8ワークフォース・ストラクチャ: その他
この章の内容は次のとおりです。
等級の定義
等級
「等級の管理」ページで、就業者の報酬のレベルを記録するための等級を作成します。次のことが可能です。
-
複数の支払コンポーネント(給与、賞与、超過勤務レートなど)の等級を作成できます。
-
ジョブとポジションに適用可能な1つ以上の等級を定義できます。
有効な等級と、2つのプロファイル・オプションの設定が組み合されたこのリストによって、就業者のアサイメントを設定するときに選択できる等級を制限できます。
等級とセット
各等級をセットに割り当てます。等級を共通セットに割り当てると、その等級は、すべてのビジネス・ユニットで使用できるようになります。等級を1つのビジネス・ユニットに制限するには、それをそのビジネス・ユニットに固有のセットに割り当てます。
等級ステップ
等級ステップは、等級内での昇格の個々の上昇単位です。等級は、等級ステップを使用して、または使用しないで設定できます。
次の図は、ステップの有無が異なる等級間の違いを示しています。

等級レート
等級レート値は、各等級に関連付けられた報酬額です。レートは、等級の作成と同時に設定することも、等級とは無関係に設定することもできます。
ステップ付き等級の場合、それらを等級ラダーに含めるときにステップ・レートを設定します。等級レートはオプションです。
等級ラダー
等級を組み合わせて等級ラダー内に設定してグループ化し、等級あるいはステップ付き等級に典型的な昇格順序をつけることができます。たとえば、企業で3つの等級ラダーを作成し、1番目を技術等級、2番目を管理等級、3番目を経営等級とすることができます。
等級の参照タイプ
等級の参照タイプ・タスクは、拡張可能な構成レベルを含む等級を管理するための参照タイプを識別します。
GRADE_PAY_RATE_TYPE参照タイプは、等級レートに対して設定する報酬コンポーネントを識別します。事前定義済の値は、給与、賞与および超過勤務です。これらの参照値をレビューし、企業要件にあわせて必要に応じて更新してください。
等級レート
等級レートには、各等級に関連する支払値が含まれます。
等級レート値には、固定額または値の範囲を指定可能で、給与、超過勤務、賞与など、支払の異なるタイプのレートを設定できます。
次の点に注意してください。
-
一部のジョブまたはポジションの等級レートには、時給レートと超過勤務レートを含めることができます。
-
その他のジョブまたはポジションの等級レートには、金額範囲付きの給与レート・タイプと固定額付きの賞与レート・タイプを含めることができます。
-
等級レートは、通常、一定の等級にある就業者の報酬プロセス中に提示する給与がその等級にとって適切であるかどうかを検証するためのガイドラインとしてのみ機能します。
この図は、次の2つのレート・タイプが関連付けられている等級を示しています。
-
値の範囲が含まれる給与レート・タイプ
-
固定額が含まれる賞与レート・タイプ

この図は、次の2つのレート・タイプが関連付けられている別の等級を示しています。
-
固定額が含まれる給与レート・タイプ
-
固定額が含まれる超過勤務レート・タイプ

レート・タイプ
設定できるレートのタイプは、参照タイプGRADE_PAY_RATE_TYPEの値に応じて異なります。レート・タイプの例は、給与、賞与および超過勤務手当です。
等級レートと国別仕様データ・グループ
国別仕様データ・グループを各等級レートに割り当てます。企業の構成方法によっては、複数の国別仕様データ・グループを設定できます。ビジネスの異なる領域にわたって共有される等級を設定し、各国別仕様データ・グループに固有のレートを入力できます。
等級レートと等級
次のことを実行できます。
-
等級の設定時に等級レートを設定できます。
-
等級とは無関係に等級レートを設定できます。
ステップ付き等級の場合、各等級を等級ラダーに添付するときにレートを入力します。
等級ラダー
等級ラダーによって、就業者の一般的な昇格順序に等級およびステップ付き等級をグループ化します。等級ラダーは、「昇格等級ラダーの管理」ページ(「報酬」作業領域)または「等級ラダーの管理」ページ(「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域)で作成できます。
等級ラダーは、就業者が昇格する資格のある等級およびステップと、その等級およびステップに関連付けられた報酬値を表します。企業で異なる等級ラダーを作成し、1番目を技術等級、2番目を管理等級、3番目を経営等級とすることができます。
等級付きラダー
ステップなしで作成された等級の階層を構築して、等級付きラダーを作成します。このタイプのラダーを設定する場合、ラダーに追加できるのは、ステップなしの等級のみです。等級とステップ付き等級の組合せを使用して等級ラダーを作成することはできません。
等級付きラダーの設定時に等級レートは定義しません(ラダー内の等級のレートは、等級の設定時に追加したレートから継承されます)。等級のレートを追加または編集するには、「等級レートの管理」タスクを使用する必要があります。
等級ステップ付きラダー
ステップ付きで作成された等級を使用して、等級ステップ付きラダーを作成します。このタイプのラダーを設定する場合、ラダーに追加できるのは、ステップ付き等級のみです。
ラダーの設定時にステップ・レートを定義します(レートは各ラダーに固有です)。等級ラダー間でステップ・レートを共有することはできません。
等級、等級レートおよびセットの国別仕様データ・グループとの連携
「ワークフォース・ストラクチャ」→「等級レートの管理」ページで、等級をセットに、等級レートを国別仕様データ・グループに割り当てます。
複数のビジネス・ユニット間に共通の等級がある場合、次のことが可能です。
-
それらをビジネス・ユニットに関連付けられたセットに割り当てることができます。
-
各国別仕様データ・グループに固有の等級レートを設定できます。
次の図は、セットを使用して複数のビジネス・ユニット間で等級を共有する方法と、国別仕様データ・グループごとに等級レートを変更する方法を示しています。

等級とセット
セットによって、企業のビジネス・ユニット間に共通の等級を共有できます。特定のセットまたは各等級に共通のセットに等級を割り当てることができます。等級を共通セットに割り当てると、その等級は、すべてのビジネス・ユニットで使用できるようになります。
等級レートと国別仕様データ・グループ
等級レート値は、就業者の報酬の各コンポーネントに関連付けられます。等級は、企業の異なる領域で共通に使用できますが、等級レートは、個人を雇用する各国間で異なります。
たとえば、アメリカ、イギリスおよびオーストラリアで企業がエンジニアのジョブを設定する場合、各国間で共有されるセットに対して等級を設定できますが、国ごとに適用可能な通貨で異なる等級レートを設定します。
支払スケール要件の等級ラダーの設定方法
この例は、等級ラダーを使用して、ドイツの金属産業の技術者に典型的な支払スケールを作成する方法を示しています。ラダーには4つの等級が含まれ、各等級には4つのステップが含まれます。
次の表に、このシナリオの等級、レートおよび等級ラダーに関する主な意思決定をまとめます。
検討事項 | この例の場合 |
---|---|
等級にステップは必要ですか。 |
はい。 |
各等級のどのステップを上限ステップにしますか。 |
各等級の最後のステップ。 |
どのタイプのレートが必要ですか。 |
給与レートのみ。 |
ラダーは等級またはステップ付き等級のどちらを使用して作成しますか。 |
ステップ付き等級。 |
タスクの概要
支払スケールを設定するには、次のタスクを実行します。
-
等級の作成
-
等級ラダーの作成
等級の作成
-
「自分のクライアント・グループ」の「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で、「等級の管理」をクリックして「等級の管理」ページを開きます。
-
「等級の管理」ページで、「作成」をクリックして「等級の作成: 等級詳細」ページを開きます。
-
「等級の作成: 等級詳細」ページの「等級詳細」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力します(特に指示がなければデフォルト値を使用します)。
フィールド 値 等級セット
共通
名前
技術者03
コード
Tech03
-
「次」をクリックして「等級の作成: 等級ステップ」ページにアクセスします。
