SNA インバウンドアダプタの接続マッププロパティーの設定
SNA インバウンドアダプタの接続マップは、次の各プロパティーカテゴリから構成されています。
接続マップインバウンドアダプタの「一般設定」
次の表に、インバウンドアダプタの「一般設定」を示します。
表 1–1 インバウンドアダプタ —一般設定
名前
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説明
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必要な値
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状態のスコープ
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OTD サブノードである State オブジェクトのスコープを定義します。
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このパラメータの有効なオプションは、次のとおりです。
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接続レベル: State のライフサイクルは接続と同じになります。
-
リソースアダプタレベル: State のライフサイクルはリソースアダプタと同じになります。その寿命は、リソースアダプタのリサイクル時に終了します。
-
OTD レベル: State のライフサイクルは OTD オブジェクトと同じになります。このスコープは State のライフサイクルを表します。その寿命は、コラボレーションの終了時に終了します。
デフォルトは「接続レベル」です。
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接続マップインバウンドアダプタの「SNA 設定」
次の表に、インバウンドアダプタの「SNA 設定」を示します。
表 1–2 インバウンドアダプタ — SNA 設定
名前
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説明
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必要な値
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パケットサイズ
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1 データパケットあたりのバイト数。また、この数値によってバッファーのサイズも決まります。
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有効な数値。デフォルトは 1024 です。
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タイムアウト
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要求送信後にサーバーから応答を受信するまでの一時停止時間をミリ秒で指定します。
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有効な数値。デフォルトは 1000 です。
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会話を初期化
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アダプタがどのようにして SNA 会話を確立するかを指定します。オプションは次のとおりです。
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true または false を選択します。デフォルトは false です。
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割り当て解除タイプ
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シャットダウンが発行された際に会話の最後で必要となる割り当て解除のタイプを指定します。詳細については、使用する SNA のマニュアルを参照してください。
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次の 4 つのオプションのいずれかを選択します。
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同期レベル
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同期レベルパラメータ (CM_SYNC_LEVEL) を指定します。詳細については、使用する SNA のマニュアルを参照してください。
0 - なし (デフォルト)
1 - 確認
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「0 - なし」または「1 - 確認」を選択します。デフォルトは「0 - なし」です。
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カスタムハンドシェーククラス名
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ユーザーの SNA ハンドシェークロジックを定義します (カスタムハンドシェーククラスの配備方法については付録 B を参照)。
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com.abc.MyClass などの完全修飾クラス名。このクラスはインタフェース com.stc.connector.snalu62.api.snaCustomerHandshake を実装している必要があります。値なし (このプロパティーを空のままにすること) は、SNA 会話ハンドシェークロジックが定義されていないことを示します。代わりに、標準の組み込みハンドシェークロジックが使用されます。
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接続マップインバウンドアダプタの「接続の確立」
次の表に、インバウンドアダプタの「接続の確立」プロパティーを示します。
表 1–3 インバウンドアダプタ — 接続の確立
名前
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説明
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必要な値
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接続の最大再試行回数
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接続の取得に失敗した場合に接続を確立するための再試行の、最大回数を指定します。
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有効な数値。デフォルトは 3 です。
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接続再試行間隔
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SNA LU62 宛先へのアクセスを再度試みる際の一時停止時間をミリ秒で指定します。この設定は、「接続の最大再試行回数」設定と組み合わせて使用されます。
たとえば、接続再試行回数の値が 3 で、接続再試行間隔が 30000 の場合、アダプタは SNA 宛先への接続に失敗すると、再接続を 30 秒の間隔で 3 回試みます。
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有効な数値。デフォルトは 30000 です。
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接続マップインバウンドアダプタの「インバウンド接続の管理」
次の表に、インバウンドアダプタの「インバウンド接続の管理」プロパティーを示します。
表 1–4 インバウンドアダプタ — インバウンド接続の管理
名前
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説明
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必要な値
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最大接続プールサイズ
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指定された SNALU62 宛先に対する特定のリスナー/モニターの最大同時接続数を定義します。0 (ゼロ) は、最大値が存在しないことを示します。
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有効な数値。デフォルトは 50 です。
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接続のスコープ
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アダプタが使用している受け付けられた接続のスコープを定義します。オプションは次のとおりです。
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「コラボレーションレベル」または「リソースアダプタレベル」を選択します。デフォルトは「リソースアダプタレベル」です。
