Oracle Databaseのインストール
Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのインストール・ソフトウェアは、複数のメディアで入手可能であり、複数のオプションを使用してインストールできます。
Oracle Databaseソフトウェアはインストール・メディアで提供されますが、Oracle Technology NetworkのWebサイトまたはOracle Software Delivery Cloudのポータルからもダウンロードできます。ほとんどの場合、Oracle Universal Installerには、ソフトウェアをインストールするグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)が用意されています。ただし、Oracle Universal Installerを使用して、GUIを使用せずにサイレント・モード・インストールを実行することもできます。
注意:
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Oracle RestartまたはOracle Automatic Storage Managementを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前に、スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。そうでない場合は、データベースを手動でOracle Restartに登録する必要があります。Oracle Grid Infrastructureのインストールについては、次を参照してください
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データベースのインストールを開始する前に、既存のOracleプロセスを停止することが必要になる場合があります。
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GUIを使用せず、サイレント・インストールまたはレスポンス・ファイル・インストールの方法を使用してOracle Databaseをインストールする場合。既存のOracleホームのクローニング方法についても説明されています。これらの方法は、Oracle Databaseの複数インストールを実行する場合に便利です。
Oracle Databaseソフトウェアのインストール
次の表は、Oracle Database 12cのEnterprise Editionのインストール中に表示される様々な画面をまとめたものです。
表6-2 Oracle Universal Installerのウィンドウ
画面 | アクション |
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セキュリティ・アップデートの構成 |
「電子メール」フィールドに、電子メール・アドレス(できればMy Oracle Supportの電子メール・アドレス)またはユーザー名を入力します。 セキュリティ・アップデートを受信するには、「セキュリティ・アップデートをMy Oracle Support経由で受け取る」チェック・ボックスを選択します。 「My Oracle Supportパスワード」フィールドに、My Oracle Supportのパスワードを入力します。 「次へ」をクリックします。 |
インストール・オプションの選択 |
次のいずれかのインストール・オプションを選択し、「次へ」をクリックします。
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システム・クラス |
データベース・インストール用のシステム・タイプを選択し、「次へ」をクリックします。
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Gridインストール・オプション |
実行するデータベースのインストール・タイプを選択して、「次へ」をクリックします。
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インストール・タイプの選択 |
次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
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データベース・エディションの選択 |
「Enterprise Edition」または「Standard Edition 2」を選択します。「次へ」をクリックします |
Oracleホーム・ユーザーの指定 |
Oracle Database 12c以降では、仮想アカウントを使用するか、標準のWindowsユーザー・アカウント(管理者アカウント以外)を指定して、Oracleホームをインストールして構成することをお薦めします。このアカウントはOracleホームのWindowsサービスの実行に使用されます。管理タスクを実行する場合は、このアカウントを使用してログインしないでください。次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
インストール時にOracleホーム・ユーザーを指定しない場合は、Windows組込みアカウントの使用を選択します。ユーザー名やパスワードは必要なく、OracleホームのWindowsサービスはLocalSystemまたはLocalServiceとして実行されます。 データベース・サーバーのインストールでは、セキュリティ強化のため、Oracleホーム・ユーザーとして(Windows組込みアカウントではなく)標準のWindowsユーザー・アカウントまたは仮想アカウントを使用することをお薦めします。 |
インストール場所の指定 |
デフォルトでは、Oracleベースのパスが表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。「Oracleベース」、「ソフトウェアの場所」を指定し、「次へ」をクリックします。 Oracleベース・ディレクトリは、Oracleインストールの所有者アカウントが所有するOracleソフトウェア・インストールの最上位ディレクトリです。デフォルトのOracleベースのパスは、 「ソフトウェアの場所」フィールドで、デフォルト値のままにするか、OracleコンポーネントをインストールするOracleホームのディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないでください。 「次へ」をクリックします。 注意: この画面は、「拡張インストール」でのみ使用できます。 |
構成タイプの選択 |
次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
これらの事前構成済データベース・タイプの説明は、Oracle Universal InstallerまたはOracle Database Configuration Assistantのオンライン・ヘルプを参照してください。 |
データベース識別子の指定 |
次の情報を指定して「次へ」をクリックします。 データベースのネーミング 次の構文を使用して、グローバル・データベース名を指定します。 database_unique_name.db_domain ここで、
