統合アーカイブの作成および配備の際に、問題が発生する場合があります。アーカイブの作成に関連するほとんどの問題は、システム構成、アーカイブストレージの空き領域、および再配備用のイメージの準備に使用するパッケージリポジトリへの接続に関するものです。一般的な配備の問題には、ターゲットの構成や選択の問題、および配備されるシステムの構成の失敗などがあります。
アーカイブの作成または配備でエラーが発生すると、ロギングファイルが作成されます。これらのファイルには、発生したエラーに関する詳細なデータが含まれます。Solaris カーネルゾーンでは、一部のログファイルが特定のゾーン内に存在する場合があります。
all installed zones excluded, at least one zone is required
解決策: archiveadm create コマンドを使用する場合、–z オプションを使用して含めるゾーンを追加します。
archives larger than 4GB can not use ISO format
解決策: archiveadm create-media コマンドを使用する場合、4G バイトを超えるアーカイブには USB 形式を使用します。
estimated archive staging size of ##gb is larger than the available free space in /dataset.Additional space needed ##bg
解決策: アーカイブを作成すると、アーカイブが作成されるディレクトリにデータがストリーミングされます。アーカイブの作成前に容量チェックが実行され、失敗する可能性があります。容量チェックが失敗する原因となる refreservation プロパティーセットがデータセットに含まれている場合があります。この場合、プールにアーカイブ用の十分な領域があるように見えても、参照される領域が予約されているために失敗することがあります。ZFS ボリュームは、自身のサイズよりも少し大きいサイズに相当するデフォルトの refreservation で作成されます。 refreservation プロパティーの値を小さくする、または削除するか、アーカイブが別のデータセットに作成されるようにコマンドを実行します。
excluded dataset dataset includes active boot environment, dataset dataset cannot be excluded
解決策: archiveadm create コマンドを使用する場合、アクティブなブート環境のデータセットは除外できません。–D オプションリストからデータセットを削除します。
FS type 'fs-type' is not allowed via fs-allowed property in the zone configuration.Media cannot be created.
解決策: archiveadm create-media コマンドを使用する場合、ファイルシステムタイプ ufs と pcfs はどちらも、ゾーン構成を作成する際の fs-allowed プロパティーとして設定できません。 zonecfg -z zone info コマンドを使用して、ゾーンの fs-allowed プロパティーを表示します。
multiple zones not allowed for recovery archive
解決策: archiveadm create コマンドを使用する場合、–z オプションに複数のゾーンが含まれているとこのエラーが発生します。代わりに、クローンアーカイブを作成するか、各ゾーンに対して個別に復旧用アーカイブを作成します。
no global zones found in archive
archiveadm create-media コマンドを使用している場合、このエラーはアーカイブに大域ゾーンが含まれていないことを示します。このコマンドを使用する場合は、渡されるアーカイブに大域ゾーンまたはカーネルゾーンアーカイブが含まれている必要があります。
only a single host global zone is allowed
解決策: archiveadm create-media コマンドを使用する場合、各大域ゾーンに対してメディアイメージを個別に作成します。
output path is not writeable
解決策: archiveadm create コマンドを使用している場合、アーカイブの書き込みを試みるディレクトリのアクセス権を確認します。
required package system/boot/grub not installed
解決策: x86 ベースのシステムで archiveadm create-media コマンドを使用する場合、system/grub/boot package がインストールされている必要があります。pkg install system/grub/boot コマンドを使用して、パッケージリポジトリからこのパッケージをインストールします。
source is not a Solaris Automated installer ISO image
解決策: archiveadm create-media コマンドを使用する場合、–s オプションで使用する ISO イメージを選択します。
Source ISO does not support archive operations
archiveadm create-media コマンドを使用している場合、メディアの作成用に選択された ISO イメージが統合アーカイブをサポートしていません。少なくとも Oracle Solaris 11.2 がインストールされているシステム上に ISO イメージを作成して、統合アーカイブの操作をサポートする ISO アーカイブを作成します。
staging area is out of space
解決策: 容量チェックの実行後に、プールがいっぱいになったり、データセットの割り当てが衝突したりすることがあります。ほかのアーカイブが作成されるか、別の何らかの形でデータがプールに書き込まれると、プールがいっぱいになる場合があります。あらゆる IO 操作と同様に、この問題の回避には容量計画が役立ちます。
the following 'solaris-kz' branded zones must be running or excluded from archive creation: zone1, zone2
解決策: archiveadm create コマンドを使用する場合、ブランドゾーンをブートするか、–Z オプションを使用してそのゾーンを除外する必要があります。
Unable to find an AI image source
アーカイブまたはメディアの作成中に、AI メディアが見つからずダウンロードできません。利用可能なパブリッシャーに install-image/solaris-auto-install パッケージが存在することを確認します。
Unable to revert packages.Please check publishers.
