2 Oracle VMの新機能

2.1 Oracle VM Release 3.2の新機能
2.2 Oracle VM 3.1.1の新機能
2.3 Oracle VM 3.0.3の新機能
2.4 Oracle VM 3.0.2の新機能

ここでは、Oracle VMの新機能および拡張機能について説明します。この情報は、以前のリリースのOracle VMを使用していたユーザーに役立ちます。

2.1 Oracle VM Release 3.2の新機能

Oracle VMリリース3.2の新機能および拡張機能は次のとおりです。

パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティ

  • Oracle VM Server for SPARCのサポート: Oracle VM Managerを使用して、Oracle VM Server for SPARCを実行しているSPARCサーバーを検出し、仮想マシンの管理タスクを実行できるようになりました。

  • Oracle VM Server for x86の新しいDom0カーネル: Oracle VM Server for x86のDom0カーネルが更新され、Oracle Linuxで使用されるOracle Unbreakable Enterprise Kernel 2 (UEK2)と同一になり、Oracle Linuxでサポートされているドライバとの完全なバイナリ互換性が実現されています。Oracle VM Dom0環境(より一般的な目的のOracle Linux環境ではない)の特殊な性質上、一部のLinuxドライバは、Oracle LinuxのUEK2カーネルとの完全な互換性がある場合でも、Oracle VMのコンテキストでサポートするために適切でない場合があります。Oracleサポート・サービスから指示されないかぎり、追加のドライバをインストールしないでください。

インストール

  • MySQLデータ・ベースのサポート: MySQLデータベースは、Oracle VM Manager管理リポジトリの簡易インストール用にバンドルされたデータベースとして使用されます。既存のOracle SE/EEデータベースもこのインストーラで対応されているため、カスタム・インストールを実行することで、既存のインフラストラクチャを活用することができます。バンドルされたMySQLデータベースを使用した簡易インストールは、本番環境内で完全にサポートされています。

  • Oracle XEデータベースの付属の廃止: Oracle VM Managerでは、バックエンド・データベースとしてのOracle XEデータベースはバンドルされなくなりました。現在Oracle XEを使用してOracle VM Managerを実行している場合、アップグレードするにはまず、データベースをOracle SEまたはOracle EEに移行する必要があります。

  • Oracle VM Serverのサポート・ツール: Oracle VM ServerのISOには、メタパッケージが提供され、サポートを支援するパッケージをインストールすることができます。これらのパッケージは、Oracle VM Serverとは独立しているため、自動的にインストールされません。メタパッケージおよびその従属データのインストールは、サポート問合せの解決に役立つ場合があるため、任意にインストールすることができます。sudoパッケージは、以前Oracle VM Serverの従属データとしてインストールされていましたが、現在はovs-support-toolsメタパッケージの従属データになっていることに注意してください。Oracle VM Serverのインストールにsudoが必要な場合、ovs-support-toolsメタパッケージをインストールする必要があります。

ユーザビリティの改善

  • Oracle VMコマンドライン・インタフェース(CLI): Oracle VMの新しいコマンドライン・インタフェースを使用して、すべてのサーバー・プール、サーバーおよびゲストの管理など、Oracle VM Manager Webインタフェースと同じ機能を実行できます。CLIコマンドは、スクリプト化し、 Webインタフェースと組み合せて実行できるため、柔軟性が高く、Oracle VM環境のデプロイおよび管理に役立ちます。CLIでは、公開鍵認証がサポートされており、パスワードを埋め込まずにスクリプトを作成でき、Oracle VM Managerへのリモート・ログインをセキュアにします。また、この機能を使用して実行されたすべてのコマンドについての完全な監査ログも作成されます。CLIの使用の詳細は、『Oracle VMコマンドライン・インタフェース・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

  • アクセシビリティ・オプション: スクリーン・リーダーでのアクセス性を向上させるUI表示のオプションで、コントラストが改善され、フォント・サイズが大きくなっています。詳細は、「Oracle VM Managerユーザー・インタフェースのアクセシビリティ機能に関する説明」を参照してください。

  • 「Health」タブ: 仮想環境全体の状況およびステータスを監視し、メモリーおよびCPU使用状況などの履歴の統計を表示します。「Health」タブの使用の詳細は、「Health」タブに関する説明を参照してください。

