムまたはグループを作成するアイコンをクリックします。

    図 5-11    システムまたはグループを作成するアイコン


    画像の説明

    図5-12に示すように、「ESBシステムまたはサービス・グループの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-12    「ESBシステムまたはサービス・グループの作成」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  2. 「システム」を選択します。

  3. 「名前」フィールドに、「CustomerData」と入力します。

  4. 「OK」をクリックします。

インバウンド・ファイル・アダプタ・サービスCustInの作成

テキスト・ファイルを読み取るために、Oracle JDeveloperを使用してCustInというインバウンド・ファイル・アダプタ・サービスを作成します。 手順は次のとおりです。

  1. コンポーネント・パレットで、「アダプタ・サービス」を選択します。

  2. 「ファイル・アダプタ」を選択して設計領域にドラッグします。

    「ファイル・アダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「名前」ボックスに、「CustIn」と入力します。

  4. CustomerData「システム/グループ」ボックスに表示されていない場合は、次の手順を実行します。

    1. 「参照」をクリックします。

    2. 「ESB」「プロジェクトのシステム/グループ」「CustomerData」の順に選択します。

    3. 「OK」をクリックします。

  5. 図5-13に示すように、「アダプタ・サービスのWSDL」セクションで、「アダプタ・サービスのWSDLの構成」アイコンをクリックします。

    図 5-13    アダプタ構成ウィザードのアイコン


    画像の説明

    アダプタ構成ウィザードの「ようこそ」ページが表示されます。

  6. 「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックします。

    「サービス名」ページが表示されます。

  7. 「次へ」をクリックします。

    「操作」ページが表示されます。

  8. 「操作タイプ」フィールドで、「Read File」を選択します。

  9. 図5-14に示すように、「操作名」フィールドで、Readを「ReadCustomerData」に置き換えます。

    図 5-14    「操作」ページ


    画像の説明

  10. 「次へ」をクリックします。「ファイル・ディレクトリ」ページが表示されます。

  11. 「着信ファイル用のディレクトリ(物理パス)」フィールドに「C:¥Customer¥In」と入力し、「次へ」をクリックします。

    「ファイルのフィルタ処理」ページが表示されます。

  12. 「処理対象ファイルの名前パターン」フィールドに「*.xml」と入力し、「次へ」をクリックします。

    「ファイル・ポーリング」ページが表示されます。

  13. 「ポーリング頻度」フィールドの値を1「秒」に変更し、「次へ」をクリックします。

    「メッセージ」ページが表示されます。

  14. 「参照」をクリックします。

    「タイプの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  15. 図5-15に示すように、ナビゲーション・ツリーをタイプ・エクスプローラ¥プロジェクトのスキーマ・ファイル¥LegacyCustomer.xsdまで開き、「CustomerData」を選択して「OK」をクリックします。

    図 5-15    タイプの選択 - CustomerData


    画像の説明

    図5-16に示すように、アダプタ構成ウィザードが表示されます。

    図 5-16    アダプタ構成ウィザード - 「メッセージ」ページ


    画像の説明

  16. 「次へ」をクリックします。

    「終了」ページが表示されます。

  17. 「終了」をクリックします。 「ファイル・アダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示され、「WSDLファイル」フィールドには「CustIn.wsdl」が表示されます。

  18. 「OK」をクリックします。

    CustIn_RSルーティング・サービスが、CustInアダプタ・サービスとともに作成されます。

  19. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

アウトバウンド・データベース・アダプタ・サービスCustDBOutの作成

メッセージをOracle Database Liteデータベースに書き込むために、CustDBOutというアウトバウンド・データベース・アダプタ・サービスを作成します。手順は次のとおりです。

ステップ1 アダプタ構成ウィザードの起動

アウトバウンド・データベース・アダプタ・サービスを作成する手順は、次のとおりです。

  1. コンポーネント・パレットで、「アダプタ・サービス」を選択します。

  2. 「データベース・アダプタ」を選択して設計領域にドラッグします。 「データベース・アダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「名前」フィールドに、「CustDBOut」と入力します。

