Oracle Developer Studio IDE には高度な編集機能およびコード支援機能があり、ソースコードの表示と変更に役立ちます。これらの機能を確認するため、Quote プロジェクトを使用します。
「ファイル」>「新規プロジェクト」を選択します。
プロジェクトウィザードで、「サンプル」カテゴリと「C/C++」サブカテゴリを展開して、Quote プロジェクトを選択します。「次へ」をクリックして、「完了」をクリックします。
「オプション」ダイアログボックスを使用して、プロジェクトのデフォルトの書式構成スタイルを構成できます。
「ツール」>「オプション」を選択します。
ダイアログボックスの上部ペインの「エディタ」をクリックします。
「書式設定」タブをクリックします。
「言語」ドロップダウンリストから、書式設定スタイルを設定する言語を選択します。
「スタイル」ドロップダウンリストから、設定するスタイルを選択します。
必要に応じてスタイルプロパティーを変更します。
一部のタイプのファイルでは、コード折り畳み機能を使用して、コードのブロックを折りたたんでブロックの最初の行のみをソースエディタに表示できます。
Quote_1 アプリケーションプロジェクトで、「ソースファイル」フォルダを開き、cpu.cc ファイルをダブルクリックしてソースエディタで開きます。
左端の折り畳みアイコン (マイナス記号付きの小さなボックス) をクリックして、メソッドの 1 つのコードを折り畳みます。
折り畳んだブロックの右側の {...} 記号にマウスオーバーして、ブロック内のコードを表示します。
オプションを設定して、クラス、関数、変数、もしくはマクロをクリックしたときに、現在のファイル内のこのクラス、関数、変数、もしくはマクロのすべての出現箇所が強調されるようにできます。
「ツール」>「オプション」を選択します。
ダイアログボックスの上部ペインの「C/C++」をクリックします。
「強調表示」タブをクリックします。
すべてのチェックボックスがチェックされていることを確認します。
「OK」をクリックします。
Quote_1 プロジェクトの customer.cc ファイルで、関数名がボールドで強調表示されていることを確認します。
Customer クラスの出現箇所をクリックします。
ファイル内の Customer クラスのすべての出現箇所が黄色の背景で強調表示されます。
customer.h ファイルで、クラスフィールドがボールドで強調表示されていることを確認します。
IDE には C および C++ の動的コード補完機能があり、1 文字以上を入力すると該当するクラス、メソッド、変数などのリストが表示され、これを使用して式を補完できます。
Quote_1 プロジェクトの quote.cc ファイルを開きます。
quote.cc ファイルの最初の空行で、大文字の C を」入力して Ctrl-Space を押します。コード補完ボックスに、Cpu および Customre クラスを含む短いリストが表示されます。ドキュメントウィンドウも開き、プロジェクトソースコードにドキュメントがないため、「ドキュメントがありません」というメッセージが表示されます。
Ctrl-Space をもう一度押して、コード補完リストを展開します。
calloc() などの標準ライブラリ関数をリストから選択すると、ドキュメントウィンドウにその関数のマニュアルページが表示されます (IDE でマニュアルページにアクセスできる場合)。
Customer クラスを選択して、Enter を押します。
andrew; と入力して、Customer クラスの新しいインスタンスを完成させます。次の行で、文字 a を入力して Ctrl-Space を押します。コード補完ボックスに andrew が表示されます。Ctrl-Space をもう一度押すと、コード補完ボックスに、メソッド引数、クラスフィールド、およびグローバル名など、現在のコンテキストでアクセスできる、文字 a で始まる選択対象のリストが表示されます。
andrew オプションをダブルクリックして結果を受け入れ、その後にピリオドを入力します。Customer クラスのパブリックメソッドとフィールドのリストが自動的に指定されます。
追加したコードを削除します。
ソースエディタ内でソースまたはヘッダーファイルにコードを入力するとき、エディタはユーザーの入力中に静的コードエラー検査を実行し、エラーを検出すると、左マージンにエラーアイコン
を表示します。
Quote_1 プロジェクトの quote.cc ファイル内で、40 行目に #include "m と入力します。コード補完ボックスが表示され、m で始まる 2 つのヘッダーファイルが推奨されます。
ソースエディタ内で追加したコードから離れた位置をクリックします。マージンにエラーアイコンが表示されます。
2 番目の引用符をバックスペースで削除し、odule.h” と入力して文を完成させると、文が既存のヘッダーファイルを参照した直後にエラーアイコンが表示されなくなるのがわかります。
追加した文を削除します。
確認するエラーを選択する方法、または静的コードエラー検査を無効にする方法の詳細については、IDE の該当するヘルプページを参照してください。
コードにコメントを追加して、関数、クラス、およびメソッドのドキュメントを生成できます。IDE は Doxygen 構文を使用するコメントを認識して、ドキュメントを自動的に生成します。また、コメントブロックを自動的に生成して、コメントの下の関数のドキュメントを作成します。
quote.cc ファイルで、行 int readNumberOf(const char* item, int min, int max) { の上の行にカーソルを置きます。
スラッシュと 2 つのアスタリスク (/**) を入力し、Enter を押します。エディタによって、readNumberOf クラスに Doxygen 形式のコメントが挿入されます。
