プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

SELECT

用途

指定されたインシデントまたは問題に関して、修飾されたレコードを取得します。

構文および説明

select {*|[field1, [field2, ...]} FROM {incident|problem}
  [WHERE predicate_string]
  [ORDER BY field1 [, field2, ...] [ASC|DSC|DESC]]
  [GROUP BY field1 [, field2, ...]]
  [HAVING having_predicate_string]

表17-10 SELECTコマンドのフラグ

フラグ 説明

field1, field2, ...

取得するフィールドをリストします。*を指定すると、すべてのフィールドが取得されます。

incident|problem

インシデントまたは問題を問い合せるかどうかを示します。

WHERE "predicate_string"

SQLに類似した述語文字列を使用して、述語がtrueであるインシデントまたは問題のみを表示します。述語文字列は、二重引用符で囲む必要があります。

表17-16に、インシデントの述語文字列で使用できるフィールドを表示します。

表17-20に、問題の述語文字列で使用できるフィールドを表示します。

ORDER BY field1, field2, ... [ASC|DSC|DESC]

フィールドを指定順序、昇順(ASC)および降順(DSCまたはDESC)でソートして、結果を表示します。ORDER BY句を指定すると、結果はデフォルトの昇順で表示されます。

GROUP BY field1, field2, ...

指定したフィールドごとにグループ化された結果が表示されます。

GROUP BYフラグは行をグループ化しますが、結果セットの順序は保証しません。グループ化の順序付けを行うには、ORDER BYフラグを使用します。

HAVING "having_predicate_string"

返される行のグループを、HAVINGの述語がtrueであるグループに制限します。HAVINGフラグは、GROUP BYフラグと一緒に使用する必要があります。

注意:

WHEREORDER BYGROUP BYおよびHAVINGフラグは、SELECT SQL文の同名の句に似ています。SELECT SQL文における句の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

制限事項

SELECTコマンドを使用する際は、次の制限事項があります。

  • 結合できる表は、2つまでです。

  • 表の別名は使用できません。

  • 使用できる関数は、この項に示す一部の関数に限定されます。

  • 表を結合するとき、またはGROUP BY句を使用するときに、ワイルドカード(*)は使用できません。

  • 文を1つの行に収める必要があります。

  • 文に副問合せを含めることはできません。

  • 文にWITH句を含めることはできません。

  • 一部の疑似列のみ、使用可能です。たとえば、ROWNUMは使用できますが、ROWIDは使用できません。

この例では、1を超えるincident_idを持つインシデントの、incident_idおよびcreate_timeを取得します。

select incident_id, create_time from incident where incident_id > 1

この問合せの出力例を次に示します。

INCIDENT_ID          CREATE_TIME                              
-------------------- ---------------------------------------- 
4801                 2011-05-27 10:10:26.541656 -07:00       
4802                 2011-05-27 10:11:02.456066 -07:00       
4803                 2011-05-27 10:11:04.759654 -07:00       

この例では、problem_key600が含まれる各問題の、problem_idおよびfirst_incidentを取得します。

select problem_id, first_incident from problem where problem­_key like '%600%'

この問合せの出力例を次に示します。

PROBLEM_ID           FIRST_INCIDENT       
-------------------- -------------------- 
1                    4801                
2                    4802                
3                    4803                

関数

このセクションでは、SELECTコマンドと一緒に使用できる関数について説明します。

これらの関数の目的および構文は、対応するSQL関数に似ていますが、一部において異なっています。この項では、ADRCIユーティリティで使用される関数とおよびSQL関数の間の相違点について説明します。

すべての関数に次の制限事項が適用されます。

  • 式は、単純式である必要があります。単純式については、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。

  • 複数の関数コールを組み合せることはできません。たとえば、次の関数コールの組合せはサポートされません。

    sum(length(column_name))
    
  • 関数はオーバーロードされません。

  • すべての関数の引数は必須です。

  • 関数は、他のADRCIユーティリティ・コマンドと一緒に使用できません。

表17-11 SELECTコマンドのADRCIユーティリティ関数

関数 説明

AVG

式の平均値を返します。

CONCAT

2つの文字列を連結して返します。

COUNT

問合せによって返された行数を返します。

DECODE

1つの式を各検索値と1つずつ比較します。

LENGTH

入力キャラクタ・セットによる定義を使用して、文字列の長さを返します。

MAX

式の最大値を返します。

MIN

式の最小値を返します。

NVL

問合せの結果において、null(空白として返される)を文字データに置換します。

REGEXP_LIKE

指定した正規表現の指定パターンに一致する行を返します。

SUBSTR

文字データの一部を返します。

SUM

式の値の合計を返します。

TIMESTAMP_TO_CHAR

TIMESTAMPデータ型の値を、VARCHAR2データ型の値に、指定した書式で変換します。

TOLOWER

すべての文字を小文字にして、文字データを返します。

TOUPPER

すべての文字を大文字にして、文字データを返します。