  4. CustomerDataが「システム/グループ」ボックスに表示されていない場合は、次の手順を実行します。

    1. 「参照」をクリックします。

    2. 「ESB」「プロジェクトのシステム/グループ」「CustomerData」の順に選択します。

    3. 「OK」をクリックします。

  5. 図5-13に示すように、「アダプタ・サービスのWSDL」セクションで、「アダプタ・サービスのWSDLの構成」アイコンをクリックします。 アダプタ構成ウィザードの「ようこそ」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。「サービス名」ページが表示されます。

  7. 「次へ」をクリックします。「サービス接続」ページが表示されます。

  8. 「新規」をクリックします。 データベース接続の作成ウィザードの「ようこそ」ページが表示されます。

ステップ2 データベース接続の作成ウィザードの起動

データベース接続を作成する手順は、次のとおりです。

  1. データベース接続の作成ウィザードの「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックします。 データベース接続の作成ウィザードの「タイプ」ページが表示されます。

  2. 図5-17に示すように、「接続名」フィールドに「Olite」と入力し、「接続タイプ」リストから「Oracle Lite」を選択します。

    図 5-17    データベース接続の作成ウィザードの「タイプ」ページ


    画像の説明

  3. 「次へ」をクリックします。 データベース接続の作成ウィザードの「認証」ページが表示されます。

  4. 次のリストに従ってフィールドの値を指定し、「次へ」をクリックします。

    • ユーザー名: System

    • パスワード: any

    図5-18に示すように、データベース接続の作成ウィザードの「認証」ページが表示されます。

    図 5-18    データベース接続の作成ウィザードの「認証」ページ


    画像の説明

  5. 「次へ」をクリックします。 図5-19に示すように、データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページが表示されます。

    図 5-19    データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページ


    画像の説明

  6. 「ドライバ」リストから「タイプ4 ドライバ」を選択し、「ライブラリ」フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックします。 図5-20に示すように、「ライブラリの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-20    「ライブラリの選択」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  7. 「新規」をクリックします。 図5-21に示すように、「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-21    「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックス


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  8. 「エントリの追加」ボタンをクリックします。 図5-22に示すように、「パス・エントリの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-22    「パス・エントリの選択」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  9. 図5-22に示すように、Oracle_Home/integration/esb/lib/olite40.jarディレクトリに移動します。ここで、Oracle_Homeは、Oracle Enterprise Service BusをインストールしたOracleホームの指定ディレクトリです。

  10. 「選択」をクリックします。 「パス・エントリの選択」ダイアログ・ボックスが閉じられ、図5-23に示すように、「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックスの「ライブラリ名」フィールドには、「Olite40.jar」の値が表示されます。

    図 5-23    「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックス - Olite40.jar


    画像の説明

  11. 「OK」をクリックします。 図5-24に示すように、「ライブラリの選択」ダイアログ・ボックスが表示され、「ライブラリ名」フィールドには「Olite40.jar」が表示されます。

    図 5-24    「ライブラリの選択」ダイアログ・ボックス - Olite40.jar


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  12. 「OK」をクリックします。 図5-25に示すように、データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページが表示され、「ライブラリ」フィールドには「Olite40.jar」が移入されています。

    図 5-25    データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページ


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  13. 次のリストに従って、ホスト名、ポートおよびSIDの詳細を入力します。

    • ホスト名: localhost

    • JDBCポート: 1531

    • SID: OraESB

    図5-26に示すように、データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページが表示されます。

    図 5-26    データベース接続の作成ウィザードの「接続」ページ


    画像の説明

  14. 「次へ」をクリックします。 データベース接続の作成ウィザードの「テスト」ページが表示されます。

  15. 「接続のテスト」をクリックします。 図5-27に示すように、「ステータス」フィールドには、「成功」の文字列が表示されます。

    図 5-27    データベース接続の作成ウィザードの「テスト」ページ


    画像の説明

  16. 「終了」をクリックします。 図5-28に示すように、「サービス接続」ページが表示されます。ここで、「接続」フィールドには「Olite」が、「JNDI名」には「eis/DB/Olite」が表示されています。

    図 5-28    「サービス接続」ページ


    画像の説明

Oliteという新規のデータベース接続が正常に作成されました。これは、データベース・アダプタを構成するために必要です。

ステップ3 アダプタ構成ウィザードの完了

アウトバウンド・データベース・アダプタ・サービスの作成を完了する手順は、次のとおりです。


注意:

