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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle JDeveloperでのポータルの開発
11gリリース1 (11.1.1.8.3)
E49666-03
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15 ページの作成とリソースの追加

この章では、Portal Frameworkアプリケーションでページを作成する方法について説明します。また、アプリケーションのコンテンツを構築するためにこれらのページに追加できる様々なリソースについても説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

15.1 ページの概要

ページは、Portal Frameworkアプリケーションの基礎となる構成要素です。Portal Frameworkアプリケーションでページを使用して、ユーザーに提供する様々な種類のコンテンツを公開します。詳細は、第5.3.2項「ページ、ページ・テンプレートとスタイル、およびポータルのページ階層の理解」を参照してください。

ページには、次のように様々なリソースからのコンテンツを組み入れることができます。

アプリケーション内にあるページへのコンテンツの追加は、その他のあらゆるWebアプリケーションへのコンテンツの追加と同じです。

15.2 WebCenter Portal Frameworkアプリケーションでのページの作成

WebCenter Portal Frameworkアプリケーション・テンプレートを使用すると、新規Portal Frameworkアプリケーションにいくつかのデフォルト・ページが移入されます。この初期フレームワークより高度なアプリケーションを開発するには、独自のページを追加する必要があります。


注意:

Portal Frameworkアプリケーション・ページは、JDeveloper内でJSPページ(JSPファイル)としてではなく、必ずJSPドキュメント(JSPXファイル)として作成してください。ページ・カスタマイズが格納されるようにするには、そのページがXMLで表されている必要があります。XML形式のJSPドキュメントを作成するように選択することで、Portal Frameworkアプリケーション・ページのカスタマイズが常に可能になります。


  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、アプリケーション・プロジェクト内のpagesフォルダ(/oracle/webcenter/portalapp/pages)を右クリックして、「新規作成」を選択します。


    ヒント:

    ページ階層で使用されるページは、oracle/webcenter/portalappの下に配置する必要があります。詳細は、第5.3.2項「ページ、ページ・テンプレートとスタイル、およびポータルのページ階層の理解」を参照してください。


  2. 「新規ギャラリ」で、「Web層」を開いて、「JSF」「JSFページ」の順に選択し、「OK」をクリックします。

  3. 「JSFページの作成」ダイアログ(図15-1)の「ファイル名」フィールドで、ページのファイル名を入力します。

    図15-1 「JSFページの作成」ダイアログ

    図15-1の説明が続きます
    「図15-1 「JSFページの作成」ダイアログ」の説明

  4. 「XMLドキュメントの作成(*.jspx)」を選択します。

  5. 「初期ページ・レイアウトおよびコンテンツ」セクションで、「ページ・テンプレート」を選択し、ページのレイアウトと構造の定義に使用するページ・テンプレートを選択します。ページ・テンプレートの詳細は、第11章「ページ・テンプレートの開発」を参照してください。

    ページを作成した後、コードを編集して、ページ・テンプレートの動的選択を可能にできます。詳細は、第11.5.3項「実行時にPortal Frameworkアプリケーションでページ・テンプレートの動的切替えを有効にする方法」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックします。

Portal Frameworkアプリケーション・ページに特有でない、このダイアログに表示されるその他の設定については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』のビュー・ページの作成に関する項を参照してください。

レイアウト・コンポーネントなどの一般コンポーネントをページに追加する方法については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Webユーザー・インタフェース開発者ガイド』のJSFページにADF Facesコンポーネントを追加する方法に関する項を参照してください。

ユーザーがアプリケーションのページを実行時に編集できるようにするには、コンポーザ・コンポーネントを追加する必要があります。詳細は、第18章「コンポーザを使用したページの実行時編集の有効化」を参照してください。

15.3 ページへのWebCenter Portalのツールとサービス・タスク・フローの追加

WebCenter Portalのツールとサービスは、ソーシャル・コンピューティング・サービス、個人の生産性サービス、オンラインでの認識およびコミュニケーション、コンテンツ統合、Web分析などのエンタープライズ2.0機能によってアプリケーションを拡充します。WebCenter Portalのツールとサービスは、タスク・フローを通して機能を公開します。WebCenter Portalのツールとサービスの詳細は、第4章「WebCenter Portalのツールとサービス用アプリケーションの準備」を参照してください。

WebCenter Portal Frameworkアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、適切なすべてのWebCenter Portalのツールとサービス接続ウィザードおよびタグ・ライブラリが、新規ギャラリおよびコンポーネント・パレットにすぐに表示され、使用できるようになります。WebCenter Portalのツールとサービス・タスク・フローまたはコンポーネントを利用する場合、必要なライブラリが自動的にプロジェクトに追加されます。アプリケーションは、利用するツールまたはサービスに応じた特定の前提条件を満たす必要があります。たとえば、サービスでユーザーのアイデンティティを認識する必要がある場合、アプリケーションでユーザー認証に一定レベルのセキュリティを提供する必要があります。詳細は、第4章「WebCenter Portalのツールとサービス用アプリケーションの準備」を参照してください。