-
「等級の作成: 等級ステップ」ページの「等級ステップ」リージョンで、「行の追加」をクリックします。
-
次の表に示されているフィールドに値を入力して、等級の4つのステップを追加します。ステップを追加するたびに「行の追加」をクリックする必要があります。
フィールド 値 ステップ名
1年目
ステップ名
2年目
ステップ名
3年目
ステップ名
4年目
-
4年目が上限ステップであることを確認します。
-
「送信」をクリックします。等級レートは等級ラダーを作成するときに追加します。
-
「警告」ダイアログで「はい」をクリックします。
-
「確認」ダイアログで「OK」をクリックします。
-
手順2から9を繰り返し、ステップ付き等級を3つ追加します。次の表の情報を使用して、各等級の情報を入力します。各等級の上限ステップは、Year 4です。
フィールド 等級2 等級3 等級4 等級セット
共通
共通
共通
名前
技術者04
技術者05
技術者06
コード
Tech04
Tech05
Tech06
フィールド 値 ステップ名
1年目
ステップ名
2年目
ステップ名
3年目
ステップ名
4年目
等級ラダーの作成
-
「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で、「等級ラダーの管理」をクリックして「等級ラダーの管理」ページを開きます。
-
「等級ラダーの管理」ページで、「作成」をクリックして「等級ラダーの作成: 等級ラダー詳細」ページにアクセスします。
-
「等級ラダーの作成: 等級ラダー詳細」ページの「等級ラダー詳細」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力します(特に指示がなければデフォルト値を使用します)。
フィールド 値 等級セット
共通
名前
金属技術者
等級タイプ
ステップ付き等級
-
「次」をクリックして「等級ラダーの作成: 等級」ページにアクセスします。
-
「等級ラダーの作成: 等級」ページの「等級の検索」リージョンで、「コード」フィールドにTECHと入力し、「検索」をクリックします。
-
Tech03を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。
-
Tech04を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。
-
「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。
-
Tech05を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。
-
「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。
-
Tech06を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。
-
「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。
-
等級が番号順に(Tech06がラダーの先頭で、Tech03がラダーの末尾になるように)表示されていることを確認します。
-
「次」をクリックして「等級ラダーの作成: レート値」ページにアクセスします。
-
「等級ラダーの作成: レート値」ページで、ドイツの国別仕様データ・グループを選択します。
-
「等級ステップ・レート」リージョンで、「行の追加」をクリックします。
-
次の表に示されているフィールドに値を入力します。
フィールド 値 名前
技術者ラダー・レート
レート・タイプ
給与
周期
月次
年換算係数
12
通貨
EUR
-
「ステップ・レート値」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力して、各等級の4つのステップにレートを入力します。
等級名 ステップ名 値 技術者03
ステップ1
1,750.73
技術者03
ステップ2
1,878.90
技術者03
ステップ3
2,009.79
技術者03
ステップ4
2,143.92
技術者04
ステップ1
2,238.57
技術者04
ステップ2
2,408.39
技術者04
ステップ3
2,577.68
技術者04
ステップ4
2,744.81
技術者05
ステップ1
2,831.87
技術者05
ステップ2
3,047.14
技術者05
ステップ3
3,257.52
技術者05
ステップ4
3,469.00
技術者06
ステップ1
3,586.36
技術者06
ステップ2
3,851.38
技術者06
ステップ3
4,122.34
技術者06
ステップ4
2,143.92
-
「次」をクリックします。
-
「等級ラダーの作成: レビュー」ページで、等級ラダー階層とレートをレビューし、「送信」をクリックします。
-
「警告」ダイアログで「はい」をクリックします。
-
「確認」ダイアログで「OK」をクリックします。
スパイン・ポイント要件を満たす等級ラダーの設定例
この例は、等級、レートおよび等級ラダーを使用してスパイン・ポイントを表す方法を示しています。等級ラダーは、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「等級ラダーの管理」タスクを使用して管理します。
スパイン・ポイント
イギリス(UK)の一部の公共部門組織では、等級を体系化するためにスパイン・ポイントを使用します。各スパイン・ポイントは、等級内の1つ以上のステップに対応します(通常、等級は相互に重複するため)。
等級体系
等級ラダーを使用して、スパイン・ポイントが含まれる等級体系の要件を満たすことができます。次の表は、イギリスの大学職員に使用されているものと同様のスパイン・ポイントが含まれる等級体系を示しています。

分析
スパイン・ポイント体系の等級を設定するには、次のことを行う必要があります。
-
3つのステップ付き等級を作成し、スパイン・ポイント番号を使用して各ステップに名前を付けます。
-
3つのすべての等級が含まれる等級ラダーを作成します。
-
年俸額が含まれるステップ・レートを作成します。
結果の等級、レートおよび等級ラダー
次の表は、スパイン・ポイントが含まれる等級体系の要件を満たすために必要な等級およびステップを示しています。
等級名 | ステップ | 上限ステップ |
---|---|---|
等級1 |
|
スパイン・ポイント5 |
等級2 |
|
スパイン・ポイント11 |
等級3 |
|
スパイン・ポイント17 |
次の表は、ラダーに追加する等級、ステップおよびレートを示しています。
等級名 | ステップ | レート |
---|---|---|
等級1 |
|
|
等級2 |
|
|
等級3 |
|
|
等級の定義に関するFAQ
等級レートの国別仕様データ・グループを編集できますか。
いいえ。等級レートの国別仕様データ・グループを変更する場合、その等級レートを非アクティブに変更し、正しい国別仕様データ・グループを使用して新しい等級レートを作成する必要があります。
レートを等級ステップに追加するにはどうすればよいですか。
レートは、等級を等級ラダーに追加するときに、ステップ付き等級に追加できます。
等級ラダーと昇格等級ラダーの違いは何ですか。
等級ラダーによって、就業者の一般的な昇格順序に等級およびステップ付き等級をグループ化します。昇格等級ラダーは、等級およびステップをグループ化し、それらの順序を定義するために使用する階層です。ラダー内の等級およびステップごとにそれぞれ関連する昇格ルールとレートを設定します。Oracle Fusion Human Capital Managementには、等級ラダーと昇格等級ラダーの両方が用意されています。特定の等級ラダーを定義するときには、いずれか一方を使用し、両方を使用することはできません。
これらの違いは次のとおりです。
昇格等級ラダー | 等級ラダー |
---|---|
|
|
労働組合
労働組合管理
これら3つのコンポーネントは、人材管理(HCM) Cloudで労働組合情報を管理します。
-
労働組合
-
交渉団体
-
労働協約
労働組合