データベース接続を作成した後は、アダプタ構成ウィザードを続行して、アウトバウンド・データベース・アダプタ・サービスを作成できます。 


  1. 図5-28に示すように、「サービス接続」ページで、「次へ」をクリックします。

    「操作タイプ」ページが表示されます。

  2. 「操作タイプ」ページで、次の手順を実行します。

    1. 「表に対して操作を実行」を選択します。

    2. 図5-29に示すように、「挿入のみ」「更新のみ」「削除」および「選択」の選択を解除します。

      図 5-29    アダプタ構成ウィザード - 操作タイプ


      画像の説明

    3. 「次へ」をクリックします。

      「表の選択」ページが表示されます。

  3. 「表の選択」ページで、次の手順を実行します。

    1. 「表のインポート」をクリックします。

      「表のインポート」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 「自動問合せ」を選択します。

      「表のインポート」ダイアログ・ボックスがリフレッシュされ、図5-30のように表示されます。

      図 5-30    「表のインポート」ダイアログ・ボックス


      画像の説明

    3. 「使用可能」ボックスで「CUSTOMER_ DATA」を選択し、右矢印ボタンをクリックします。

      CUSTOMER_DATAが「選択」ボックスに追加されます。

    4. 「OK」をクリックします。 図5-31に示すように、「表の選択」ページが表示されます。

      図 5-31    表の選択 - SYSTEM.CUSTOMER_DATA


      画像の説明

    5. 「次へ」をクリックします。

      「主キーの定義」ページが表示されます。

  4. 「主キーの定義」ページで、「CUSTOMERID」を選択して「次へ」をクリックします。

    「リレーションシップ」ページが表示されます。

  5. 「終了」をクリックします。 「データベース・アダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示され、「WSDLファイル」フィールドには「CustDBOut.wsdl」が表示されます。

  6. 「OK」をクリックします。 CustDBOutというアウトバウンド・アダプタ・サービスが正常に作成されました。

  7. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

アウトバウンドJMSアダプタ・サービスCRMOutの作成

メッセージをカスタマ・リレーションシップ・マネジメント・アプリケーションに書き込むために、CRMOutというアウトバウンドJMSアダプタ・サービスを作成します。手順は次のとおりです。

  1. コンポーネント・パレットで、「アダプタ・サービス」を選択します。

  2. 「JMSアダプタ」を選択して設計領域にドラッグします。

    「JMSアダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「名前」ボックスに、「CRMOut」と入力します。

  4. CustomerData「システム/グループ」ボックスに表示されていない場合は、次の手順を実行します。

    1. 「参照」をクリックします。

    2. 「ESB」「プロジェクトのシステム/グループ」「CustomerData」の順に選択します。

    3. 「OK」をクリックします。

  5. 「アダプタ・サービスのWSDL」セクションで、「アダプタ・サービスのWSDLの構成」アイコンをクリックします。

    アダプタ構成ウィザードの「ようこそ」ページが表示されます。

  6. 「次へ」をクリックします。 アダプタ構成ウィザードの「サービス名」ページが表示されます。

  7. 「次へ」をクリックします。 「JMSプロバイダ」ページが表示されます。

  8. 図5-32に示すように、「Oracle Enterprise Messaging Service (OEMS)」を選択し、「Memory/File」を選択します。

    図 5-32    「JMSプロバイダ」ページ


    画像の説明

  9. 「JMSプロバイダ」ページで、「次へ」をクリックします。

    「サービス接続」ページが表示されます。

  10. 「接続」リストから「LocalApplicationServer」を選択し、「次へ」をクリックします。

    「操作」ページが表示されます。

  11. 「操作タイプ」フィールドで、「メッセージ発行」を選択して「次へ」をクリックします。

    「発行操作のパラメータ」ページが表示されます。

  12. 接続先名フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックします。

    「接続先の選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  13. 図5-33に示すように、「All Types」「jms」「demoTopic(topic)」の順に選択し、「OK」をクリックします。

    図 5-33    「接続先の選択」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

    「発行操作のパラメータ」ページが表示され、図5-34に示すように、すべてのフィールドにパラメータが移入されています。

    図 5-34    「発行操作のパラメータ」ページ


    画像の説明

  14. 「次へ」をクリックします。

    「メッセージ」ページが表示されます。

  15. 「メッセージ」ページで、次の手順を実行します。

    1. 「参照」をクリックします。

      「タイプの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 図5-35に示すように、「タイプの選択」ダイアログ・ボックスのナビゲーション・ツリーで、「タイプ・エクスプローラ、「プロジェクトのスキーマ・ファイル」、「CommonCustomer.xsd」まで開き、「Customer」をクリックします。

