5 ライブラリのパーティション分割

ライブラリのパーティション分割では、ライブラリリソース (ドライブ、スロット、および CAP) が、指定されたホストで排他的に使用されるために予約されます。パーティション分割は、ハードウェアアクティベーションファイルで有効化されるオプション機能です (オプション機能のアクティブ化を参照してください)。

関連項目

SLC を使用したライブラリのパーティション分割

注記:

パーティション分割の変更は、「Commit」タブを使用して変更を適用するまで発生しません。未コミットの変更を破棄するには、「Refresh」をクリックします。

パーティション ID の追加

  1. ホスト操作をすべて停止します。

  2. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Summary (Step 2)」タブを選択します。

  3. 「Partition Allocation Summary」領域で、「Add Partition」をクリックします。

  4. パーティション ID を選択し、名前を入力してから、インタフェースタイプを選択します。パーティション ID は連続している必要はありません。

  5. OK」をクリックします。

  6. 手順 3 - 5 を繰り返して、最大で 8 つのパーティションを追加します。FC-SCSI 接続については、FC-SCSI ホスト接続の追加を参照してください。

  7. パーティションへのリソースの割り当てに進みます。

FC-SCSI ホスト接続の追加

FC-SCSI パーティションではホスト接続を追加する必要があります (HLI ホスト - パーティション接続はホストライブラリ管理ソフトウェアを使用して構成されます)。

  1. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Summary (Step 2)」タブを選択します。

  2. 「Partition Allocation Summary」領域でパーティションを選択します。

  3. Add Connection」をクリックします。

  4. イニシエータ (WWPN) と LUN を入力します。ライブラリに接続されている各イニシエータには、LUN 0 に割り当てられた 1 つのライブラリパーティションが含まれている必要があります。

  5. OK」をクリックします。

  6. 必要な FC-SCSI 接続をすべて追加するまで繰り返します。各パーティションに含めることのできるホスト接続は最大 9 個ですが、各ホストからは複数のパーティションに接続できます。

パーティションの削除

パーティションを削除すると、そのパーティションに割り当てられたすべてのリソースに使用可能のマークが付けられ、そのパーティションに関するすべてのホスト接続が削除され、パーティション ID が削除されます。

  1. 削除されるパーティションから有効なデータカートリッジを移動します (カートリッジの移動 (回復移動)を参照してください)。

  2. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Summary (Step 2)」タブを選択します。

  3. 「Partition Allocation Summary」領域で、削除するパーティションをクリックします。

  4. Delete Partition」をクリックします。

    注記:

    すべてのパーティションを削除した場合は、ライブラリのインタフェースタイプ (HLI または FC-SCSI) を選択する必要があります。
  5. パーティション分割の変更のコミットに進みます。

パーティションインタフェースタイプの選択

注意:

インタフェースタイプを変更すると、アクティブなホスト接続や既存の共有 CAP 割り当てが失われる可能性があります。
  1. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Summary (Step 2)」タブを選択します。

  2. 「Partition Allocation Summary」領域で、変更するパーティションを選択します。

  3. Modify Partition」をクリックします。

  4. パーティション分割の変更のコミットに進みます。

FC-SCSI ホスト接続情報の変更

  1. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Summary (Step 2)」タブを選択します。

  2. 「Connections」セクションで、変更するホストとパーティション間の接続を選択します。

  3. Modify a Connection」をクリックします。

  4. パーティション分割の変更のコミットに進みます。

パーティションへのリソースの割り当て

  1. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Module Map (Step 3a)」タブを選択します。

  2. モジュールを選択したあとに、「Design (Step 3b)」タブをクリックします。

  3. ドロップダウンリストからパーティション ID を選択します。

  4. Select by」ドロップダウンリストで、範囲を選択します。次に、「Add」または「Remove」を選択します。

  5. ライブラリマップを使用して、追加または削除するリソースを選択します。パーティションは不連続にすることができます。

    注記:

    あるパーティションから別のパーティションにリソースを再度割り当てるには、初期パーティションからリソースを削除してから、再度割り当てる必要があります。
  6. パーティション ID ごとに繰り返します。パーティション設計を完了したら、「Verify」をクリックします。

    注意:

    警告が発生した場合は、「Details >>」をクリックし、孤立カートリッジ上で回復移動を実行します (カートリッジの移動 (回復移動)を参照してください)。次に、設計を再確認します。
  7. 警告が発生しない場合は、パーティション分割の変更のコミットの参照に進みます。