注意: データベース名(一意のデータベース名の先頭8文字)、デリミタおよびデータベース・ドメイン名の組合せは、最大128文字です。 次に例を示します。 sales.us.example.com ここで、
グローバル・データベース名を入力すると、Oracle Universal Installerにより、SID接頭辞にデータベース名が自動的に移入されます。この名前は、拡張インストールで変更できます。 SIDは、Oracle Universal Installerで英数字12文字に制限され、アンダースコア(_)、ドル記号($)およびシャープ記号(#)を含めることはできません。 複数のプラガブル・データベース(PDB)をサポートできるマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)としてデータベースを作成するには、「コンテナ・データベースとして作成」オプションを選択します。Oracle Universal InstallerがCDBを作成する際にPDBも作成するようにする場合は、「プラガブル・データベース名」フィールドにPDB名を指定します。 PDB名は一意で、データベースのネーミング規則に準拠している必要があります。 追加のPDBを作成し、PDBを管理するには、Oracle Database Configuration Assistantを使用します。 |
構成オプションの指定 |
次の構成詳細を指定して「次へ」をクリックします。 メモリー: データベースでSGAとPGA間にメモリーを自動的に配分できるようにするには、「自動メモリー管理有効化」オプションを選択します。このオプションを選択しない場合は、SGAおよびPGAのサイズを手動で設定する必要があります。 キャラクタ・セット: このオプションを使用すると、データベース内の文字データの格納および処理に使用されるキャラクタ・セットを選択できます。選択肢は次のとおりです。
関連項目: 『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』 サンプル・スキーマ: サンプル・スキーマ付きデータベースを作成オプションはデフォルトでは選択されません。ただし、サンプル・スキーマで初期データベースを作成する場合、このオプションを選択できます。データベースを1つのPDBを備えたCDBとして作成した場合、サンプル・スキーマはPDBとして作成されます。 注意: デフォルトで、Oracleデータベースは拡張セキュリティ設定が含まれるよう構成されます。 |
データベース記憶域オプションの指定 |
次のいずれかを選択し、「次へ」をクリックします。
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管理オプションの指定 |
この画面には、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用してデータベースを管理するオプションが示されます。「Enterprise Manager (EM) Cloud Controlへの登録」を選択し、Oracle Enterprise Manager Cloud Control構成の次の情報を指定して「次へ」をクリックします。
注意: Oracle Enterprise Manager Database Expressは、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを登録したかどうかに関係なく、デフォルトで常にインストールおよび構成されます。 |
リカバリ・オプションの指定 |
次のいずれかのオプションを使用したリカバリを有効にするには、「リカバリの有効化」を選択します。
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ASMディスク・グループの選択 |
この画面は、Oracle Automatic Storage Managementをストレージ・オプションとして選択した場合にのみ表示されます。 ディスク・グループは、Oracle Grid Infrastructureのインストール時に作成されます。ディスク・グループは、 この画面の表には、Oracle Grid Infrastructureをインストール中に作成された既存のディスク・グループが表示されます。データベース・ファイルの格納に使用するディスク・グループを選択します。 |
権限を持つデータベース・アカウント(SYS、SYSTEMおよびDBSNMP)のパスワードを入力および確認します。 データベースをCDBとして作成することを選択した場合は、Oracle Universal Installerにより、PDBADMINパスワードも要求されます。 「次へ」をクリックします。 注意: 必要に応じて、すべてのアカウントに同じパスワードを使用できます。ただし、アカウントごとに異なるパスワードを指定することをお薦めします。指定したパスワードを覚えておく必要があります。 |
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前提条件チェックの実行 |
このオプションを使用して、データベースのインストールを実行するための最低システム要件が満たされているかどうかをチェックできます。 問題を修正して再度システム要件をチェックする場合は、「修正および再チェック」をクリックします。 「再チェック」をクリックすると、前提条件のチェックを再実行して、データベース・インストールを実行できる最低要件が満たされているかどうか確認できます。 失敗した前提条件チェックのリストを取得するには、リストから「失敗を表示」を選択します。OUIで実行されるすべての前提条件チェック・リストを取得するには、「すべて表示」を選択します。成功した前提条件チェック・リストを取得するには、「成功を表示」を選択します。 注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、システムでOracle Databaseが正常にインストールできることを、Oracle Universal Installerによって確認されない場合があります。 関連項目: システム要件の詳細を参照してください |
サマリー |
この画面に表示された情報を確認して、「インストール」をクリックします。 注意: 「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすることで、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、後でサイレント・インストールに使用できます。 |
製品のインストール |
この画面に、データベースのインストールの進捗が表示されます。製品のインストール中に、ステータス情報も表示されます。「次へ」をクリックします。 次に、この画面には、ソフトウェアの構成およびデータベースの作成を実行するコンフィギュレーション・アシスタントのステータス情報が表示されます。Database Configuration Assistantプロセスの後にメッセージが表示されたら、「OK」をクリックして続行します。 |
終了 |
この画面は、すべての構成ツールが成功すると自動的に表示されます。 |