  • オブジェクトの複数選択: 複数のOracle VM Serverを個別にアップグレードするのではなく、1つの手順でアップグレードするなど、1つ以上のオブジェクトを選択して、複数のオブジェクトに対する1つのアクションを実行します。複数選択機能についての説明を参照してください。

  • オブジェクトの検索: タブ管理ペインの多くおよび一部のダイアログ・ボックスで、オブジェクトを検索できます。これは、仮想マシンまたはOracle VM Serverなど、多数のオブジェクトによる大規模なデプロイメントで特に便利です。検索機能の使用の詳細は、名前フィルタに関する説明を参照してください。

  • オブジェクトのタグ付け: Oracle VM Manager内の仮想マシン、サーバーおよびサーバー・プール・オブジェクトにタグ付けして、アイテムの論理的なグルーピングを作成することで、タグによるオブジェクトの検索をより簡単にできます。

  • 表およびその他のUIリストのアルファベット順配置: 表にリストされるアイテムおよびその他のUI表示は、Oracle VM Manager内でデフォルトでアルファベット順にソートされるため、大規模デプロイメントでのオブジェクトの検索がより簡単になります。

  • サーバー・プールへのリポジトリの提示: 個々のOracle VM Serverに記憶域リポジトリを提示することに加え、1つ以上のサーバー・プールのすべてのOracle VM Serverにリポジトリを提示できます。詳細は、記憶域リポジトリの提示または非提示に関する説明を参照してください。

  • サーバー・プール・クラスタのタイムアウト構成: Oracle VM Manager内のクラスタ化サーバー・プールの構成時に、秒単位でクラスタのタイムアウトを指定する追加属性が追加されました。

  • NFSのサーバーのリフレッシュおよび不均一エクスポートのアクセス・リスト: 別のサーバー・プールが別のエクスポートに公開されるNFS構成では、不均一エクスポートおよびアクセス・リストを構成して、サーバー・プールのリフレッシュの実行方法を制御します。この機能の詳細は、不均一エクスポートのNFSアクセス・グループに関する説明を参照してください。

  • 複数のiSCSIアクセス・ホストの構成: iSCSIストレージ・デバイス用に、複数のアクセス・ホストを構成できます。

  • ディスク、ISOおよびvdiskのサイズ表示: Oracle VM Managerでは、仮想マシン編集ダイアログ内で、ディスク、ISOおよびvdiskのサイズが表示されるようになり、ディスクの選択が簡単になります。

  • 自動化されたバックアップと簡単なリストア: バンドルされたMySQL Enterprise Editionデータベースを利用したOracle VM Managerのインストールには、完全に自動化されたデータベース・バックアップと、データベースを簡単にリストアできるクイック・リストア・ツールが含まれています。

  • シリアル・コンソール・アクセス: Oracle VM Managerに含まれるシリアル・コンソールJavaアプレットによって、SPARCとx86の両方のハードウェアで実行している仮想マシンへのシリアル・コンソール・アクセスが可能になります。この機能は、x86ハードウェアで実行している仮想マシンへの既存のVNCベースのコンソール・アクセスを補完します。

  • 繰返しジョブへのプリファレンスの設定: Oracle VM Managerでは、繰返しジョブのプリファレンスを制御する機能が提供されています。これには、リポジトリおよびファイル・システムのリフレッシュのようなタスクに対する、有効化、無効化または間隔の設定を行う機能と、YUM更新のチェック・タスクを制御する機能が含まれています。

  • プロセッサ互換性グループ: 仮想マシンは、互換性のあるプロセッサ・タイプを使用するサーバー間でのみ移行可能であるため、Oracle VM Managerでプロセッサ互換性グループを定義する機能が提供され、仮想マシンを移行できるサーバーを選択できるようになっています。

  • 追加のユーティリティおよび仮想マシン・ロールの構成: Oracle VM Serverで新しいロールがサポートされるようになり、サーバーが担当する機能タイプを制御します。仮想マシン・ロールは、Oracle VM Serverで仮想マシンを実行するために必要です。ユーティリティ・ロールで構成されているOracle VM Serverは、ファイルのクローニング、テンプレートのインポート、リポジトリの作成などの操作、および仮想マシンの実行に直接関係しないその他の操作の実行に適しています。

