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Oracle® Solaris 11.4 でのシステムおよび接続されたデバイスのセキュリティー保護

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更新: 2018 年 8 月
 
 

adiheap を使用したプロセスヒープの破損の防止

M7 および T7 SPARC プロセッサは、Silicon Secured Memory (SSM) という包括的機能の中のハードウェア機能である、Application Data Integrity (ADI) を備えています。ADI は、リニアバッファーオーバーフローやはぐれたポインタ間接参照など、ソフトウェアを悪用した脅威の防止に役立ちます。

adiheap セキュリティー拡張は、ADI チェックをサポートしているメモリーアロケータを制御できます。adiheap は、リニアバッファーオーバーフローに対する信頼性の高い防御を提供し、解放済みメモリー使用の問題に対する有効な軽減策を提供します。また、adiheap では、バイナリの動作にまだ影響を与えてはいないが、無害なコード変更によってトリガーされる可能性のある、小さな潜在的バグを発見することもできます。

また、標準 C ライブラリ (libc) の malloc 関数が、ADI 関数をサポートするように拡張されています。システムで ADI がサポートされていないか、または adiheap が無効になっている場合、malloc メモリー割り当ては影響を受けません。

バイナリの adiheap を有効にするには、バイナリにタグ付けするか、sxadm exec コマンドを使用してバイナリを実行します。sxadm コマンドを使用して、システムの adiheap を有効にすることもできます。

アプリケーションが ADI 対応のアロケータをサポートしているかどうかをテストするには、次のようなコマンドを発行します。

# sxadm exec -s adiheap=enable application

注 -  sxadm コマンドでは、現在 adiheapmodel=all プロパティー値は許可されていません。