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Oracle® Solaris 11.3 でのサービスロケーションプロトコルサービスの管理

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更新: 2015 年 10 月
 
 

SLP の実装

    Oracle Solaris SLP の実装では、表 1 にある SLP の SA、UA、DA、SA サーバー、スコープなどのアーキテクチャーコンポーネントが一部は slpd に、一部はアプリケーションプロセスに割り当てられます。SLP デーモン (slpd) は、特定のオフホストの SLP 相互作用を構成して、次のことを実行します。

  • ネットワーク上のすべての DA に対し、ディレクトリエージェントの受動的検出と能動的検出を使用する

  • ローカルホスト上の UA と SA が使用するために DA の更新テーブルを保持する

  • レガシーサービス通知に対してプロキシ SA サーバーとして機能する (プロキシ登録)

net.slpisDA プロパティーを設定し、slpd が DA として機能するように構成することもできます。Chapter 3, サービスロケーションプロトコルの管理を参照してください。

SLP デーモンの詳細は、slpd(1M) を参照してください。

    slpd のほかに、C/C++ クライアントライブラリと Java クライアントライブラリ (libslp.so および slp.jar) が、UA クライアントと SA クライアントの SLP のフレームワークへのアクセスを可能にします。クライアントライブラリは、次の機能を提供します。

  • サービス通知の登録と登録解除が可能なネットワークサービスを提供するソフトウェア

  • サービス通知にクエリーを発行することによってサービスを要求できるクライアントソフトウェア

  • 登録と要求に使用できる SLP スコープのリスト

slpd とクライアントライブラリ (前述のサービスを提供する) 間のプロセス間通信を可能にするには、特別な構成は必要ありません。ただし、ライブラリが機能するように、先に slpd プロセスを実行してからクライアントライブラリをロードする必要があります。

次の図で、サービスプロバイダプログラム内の SLP クライアントライブラリは、SA の機能を使用します。サービスプロバイダプログラムは SLP クライアントライブラリを使用して、サービスを slpd に登録または登録解除します。サービスクライアントプログラムの SLP クライアントライブラリは、UA の機能を使用します。サービスクライアントプログラムは SLP クライアントライブラリを使用して、要求を出します。SLP クライアントライブラリは、SA に要求をマルチキャストするか、DA に要求をユニキャストします。この通信はアプリケーションから見て透過です。ただし、ユニキャスト方式の要求発行はより高速になります。クライアントライブラリの動作は、SLP のさまざまな構成プロパティーの設定によって影響を受けます。詳細は、Chapter 3, サービスロケーションプロトコルの管理を参照してください。slpd プロセスは、マルチキャスト要求への応答、DA への登録など、SA の全機能を処理します。

図 3  SLP の実装

image:SLP の実装を示す図。

SLP の参考資料

    SLP の詳細は、次の文書を参照してください。

  • Kempf、James、Pete St. Pierre 著、『Service Location Protocol for Enterprise Networks』、John Wiley & Sons、Inc. (ISBN 番号: 0–471–31587–7)。

  • Authentication Management Infrastructure Administration Guide』(Part No: 805–1139–03)。

  • Guttman、Erik、Charles Perkins、John Veizades、Michael Day 著、『Service Location Protocol, Version 2, RFC 2608』、Internet Engineering Task Force (IETF) 。[http://www.ietf.org/rfc/rfc2608.txt ]

  • Kempf、James、Erik Guttman 著、『An API for Service Location, RFC 2614』、Internet Engineering Task Force (IETF)。[http://www.ietf.org/rfc/rfc2614.txt]