支給元の定義
支給元を定義するには、支給元コンポーネント (GP_PYENT) を使用します。
注: このトピックでは、支給元コンポーネントの最初の 2 ページについて説明します。遡及制限ページ、サポート エレメント上書きページ、および送金元銀行リンク ページを含む支給元コンポーネントの他のページについては、この製品ドキュメントの別のセクションで説明しています。
ページ名 |
定義名 |
用途 |
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GP_PYENT_NAME |
支給元の住所情報を入力します。 |
|
GP_PYENT_PRCS_DTL |
支給元の処理詳細を入力します。 |
支給元は、受給者に対する給与の支払いを担当する組織です。支給元を使って、計算の処理時に使用する通貨コードも定義できます。支給元とは、組織を給与計算の観点から法的な定義を用いて表したものです。多くの場合、組織と支給元は同じです。ただし、グローバル ペイロールでは組織と支給元との関係を定義しません。複数の組織が 1 つの親会社により所有されている場合、その親会社が支給元となることがあります。あるいは、同一組織であっても、その組織を構成する子会社がそれぞれ独立した支給元となっている場合もあります。システムでは、累計のほとんどが支給元別に定義されます。
バッチ処理
処理詳細ページのデータは、ロードするエレメントを決定するためにバッチ処理時に使用されます。エレメント名ページで [全ての国] と指定されているエレメント、および [特定の国] と指定されているエレメントで支給元の国が指定されているエレメントだけがロードされます。
それ以外の国のエレメントが参照先になっている場合は、バッチ プログラムによってエラーが記述されます。処理を続行するかどうかは、そのエレメントの重要度によって決まります。続行しない場合は、以下の内容のメッセージが表示されます。
エレメント %1 (PIN %2) が UPINA にロードされませんでした。(国: %3 には無効)。
処理が続行される場合は、以下の内容のメッセージのいずれかが表示されます。
エレメント %1 (PIN %2) のデータはプロセスにロードされませんでした。(国: %3 には無効)
プロセス リスト %3 の親エレメント %2 のエレメント %1 が %4 にありません。(PIN 番号 %5)
注: 指定された国が一致しないという理由以外で、エレメントがロードされない場合もあります。
支給元住所ページ (GP_PYENT_NAME) を使用して、支給元の住所情報を入力します。
ナビゲーション
画像: 支給元住所
次の例では、支給元住所のフィールドおよびコントロールを説明します。

フィールドまたはコントロール |
定義 |
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国 |
支給元が所在する国を選択します。 |
住所 |
支給元の住所を入力する場合は [住所編集] リンクをクリックします。選択した国用に設定された住所フィールドが表示されます。住所情報のフィールドへの入力は必須ではありません。組織の支給元に適用される情報だけ入力します。その他のフィールドは空白のままにしておきます。 |
支給元 - 処理詳細ページ (GP_PYENT_PRCS_DTL) を使用して、支給元の処理詳細を入力します。
ナビゲーション
画像: 支給元 - 処理詳細ページ
次の例では、支給元 - 処理詳細ページのフィールドおよびコントロールを説明します。

警告 導入後は、上記ページの有効日が設定されている領域よりも上にあるフィールドの値を変更しないでください。変更すると、遡及計算および累計計算の整合性が損なわれる場合があります。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
国 |
支給元の処理国を選択します。 |
時間枠定義
フィールドまたはコントロール |
定義 |
---|---|
カレンダー年開始月、カレンダー年開始日 |
支給元が採用しているカレンダー年の開始日を入力します。累計定義で特に異なる設定を定義しない限り、この日付がカレンダー年に基づいた累計のデフォルトの開始日として使用されます。 |
会計年度開始月、会計年度開始日 |
支給元が、カレンダー年とは異なる会計年度を採用している場合、その会計年度の開始日を指定します。累計定義で特に異なる設定を定義しない限り、この日付が会計年度に基づいた累計のデフォルトの開始日として使用されます。 |
支給情報
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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支給キー 1 から 支給キー 4 |
ビジネス ルールで支給キーを使用する必要がある場合は、ここで支給キーを設定します。1 つの支給元に対し、支給キーを 4 つまで設定できます。値は以下のとおりです。[会社コード]、[契約番号]、[部門]、[事業所 ID]。 支給キーは主に遡及繰り越しで使われます。たとえば、再計算期間 (この期間の遡及デルタが繰り越されます) に [会社コード] や [契約番号] などの支給キーが指定されていて、その遡及デルタが現行期間に繰り越される場合、システムでは現行の支給期間の中で遡及デルタ データを別に分けて保存します。これにより、これらの支給キーのセットに対し GP_PYE_SEG_STAT というレコードが新たに作成され、現行の支給期間における総額/純額計算を分けて実行できます。 |
送金元銀行 ID |
デフォルトの送金元銀行を入力します。この支給元の受給者の給与支給アクティビティに、資金を提供するために使用されます。送金元銀行リンク ページから、この値を上書きすることもできます。 |
処理通貨
計算が実行される前に、その他の通貨が支給元レベルで定義された処理通貨に換算されます。
フィールドまたはコントロール |
定義 |
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通貨コード |
デフォルトの処理通貨を選択します。ここで指定した通貨は、計算やレポートに使用されたり、関連通貨のないエレメントのデフォルト通貨として使用されます。 注: 支給期間中に有効日が変更された場合、その支給期間の最終日の時点での有効通貨が使用されます。通貨を変更する場合は、支給期間の開始時に行うようにしてください。 |
端数処理なし |
通貨換算時に端数処理をしない場合、このオプション ボタンを選択します。 |
指定の端数処理使用 |
値のソース (たとえばポジティブ入力、累計、再計算/履歴抽出ルールなど) にかかわらず、通貨換算時に端数処理ルールを実行する場合、このオプション ボタンを選択します。 |
端数処理ルール エレメント |
[指定の端数処理使用] を選択した場合は、端数処理に使用する端数処理ルール エレメントを入力します。 |
ポジティブ入力による資格の上書きを許可 |
ポジティブ入力による有資格グループのデフォルトの上書きを許可する場合は、このチェック ボックスをオンにします。これにより、受給者が受け取ることができるエレメントを決定する有資格グループの設定を上書きすることができます。 たとえば、バッチ処理中に、受給者の有資格グループにない支給エレメントに対するポジティブ入力が出てきたとします。この場合、[ポジティブ入力] をオンにしておけば、このようなポジティブ入力が処理されるようになります。 |
遡及処理をする場合、その支給期間の元の計算で使用されていたものと同じ通貨を使って支給期間を再計算する必要があります。再計算期間と現行期間の処理通貨が異なる場合、新しく計算された値と以前の値との差異は元の計算での通貨を使って計算されます。
遡及デルタは、受給者レベルで定義された有効日 (支給期間の開始日と終了日、および支給日) 時点の為替レートを使って、処理通貨に換算されます。そのため、遡及調整は処理通貨を使って計算されることになります。
例
2001 年 1 月から 2001 年 6 月まで、通貨をフランス フラン (FRF) に設定するとします。7 月には、ユーロ (EUR) に変更します。7 月に、受給者に対し 2001 年 6 月に対する遡及があるとします。この再計算は FRF を使用して処理されます。デルタは、まず FRF を使って計算されてから、現行の支給期間の為替レートを使ってユーロに換算されます。遡及調整は、ユーロで現行の期間に反映されます。
デルタは FRF で計算および保存されます。7 月のカレンダーを処理する場合、7 月のカレンダーに読み込まれるよう指定、または設定されたデルタが取得され、ユーロに変換された後に 7 月の計算で使用されます。