解決策: アーカイブの作成中に、アーカイブのパッケージイメージが再配備のために準備されます。このプロセスの一部として、IPS パッケージ操作が実行されます。このような操作では、多くの場合、パブリッシャーのデータが利用可能であることが求められます。そのため、アーカイブの作成時には構成済みのパブリッシャーが利用可能である必要があります。
unable to verify ISO image provided
アーカイブの作成またはメディアの作成時に、AI ISO イメージをマウントおよび検証できません。イメージ、マウントポイント、または LOFI デバイスに問題がある可能性があります。これらの各項目が正しいことを確認します。
'zone' and 'exclude_zone' are mutually exclusive
解決策: archiveadm create コマンドの使用時に、アーカイブの作成時に含めるゾーンをリストする –z と、除外するゾーンをリストする –Z オプションで同じゾーンがリストされました。
zone exclusion not allowed for recovery archive
解決策: archiveadm create コマンドの使用時に、除外ゾーンのあるクローンアーカイブを作成するか、–Z オプションを削除して復旧用アーカイブを作成します。
zones must not be in incomplete or unavailable states for recovery archive creation
解決策: archiveadm create コマンドの使用時に –Z オプションを使用すると、不完全または利用不可能なゾーンをアーカイブから除外できます。
Failed Checkpoints: target-selection Checkpoint execution error: Unable to locate the disk 'c1d0' on the system'
解決策: 1 つ以上の非ルートプールを含むアーカイブが、非ルートプールのターゲットを指定せずに配備されています。Oracle Solaris Automated Installer は、ルートプールのインストール先となるブートデバイスを自動的に選択しますが、非ルートプールのターゲットは指定する必要があります。配備を続行できるようにするために、非ルートプールのターゲットを含む AI マニフェストを作成します。
IPS パブリッシャーは、非大域ゾーンから大域ゾーンへの変換配備に必要です。IPS 仕様を入力してください。
解決策: (非大域ゾーンから大域ゾーンへの変換などの) さまざまなタイプのアーカイブ配備で、配備の際に IPS パブリッシャーへのアクセスが必要になります。パブリッシャーは AI マニフェスト内で指定し、配備の際にインストールクライアントから到達可能である必要があります。
zone of this brand not in archive archive.uar: Unified archive not usable
解決策: アーカイブをゾーンに配備している場合、ゾーン構成内のブランドと統合アーカイブ内のゾーンのブランドが互換性がありません。ブランドが一致するアーカイブを選択するか、ブランドを変更します。
unable to find a supported AI image version (consider using '--source' option)
解決策: create-media コマンドを実行するには、互換性のある AI イメージにアクセスする必要があります。ブート可能メディアの生成をスキップするために –e オプションでアーカイブが作成された場合は、AI イメージがアーカイブに組み込まれていないため、コマンドはリポジトリからの AI イメージパッケージへのアクセスを試みます。システムのパブリッシャーから AI イメージパッケージの互換性のあるバージョンを使用できない場合、このコマンドは失敗します。–s または –-source オプションを使用して互換性のある ISO イメージ、または AI イメージパッケージの互換性のあるバージョンが見つかるリポジトリ URI を指定します。