労働組合はHCM組織です。新しい労働組合を作成するか、既存の組織を選択して労働組合を定義できます。労働組合の詳細は国固有であり、国の値は労働組合に対して必須です。オプションで、労働組合に任意のサポート文書を添付できます。労働組合では、有効日属性が保持されます。そのため、労働組合に対する変更を一定期間にわたって追跡できます。労働組合を非アクティブ化することもできます。使用可能な付加フレックスフィールドや拡張可能フレックスフィールドを使用して、国別仕様または顧客に固有の追加属性を構成できます。
オプションで、労働組合をその関連交渉団体に関連付けることができます。「交渉団体」および「事業所」フィールドの値は、選択した国に一致するようにフィルタされます。複数の労働組合連絡先を追加し、連絡先名、組合タイトル、勤務先電話番号、勤務先Eメールなどの連絡先詳細を入力できます。
次の図は、労働組合、交渉団体および労働協約の関連付けを示しています。

労働組合は、複数の交渉団体に関連付けることができます。ただし、交渉団体を関連付けることができるのは、1つの労働組合のみです。労働協約を関連付けることができるのは、1つの就業者組合と交渉団体のみです。労働組合または交渉団体は、複数の労働協約に関連付けることができます。
この図は、ポジションまたはアサイメントと労働組合、交渉団体および労働協約との関連付けを示しています。

ポジションまたは就業者アサイメントは、1つの労働協約、交渉団体および労働組合にのみ関連付けることができます。ただし、交渉団体、労働組合または労働協約は、複数のポジションまたは就業者アサイメントに関連付けることができます。
交渉団体
交渉団体は、団体交渉を目的とする1つの認可組合または団体によって代表される従業員の特定のグループです。交渉団体は、参照タイプとして定義されます。
労働協約
労働協約は、経営者(会社の代表)と労働組合(従業員の代表)の間で共同で締結される特別なタイプの商業協定です。労働協約は、職場における従業員、従業員の義務、および事業主の義務を諸条件によって規制します。
労働協約の詳細を次に示します。
労働協約は国固有です。交渉団体、雇用主および組合の値はその国に応じて入力できます。たとえば、交渉団体と雇用主なしで、または雇用主のみで労働協約を作成できます。「国」フィールドで値を選択すると、「交渉団体」、「雇用主」および「組合」フィールドの値は、選択した国に一致するようにフィルタされます。オプションで、労働協約を労働組合に関連付けて、労働協約に文書を添付できます。
労働協約を締結する当事者(従業員組織と事業主組織など)の詳細を提供できます。従業員組織には、従業員を代表する労働組合または交渉団体を指定できますが、事業主組織は、会社の経営者によって代表されます。
労働協約は有効日付きです。そのため労働協約の変更を時間を追って追跡できます。労働協約を非アクティブ化することもできます。使用可能な付加フレックスフィールドや拡張可能フレックスフィールドを使用して、国別仕様または顧客に固有の追加属性を構成できます。有効期限日を指定すると、労働協約はその日以降は無効になり、従業員にリンクできなくなります。
労働協約をリンクする方法を次に示します。
労働協約の交渉団体、国および雇用主がアサイメントと一致している場合、労働協約をアサイメントにリンクできます。労働協約を雇用主または交渉団体に関連付けないで作成した場合、その労働協約は、同じ国内の任意のアサイメントにリンクできます。
国および雇用主が就業者アサイメントと一致している場合は、そのアサイメントに組合、交渉団体または労働協約をリンクさせることができます。
アサイメントへのリンク用に選択できる組合、交渉団体および労働協約は、この表の説明に従ってフィルタされます。
属性 | フィルタ条件 |
---|---|
組合 |
値リストは、開始日にアクティブで、就業者アサイメントの雇用主の国と国が一致する組合を表示するようにフィルタされます。 |
交渉団体 |
|
労働協約 |
注意: 値リストは、就業者アサイメントの雇用主の国と一致する値のみが表示されるようにフィルタされます。
組合を選択しないで交渉団体を選択すると、値リストは次のようにフィルタされます。
交渉団体を選択しないで組合を選択すると、値リストは次のようにフィルタされます。
組合または交渉団体を選択しなかった場合、労働協約の値リストは、開始日にアクティブなすべての労働協約が表示されるようフィルタされます。 組合および交渉団体を選択すると、値リストは次のようにフィルタされます。
|
労働協約フレックスフィールド
フレックスフィールドを管理するには、「設定および保守」作業領域の「付加フレックスフィールドの管理」および「拡張可能フレックスフィールドの管理」タスクを使用します。企業の要件を満たすように、必要に応じて次の労働協約関連のフレックスフィールドを構成できます。
アプリケーション表名 | 付加フレックスフィールド・コード | 名前 | 用途 | 勤務可能性 |
---|---|---|---|---|
PER_COL_AGREEMENTS_F |
PER_COL_AGREEMENTS_DDF |
労働協約国別仕様情報 |
労働協約に関する追加国別仕様情報を格納するため。 |
Oracleローカライゼーション専用。 |
PER_COL_AGREEMENTS_F |
PER_COL_AGREEMENTS_DFF |
労働協約属性 |
労働協約に関する追加情報を格納するため。 |
使用可能。 |
PER_COL_AGRS_EXTRA_INFO_F |
PER_COL_AGREEMENTS_EFF |
労働協約その他情報EFF |
追加労働協約情報を単一および複数行の拡張可能フレックスフィールド・コンテキストとして格納するため。 |
使用可能。 |
ジョブとポジションの定義
ジョブ
ジョブは、通常、柔軟性と組織変更が主な特徴であるサービス産業によってポジションなしで使用されます。初期実装の一環として、ジョブとポジションを使用するか、ジョブのみを使用するかを指定します。
基本詳細
ジョブの基本詳細には、有効開始日、ジョブ・セット、名前およびコードが含まれます。
ジョブ・コードはセット内で一意である必要があります。したがって、米国セットでコードDEV01のジョブを作成し、英国セットで同じコードの別のジョブを作成できます。ただし、共通セットでコードDEV01のジョブを作成する場合、他のセットでは同じコードのジョブを作成できません。
ベンチマーク情報
ジョブをベンチマーク・ジョブとして識別できます。ベンチマーク・ジョブは、レポートおよび給与サーベイでは他のジョブを表します。ジョブに対してベンチマークを選択することもできます。ベンチマーク詳細は、情報提供のみを目的としています。
昇格情報
昇格ジョブは、キャリア・ラダーにおける次のジョブです。昇格ジョブを使用して、ジョブの階層を作成し、「ジョブ」フィールドの「就業者の昇格・昇進」タスクおよび「就業者の異動」タスクに値リストを提供できます。
値リストには、昇格ジョブ階層における次の3つのジョブが含まれます。たとえば、「下級開発者」というジョブを作成し、昇格ジョブとして「開発者」を選択するとします。「開発者」ジョブでは、昇格ジョブとして「上級開発者」を選択します。下級開発者を昇格する際には、新しいジョブの値リストに「開発者」および「上級開発者」が含まれます。これらの値のいずれかを選択するか、別の値を選択できます。
ジョブと等級
ジョブごとに有効な等級を割り当てることができます。ポジションを使用している場合は、ジョブに指定する等級が、そのポジションのデフォルト等級になります。
評価基準
評価方式、日付、評価方式の単位など、ジョブの評価基準を定義できます。ヘイ方式は、使用可能な事前定義済評価方式です。追加の値の「カスタム」が「評価方式」フィールドの値リストに含まれますが、この方式に対して独自の基準と値を追加する必要があります。
スプレッドシートを使用したジョブのアップロード
企業のジョブのリストがすでに定義されている場合は、それらをスプレッドシートからアップロードできます。
このオプションを使用するには:
-
スプレッドシート・テンプレートをダウンロードします。
-
ジョブの情報をスプレッドシートに追加します。
-
企業構成に直接アップロードします。
改訂に応じて、スプレッドシートは何回でもアップロードできます。
ジョブの例
ジョブは、通常、柔軟性と組織変更が主な特徴であるサービス産業によってポジションなしで使用されます。
ソフトウェア産業
たとえば、XYZ社には、開発者、品質保証およびテクニカル・ライター部門の責任管理者がいます。
-
最近、3人の開発者が退職しました。
-
責任管理者は、ヘッドカウントを他の領域に移動することを決定します。
-