  • 仮想マシンの直接インポート: Oracle VM Managerを使用して、仮想マシンを直接インポートできるようになったため、先にテンプレートにインポートしてクローニングする必要はなくなりました。

  • 仮想マシンの起動ポリシー: 仮想マシンに起動ポリシーを指定し、常に配置されているサーバー上で仮想マシンを起動するか、または、サーバー・プール内の最適なサーバー上で仮想マシンを起動するかを指定できるようになりました。

  • 仮想マシンへのVNICのホットアド: Oracle VM Manager内から実行中の仮想マシンへ直接VNICを追加できるようになりました。

  • 仮想マシンへのメッセージの送信: キー/値のペアの形式のメッセージを仮想マシンに直接送信する機能がOracle VM Managerに提供されています。

  • NTP構成: すべてのサーバー全体で時間を同期化させる必要があります。Oracle VM Managerでは、NTPを全サーバー間で一括構成する機能が提供されています。

2.2 Oracle VM 3.1.1の新機能

Oracle VMリリース3.1.1の新機能および拡張機能は次のとおりです。

パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティ

  • Xenハイパーバイザの更新: Xenはリリース4.1.2に更新されています。

  • Oracle VM Server for x86の新しいDom0カーネル: Dom0カーネルは、Oracle Linuxで使用されるOracle Unbreakable Enterprise Kernel 2 (UEK2)と同一になり、Oracle Linuxでサポートされているドライバとの完全なバイナリ互換性が実現されています。Oracle VM Dom0環境(より一般的な目的のOracle Linux環境ではない)の特殊な性質上、一部のLinuxドライバは、Oracle LinuxのUEK2カーネルとの完全な互換性がある場合でも、Oracle VMのコンテキストでサポートするために適切でない場合があります。Oracleサポート・サービスから指示されないかぎり、追加のドライバをインストールしないでください。

  • ジャンボ・フレームのサポート: 様々なMTUサイズが完全にサポートされています。ネットワークMTUサイズの設定の詳細は、ボンディングされたインタフェースの管理に関する説明を参照してください。

  • LUNのサイズ変更: LUN (記憶域リポジトリまたはサーバー・プール・ファイル・システムのいずれかとして使用される)はOCFS2ファイル・システムのサイズも変更することができます。

  • OCFS2記憶域リポジトリへのバックアップ/リストア・アクセス: NFS共有としてOCFS2記憶域リポジトリを示し、記憶域リポジトリのコンテンツをバックアップおよびコピーするために外部ツールへのアクセスを有効にします。記憶域リポジトリのバックアップの有効化の詳細は、記憶域リポジトリのバックアップの有効化に関する説明を参照してください。

  • サーバー・プール間でのOCFS2リポジトリの移動: あるサーバー・プールからOCFS2記憶域リポジトリを削除して他のサーバー・プールへ追加します。あるサーバー・プールから他のサーバー・プールへの記憶域リポジトリの移動のプロセスは簡素化され、障害時リカバリをより簡単にし、記憶域のアジリティが向上されています。

インストール

  • マルチパスSANからのブート: Oracle VM Serverをインストールして、ローカル記憶域のタイプを問い合せずにマルチパスSANからブートを実行できます。

ユーザビリティの改善

  • 仮想マシン・テンプレートの作成: 仮想マシンは、テンプレートとしてクローニングされ、テンプレートは他のテンプレートの作成に使用され、ウィザードを使用した仮想マシンの作成と同様の方法でテンプレートを作成できます。仮想マシン・テンプレートの作成の詳細は、仮想マシン・テンプレートの作成に関する説明を参照してください。

  • 仮想マシンおよびテンプレートの移動またはクローニング: (構成情報、ディスク・リソース、記憶域およびネットワークを含む)仮想マシンまたはテンプレートの移動またはクローニング。仮想マシンの移動およびクローニングの詳細は、仮想マシンおよびテンプレートのクローニングに関する説明Oracle VM Server間での仮想マシンの移動に関する説明仮想マシン・テンプレートのクローニングに関する説明および仮想マシン・テンプレートの移動に関する説明を参照してください。

