Oracle Solaris カーネルゾーンの作成と使用

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更新: 2014 年 12 月
 
 

カーネルゾーンのメモリーの管理

一定量の物理 RAM をカーネルゾーンの仮想プラットフォームに割り当てる必要があります。この量はカーネルゾーン capped-memory リソースを設定してを定義できます。

カーネルゾーンに割り当てられる物理メモリーは、構成時にその全体に割り当てられます。割り当てられるメモリーは、そのカーネルゾーンにのみ排他的に使用されます。たとえば、あるカーネルゾーンがブートされると、capped-memory リソースで指定したすべてのメモリーが使用中であるとホストオペレーティングシステムに通知されます。

x86 システムでは、capped-memory リソースは 2M バイトごとの単位で設定する必要があります。

SPARC システムでは、capped-memory リソースは 256M バイトごとの単位で設定する必要があります。

ゾーンは、ゾーンのブート時に capped-memory リソースを割り当てます。この量は、ゾーンの実行中は固定されたままになります。

capped-memory ゾーンリソースの設定方法については、Oracle Solaris ゾーンの作成と使用 の第 1 章非大域ゾーンの計画および構成方法を参照してください。

インストール前にカーネルゾーンのメモリーサイズが増えた場合、スワップデバイスとダンプデバイスも大きくなるため、カーネルゾーンのルートディスクサイズも増やす必要があります。カーネルゾーンにディスクが明示的に追加されていない場合は、zvol が作成され、ルートディスクとして使用されます。デフォルトでは、zvol のサイズは 16G バイトです。異なるルートディスクサイズが必要な場合は、zoneadm install –x install-size コマンドを使用して、ディスクサイズを変更します。たとえば、32G バイトのルートディスクサイズをカーネルゾーン kzone1 に指定するには、次のようにします。

global# zoneadm -z kzone1 install -x install-size=32G

capped-memory ゾーンリソースの設定の詳細については、Oracle Solaris ゾーンの作成と使用 の第 1 章非大域ゾーンの計画および構成方法を参照してください。zoneadm コマンドを使用したディスクサイズの変更については、zoneadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

使用例 1-3  SPARC システムでの capped-memory リソースの設定

この例は、SPARC システムで capped-memory リソースを設定する方法を示しています。

global# zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> select capped-memory
zonecfg:kzone1:capped-memory> set physical=2048m
zonecfg:kzone1:capped-memory> end
zonecfg:kzone1> exit
使用例 1-4  x86 システムでの capped-memory リソースの設定

この例は、x86 システムで capped-memory リソースを設定する方法を示しています。

global# zonecfg -z kzone1
global# zonecfg -z kzone1
zonecfg:kzone1> select capped-memory

zonecfg:kzone1:capped-memory> set physical=16g
zonecfg:kzone1:capped-memory> end
zonecfg:kzone1> exit