はじめに
この 『Sun JavaTM System Message Queue 3.5 SP1 管理ガイド』には、Message Queue メッセージングシステムの管理タスクを実行するために必要となる基本情報が記載されています。
ここでは、次の節について説明します。
マニュアルの対象読者
このマニュアルは、Message Queue 管理タスクを実行する必要があるアプリケーション開発者および管理者を対象としています。
Message Queue 管理者とは、Message Queue メッセージングシステム、特にシステムの中枢となる Message Queue メッセージサーバの設定および管理の担当者です。このマニュアルを読むにあたって、メッセージングシステムの知識や理解は必要とされません。
このマニュアルは、アプリケーション開発者がアプリケーションを最適化する方法をより理解し、Message Queue メッセージングシステムの機能と柔軟性を有効に使用することを目的としています。
マニュアルの構成
このマニュアルは、読者が全編を読み通すように構成されています。次の表は、各章の内容について簡単に説明します。
マニュアルの表記規則
ここでは、このマニュアルで使用されている表記規則について説明します。
テキストの表記規則
表 2 マニュアルの表記規則
書式
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説明
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斜体
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可変部分に使われる。斜体で表記された項目や値は適宜置き換える必要がある。強調するマニュアル名や説明の対象となる語句や項目に対しても使用される
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モノスペース
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コード例、コマンド行に入力するコマンド、ディレクトリ、ファイルまたはパス名、エラーメッセージテキスト、クラス名、メソッド名 (シグネチャの全要素を含む)、パッケージ名、予約語、および URL を表す
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[]
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コマンド行の構文ステートメントのオプションの値を示す
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すべて大文字
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ファイルシステムタイプ (GIF、TXT、HTML など)、環境変数 (IMQ_HOME)、または頭文字 (Message Queue、JSP) を表す
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キー + キー
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複数のキーストロークはプラス記号で結合する。Ctrl+A は、両方のキーを同時に押すことを表す
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キー - キー
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連続するキーストロークはハイフンで結合する。Esc-S は、Esc キーを押してから離し、次に S キーを押すことを表す
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ディレクトリ変数の表記規則
Message Queue では 3 種類のディレクトリ変数が使用されますが、その設定方法は、プラットフォームによって異なります。表 3 では、これらの変数について説明し、SolarisTM、Windows、および Linux の各プラットフォームでの使用方法についても説明します。
表 3 Message Queueディレクトリ変数
変数
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説明
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IMQ_HOME
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この変数は通常、Message Queue マニュアル内で Message Queue 基本ディレクトリ (ルートインストールディレクトリ) を参照するのに使用される
- Solaris の場合、ルート Message Queue インストールディレクトリは存在しない。そのため、IMQ_HOME は、Solaris 上のファイルの場所を参照するために Message Queue マニュアルで使用されることはない
- Solaris の Sun Java System Application Server の場合、ルート Message Queue インストールディレクトリは Application Server 基本ディレクトリの下の /imq である
- Windows の場合、ルート Message Queue インストールディレクトリは Message Queue インストーラによって設定される。デフォルトでは、C:¥Program Files¥Sun¥MessageQueue3
- Windows の Sun Java System Application Server の場合、ルート Message Queue インストールディレクトリは Application Server 基本ディレクトリの下の /imq である
- Linux の場合、ルート Message Queue インストールディレクトリは存在しない。そのため、IMQ_HOME は、Linux 上のファイルの場所を参照するために Message Queue マニュアルで使用されることはない
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IMQ_VARHOME
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Message Queue の一時的な、または動的に作成された設定ファイルやデータファイルが格納されている、/var ディレクトリ。任意のディレクトリを指す環境変数として設定される
- Solaris の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は /var/imq ディレクトリ
- Solaris の場合、Sun Java System Application Server の Evaluation Edition では、IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/varディレクトリ
- Windows の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/var ディレクトリ
- Windows の場合、Sun Java System Application Server の IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/var ディレクトリ
- Linux の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は /var/opt/imq ディレクトリ