      図 5-35    「タイプの選択」 - CommonCustomer.xsd


      画像の説明

    3. 「OK」をクリックします。

      図5-36に示すように、「メッセージ」ページが表示され、「スキーマの場所」フィールドにはスキーマ・ファイルの場所が移入されています。

      図 5-36    アダプタ構成ウィザード - 「メッセージ」ページ - CRMOutアダプタ・サービス


      画像の説明

    4. 「次へ」をクリックします。

      「終了」ページが表示されます。

  16. 「終了」をクリックします。 「JMSアダプタ・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示され、「WSDLファイル」フィールドには「CRMOut.wsdl」ファイルが表示されます。

  17. 「OK」をクリックします。 CRMOutというアウトバウンド・サービスが正常に作成されました。

  18. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

アウトバウンド・ルーティング・サービスCustOut_RSの作成

アウトバウンド・ルーティング・サービスCustOut_RSは、各メッセージがターゲットの宛先に到着するまでのルートを指定します。

Oracle JDeveloperを使用してCustOut_RSルーティング・サービスを作成する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle JDeveloperの右上部セクションにあるコンポーネント・パレットで、「ESBサービス」を選択します。

  2. コンポーネント・パレットから設計ビューに「ルーティング・サービス」をドラッグします。

    「ルーティング・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  3. 「名前」フィールドに、「CustOut_RS」と入力します。

  4. CustomerData「システム/グループ」ボックスに表示されていない場合は、次の手順を実行します。

    1. 「参照」をクリックします。

    2. 「ESB」「プロジェクトのシステム/グループ」「CustomerData」の順に選択します。

    3. 「OK」をクリックします。

  5. 「スキーマからWSDLを生成」を選択します。

  6. 「参照」をクリックします。

    「タイプの選択」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  7. 「タイプの選択」のナビゲータで、「タイプ・エクスプローラ」「プロジェクトのスキーマ・ファイル」「CommonCustomer.xsd」の順に開き、「Customer」を選択します。

  8. 「OK」をクリックします。 「ルーティング・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示され、「スキーマの場所」フィールドにはそのスキーマ・ファイルのURLが移入されています。

  9. 「操作名」ボックスに、「MapCustomerData」と入力します。 図5-37に示すように、「ルーティング・サービスの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-37    「ルーティング・サービスの作成」ダイアログ・ボックス


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  10. 「OK」をクリックします。 図5-38に示すように、CustOut_RSルーティング・サービスが作成されます。

    図 5-38    Oracle JDeveloper 10g - 作成されたCustOut_RS


    画像の説明

CustIn_RSからCustOut_RSへのルーティング・ルールの指定

CustIn_RSルーティング・サービスからCustOut_RSルーティング・サービスへのメッセージのパスを指定する手順は、次のとおりです。

  1. 「CustIn_RS」をダブルクリックします。

  2. 「ルーティング・ルール」の左にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。 「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

  3. ReadCustomerData」の右端にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。

    「ターゲット・サービス操作の参照」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. 「ESB」「プロジェクトのサービス」「CustomerData」「CustOut_RS」「MapCustomerData」の順に選択します。

  5. 「OK」をクリックします。

    図5-39に示すように、「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

    図 5-39    「ルーティング・ルール」パネル - 追加されたMapCustomerData


    画像の説明

  6. 「<<トランスフォーメーション・マップ>>」ボックスの横にあるアイコンをクリックします。

    図5-40に示すように、「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-40    リクエスト・トランスフォーメーション・マップ


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  7. 「新規マッパー・ファイルの作成」を選択し、「OK」をクリックします。

    図5-41に示すように、「CustomerData_To_Customer.xsl」タブがOracle JDeveloperコンソールに追加されます。 このタブを使用すると、文書トランスフォーメーション・ファイルをグラフィカルに作成し、ファイル・データの構造を標準的なデータ構造に変換することができます。

    図 5-41    「CustomerData_To_Customer.xsl」タブ - 初期画面


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  8. 「imp1:CustomerData」ソース要素を「inp1:Customer」ターゲット要素にドラッグ・アンド・ドロップします。

