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Oracle® Hardware Management Pack 2.4 インストールガイド

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更新: 2017 年 4 月
 
 

Oracle Server Management Agents

Oracle Server Management Agents は、Oracle ILOM にストレージおよびドメインに関する情報を提供し、SNMP を介した OS レベルでの Oracle ハードウェアの帯域内モニタリングを有効にします。この情報を使用して、Oracle サーバーをデータセンター管理インフラストラクチャーに統合できます。

Oracle Server Management Agents には、次のものが含まれています。

  • Oracle Server Hardware Management Agent

  • Oracle Server Hardware SNMP Plugins

  • ホストと ILOM の相互接続を介して Oracle ILOM とホストサーバーの間でトラップが送信されるようにトラッププロキシを構成できる itpconfig ツール

次のセクションでは、これらの部分について説明します。詳細は、Oracle® Hardware Management Pack 2.4 Server Management Agents ユーザーズガイドを参照してください。

Oracle Server Hardware Management Agent

hwmgmtd と呼ばれる Oracle Server Hardware Management Agent (Hardware Management Agent) を使用すると、OS からサーバーとサーバーモジュールのハードウェアをモニターおよび管理できます。デフォルトでは、Hardware Management Agent はストレージポーラーを管理し、システム内のストレージデバイスに関する情報をデバイスの変更なども含めて Oracle ILOM に提供します。

Hardware Management Agent のデフォルトのポーリング構成は、SNMP モニタリングが使用されていないシステムに最適な機能を提供します。

ホストベースの SNMP モニタリングが使用されている場合、Hardware Management Agent および関連する Oracle Server Hardware SNMP Plugins (Hardware SNMP Plugins) は、Oracle サーバーのホストオペレーティングシステム上で稼働します。Hardware Management Agent は Oracle ILOM サービスプロセッサ (SP) を定期的にポーリングして、サーバーの現在の状態に関する情報を取得します。収集された情報は、Hardware Management Agent が Hardware SNMP Plugins を使用して SNMP 経由で提供します。


注 -  デフォルトでは、Hardware SNMP Plugins をインストールした場合でも、Hardware Management Agent の SNMP モニタリング機能は無効になっています。これを使用するには、itpconfig を使用して Oracle ILOM トラッププロキシを構成し、Oracle® Hardware Management Pack 2.4 Server Management Agents ユーザーズガイド の Hardware Management Agent 構成ファイルの説明に従って Hardware Management Agent を構成する必要があります。

Hardware Management Agent は、最新の Oracle サーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続、または前の世代のサーバーのキーボードコントローラスタイル (KCS) インタフェースのいずれかを介して、SP にハードウェア情報をポーリングします。この帯域内機能では、Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) SP の管理ポートをネットワークに接続することなく、サーバーとブレードサーバーモジュールのモニタリングに単一の IP アドレス (ホストの IP) を使用できます。

さらに、Hardware Management Agent は Hardware Management Agent のステータスに関する情報を含む別個のログを維持するため、トラブルシューティングに使用できます。


注 -  以前のバージョンの Hardware Management Pack (バージョン 2.3.0.0 より前) では、エージェントはホストの SNMP デーモンを使用して、サービスプロセッサのシステムイベントログ (SEL) レコードを読み取り、新しいイベントを syslog に記録し、SNMP トラップを生成していました。

2.3.0.0 では、SEL のモニタリングが hwmgmtd から削除されました。SEL に現れるどの項目についても、hwmgmtd ではトラップも syslog も生成されません。Hardware Management Agent では引き続き、電圧、存在、温度などのセンサーベースの問題に関するトラップが生成されます。


Oracle VM for SPARC への Hardware Management Agent の配備

複数の論理ドメインが設定されている Oracle VM が稼働する SPARC サーバーで Hardware Management Agent を使用する場合、Hardware Management Agent を各論理ドメイン上にインストールできます。これによって、プライマリドメインで Hardware Management Agent を使用して、論理ドメイン内で検出されたストレージデバイスをモニターできます。

