コード支援とは、特に管理対象外プロジェクトのソースコードのナビゲートと編集を支援する IDE 機能のセットです。編集とナビゲートの詳細については、ソースファイルの編集とナビゲートを参照してください。
管理対象外プロジェクトの場合は、コードの解析方法を指定すると IDE のコード支援機能を有効にできます。このセクションでは、コード支援の構成方法とコード支援キャッシュの共有について説明します。
プロジェクトを作成するときに、構成を作成するために組み込みパーサーによって使用されるインクルードファイルとマクロ定義を指定できます。プロジェクトがデバッグ情報付きで構築されている場合、コンパイルされた各ソースファイルのインクルードファイルおよびマクロ定義を、組み込みパーサーで自動的に検索できます。
プロジェクトに対する IDE のコード支援機能の精度を向上させる、追加のコード支援構成情報を指定するには、「コード支援を構成」ウィザードを使用します。ウィザードを起動するには、プロジェクトを右クリックして「コード支援を構成」を選択します。コード支援の構成と「コード支援を構成」ウィザードの詳細については、IDE の該当するヘルプセクションを参照してください。
C/C++ ソースコードの解析時に、IDE は解析結果をディスク上のコード支援キャッシュに保存します。プロジェクトを開くと、IDE はキャッシュを検証し、キャッシュが最新かどうかを確認します。キャッシュが最新の場合、IDE はプロジェクトを解析せず、コードのナビゲーションに必要なデータをコード支援キャッシュからロードします。
デフォルトでは、IDE はユーザーディレクトリ内の $userdir/var/cache フォルダに、ユーザーのすべてのプロジェクトを対象とした 1 つのコード支援キャッシュを作成します。ユーザーディレクトリ内のキャッシュを別の場所にコピーまたは共有することはできません。
ただしコード支援キャッシュがプロジェクト内部に配置されている場合、コードが解析されたコンピュータと同一のオペレーティングシステムが稼働しており、かつプロジェクトで使用するツールコレクションが同じ場所にある別のコンピュータに、キャッシュをコピーできます。
コード支援キャッシュの共有の詳細と、IDE に対してプロジェクトメタデータ内のコード支援キャッシュを処理するように指示する方法については、コード支援キャッシュの共有および IDE ヘルプのバージョン制御プロジェクトのコード支援キャッシュの移動に関する項目を参照してください。
管理対象外のプロジェクトをバージョン管理システムで容易に使用できるようにするため、IDE には次のプロジェクトのプロパティーがあります。
揮発性マクロのリストを指定できます (–D オプション)。これらは時間、日付、または環境によって異なります。これらのマクロ環境変数値は、プロジェクトのパブリックメタデータとともに保存されません。
プロジェクトがシステム固有のパスを渡すときに使用する環境変数のリストを指定できます。これらのマクロ環境変数値は、プロジェクトのパブリックメタデータとともに保存されません。管理対象外プロジェクトの場合は、プロジェクトメタデータの保存時に使用する環境変数のリストを指定できます。IDE がコンパイラオプションを格納し、オプション値が変数値と一致する場合は、代わりにマクロが記述されます。
ソースがまだ構築されておらず、デバッグ情報が含まれていない管理対象外プロジェクトを作成すると、IDE ではコード支援の構成で問題が発生することがあります。この場合は、「コード支援を構成」ウィザードで、特殊モード (ファイルシステムから C/C++ ヘッダーファイルを検索) を使用するよう指定できます。このモードでは、IDE はファイルシステムからヘッダーを検索することによって、失敗した include ディレクティブを解決しようとします。ウィザードで、ヘッダーを検索するためのパスを入力するよう求められます。デフォルトでは、このパスはプロジェクトソースルートです。