個々のWebCenter Portalのツールとサービス、およびそのタスク・フローの詳細は、表15-1を参照してください。


注意:

WebCenter Portalのツールとサービス・タスク・フローが要件を満たさない場合は、カスタマイズしてルック・アンド・フィールや機能を変更できます。たとえば、テキストを追加したり、ラベルを変更したり、リージョンやコンポーネントを削除したり、追加の属性を表示したりできます。詳細は、第23章「WebCenter Portalのツールとサービス・タスク・フローのカスタマイズ」を参照してください。


15.4 ページへのカスタム・タスク・フローの追加

タスク・フローは、ページと同様に、ポートレット、コンテンツ、その他のタスク・フローなどのコンポーネントを追加できるコンテナです。タスク・フローをページやその他のタスク・フローに追加できます。JDeveloperで作成したタスク・フローをリソース・カタログに含めて、ユーザーがそれらのタスク・フローを実行時にページやその他のタスク・フローに追加できるようにすることが可能です。

カスタム・タスク・フローはリソース・カタログにドラッグ・アンド・ドロップできるため、ユーザーは実行時にページやタスク・フローに追加する際に使用できます。詳細は、第14.3.2項「リソース・カタログにリソースをドラッグ・アンド・ドロップする方法」を参照してください。アプリケーションをデプロイすると、タスク・フローもターゲット・インスタンスにデプロイされます。

様々なタイプのADFタスク・フローを作成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』のADFタスク・フローの作成に関する項を参照してください。

すでにデプロイ済のアプリケーションに、JDeveloperで作成してエクスポートしたタスク・フローを直接アップロードすることはできませんが、実行時に作成したタスク・フローをJDeveloperにインポートし、変更して、デプロイ済アプリケーションにエクスポートして戻すことは可能です。

JDeveloperで作成したタスク・フローのデプロイ済アプリケーションへの公開

カスタム・タスク・フローをJDeveloperで作成し、それをすでにデプロイされているアプリケーションに公開する場合、そのタスク・フローが含まれるプロジェクトをADF共有ライブラリとしてランタイム・アプリケーションにデプロイする必要があります。タスク・フローが含まれるライブラリにアプリケーションからアクセス可能になると、実行時リソース・レジストリにそのライブラリが組み込まれ、そこからカスタムのリソース・カタログにライブラリを追加できます。


注意:

タスク・フローを表示または編集する権限は、タスク・フローの作成時にデフォルトではプロビジョニングされません。タスク・フローが実行時に必ず表示されるように、共有ライブラリをデプロイする前に、そのタスク・フローに対して少なくとも表示権限を付与する必要があります。詳細は、第22.6.1項「タスク・フローに対する権限の付与」を参照してください。


Portal Frameworkアプリケーションにアプリケーションを共有ライブラリとしてデプロイする手順は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のWebLogic管理対象サーバーへのアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。ただし、アプリケーション・インストール・アシスタントの実行時に、「ターゲット指定スタイルの選択」ページで「このデプロイメントをライブラリとしてインストールする」を選択してください。

WebCenter Portalインスタンスにアプリケーションをデプロイする手順は、第55.2.5項「WebCenter Portal共有ライブラリ(extend.spaces.webapp.war)への拡張機能のデプロイ」を参照してください。

15.5 コンテンツ・サーバーからページへのコンテンツの追加

Content Serverのコンテンツ・リポジトリ内のコンテンツにアクセスできるようにするには、Content Serverへの接続を作成する必要があります。詳細は、第25.2.1項「Oracle Content Serverアダプタに基づいてコンテンツ・リポジトリ接続を作成する方法」を参照してください。

コンテンツ・サーバーへの接続が確立されると、ユーザーは使いやすいインタフェースを使用して、実行時にドキュメントを管理、表示および検索できます。詳細は、第28章「ドキュメントの統合」を参照してください。

次に、コンテンツ・タスク・フローまたはドキュメント・コンポーネントのいずれかをページに追加して、コンテンツ・サーバーのコンテンツを公開します。コンテンツ・タスク・フローには、次のコンテンツ・プレゼンタおよびドキュメント・タスク・フローが含まれます。

次のようなドキュメント・コンポーネントがあります。

コンテンツ・プレゼンタ・タスク・フローの詳細は、第29.1項「コンテンツ・プレゼンタ・タスク・フローの理解」を参照してください。ドキュメント・タスク・フローの詳細は、第29.2項「ドキュメント・タスク・フローの理解」を参照してください。ドキュメント・コンポーネントの詳細は、第29.3項「ドキュメント・コンポーネントの理解」を参照してください。

コンテンツ・プレゼンタ・タスク・フローを使用する場合は、独自のコンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートを作成することもできます。コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートでは、コンテンツ・リポジトリのアイテムをページでレンダリングする方法が定義されます。詳細は、第27章「コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレートの作成」を参照してください。

15.6 ページへのポートレットの追加

ポートレットは再利用可能なWebコンポーネントで、多数の異なるソースからコンテンツを描画できます。ポートレットは、複数のソースからのデータを意味のある関連した方法で提示する手段を提供します。ポートレットの詳細は、第57章「ポートレットの概要」を参照してください。