    「自動マップ・プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  9. 「自動マップ中」オプションで、「祖先名を考慮した要素の一致」の選択を解除します。

    図5-42に示すように、「自動マップ・プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    図 5-42    「自動マップ・プリファレンス」ダイアログ・ボックス


    画像の説明

  10. 「OK」をクリックします。

    図5-43に示すように、「CustomerData_To_Customer.xsl」タブが表示されます。

    図に示したように、複数のリンクが自動的に作成されます。 「祖先名を考慮した要素の一致」オプションの選択を解除していない場合は、各ソース要素をターゲット要素に個別にドラッグ・アンド・ドロップする必要があります。

    図 5-43    「CustomerData_To_Customer.xsl」タブ - 自動的にマップされた接続


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  11. 「inp1:Customer/Profile」ターゲット要素を開きます。

  12. 「imp1:CustomerData/CampaignRating」ソース要素を「inp1:Customer/Profile/ActivityRating」ターゲット要素にドラッグ・アンド・ドロップします。

    図5-44に示すように、「CustomerData_To_Customer.xsl」タブが表示されます。

    図 5-44    「CustomerData_CustIn_RS.xsl」タブ - すべての接続


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  13. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

CustOut_RSからCustDBOutへのルーティング・ルールの指定

CustOut_RSルーティング・サービスからCustDBOutアダプタ・サービスへのメッセージのパスを指定する手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle JDeveloper」ウィンドウの「CustomerData.esb」タブをクリックします。

  2. 「CustOut_RS」をダブルクリックします。 「ルーティング・サービス」パネルが表示されます。

  3. 「ルーティング・ルール」の左にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。 「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

  4. MapCustomerData」の右端にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。

    「ターゲット・サービス操作の参照」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. ESBサービスのナビゲータで、ESB/プロジェクトのサービス/CustomerData/CustDBOut/writeの順に開きます。

  6. 「OK」をクリックします。 図5-45に示すように、「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

    図 5-45    「ルーティング・ルール」パネル


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  7. 「<<トランスフォーメーション・マップ>>」ボックスの横にあるアイコンをクリックします。 図5-40に示すように、「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  8. 「新規マッパー・ファイルの作成」を選択し、「OK」をクリックします。

    図5-46に示すように、「Customer_To_CustomerDataCollection.xsl」タブがOracle JDeveloperに追加されます。

    図 5-46    「Customer_To_CustomerDataCollection.xsl」タブ - 初期画面


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  9. 「inp1:Customer」ソース要素を「CustomerData」ターゲット要素にドラッグ・アンド・ドロップします。

    「自動マップ・プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  10. 「自動マップ中」オプションで、「祖先名を考慮した要素の一致」の選択が解除されていることを確認します。

    図5-42に示すように、「自動マップ・プリファレンス」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  11. 「OK」をクリックします。 図5-47に示すように、「Customer_To_CustomerDataCollection.xsl」タブが表示されます。

    図 5-47    「Customer_To_CustomerDataCollection」タブ - すべての接続


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  12. 「CustomerData」ターゲット要素を開いて、自動マッピングを表示できます。

  13. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

CustOut_RSからCRMOutへのルーティング・ルールの指定

CustOut_RSルーティング・サービスからCRMOutアダプタ・サービスへのメッセージのパスを指定する手順は、次のとおりです。

  1. 「Oracle JDeveloper」ウィンドウの「CustomerData.esb」をクリックします。

  2. 「CustOut_RS」ルーティング・サービスをダブルクリックします。

  3. 「ルーティング・ルール」の左にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。 「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

  4. ルール・リージョンの右端にあるプラス記号(+)ボタンをクリックします。

    「ターゲット・サービス操作の参照」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. 図5-48に示すように、「ESB」「プロジェクトのサービス」「CustomerData」「CRMOut」の順に開き、「Produce_Message」を選択します。

    図 5-48    ターゲット・サービス操作の参照 - Produce_Message


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  6. 「OK」をクリックします。 「ルーティング・ルール」パネルが表示されます。

  7. アプリケーション・ナビゲータで、「アプリケーション」「ESBSamples」「CustomerData」「リソース」の順に選択し、「CustomerData.esb」をダブルクリックします。