3人すべてを開発に採用する代わりに、各部門(品質保証およびテクニカル・ライティング)で1人ずつ採用します。
ソフトウェア産業では、組織は流動的です。ジョブはそれを実行する個人を通じてのみ存在するため、ジョブを使用することにより、企業はヘッドカウントの使用場所を柔軟に決定できます。この例では、3人の開発者がXYZ社を退社したときに、ジョブは存在しなくなるため、会社はヘッドカウントを他の領域に柔軟に移動できます。
この図は、ソフトウェア産業のジョブ設定を示します。

ポジションの例
ポジションは、通常、詳細な予算作成を実行してヘッドカウントを保守する詳細な承認ルールを使用する産業または離職率の高い産業で使用されます。
小売産業
ABC社は離職率の高い会社です。毎月レジ係の約5%が退職します。レジ係のジョブには、現場レジ係、サービス・デスク・レジ係および取置きレジ係の3つのポジションが含まれます。各ジョブは、別のレジ係のポジションを引き継げるようにクロストレーニングされています。1人のレジ係がいずれかのポジションを退職した場合、現場、サービス・デスクまたは取置きの別の在職中のレジ係が必要に応じて補助できます。ただし、列の待ち時間短縮と顧客満足度を確保するため、ABC社は、退職した各レジ係の後任を配置して入れ替える必要があります。小売業では離職率が高いため、この産業ではポジションを使用することをお薦めします。
次の点に注意してください。
-
従業員が雇用を終了すると、自動欠員が作成されます。
-
ポジションは、所有者がいない場合でも存在します。ポジションを継続して存在させることは、会社を退職する個人が、直属の部下を持つマネージャまたは監督者である場合に重要です。
-
すべての直属の部下は、ポジションが空であっても、そのポジションに引き続き従属します。
-
これらの従業員を別のマネージャまたは監督者に再割当てする必要はありません。後任マネージャが既存のポジションに割り当てられます。
また、ポジションを使用する追加の利点として、新人を採用したときに、多くの属性がポジションから引き継がれることがあげられます。これにより、採用プロセスが迅速化されます。
この図は、小売業のポジション設定を示します。

医療産業
医療は、厳格なポリシーおよび手順に従って雇用、ロールおよび報酬を規制する必要がある産業です。固定ロールは長期にわたり存続する傾向にあり、複数の在職者より長く残ります。個人よりもロールを管理する産業では、ロールが個人の退職後も存続するため、通常はポジションを使用してワークフォースをモデル化します。
病院には、構造化されたヘッドカウントおよび詳細な予算作成があります。たとえば、様々なタイプの外科医、看護師およびインターンが特定の人数必要です。病院の円滑な経営のため、これらのポジションを補充する必要があります。詳細なヘッドカウント・ルールを適用する際は、ジョブとポジションを使用します。
この図は、病院のポジション設定を示します。

ジョブおよびポジションの参照
このトピックでは、新しい参照値を作成可能なジョブおよびポジションに関連する共通参照を識別します。ジョブ参照をレビューし、企業要件にあわせて必要に応じて更新してください。
ジョブ参照
次の表に、ジョブ参照タイプを示します。
参照タイプ | 説明 |
---|---|
JOB_FUNCTION_CODE |
ジョブのプライマリ機能を説明します。類似する機能を持つジョブのグループ化およびレポートに使用されます。 |
MANAGER_LEVEL |
ジョブの年功を説明します。 |
EVAL_SYSTEM |
ジョブまたはポジションに使用される評価方式を識別します。 |
EVAL_SYSTEM_MEAS |
評価基準の測定ユニットを識別します。 |
ポジション参照
次の表に、ポジション参照タイプを示します。
参照タイプ | 説明 |
---|---|
SECURITY_CLEARANCE |
機密事項取扱資格が必要であるかどうかを分類します。 |
EVAL_SYSTEM |
ジョブまたはポジションに使用される評価方式を識別します。 |
EVAL_SYSTEM_MEAS |
評価基準の測定ユニットを識別します。 |
BARGAINING_UNIT_CODE |
雇用主または雇用主連盟との契約条件のすべての側面についてネゴシエーションする権限を持つ、法的に編成された個人のグループを識別します。 |
PROBATION_PERIOD |
ポジションの試用期間の単位を指定します。たとえば、365日、52週、12か月、1年などです。 |
スプレッドシートを使用したワークフォース構造のアップロード
スプレッドシートを使用すると、次のワークフォース・ストラクチャについて、一度に複数のオブジェクトをアップロードできます。
-
ジョブ
-
事業所
-
部門
たとえば、一度に複数のジョブをアップロードするには、次のようにします。
-
「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で「ジョブの管理」を選択します
-
「作成」メニューを表示します
-
「スプレッドシートで作成」を選択します
スプレッドシートを使用したアップロード
ワークフォース・ストラクチャごとに次のことを実行できます。
-
アプリケーションから事前定義スプレッドシート・テンプレートをダウンロードします
-
スプレッドシートをオフラインで処理し、変更が完了したらスプレッドシートをアプリケーションにアップロードします
-
改訂に応じて、スプレッドシートを複数回アップロードします
有効開始日
ワークフォース・ストラクチャの有効開始日が、ワークフォース・ストラクチャに関連付けられている個人の採用日以前であることを確認してください(たとえば、ジョブに関連付けられている個人の採用日より前のジョブ開始日を入力します)。すべての事業所を1950年1月1日の開始日で作成するなど、共通の早期日付の時点ですべてのオブジェクトを作成することもできます。
付加フレックスフィールド値の入力
メイン・シートの「属性」列を使用して、オブジェクトにすでに定義されている付加フレックスフィールドの値を入力します。DFF参照シートを使用して、どの属性列がどの付加フレックスフィールドにマップされるかを理解します(この情報はメイン・シートに表示されないため)。
スプレッドシートを使用したジョブのアップロード
スプレッドシートを使用してジョブをアップロードする場合、次のようになります。
-
新規ジョブ・プロファイルは作成できません
-
既存のジョブ・プロファイルのみを関連付けることができます
-
スプレッドシートに既存のジョブ・プロファイルの名前を入力する必要があります
ポジション同期化
ポジション同期化が使用可能の場合、アサイメントは関連付けられたポジションから指定の値を継承します。
同期化される属性
ポジション同期化が使用可能の場合は、同期化される属性を次の中から選択できます。
-
部門
-
ジョブ
-
事業所
-
等級
-
等級ラダー
-
マネージャ
-
フルタイムまたはパートタイム
-
正社員または臨時
-
アサイメント・カテゴリ
-
常勤換算および勤務時間
-
開始時間および終了時間
-
試用期間
-
組合、交渉団体および労働協約
-
マップされたフレックスフィールドの同期化
ポジション変更
ポジションと同期化されるアクティブなすべてのアサイメントは、ポジションの変更を自動的に継承します。ポジションと同期化されたアサイメント属性は、ポジションの変更を自動的に継承します。ポジションと同期化されていない属性の場合は、既存の値を保持するか、ポジションの値に更新できます。
「ポジションの編集」ページの「レビュー」ページには、影響を受けるアサイメントと、各アサイメントのステータスがリスト表示されます。ステータスは、ポジション変更によって問題が発生しているかどうかを示します。ポジション変更を送信する前に、すべてのエラーを訂正する必要があります。
アサイメント変更
既存のアサイメントのポジションを変更するとき、ポジションと同期化していない属性の値を継承するかどうかを選択できます。継承しない場合は、以前の値が変更されずに保持されます。
ポジション同期化構成変更
個人およびアサイメントの作成後にポジション同期化構成が変更された場合は、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行して、変更をアサイメントに適用する必要があります。
ポジション階層構成変更