ポートレットをアプリケーションに追加するには、ポートレットのプロデューサをPortal Frameworkアプリケーションに登録しておく必要があります。詳細は、第63.2項「WebCenter Portal Frameworkアプリケーションへのポートレット・プロデューサの登録」を参照してください。

ポートレット・プロデューサを登録した後は、アプリケーションに組み込む任意のポートレットを、該当するページにドラッグ・アンド・ドロップできます。詳細は、第63.5項「ページへのポートレットの追加」を参照してください。

15.7 ページへのページレットの追加

ページレットは、ポートレットに似ていますが、ポートレットがポータル専用に設計されていることに対して、ページレットは、ポータルやその他のWebアプリケーションを含め、あらゆるWebページで実行できます。ページレットを使用すれば、他のWeb環境でプラットフォーム固有のポートレットを公開できます。

ページへのページレットへの追加の詳細は、第62.7項「Webアプリケーションでのページレットの使用」を参照してください。

15.8 ページへのデータ・コントロールの追加

データ・コントロールは、様々なデータ・ソースから情報を取得して、Portal Frameworkアプリケーション内にユーザー・インタフェース(UI)コンポーネントを作成する際に使用されます。データ・コントロールでは、簡単に使用できるメソッドが提供され、これをJSFページにドラッグ・アンド・ドロップして、URL、ファイルおよびフォルダなどのADFコンポーネントとしてコンテンツを公開できます。データ・ソースからJSFページにコンテンツを追加するには、まずデータ・ソースへの接続を作成してから、その接続を使用して、リポジトリに基づいたデータ・コントロールを作成する必要があります。

カスタムのデータ・コントロールを作成して、様々なデータ・ソースに接続し、それらのデータ・ソースをアプリケーション・ページやタスク・フローに追加できます。データ・コントロールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』を参照してください。

JDeveloperで作成されてエクスポートされたデータ・コントロールを、すでにデプロイ済のアプリケーションに直接アップロードすることはできません。また、実行時に作成したデータ・コントロールをJDeveloperにインポートすることもできません。

WebCenter Portalのツールとサービスによっては、ツールまたはサービスのカスタマイズされた表示を作成するためのデータ・コントロールを備えているものがあります。アプリケーション内でのこれらのデータ・コントロール利用の詳細は、第4.1.3項「WebCenter Portalのデータ・コントロールの使用」を参照してください。

すでにデプロイされているアプリケーションで利用するためのデータ・コントロールの公開

Portal Frameworkアプリケーションの実行時リソース・レジストリには、デフォルトでDesign Time Data Controlsフォルダが含まれています。このフォルダは、WebCenter Portalのツールとサービスのシードされたデータ・コントロール、およびデプロイ前にアプリケーションに追加されたその他のデータ・コントロールを公開します。すでにデプロイされているPortal Frameworkアプリケーションで新規データ・コントロールを公開するには、データ・コントロールが含まれるプロジェクトをランタイム・アプリケーションにADF共有ライブラリとしてデプロイする必要があります。データ・コントロールが含まれるライブラリにアプリケーションからアクセス可能になると、実行時リソース・レジストリにそのライブラリが表示され、そこからカスタムのリソース・カタログにライブラリを追加できます。

Portal Frameworkアプリケーションにアプリケーションを共有ライブラリとしてデプロイする手順は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理のWLS管理コンソールを使用したアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。ただし、アプリケーション・インストール・アシスタントの実行時に、「ターゲット指定スタイルの選択」ページで「このデプロイメントをライブラリとしてインストールする」を選択してください。

WebCenter Portalインスタンスにアプリケーションをデプロイする手順は、第55.2.5項「WebCenter Portal共有ライブラリ(extend.spaces.webapp.war)への拡張機能のデプロイ」を参照してください。

15.9 外部アプリケーションの使用

ページに追加するリソースで、独自の認証プロセスを定義するアプリケーションへのアクセスが必要な場合、外部アプリケーションを追加して、ユーザーがシングル・サインオンを利用できるようにすることが可能です。

たとえば、ページに、個別ログインが必要なアプリケーションを指すポートレットが含まれている場合があります。あるいは、ページにメール・タスク・フローが含まれている場合、ユーザーが毎回個別にログインする必要がないように、メール・サーバー・ユーザーをアプリケーション・ユーザーにマップする外部アプリケーションを指定する必要があります。

ユーザーが外部アプリケーションに初めてアクセスすると、そのユーザーは、外部アプリケーションのユーザー名とパスワードの入力を求められます。これらの資格証明は、ユーザーにマップされ、資格証明ストアに安全に格納されます。それ以降は、認証時に資格証明ストアによってこれらの資格証明が外部アプリケーションに提供されます。外部アプリケーションの資格証明が変更されないかぎり、マップされた情報が資格証明ストアから読み込まれるため、ユーザーによる資格証明の入力は1回のみです。

詳細は、第74.13項「外部アプリケーションの使用」を参照してください。