    図5-49に示すように、CustomerData.esbの「設計」タブが表示されます。

    図 5-49    CustomerData.esbの「設計」タブ


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  8. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

Oracle Enterprise Service Busへのサービスの登録およびESB Control Consoleでの表示

Oracle JDeveloper ESB Designerを使用して作成したサービスをOracle Enterprise Service Bus Control Consoleで表示するには、その前にサービスをOracle Enterprise Service Busサーバーに登録する必要があります。

  1. アプリケーション・ナビゲータで、「CustomerData」を右クリックして「ESBに登録」を選択し、「LocalIntegrationServer」をクリックします。

    図5-50に示すように、次のサービスが正常に登録されたことを示すメッセージが表示されます。

    • CustomerData created

    • CustomerData.CRMOut created

    • CustomerData.CustDBOut created

    • CustomerData.CustOut_RS created

    • CustomerData.CustIn_RS created

    • CustomerData.CustIn created

    図 5-50    ESB登録サマリー


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  2. 「OK」をクリックします。

  3. Oracle Enterprise Service Bus Control Consoleで、Oracle Enterprise Service Busの構成を次のように表示します。

    • Oracle Enterprise Service Bus Control Consoleが現在開いている場合

      「リフレッシュ」ボタンをクリックした後、「CustOut_RS」をクリックします。

    • Oracle Enterprise Service Bus Control Consoleが開いていない場合

      Oracle Enterprise Service Bus Control Consoleを開くには、「スタート」「すべてのプログラム」「Oracle - Oracle_Home」→「Oracle ESB」「ESB Control」の順に選択します。

    図5-51に示すように、「ダイアグラム」タブが表示されます。

    図 5-51    ESB Control Console - Oracle JDeveloperの構成後


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CustOut_RSルーティング・サービスへのフィルタ式の追加

次の手順では、住所がアメリカ合衆国にある顧客に対するメッセージのみがCustDBOutアダプタ・サービスに送信されるように、CustOut_RSルーティング・サービスにフィルタを追加する方法について説明します。CustDBOutアダプタ・サービスは、顧客データベースを更新します。 最初に、サービスに対するネームスペースを決定する必要があります。そのネームスペースは、次のようにフィルタ式を指定する際に使用します。

Oracle JDeveloperを使用して、次の手順を実行します。

  1. 「Oracle JDeveloper」ウィンドウで「CustomerData.esb」タブをクリックします。

  2. 「CustOut_RS」をダブルクリックします。

  3. 「フィルタ」アイコンをクリックします。

    式ビルダーが表示されます。

  4. 「WSDLメッセージ」ボックスで、「Customer_request」「Customer」「inp1:Customer」「Address」の順に開き、「Country」を選択します。

  5. 「式に挿入」をクリックします。

  6. 次のように、国をUSに指定します。

    /inp1:Customer/Address/Country='US'
    
    
  7. 「OK」をクリックします。

  8. 「ファイル」メニューから「保存」をクリックします。

  9. 「Oracle Enterprise Service Busへのサービスの登録およびESB Control Consoleでの表示」の項の説明に従って、CustomerDataサービスを登録します。

    次のサービスが正常に登録されたことを示すメッセージが表示されます。

    「CustomerData.CustOut_RS updated」

  10. Oracle Enterprise Service Bus Control Consoleのビューをリフレッシュします。

  11. 「CustOut_RS」サービスを選択します。

  12. 「ダイアグラム」タブをクリックします。

    図5-52に示すように、CustOut_RSルーティング・サービスとCustDBOutアダプタ・サービス間のリンクを表す線の横にフィルタ・アイコンが表示されます。

    図 5-52    Oracle Enterprise Service Bus Control Console - CustOut_RSフィルタ


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    注意:

    チュートリアルの実行手順については、「チュートリアルの実行手順」を参照してください。 


デモおよびチュートリアル

Oracle Enterprise Service Busを使用して概念的な知識と実践経験を深めるために、一連のデモ、アクティビティ、概念的な参照資料およびチュートリアルも提供されています。 これらの配布物は、Oracle Enterprise Service BusとともにOracle_Home¥integration¥esb¥samplesディレクトリにインストールされています。

さらに、次のWebサイトで、Oracle Enterprise Service Busの更新情報を参照できます。

http://www.oracle.com/appserver/esb.html


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