マネージャがHCMポジション階層から同期化され、親ポジションを変更すると、すべてのアサイメントが現在の親ポジションから新規マネージャを継承します。階層からポジションを削除すると、すべての子ポジションが階層内で1レベル上に移動します。したがって、祖父母ポジションが新しい親ポジションになります。
親ポジションを追加または変更すると、増分フラット化プロセスがトリガーされます。フラット化プロセスによって、ポジション階層内で変更が更新されます。
既存のアサイメントのポジションを変更すると、変更されたポジションの親ポジションに基づいてマネージャ値が更新されます。親ポジションに在職者がいない場合は、階層内で次の上位レベルのポジションにいる在職者が新規マネージャになります。
HCMデータ・ローダーを使用した変更のアップロード
HCMデータ・ローダーを使用してアサイメントを作成または更新するとき、アサイメントをポジションから同期化できます。この場合、次のことが必要です。
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アサイメントをロードする前に、ポジション同期化を使用可能にします。アサイメントのロード後に使用可能にすると、現在の日付以降のポジションからのみ同期化できます。
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雇用条件またはアサイメント・オブジェクトの「ポジションから同期化」(ポジションの上書き)属性を「Y」に設定します。
アサイメントのロード後に、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行してアサインメントを同期する必要があります。プロセスを実行するとき、「考慮される過去の期間(日数)」パラメータを適切な値に設定します。たとえば、このパラメータを60日に設定した場合は、開始日が過去60日以内のすべてのアサイメント・レコードがポジションから同期化されます。デフォルトでは、「考慮される過去の期間(日数)」は30日に設定されています。
ポジション同期化の設定
ポジション同期化とは、アサイメントで、関連付けられているポジションで指定されている値を継承することです。ポジション同期化は、(「設定および保守」作業領域の)「企業HCM情報の管理」タスクおよび「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用して、企業レベルおよび法的エンティティ・レベルでそれぞれ有効にできます。
企業レベルの設定
ポジション同期化は、企業レベルまたは雇用主レベルのいずれかで有効にできます。「企業の編集」ページで「ポジション同期化の使用可能」属性を選択して、企業のポジション同期化を有効にします。デフォルトでは、この属性の選択は解除されています。継承された値をアサイメント・レベルで上書きできるかどうかを指定することもできます。
法的エンティティ・レベルおよび企業レベルでポジション同期化を有効にすると、雇用主レベルで指定された設定は、企業レベルで指定された設定よりも優先されます。
雇用主レベルの設定
「ポジション同期化」ページで「ポジション同期化の使用可能」属性を「はい」に設定し、雇用主のポジションで構成する属性を指定します。
特定の雇用主を除外するには、「ポジション同期化の使用可能」属性で「いいえ」を選択します。
企業に定義されているものと同じ設定を使用することもできます。この場合は、デフォルト値である「企業の使用」オプションを選択する必要があります。ポジション同期化が企業レベルのみで構成されている場合、アサイメントは選択されたポジションから属性値を継承します。これらの値は、アサイメント・レベルで上書きすることもできます。
HCMポジション階層
ポジション階層により、ポジションの関係を定義します。HCMポジション階層は、これらの関係に基づいて構築されます。HCMポジション階層は、「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」ページで有効にします。
HCMポジション階層を有効にすると、次のようになります。
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「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「ポジションの作成」ページと「ポジションの編集」ページで、ポジションの親ポジションを指定できます。親ポジションに基づいてポジションを検索すると、特定の親ポジションに対するすべての子ポジションが表示されます。
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階層を使用して、アサイメントのライン・マネージャを親ポジションのライン・マネージャ値から同期化することもできます。
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「自分のチーム」ページで、HCMポジション階層の一部であるポジションを表示し、ポジションの在職者を表示できます。
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アサイメントが非アクティブな在職者が存在する場合にのみ、ポジションを非アクティブ化できます。
ポジション階層の更新
HCMポジション階層については、修正のみを実行できます。既存の階層をフラット化することで、ポジション階層構成を有効または無効にできます。ポジション階層をフラット化するには、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行する必要があります。
ポジション階層がフラット化されたら、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行するようスケジュールします。これにより、個人およびアサイメントの作成後にポジション階層が変更された場合、アサイメントにマネージャ変更が適用されます。アサイメント変更は、現在の日付、将来の日付または過去の日付に対して存続できます。
ライン・マネージャがHCMポジション階層に基づいて同期化されている場合、ポジション階層構成を変更することはできません。ただし、過去の日付の時点でライン・マネージャの同期化が構成された場合は、ポジション階層構成を修正できます。
グラフィカル・ポジション階層
HCMポジション階層では、ポジションとその親ポジションの関係が示されます。データ・セキュリティ・プロファイルで使用できる場合は、「HCMポジション階層」ページで階層を表示および編集できます。
企業で「HCMポジション階層の使用」オプションが有効になっている場合は、「ポジションの管理」ページでポジションの親を識別できます。
ポジション階層のノードはポジションと親ポジションを表します。次のことが可能です。
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新しいポジションを作成するか、または子として既存のポジションを選択して、ポジションの下に子ポジションを追加します。
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新しい名前およびコードを指定して、既存のポジションのコピーを作成します。残りの最新は、元のポジションからコピーされます。情報は必要に応じて変更できます。
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ポジションを編集します。
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名前、Personタイプ、個人番号、ポジション・エントリ日およびポジション終了日、現在の日付のステータスなど、在職者詳細を表示します。
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在職者または子ポジションがないポジションを削除します。
各ポジション・ノードで、次を表示できます。
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ポジション名およびコード。
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ビジネス・ユニット、ジョブ、部門および事業所。
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ポジションの在職者数。
