Oracle Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2014 年 12 月
 
 

カーネルゾーンのストレージデバイスおよび bootpri リソースプロパティーの管理

カーネルゾーンのルートは常にアクセス可能です。add device リソースを使用すると、追加のストレージデバイスをカーネルゾーンに追加できます。追加のカーネルゾーンのストレージデバイスには、次の要件があります。

  • ストレージデバイスのフルパス (/dev/rdsk/c9t0d0 など) を指定する必要があります。

  • ストレージデバイスは次のいずれか 1 つで定義する必要があります。

    • add device match リソースプロパティー。add device match リソースプロパティーにストレージデバイスを指定する場合は、/dev/rdsk/dev/zvol/rdsk、または /dev/did/rdsk に存在するデバイスを指定する必要があります。

    • 有効なストレージ URI。

  • ストレージデバイスはディスク全体か LUN である必要があります。

ストレージデバイスごとのブート順序を指定するには、bootpri リソースプロパティーを使用します。bootpri リソースプロパティーは正の整数値に設定する必要があります。


Caution

注意  -  デバイスをブートデバイスとして使用する場合のみ、bootpri リソースプロパティーを設定する必要があります。bootpri リソースプロパティーをブートデバイス以外のデバイスに設定すると、データが破損する可能性があります。


bootpri リソースプロパティーの設定を解除するには、clear bootpri リソースプロパティーを使用します。

ブート可能な複数のデバイスがインストール中に存在する場合、これらのデバイスはゾーン内のミラー化 ZFS プールで使用されます。

デバイスごとのデフォルトのブート順は、最初に bootpri でデバイスをソートし、複数のデバイスが同じ bootpri を持つ場合は、次に id でソートして決定されます。

使用例 1-5  カーネルゾーンへのストレージデバイスの追加

この例は、ストレージデバイス /dev/rsk/c9t0d0 をカーネルゾーン kzone1 に追加する方法を示しています。

global# zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> add device
zonecfg:kzone1:device> set match=/dev/rdsk/c9t0d0
zonecfg:kzone1:device> set bootpri=4
zonecfg:kzone1:device> end
使用例 1-6  ストレージ URI を使用するためのカーネルゾーンのデフォルトのブートデバイスの変更:

この例は、iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003 にあるストレージ URI を使用するように、カーネルゾーン kzone1 でデフォルトのブートデバイスを変更する方法を示しています。

global# zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> select device id=0
zonecfg:kzone1:device> set storage=iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000053482CC00029
zonecfg:kzone1:device> end
zonecfg:kzone1> info device
device:
	match not specified
	storage: iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003
	id: 0
	bootpri: 0