  • vCPUのホットアド: 仮想CPUを実行中の仮想マシンに即時追加します。仮想マシンの編集および実行中の仮想マシンへのvCPUの追加の詳細は、仮想マシンの編集に関する説明を参照してください。

  • ホスト名およびIPを使用した複数のOracle VM Serverの検出: 個々のIPアドレスを別々に入力するかわりに、テキスト・フィールドに複数のホスト名またはIPアドレスを入力または貼付けして、Oracle VM Serverを検出します。Oracle VM Serverの検出の詳細は、Oracle VM Serverの検出に関する説明を参照してください。

  • 仮想マシンのキーボード・マッピング: サーバー・プールだけでなく個々の仮想マシンで様々な言語でのキーボード・マッピングをサポートします。仮想マシンの作成時のキーボード・マッピングの詳細は、仮想マシンの作成に関する説明を参照してください。

  • 仮想マシン・コンソール: 仮想マシン・コンソールが他のユーザーによって使用されている場合、仮想マシン・コンソールの制御を引き継ぐことができます。仮想マシン・コンソールの詳細は、仮想マシンへの接続に関する説明を参照してください。

  • ユーザー・インタフェースの改善: ユーザー・インタフェースの大幅な改善により、使用がより簡単になり、ワーク・フローがより直感的になり、タスクの実行に必要なクリック数を削減しました。Oracle VM Managerユーザー・インタフェースの詳細は、Oracle VM Managerの使用に関する説明を参照してください。

  • ドラッグ・アンド・ドロップ: ユーザー・インタフェースでオブジェクトをドラッグ・アンド・ドロップできます。ドラッグ・アンド・ドロップ機能の使用の詳細は、ドラッグ・アンド・ドロップに関する説明を参照してください。

2.3 Oracle VM 3.0.3の新機能

Oracle VMリリース3.0.3の新機能および拡張機能は次のとおりです。

パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティ

  • アンチ・アフィニティのサポート: 同じOracle VM Serverに配置できない仮想マシンを定義します。この機能を使用して、重要なリソースが共有シングル・ポイント障害に配置されないようにすることで、可用性を向上させます。アンチ・アフィニティの詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』アンチ・アフィニティ・グループに関する説明を参照してください。

  • Oracle VM Agentパスワードの変更: サーバー・プール内のすべてのOracle VM ServerのOracle VM Agentパスワードは、Oracle VM Managerから変更できます。Oracle VM Agentパスワードの変更方法の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』Oracle VM ServerでのOracle VM Agentパスワードの変更に関する説明を参照してください。

インストール

  • 再インストール後のOracle VM Managerアイデンティティの保持: Oracle VM Managerの再インストール方法および以前のUUIDの保持方法の詳細は、『Oracle VMインストレーションおよびアップグレード・ガイド』Oracle VM Managerのインストールに関する説明を参照してください。

ユーザビリティの改善

  • ユーザー・インタフェース: ウィザードが改善され、操作がよりスムーズになり、操作のニーズに対応しています。

  • 仮想マシン: 仮想マシンの作成時に、明示的に最大メモリーを設定します。仮想ディスク属性の更新に柔軟に対応できます。シック・プロビジョニングまたはシン・プロビジョニングを選択します。CDROMの動的な更新を実行します。仮想マシン・コンソールでは、ユーザー名/パスワードは必要ありません。これらの仮想マシンの新機能の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』仮想マシンの管理に関する説明を参照してください。

  • ライブ移行アシスタント: ライブ移行中に、「Live Migration」ダイアログ・ボックスで許可するターゲットOracle VM Serverのみを選択できます。移行先のほかのサーバーが表示されない理由に関する説明の項では、特定のサーバーに移行できない理由が説明されています。アンチ・アフィニティおよびCPUファイリなどのハードウェア要因が考慮されています。

  • 最大ゲスト・メモリー: 新しい「Create Virtual Machine」ウィザードには、最大メモリーの設定が含まれています。これは、実行中の仮想マシンに構成できるRAMの最大量です。