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オープン常勤換算(FTE)
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ポジション内の現在の在職者。
アサイメント・マネージャを同期化するためにポジションまたはポジション階層を使用する際の考慮事項
企業または個々の法的エンティティに対してライン・マネージャの同期化オプションを選択するには、「設定および保守」作業領域のHCM企業情報の管理タスクおよびHCM法的エンティティ情報の管理タスクをそれぞれ使用します。このトピックでは、使用可能なライン・マネージャの同期化オプションについて説明します。
HCMポジション階層
HCMポジション階層を使用して、アサイメントのライン・マネージャをポジション階層内の親ポジションの在職者と同期化します。
ポジション階層が変更されると、影響を受けるアサイメントは自動的に更新されます。または、HCMデータ・ローダーを使用してポジションを更新する場合、アサイメントでポジション変更が継承されるように、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行します。たとえば、ポジションが別の親ポジションの下に移動されると、直属の部下(存在する場合)は、新しい親ポジションの在職者に自動的に再割当されます。親ポジションにマネージャが存在しない場合は、アプリケーションにより、祖父母ポジションの在職者がチェックされるか、在職者が見つかるまでチェックされます。親ポジションに複数の在職者が存在する場合は、そのポジションの在職期間が最も長い在職者が新規マネージャとして割り当てられます。「雇用」ページでマネージャを他の在職者に変更できます。
ポジションを階層から移動または削除すると、祖父母ポジションが、すべての子ポジションの新しい親ポジションになります。たとえば、マネージャ(祖父母)、チーム・リード(親)、開発者(子)という階層がある場合に、チーム・リードのポジションを別のブランチに移動するとします。マネージャのポジションが、開発者のポジションの新しい親ポジションとなります。
ポジション・マネージャ
ポジション・マネージャを使用して、アサイメントのライン・マネージャをポジションに定義されているライン・マネージャと同期化します。このオプションは、HCMポジション階層を使用していない場合に、ポジションのマネージャを手動で保守する際に使用できます。
「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセス
ポジション変更を影響を受けるアサイメントと同期化するには、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行します。ポジション同期化の変更をロードするための「ポジション同期化の初期化」プロセスは、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスに組み込まれています。「ポジションからの個人アサイメントの同期化」は、次の目的で実行します。
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ポジション同期化が有効な場合(最初から有効になっているか、または変更時に後から有効化された場合)、企業または法的エンティティの影響を受けるアサイメントを更新します。
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データ破損を防止します
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HCMポジション階層に基づいてライン・マネージャを同期化します。
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HCMデータ・ローダーを使用してアップロードされた、ポジション変更によって影響を受けるアサイメントを更新します。
「スケジュール済プロセス」作業領域の「新規プロセスのスケジュール」ページを使用して、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行します。
このプロセスを実行する前に、「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクまたは「法的エンティティHCM情報の管理」タスクで、ポジション同期化を有効にする必要があります
- 考慮される過去の期間(日数)
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アサイメントの属性を更新する際に考慮される過去の日数。デフォルト値は30日です。
- 企業レベルで実行
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企業に対してプロセスを実行する場合は「はい」を、特定の法的エンティティに対して実行する場合は「いいえ」を選択します。
- 法的エンティティ
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プロセスを実行する対象となる法的エンティティ。
プロセス・パラメータ
プロセス結果
このプロセスでは、影響を受けるすべてのアサイメントが、ポジションの変更で更新されます。これには、次のことが含まれます。
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ポジション同期化による変更。
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ポジション階層への過去または先日付の変更。
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退職を取り消すためのアサイメントにおけるライン・マネージャ変更のロールバック。
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ライン・マネージャ階層の変更
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フレックスフィールド・マッピングの変更。
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HCMデータ・ローダーを使用してロードされたポジションの変更
ポジション・フレックスフィールドからのアサイメント・フレックスフィールドの同期化
機能設定マネージャの「アサイメント・フレックスフィールド・マッピングの管理」タスクを使用して、アサイメント・フレックスフィールドにポジション・フレックスフィールドをマップします。
このタスクを使用して、アサイメント付加フレックスフィールド・セグメントを、ポジション付加フレックスフィールド・セグメントにマップします。マップ済フレックスフィールドを同期化するステップは、次のとおりです。
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フレックスフィールド・マッピングの定義
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フレックスフィールド同期化の有効化
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ポジション・フレックスフィールドからのアサイメント・フレックスフィールドの同期化
フレックスフィールド・マッピングの定義
フレックスフィールドをマップするには、次のステップに従います。
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機能設定マネージャで、「アサイメント・フレックスフィールド・マッピングの管理」タスクをクリックします。
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次の情報を指定します。
フィールド 説明 ソース・コンテキスト
ポジション付加フレックスフィールドのコンテキスト。グローバルなポジション・フレックスフィールド・セグメントをマップする場合、ソース・コンテキストは空白のままにします
ソース・セグメント