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IMQ_JAVAHOME
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Message Queue 実行可能ファイルに必要な、JavaTM ランタイム (JRE) の場所を指す環境変数
- Solaris の場合、IMQ_JAVAHOME のデフォルト値は /usr/j2se/jre だが、ユーザーはオプションで必要な JRE の配置場所を自由に設定できる
- Windows の場合、IMQ_JAVAHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/jre だが、ユーザーはオプションで必要な JRE の配置場所を自由に設定できる
- Linux の場合、最初に Message Queue は /usr/java/j2sdkVersion ディレクトリ内で Java ランタイムを検索してから /usr/java/j2reVersion ディレクトリ内を検索する。ユーザーはオプションで IMQ_JAVAHOME の値に必要な JRE の配置場所を自由に設定できる
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このマニュアルでは、IMQ_HOME、IMQ_VARHOME、および IMQ_JAVAHOME は、プラットフォーム固有の環境変数の表記法や構文 (UNIX の $IMQ_HOME など) に関係なく示されています。パス名には、通常、UNIX のディレクトリ区切り文字の表記法 (/) が使用されています。
関連マニュアル
このガイド以外にも、Message Queue には追加のマニュアルが用意されています。
Message Queue マニュアルセット
Message Queue マニュアルセットは、次のマニュアルで構成されています。各マニュアルを通常使用する順番で、表 4 に一覧表示します。
表 4 Message Queue マニュアルセット
マニュアル
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対象読者
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説明
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『Message Queue インストールガイド』
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開発者および管理者
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Message Queue ソフトウェアの Solaris、Linux、Windows の各プラットフォームへのインストール方法を説明
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『Message Queue リリースノート』
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開発者および管理者
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新機能、制限、既知のバグ、および技術的な注意点を収録
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『Message Queue 管理ガイド』
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管理者。開発者にも推奨
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Message Queue 管理ツールを使用した管理タスクの実行に必要な基本情報を提供
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『Message Queue Java Client Developer's Guide』
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開発者
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JMS 仕様と SOAP/JAXM 仕様の Message Queue 実装を使用する Java クライアントプログラムの開発者向けにクイックスタートチュートリアルとプログラミング情報を提供
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『Message Queue C Client Developer's Guide』
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開発者
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Message Queue メッセージサーバへの C インタフェース (C-API) を使用する C クライアントプログラムの開発者向けにプログラミングマニュアルとリファレンスマニュアルを提供
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オンラインヘルプ
Message Queue には、Message Queue メッセージサービス管理タスクを実行するためのコマンド行ユーティリティが含まれています。各ユーティリティのオンラインヘルプにアクセスするには、「共通のコマンド行オプション」を参照してください。
また、Message Queue には、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) 管理ツールである管理コンソール (Administration Console) (imqadmin) も含まれています。管理コンソールには、操作状況に合わせて表示できるオンラインヘルプが用意されています。
JavaDoc
Message Queue Java クライアント API (JMS API を含む) の JavaDoc 形式のマニュアルは、オペレーティングシステムに応じて該当するディレクトリに含まれています (付録 A 「Message Queue データの場所」を参照)。
このマニュアルは、Netscape または Internet Explorer などの HTML ブラウザで表示できます。このマニュアルには、標準の JMS API マニュアルおよび Message Queue 管理対象オブジェクト用の Message Queue 固有の API が含まれており (『Message Queue Java Client Developer's Guide』の第 3 章を参照)、メッセージングアプリケーションの開発者にとって有用です。
クライアントアプリケーション例
クライアントアプリケーションのサンプルコードを示す多数のアプリケーション例が、オペレーティングシステムに応じて該当するディレクトリに含まれています (付録 A 「Message Queue データの場所」を参照)。
このディレクトリと各サブディレクトリにある README ファイルを参照してください。
Java Message Service (JMS) 仕様書
JMS 仕様書は、次のサイトにあります。
この仕様書には、サンプルのクライアントコードも掲載されています。
関連するサードパーティの Web サイトのリファレンス
このマニュアルでは、サードパーティの URL が参考として示されているほか、追加の関連情報も提供されています。
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注
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