そのような構成にインストールする場合、Hardware Management Agent では、モニターするハードウェアへの直接アクセスが必要です。Oracle VM for SPARC は、物理デバイスを直接所有し、直接アクセスできるドメインとして入力/出力 (I/O) ドメインを定義します。I/O 以外のドメインホストは物理 I/O デバイスにアクセスできないため、このドメインホストで Hardware Management Agent を実行しても、物理デバイス情報は提供されません。そのため、Hardware Management Agent は I/O ドメインまたは制御ドメインにインストールすることをお勧めします。制御ドメインは、デフォルトでは Oracle VM for SPARC 内の I/O ドメインです。

Oracle Server Hardware SNMP Plugins

Oracle Server Hardware SNMP Plugins は、SNMP を使用して Oracle サーバーを効果的にモニターできるように設計されたハードウェア固有の管理情報ベース (MIB) ファイルと OS ネイティブの SNMP プラグインで構成されます。


注 -  デフォルトでは、Hardware SNMP Plugins をインストールした場合でも、Hardware Management Agent の SNMP モニタリング機能は無効になっています。これを使用するには、itpconfig を使用して Oracle ILOM トラッププロキシを構成し、Oracle® Hardware Management Pack 2.4 Server Management Agents ユーザーズガイド の Hardware Management Agent 構成ファイルの説明に従って Hardware Management Agent を構成する必要があります。

sunHwMonMIB は、サーバー上のセンサーとアラームの状態を示し、次の情報を提供します。

  • システム全体のアラームのステータス

  • デバイスタイプごとの集合アラームのステータス

  • FRU アラームのステータス

  • センサー、センサーの種類、センサーの読み取り値、およびセンサーのしきい値のリスト

  • インジケータの状態

  • システムロケータ制御

  • 基本製造情報を含むインベントリ

  • 製品およびシャーシのインベントリ情報 (シリアル番号やパーツ番号など)

  • 各センサーのアラームのステータス

sunHwTrapMIB は、Oracle サーバーで生成される可能性があるハードウェアイベントのトラップ一式を示し、次の情報を提供します。

  • サーバーの環境状態に影響を与える状態 (温度、電圧、現在の範囲外状態など)

  • サーバーのハードウェアコンポーネントに影響を与えるエラー状況 (FRU の挿入や取り外し、セキュリティー侵入通知など)

sunStorageMIB は、システムストレージに関する次の情報を提供します。

  • 基本製造情報、プロパティー、コントローラのアラームのステータス

  • ディスクのプロパティーとアラームのステータス

  • RAID ボリュームのプロパティーとアラームのステータス

  • 論理コンポーネントのステータス

itpconfig および Oracle ILOM トラッププロキシ

itpconfig コマンド行インタフェース (CLI) ツールは、必要なハードウェアを備えたサーバーで使用可能なホストと ILOM の相互接続を介して SNMP トラップをホストに転送するよう Oracle ILOM を構成します。使用しているサーバーでホストと ILOM の相互接続がサポートされるかどうかを調べるには、サーバーのドキュメントを参照してください。また、itpconfig を使用して、Oracle ILOM SP とホストとの間でホストと ILOM の相互接続を構成することもできます。

Oracle Hardware Management Pack 2.4 では、Oracle ILOM がトラップを送信したときにトラッププロキシが Hardware Management Agent に通知できるようにする機能が追加されました。情報取得のため定期的に Oracle ILOM をポーリングする代わりに、トラップの検出によって更新サイクルが開始され、Oracle ILOM から最新データが取得されます。デフォルトでは、トラップによってポーリングサイクルがトリガーされない場合、Oracle ILOM は 1 時間に 1 回 Hardware Management Agent によってポーリングされます。この機能の詳細については、Oracle® Hardware Management Pack 2.4 Server Management Agents ユーザーズガイド の Hardware Management Agent 構成ファイルを参照してください。