カーネルゾーンのルートは常にアクセス可能です。add device リソースを使用すると、追加のストレージデバイスをカーネルゾーンに追加できます。追加のカーネルゾーンのストレージデバイスには、次の要件があります。
ストレージデバイスのフルパス (/dev/rdsk/c9t0d0 など) を指定する必要があります。
ストレージデバイスは次のいずれか 1 つで定義する必要があります。
add device match リソースプロパティー。add device match リソースプロパティーにストレージデバイスを指定する場合は、/dev/rdsk、/dev/zvol/rdsk、または /dev/did/rdsk に存在するデバイスを指定する必要があります。
有効なストレージ URI。
ストレージデバイスはディスク全体か LUN である必要があります。
ストレージデバイスごとのブート順序を指定するには、bootpri リソースプロパティーを使用します。bootpri リソースプロパティーは正の整数値に設定する必要があります。
![]() | 注意 - デバイスをブートデバイスとして使用する場合のみ、bootpri リソースプロパティーを設定する必要があります。bootpri リソースプロパティーをブートデバイス以外のデバイスに設定すると、データが破損する可能性があります。 |
bootpri リソースプロパティーの設定を解除するには、clear bootpri リソースプロパティーを使用します。
ブート可能な複数のデバイスがインストール中に存在する場合、これらのデバイスはゾーン内のミラー化 ZFS プールで使用されます。
デバイスごとのデフォルトのブート順は、最初に bootpri でデバイスをソートし、複数のデバイスが同じ bootpri を持つ場合は、次に id でソートして決定されます。
使用例 1-5 カーネルゾーンへのストレージデバイスの追加この例は、ストレージデバイス /dev/rsk/c9t0d0 をカーネルゾーン kzone1 に追加する方法を示しています。
global# zonecfg -z kzone1 zonecfg:kzone1> add device zonecfg:kzone1:device> set match=/dev/rdsk/c9t0d0 zonecfg:kzone1:device> set bootpri=4 zonecfg:kzone1:device> end使用例 1-6 ストレージ URI を使用するためのカーネルゾーンのデフォルトのブートデバイスの変更:
この例は、iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003 にあるストレージ URI を使用するように、カーネルゾーン kzone1 でデフォルトのブートデバイスを変更する方法を示しています。
global# zonecfg -z kzone1 zonecfg:kzone1> select device id=0 zonecfg:kzone1:device> set storage=iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000053482CC00029 zonecfg:kzone1:device> end zonecfg:kzone1> info device device: match not specified storage: iscsi://zfssa/luname.naa.600144F0DBF8AF19000052E820D60003 id: 0 bootpri: 0