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接続マップインバウンドアダプタの「インバウンドスケジュール」
ここでは次の内容について説明します。
リスナースケジュール
「リスナースケジュール」プロパティーは、サーバーが新しいクライアント接続確立要求の到着を待つ必要がある場合のスケジュールを指定します。このスケジュールはリスナー/モニター用です。次の表に、「リスナースケジュール」プロパティーを示します。
表 1–5 インバウンドスケジュール—リスナースケジュール
名前
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説明
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必要な値
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スケジューラ
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このインバウンド通信のスケジューラのタイプを指定します。オプションは次のとおりです。
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タイマーサービス: 「スケジュール型」、「遅延」、「期間」、および「固定レートで」の値に従ってタスクのスケジューリングが行われます。
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作業マネージャー: 「スケジュール型」、「遅延」、および「期間」の値に従って作業のスケジューリングが行われます。
使用するコンテナが JCA 作業管理をサポートしていない場合 (JCA 1.5 より前である場合)、「タイマーサービス」を選択します。
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「タイマーサービス」または「作業マネージャー」を選択します。デフォルトは「作業マネージャー」です。
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スケジュール型
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インバウンド通信のスケジュールのタイプを定義します。「繰り返し」は、パラメータ「期間」で定義される一定間隔でタスクが繰り返し実行されるようにスケジューリングされることを示します (次を参照)。
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デフォルト設定は「繰り返し」です。
注 –
この値は変更できません。
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遅延
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タスクが実行されるまでの遅延をミリ秒で指定します。詳細については、SNA アダプタの Javadoc を参照してください。
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有効な数値。デフォルトは 0 です。
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期間
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連続するタスク実行間の一定間隔をミリ秒で指定します。このパラメータは、「繰り返し」に設定された「スケジュール型」パラメータと組み合わせて使用されます。
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有効な数値。デフォルトは 100 です。
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固定レートで
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「スケジュール型」パラメータの「繰り返し」設定および「スケジューラ」の「タイマーサービス」タイプと組み合わせて使用されます。オプションは次のとおりです。
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true: 固定レートを示します。初期実行のスケジュール時刻を基準にして各実行のスケジューリングが行われます。ある実行が何らかの理由によって遅れると、すぐに続けて 2 つまたはそれ以上の実行が発生し、事前に設定された実行スケジュールに戻ります。全体として、実行頻度は指定された期間のちょうど逆数になります。
-
false: 固定遅延を示します。1 つ前の実行の実際の実行時刻を基準にして各実行のスケジューリングが行われます。ある実行が何らかの理由によって遅れると、後続の実行も遅れます。全体として、実行頻度は通常、指定された期間の逆数よりも低くなります。
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true または false を選択します。デフォルトは false です。
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サービススケジュール
次の表に、インバウンドアダプタの「サービススケジュール」プロパティーを示します。
表 1–6 インバウンドスケジュール — サービススケジュール
名前
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説明
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必要な値
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スケジューラ
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このインバウンド通信のスケジューラのタイプを指定します。オプションは次のとおりです。
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タイマーサービス: 「スケジュール型」、「遅延」、「期間」、および「固定レートで」の値に従ってタスクのスケジューリングが行われます。
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作業マネージャー: 「スケジュール型」、「遅延」、および「期間」の値に従って作業のスケジューリングが行われます。
使用するコンテナが JCA 作業管理をサポートしていない場合 (JCA 1.5 より前である場合)、「タイマーサービス」を選択します。
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「タイマーサービス」または「作業マネージャー」を選択します。デフォルトは「作業マネージャー」です。
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スケジュール型
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インバウンド通信のスケジュールのタイプを定義します。オプションは次のとおりです。
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「1 回」または「繰り返し」を選択します。デフォルトは「繰り返し」です。
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遅延
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タスクが実行されるまでの遅延をミリ秒で指定します。詳細については、SNA アダプタの Javadoc を参照してください。
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有効な数値。デフォルトは 0 です。
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期間
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連続するタスク実行間の一定間隔をミリ秒で指定します。このパラメータは、「繰り返し」に設定された「スケジュール型」パラメータと組み合わせて使用されます。
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有効な数値。デフォルトは 100 です。
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固定レートで
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「スケジュール型」パラメータの「繰り返し」設定および「スケジューラ」の「タイマーサービス」タイプと組み合わせて使用されます。オプションは次のとおりです。
-
true: 固定レートを示します。初期実行のスケジュール時刻を基準にして各実行のスケジューリングが行われます。ある実行が何らかの理由によって遅れると、すぐに続けて 2 つまたはそれ以上の実行が発生し、事前に設定された実行スケジュールに戻ります。全体として、実行頻度は指定された期間のちょうど逆数になります。
-
false: 固定遅延を示します。1 つ前の実行の実際の実行時刻を基準にして各実行のスケジューリングが行われます。ある実行が何らかの理由によって遅れると、後続の実行も遅れます。全体として、実行頻度は通常、指定された期間の逆数よりも低くなります。