@param の各行に説明のテキストを追加して、ファイルを保存します。
readNumberOf クラスをクリックして黄色で強調表示し、右側の出現箇所マークの 1 つをクリックしてクラスが使用されている場所にジャンプします。
ジャンプ先の readNumberOf クラスをクリックして、Ctrl-Shift-Space を押してパラメータに追加したドキュメントを表示します。
ファイル内の任意の場所をクリックしてドキュメントウィンドウを閉じて、readNumberOF クラスを再度クリックします。
「ソース」>「ドキュメントの表示」を選択して、クラスのドキュメントウィンドウを再度開きます。
ソースエディタには、C、C++、および Fortran コードの共通スニペット用の、一連のカスタマイズ可能なコードテンプレートがあります。略語を入力して Tab キーを押すと、コードスニペット全体を生成できます。たとえば、Quote_1 プロジェクトの quote.cc ファイルで、次のように操作します。
uns と入力した後に Tab キーを押して、uns を unsigned に展開します。
iff と入力した後に Tab キーを押して、iff を if (exp) {} に展開します。
ifs と入力した後に Tab キーを押して、ifs を if (exp) {} else {} に展開します。
fori と入力した後に Tab キーを押して、fori expands を for (int i=0; i< size; i++) { Object size = array[i]; } に展開します。
使用できるコードテンプレートすべてを表示するには、テンプレートを変更してユーザー固有のコードテンプレートを作成するか、または別のキーを選択してテンプレートを展開します。
「ツール」>「オプション」を選択します。
「オプション」ダイアログボックスで、「C/C++」を選択して、「コードテンプレート」タブをクリックします。
「言語」ドロップダウンリストから言語を選択します。
「新規」ボタンまたは「削除」ボタンを使用して項目を追加または削除します。「展開されるテキスト」タブで現在のテンプレートを編集したり、「説明」タブでテンプレートの説明を追加したりすることもできます。
C および C++ ソースファイルを編集すると、ソースエディタは角括弧、丸括弧、および引用符など、ペアで使用される文字の「スマート」照合を実行します。これらの文字の片方を入力すると、ソースエディタはもう片方の文字を自動的に挿入します。
Quote_1 プロジェクトで、module.cc ファイルの 116 行目にある { の後にカーソルを置き、Return を押して新しい行を開きます。
enum state { と入力して Return を押します。閉じる大括弧とセミコロンが自動的に追加され、カーソルが括弧の間に置かれます。
invalid=0, success=1 と入力して、列挙法を補完します。
列挙の閉じる }; の後の行で、if と入力します。閉じ括弧が自動的に追加され、カーソルが括弧の間に置かれます。
「v==null」と入力します。右側の括弧の後に、i と改行を入力します。閉じ括弧が自動的に追加されます。
追加したコードを削除します。
「プロジェクト内を検索」ダイアログボックスを使用すると、プロジェクトで特定のテキストまたは正規表現のインスタンスを検索できます。
「プロジェクト」ウィンドウでプロジェクトを右クリックして「検索」を選択したり、「編集」>「プロジェクト内を検索」(Ctrl+Shift+F) を選択して、「プロジェクト内を検索」ダイアログボックスを開きます。
「プロジェクト内を検索」ダイアログボックスで、「デフォルト検索」タブまたは「Grep」タブを選択します。「Grep」タブでは、特にリモートプロジェクトに対して高速検索を提供するgrepユーティリティーが使用されます。
「Grep」タブで、検索するテキストまたは正規表現を入力し、検索範囲およびファイル名パターンを指定して、複数の検索を別々のタブで保存できるように「新規タブで開く」チェックボックスを選択します。
「検索」をクリックします。
「検索結果」タブには、該当のテキストまたは正規表現が検出されたファイルが一覧表示されます。
左マージンのボタンを使用すると、検索結果の表示を変更できます。
「展開/縮小」ボタンをクリックして、ファイル名のみが表示されるようにファイルのリストを縮小します。
リスト内の項目の 1 つをダブルクリックすると、IDE ではソースエディタ内の該当する場所まで移動できます。
エディタでは検索/置換機能を使用でき、この機能は、置換用の個別のダイアログボックスの代わりに、一貫してエディタウィンドウ下部の「検索」ツールバーで機能します。「置換」フィールドとボタンは、ツールバーの「検索」フィールドとボタンの下に表示されます。「検索」ツールバーをアクティブにするには Ctrl+F を押し、「置換」機能をアクティブにするには Ctrl+H を押します。
必要なテキストが見つかったら、そのテキストをコピーし、ほかのコード領域で使用できます。
デスクトップクリップボードにコピーされたテキストのうち、最新 9 件のテキストバッファーを参照して、貼り付ける行を選択できます。テキストを挿入する位置にカーソルを置いた状態で Ctrl+Shift+D を押すと、クリップボードエントリを表示するポップアップが開きます。矢印キーを使用してクリップボードバッファーをナビゲートし、バッファーのリストの下にあるウィンドウで内容をすべて確認します。バッファーの内容を貼り付けるには、バッファーの番号を入力するか、該当するバッファーが選択されている状態で Enter を押します。このバッファーには、IDE だけではなく、デスクトップ上の任意のウィンドウからコピーされた内容が含まれています。