選択したコンテキストのポジション付加フレックスフィールド・セグメント、またはコンテキストが空白の場合にはグローバル・セグメント
宛先コンテキスト
ポジション・フレックスフィールドのマップ先であるアサイメント付加フレックスフィールドのコンテキスト。マップ先がグローバルなアサイメント・フレックスフィールド・セグメントである場合、宛先コンテキストは空白のままにします。
宛先セグメント
選択したアサイメント・コンテキストのアサイメント付加フレックスフィールド・セグメント、またはコンテキストが空白の場合にはグローバル・セグメント。
企業構成: ポジション同期化の使用可能
企業のポジション同期化に、このフレックスフィールド・マッピングを使用するかどうかを指定します。フレックスフィールド・マッピングを特定の雇用主に適用する場合は、このフィールドを空白のままにします。
雇用主の構成: 雇用主
このオプションは、フレックスフィールド・マッピングを企業に適用しない場合に使用します。複数の雇用主を選択できます。雇用主を選択します。
雇用主の構成: ポジション同期化の使用可能
選択した雇用主のポジション同期化に、このフレックスフィールド・マッピングを使用するかどうかを指定します。
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必要に応じてさらにマッピングを追加し、ステップ2で各行について説明されている情報を指定します。
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マッピングを保存します。
フレックスフィールド同期化の有効化
フレックスフィールドの同期化を有効にするには、次のステップに従います。
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「設定および保守」作業領域で、「企業HCM情報の管理」タスクをクリックして企業の設定を有効にするか、「法的エンティティHCM情報の管理」をクリックして特定の法的エンティティの設定を有効にします。
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「編集」をクリックし、「更新」を選択します。
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「ポジション同期化構成」セクションで、「ポジション同期化の使用可能」および「マップされたフレックスフィールドの同期化」の各チェック・ボックスを選択します。
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「送信」をクリックします。
ポジション・フレックスフィールドからのアサイメント・フレックスフィールドの同期化
ポジション・フレックスフィールドからアサイメント・フレックスフィールドを同期化するには、次のステップに従います。
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ナビゲータで、「予定済プロセス」をクリックします。
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「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。
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「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行します。
ポジション同期化でのフレックスフィールド・マッピングに関する考慮事項
Oracle Fusion Functional Setup Managerの「アサイメント・フレックスフィールド・マッピングの管理」タスクを使用して、アサイメント付加フレックスフィールドにポジション付加フレックスフィールドをマップします。
ポジション同期化が有効な場合、このマッピングを使用すると、ポジション・フレックスフィールドにマップされたアサイメント・フレックスフィールドに値が自動的に移入されます。このトピックでは、フレックスフィールドをマッピングする際の考慮事項について説明します。
企業レベルまたは法的エンティティ・レベル
フレックスフィールドをマップする前に、マッピングを企業で使用できるようにするか、特定の法的エンティティでのみ使用できるようにするかを決定する必要があります。様々な法的エンティティ間でマッピングを再使用できます。両方が指定されている場合、雇用主レベルの設定は企業設定より優先されます。
コンテキスト固有またはグローバル
コンテキスト固有のフレックスフィールド・セグメントはグローバル・フレックスフィールド・セグメントにマップできないため、コンテキスト固有またはグローバルのどちらのフレックスフィールド・セグメントをマップするかを決定する必要があります。異なるコンテキストの2つ以上のセグメントまたは複数のポジション・セグメントを、同じアサイメント・セグメントにマップすることはできません。
アサイメントのポジション値を変更すると、同期化されたすべてのグローバル・セグメントは、新しいポジションから値を継承します。ポジションに空白の値があるセグメントは、手動で更新できます。
アサイメントのポジション値を変更すると、すべてのコンテキスト固有のセグメントは、新しいポジションから値を継承します。新規ポジションに旧ポジションの類似値が含まれ、追加コンテキストが定義された場合、アサイメントは同じ値を保持し、追加の値を新規ポジションから継承します。
アサイメントのポジションを選択したり削除すると、コンテキストおよびセグメントは編集可能になりますが、ポジションから同期化されている現在の値は削除されません。
数値または文字
同じタイプ(例: 数値と数値または文字と文字のみ)、同じ精度および同じ値セット(同じ値セットID)のフレックスフィールドは、マップできます。
ポジション・コード生成方法
ポジション・コードは、ポジションを一意に識別します。企業のポジション・コードを生成するには、「設定および保守」作業領域で「企業HCM情報の管理」タスクを使用します。
次のいずれかの方法で、ポジション・コードを生成できます。
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手動で
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送信前に自動的に
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最終保存時に自動的に
手動: この方法を使用して、ポジションの作成時にポジション・コードを手動で入力します。「ポジションの管理」ページでポジション・コードを更新できます。この方法は、ポジション・コードを生成する際のデフォルトの方法です。
送信前に自動: この方法を使用すると、ポジションの作成時にポジション・コードが自動的に作成されて表示されます。この方法では、ポジション・コードの生成後にトランザクションが取り消されると、ポジション・コード順序にギャップが生じる可能性があります。
最終保存時に自動: この方法を使用して、「ポジションの作成」トランザクションが承認された後にのみポジション・コードを作成します。ポジション・コードは、ポジションの作成時には表示できませんが、トランザクションが承認された後は「ポジションの管理」ページで表示できます。この方法では、順序にギャップが生じることなくポジション・コードが生成されます。
「送信前に自動」および「最終保存時に自動」方法では、企業番号順序が使用されます。自動による方法を使用して生成されるすべてのポジション・コードは、数値のみです。デフォルトでは、順序は1から開始されますが、開始番号は変更できます。ポジション・コードは、新規ポジションが作成されるたびに1ずつ増加します。
ポジション・コード生成方法は、「送信前に自動」方法から「最終保存時に自動」方法に変更でき、また、その逆も可能です。自動による方法から手動による方法に変更することもでき、また、その逆も可能ですが、既存のデータが存在する場合には選択する方法に注意する必要があります。自動生成されたポジション・コードを編集することはできません。
初期ポジション・コード