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true または false を選択します。デフォルトは false です。
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接続マップアウトバウンドアダプタの「一般設定」
次の表に、アウトバウンドアダプタの「一般設定」を示します。
表 1–7 アウトバウンドアダプタ — 一般設定
名前
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説明
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必要な値
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状態のスコープ
|
OTD サブノードである State オブジェクトのスコープを定義します。
|
このパラメータの有効なオプションは、次のとおりです。
-
接続レベル: State のライフサイクルは接続と同じになります。
-
リソースアダプタレベル: State のライフサイクルはリソースアダプタと同じになります。その寿命は、リソースアダプタのリサイクル時に終了します。
-
OTD レベル: State のライフサイクルは OTD オブジェクトと同じになります。このスコープは State のライフサイクルを表します。その寿命は、コラボレーションの終了時に終了します。
デフォルトは「接続レベル」です。
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接続マップアウトバウンドアダプタの「SNA 設定」
次の表に、アウトバウンドアダプタの「SNA 設定」を示します。
表 1–8 アウトバウンドアダプタ —SNA 設定
名前
|
説明
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必要な値
|
パケットサイズ
|
1 データパケットあたりのバイト数。また、この数値によってバッファーのサイズも決まります。
|
有効な数値。デフォルトは 1024 です。
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タイムアウト
|
要求送信後にサーバーから応答を受信するまでの一時停止時間をミリ秒で指定します。
|
有効な数値。デフォルトは 1000 です。
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会話を初期化
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アダプタがどのようにして SNA 会話を確立するかを指定します。オプションは次のとおりです。
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true または false を選択します。デフォルトは true です。
|
割り当て解除タイプ
|
シャットダウンが発行された際に会話の最後で必要となる割り当て解除のタイプを指定します。詳細については、使用する SNA のマニュアルを参照してください。
|
次の 4 つのオプションのいずれかを選択します。
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同期レベル
|
同期レベルパラメータ (CM_SYNC_LEVEL) を指定します。詳細については、使用する SNA のマニュアルを参照してください。
0 - なし (デフォルト)
1 - 確認
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次の 2 つのオプションのいずれかを選択します。
-
0 - なし。
-
1 - 確認。
デフォルトは「0 - なし」です。
|
カスタムハンドシェーククラス名
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ユーザーの SNA ハンドシェークロジックを定義します (カスタムハンドシェーククラスの配備方法については付録 B を参照)。
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com.abc.MyClass などの完全修飾クラス名。このクラスはインタフェース com.stc.connector.snalu62.api.snaCustomerHandshake を実装している必要があります。値なし (このプロパティーを空のままにすること) は、SNA 会話ハンドシェークロジックが定義されていないことを示します。代わりに、標準の組み込みハンドシェークロジックが使用されます。
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接続マップアウトバウンドアダプタの「接続の確立」
次の表に、アウトバウンドアダプタの「接続の確立」プロパティーを示します。
表 1–9 アウトバウンドアダプタ — 接続の確立
名前
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説明
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必要な値
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接続モード
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接続がいつどのようにして使用可能になるかを指定します。オプションは次のとおりです。
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自動: アダプタが SNA 会話を自動的に確立します。
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手動: SNA 会話を使用できるようになるのは、ユーザーが手動でコラボレーションから OTD 関数 startConversation() を呼び出した場合だけです。ユーザーが OTD 関数 endConversation() を呼び出すと、会話が使用できなくなります。
注 –
OTD 関数 startConversation() と endConversation() は、手動モードでのみ使用されることが想定されています。自動モードでは、これらを明示的に呼び出すことはできません。
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「自動」または「手動」を選択します。デフォルトは「自動」です。
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接続の最大再試行回数
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接続の取得に失敗した場合に接続を確立するための再試行の、最大回数を指定します。
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有効な数値。デフォルトは 3 です。
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接続再試行間隔
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SNA LU62 宛先へのアクセスを再度試みる際の一時停止時間をミリ秒で指定します。この設定は、「接続の最大再試行回数」設定と組み合わせて使用されます。
たとえば、接続再試行回数の値が 3 で、接続再試行間隔が 30000 の場合、アダプタは SNA 宛先への接続に失敗すると、再接続を 30 秒の間隔で 3 回試みます。
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有効な数値。デフォルトは 30000 です。
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新しい接続を常に作成
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接続確立要求に対して新しい接続の作成を常に試みるかどうかを指定します。オプションは次のとおりです。
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true または false を選択します。デフォルトは false です。
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マッチングエラー時に自動再接続
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コンテナから条件に一致する接続を取得したあとで再接続を自動的に試みるかどうかを指定します。オプションは次のとおりです。
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true または false を選択します。デフォルトは true です。
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接続の自動切り離し
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接続上の作業が完了したあとでアダプタが接続を自動的に切り離すかどうかを指定します。オプションは次のとおりです。
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true または false を選択します。デフォルトは false です。
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