パーティション分割のアイコン

SLC アイコン 説明
Rectangle with X(X 付きの長方形) アクセス不可能 — ホスト操作で使用できないリソース (予約済みのシステムスロットや物理的にブロックされたものなど)。
White rectangle(白色の長方形) 非割り当て — 割り当てることができるリソース
Yellow rectangle(黄色の長方形) パーティション # — 現在のパーティションに割り当てられているリソース
Red rectangle(赤色の長方形) ほかのパーティション — 別のパーティションに割り当てられているリソース
Gray rectangle(灰色の長方形) 共有 CAP — 複数のパーティションに割り当てられている CAP

パーティション分割の変更のコミット

ライブラリへの変更を行うには、次の手順を完了する必要があります。

注記:

構成の競合を回避するために、ほかのユーザーからライブラリを使用できないようにし、すべてのホスト操作を停止してから、パーティション分割の変更をコミットするようにしてください。
  1. ライブラリからホストまでの接続をオフラインにします (ホストソフトウェアのドキュメントを参照してください)。

  2. 「Partitions」インタフェースの「Commit (Step 4)」タブをクリックします。

  3. Apply」をクリックします。

    注記:

    Apply」ボタンがグレー表示される場合は、ライブラリの容量が割り当て超過になっています。パーティションからストレージスロットを削除するか、追加の容量を購入します。

    注意:

    警告が発生した場合は、「Details >>」をクリックし、孤立カートリッジ上で回復移動を実行します (カートリッジの移動 (回復移動)を参照してください)。
  4. 影響を受けるライブラリホストアプリケーションをすべて構成します (ホストソフトウェアのドキュメントおよびパーティション分割変更後のホストの更新を参照してください)。

現在のパーティション割り当ての表示

パーティション分割レポートの表示も参照してください。

  1. 「Tools」 > 「Partitions」 > 「Module Map (Step 3a)」タブを選択します。

  2. 表示するモジュールをクリックします。

  3. Current Partition Definitions」タブをクリックします。詳細情報を表示するには、リソース上にマウスを置きます。

CAP のパーティション分割

注記:

AEM CAP は、パーティション分割に関して、回転 CAP と同じ規則と制限に従います。特に指定のないかぎり、CAP という用語は両方のタイプの CAP を意味します。

各パーティションには、専用 CAP と共有 CAP のどちらかを含めることはできますが、その両方を含めることはできません。 同一のホストインタフェースタイプ (FC-SCSI または HLI) を使用するパーティション間でのみ、CAP を共有できます。共有 CAP を一度に使用できるパーティションは 1 つのみです。

パーティション分割されたライブラリでの CAP の状態については、CAP の状態を参照してください。

HLI パーティションでの CAP の予約

CAP が空で閉じられ、ロックされ、まだ予約されていない場合に、HLI ホストは CAP を予約できます。各 HLI ホストは、必要に応じて排他的に使用するために CAP を予約し、不要になった時点で CAP を解放します。

ホストが CAP 予約を解放せず、ACSLS または ELS で挿入操作や取り出し操作を終了できない場合は、ホストパーティションの予約をオーバーライドできます (パーティション CAP 予約のオーバーライドを参照してください)。

FC‐SCSI パーティションへの CAP の関連付け

一般に、ほとんどの FC‐SCSI ホストは CAP の所有権のみを引き受けます。したがって、共有 CAP を使用してカートリッジを挿入したり、取り出したりする場合は、手動でパーティションに CAP を関連付ける必要があります (FC‐SCSI パーティションへの共有 CAP の所有権の割り当てを参照してください)。

パーティション分割の変更によって発生した孤立カートリッジの解決

パーティション分割されたライブラリでは、孤立カートリッジは元のホストに割り当てられていないスロットに配置されます。孤立カートリッジは、パーティションのサイズを変更したり、パーティションを削除したり、パーティションに割り当てられていないスロットまたはドライブにカートリッジを移動したりすると、発生する可能性があります。

パーティション分割されたライブラリでは、孤立カートリッジによってデータの損失が発生する可能性があります。パーティション内で孤立カートリッジを検出したホストは、そのカートリッジをスクラッチボリュームと見なしデータを上書きする可能性があります。

孤立カートリッジを解決するには、次の手順に従います。

パーティション分割されていないライブラリについては、容量の変更によって発生した孤立カートリッジの解決を参照してください。