ポジション・コードを自動生成する場合は、企業の初期ポジション・コードを指定できます。アプリケーションでは、自動ポジション・コード設定を使用して作成する最初のポジション・レコードにこの番号が使用され、後続のポジション・レコードには、番号が1ずつ増加されます。デフォルトでは、初期ポジション・コードは1です。初期ポジション・コードの検証は、方法が手動から自動に変更されたときに、自動ポジション・コード生成での開始ポジション・コードを識別するのに役立ちます。
初期ポジション・コード・オプションを使用すると、既存のポジションについてレガシーのポジション・コードを保持できます。さらに、新規ポジションの番号生成を自動化でき、この場合、レガシーの最終個人番号に1を加算した番号から開始します。初期ポジション・コードは変更できます。
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手動のポジション・コード生成方法をしばらく使用し、現在自動の方法に移行している場合は、手動で指定した旧ポジション・コードよりも大きい値に初期ポジション・コードを設定することをお薦めします。
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HDLを使用してポジションをロードする場合は、ポジション・コードが自動的に生成される可能性があるため、datファイルのポジション・コードは空白のままにすることをお薦めします。
ジョブおよびポジションに関するFAQ
「マップされたフレックスフィールドの同期化」を選択するとどうなりますか。
このオプションを選択すると、アサイメント・フレックスフィールドは、マップ済ポジション・フレックスフィールドと同期化されます。
最初に、機能設定マネージャの「アサイメント・フレックスフィールド・マッピングの管理」タスクを使用して、ポジション・フレックスフィールドをアサイメント・フレックスフィールドにマップしてから、「企業HCM情報の管理」タスクでこのオプションを選択する必要があります。ポジション同期化が有効になっている場合、ポジション・フレックスフィールドはアサイメントで継承されます。
親ポジションを指定するとどうなりますか。
「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクを使用してHCMポジション階層を使用可能にするとき、親ポジションを指定できます。親ポジションは1つで、ポジション階層内の次の上位ポジションです。
「ポジションの管理」ページで、親ポジション・リンクをクリックするとポジション詳細が表示され、親ポジションの横にあるアイコンをクリックすると親ポジションの検索がリフレッシュされます。
前提条件として、親ポジションからライン・マネージャを同期化するように親ポジションを指定します。ポジション階層を使用してライン・マネージャを同期化する場合は、親ポジションの在職者が新規マネージャとして移入されます。
ポジションに標準勤務時間を指定するとどうなりますか。
アサイメントには、ポジションから標準勤務時間が継承されます。ポジションに指定された勤務時間と標準勤務時間を使用して、アサイメントのFTE (常勤換算)が計算されます。ポジションにFTE値がすでに存在する場合は、勤務時間と標準勤務時間の比率に基づいてFTE値を更新することもできます。
ポジション同期化が使用可能な場合、ポジションにFTE値が存在していても、同期中にFTE値はアサイメントにコピーされません。かわりに、アサイメントのFTE値は勤務時間と標準勤務時間の比率として計算されます(指定されている場合)。
新しいポジションのポジション・コードが表示されないのはなぜですか。
企業設定に基づいて、ポジション・コードは、「ポジションの作成」トランザクションが承認された後に生成されます。たとえば、トランザクションが承認された後、「ポジションの管理」ページでポジション・コードを表示できます。
ツリーの管理
HCMツリー
Oracle Fusionツリーは、組織の階層構造をグラフィカルに表します。「自分のクライアント・グループ」の「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域でツリーを管理します。
部門、組織、ポジションおよび地理に対して事前定義されたツリー構造があります。事前定義されたHCMツリー構造は変更できません。地理ツリーを除き、1つのHCMツリー・タイプに複数のツリーを作成することができ、各ツリーに複数のバージョンを作成できます。ただし、一度にアクティブにできるツリーのバージョンは1つのみです。
部門ツリー
事前定義された部門ツリー構造を使用して複数の部門ツリーを作成できます。ツリーの最初のノードは部門であり、部門ツリーに設定できる最初のノードは1つのみです。部門を同じツリー・バージョンで複数回ノードとして追加することはできません。組織セキュリティ・プロファイルで部門ツリーを使用して、データを保護できます。
組織ツリー
Oracle Fusion企業体系コンフィギュレータを使用して企業を設定する場合、デフォルトの組織ツリーを自動的に作成できます。最上位持株会社を第1ノード、ディビジョンおよび国の持株会社を第2レベル、雇用主を第3レベルとしてツリーを作成できます。企業体系コンフィギュレータを使用していない場合は、事前定義済ツリー構造を使用して組織ツリーを作成できます。任意のタイプの組織を最初のノードと子ノードに選択できますが、最初のノードは1つのみ設定できます。
組織ツリーを使用してHCMデータを保護し、組織セキュリティ・プロファイルで組織を識別できます
ポジション・ツリー
「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で事前定義済のポジション・ツリー構造を使用して、複数のポジション・ツリーを作成できます。次に、複数のバージョンを作成して、ポジション間のレポート関係を設定できます。ポジション・ツリーに設定できる最初のノードは1つのみです。
ポジション・ツリーの使用
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ポジション階層は予算計画や組織計画のために使用できます。
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ポジション・セキュリティ・プロファイルでポジション階層を識別することで、ポジションに対するアクセスを保護できます。たとえば、指定した最初のポジションの下にポジション階層のすべてのポジションを含むポジション・セキュリティ・プロファイルを作成できます。また、個人セキュリティ・プロファイルにポジション・セキュリティ・プロファイルを含め、個人レコードに対するアクセスを保護できます。この場合、個人セキュリティ・プロファイルには、ポジション・セキュリティ・プロファイル内のポジションを占める個人の個人レコードが含まれます。
ポジション・ツリーの例
次の図は、ポジション・ツリーを使用して確立できるポジション階層を示しています。

地理ツリー
事前定義済の地理ツリー構造のバージョンを作成して、企業が運営されている国を表すことができます。国ごとに、州や市などの下位レベル・ノードを定義できます。たとえば、イギリス - イングランド - ロンドンなどです。ツリーは、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で管理します。
複数のバージョンを作成することもできますが、階層内に作成できるツリーは1つのみです。地理ツリーに設定できる最初のノードも1つのみです。
カレンダ・イベント
地理ツリーを使用して、カレンダ・イベントを適用する事業所を指定します。次の条件を使用してツリーを作成できます。
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イベントを企業全体に適用する場合は、それをツリーの最初のノード(「グローバル」など)に添付できます。
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イベントを企業の特定の国にのみ適用する場合、それらの特定の国のノード(イギリスなど)にイベントを添付できます。
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イベントを1つの国の特定の州または市にのみ適用する場合、それを州または市レベルのノードに添付できます。たとえば、「イングランド」、「ロンドン」です。
地理ツリーの例
この図は、地理ツリーを使用して確立できる地理的階層を示しています。