2.4 Oracle VM 3.0.2の新機能

Oracle VMリリース3.0.2の新機能および拡張機能は次のとおりです。

パフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティ

  • Xen 4.0ハイパーバイザの更新: より効率的な電力管理機能が提供され、ハードウェア・サポートの範囲が広がり、ハードウェア仮想化ゲストと準仮想化ゲストの両方のパフォーマンス、スケーラビリティおよびセキュリティが向上しています。

  • 新規ドライバによるDom0 Linuxカーネルの更新: 最新のUnbreakable Enterprise Kernelにより、パフォーマンスが向上するようにハードウェア・サポートが強化されています。

  • スケーラビリティの向上: Oracle VM Serverで最大160のCPUと2TBのメモリーのサポートが可能。

  • OCFS2 1.8クラスタ・ファイル・システムの更新: OCFS2 1.8でのインスタント・クローンのサポートによって、仮想マシンのプロビジョニングおよびクローニングが大幅に高速に行われるようになります。

  • OVFのサポート: Oracle VM Managerを使用して、Oracleで作成される幅広いOpen Virtualization Format(OVF)ベースのソフトウェア・アセンブリをインポートし、アプリケーションのデプロイを迅速に行うことができるようになりました。アセンブリの使用の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』アセンブリに関する説明を参照してください。

ネットワークと記憶域の構成および管理

  • ネットワークの構成および管理: Oracle VM Serverのすべての論理ネットワーク構成および管理(NICポートのボンディングやVLAN Networksの構成など)は、Oracle VM Managerを使用して行われるようになりました。Oracle VM Managerのネットワーク管理の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』ネットワーク管理に関する説明を参照してください。

  • 記憶域の構成および管理: Oracle VM Storage Connectフレームワークを使用すると、Oracle VM Managerで既存のストレージ・システムのリソースや機能に直接アクセスできるため、ネイティブ・ストレージ・サービス(SANやNFSの記憶域の作成、削除、拡張など)がサポートされます。これによって、Oracle VM Managerでは、使用可能な記憶域を自動的に検出したり、新しい記憶域リポジトリを作成したり、RAW記憶域を仮想マシンに直接マップできるようになります。記憶域の管理の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』記憶域の管理に関する説明を参照してください。

物理ステータスおよび仮想ステータスとリソース情報

  • リソース情報: 物理Oracle VM Serverおよび仮想マシンごとに、CPU、メモリー、ディスクおよびネットワークについてのパフォーマンス統計が使用可能です。物理オブジェクトおよび仮想オブジェクトごとにイベント(ポートの起動/停止ステータスなど)が表示されます。IPアドレスやその他の構成情報は、直接ユーザー・インタフェースに表示されます。

    注意

    Oracle VM Managerのユーザー・インタフェースですべてのメトリックが公開されるわけではありません。

ポリシーベースのリソース管理

  • 容量管理のための分散リソース・スケジューリング(DRS): DRSでは、サーバー・プールをリバランスして、実行中の仮想マシンに一貫性のあるリソースを提供するための目標を設定し、Oracle VM Serverの使用状況をリアルタイムで監視できます。DRSでは、負荷の高いOracle VM Serverから負荷の低いOracle VM Serverに負荷を移行します。

  • 電力消費が最小限になるようにサーバー・プールを最適化するための分散電源管理(DPM): DPMはDRSを補完して、リソース使用率が低い期間がある場合にサーバー・プールのOracle VM Serverの数を削減します。DPMによって、リソース使用率が増加したときに、必要に応じて自動的に容量が追加されます。

DRSおよびDPMの使用方法の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』サーバー・プール・ポリシーに関する説明を参照してください。

ユーザビリティの改善

  • ユーザー・インタフェース: 最新のOracle Application Development Framework (ADF)に基づいて、Oracle VM Managerには、物理環境および仮想環境のリアルタイムな状態を表示するための、完全にインタラクティブなツリー・ビューおよび自動リフレッシュが追加されています。新しいユーザー・インタフェースの使用方法の詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』Oracle VM Managerの使用方法に関する説明を参照してください。

  • 仮想マシン: インストールを簡略化するために起動順序を指定します(ディスクやCD-ROMなど)。RAW記憶域または仮想ディスク(vdisks)を直接アタッチします。仮想マシンの詳細は、『Oracle VMユーザーズ・ガイド』仮想マシンの管理に関する説明を参照してください。