Oracle® Enterprise Manager BMC Remedy Service Desk 7.6 Ticketing Connector構成ガイド for Enterprise Manager Cloud Control 13c リリース3 F21013-01 |
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BMC Remedy Service Desk 7.6用のOracle管理コネクタは、HTTPまたはHTTPS接続を介してBMC Remedy Service DeskをEnterprise Managerと統合します。このコネクタを使用すると、Enterprise Managerで作成された任意のインシデントに対して、チケットの作成、更新、クローズまたは再オープンを行えます。
コネクタにより生成されたチケットには、Enterprise Managerインシデントに関連する情報が含まれ、これにはヘルプデスク・アナリストがインシデントを解決するためのEnterprise Managerの診断および解決機能を利用できる、Enterprise Managerコンソールへのリンクが含まれています。Enterprise Managerでは、BMC Remedyコンソールに移動するためのチケットIDとそのリンクが、インシデントのコンテキストに表示されます。これにより、Enterprise Manager管理者は迅速かつ容易にチケットにアクセスできます。
注:
先に進む前に、イベントおよびインシデント管理の概念を理解するため、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「インシデント管理の使用」の章を参照してください。
次の各項では、Remedy Service Deskコネクタを使用する前に理解しておく必要がある、Remedy Service Deskコネクタの様々な概念について説明します。
Remedy Service Desk 7.6コネクタは、Webサービスを介してRemedy Service DeskのITサービス管理コンポーネントと通信します。次のバージョンがサポートされています。
Incident Managementを備えたIT Service Management Suite 7.6.04 SP2の一部である、Remedy Service Desk。これにはAction Request Server 7.6.04 SP1 (AR Server 7.6.04 SP1)も含まれます。
Incident Managementを備えたIT Service Management Suite 8.0.xおよび8.1.xの一部である、Remedy Service Desk。これにはAction Request Server 8.0.xおよび8.1.xも含まれます。
このコネクタは、Oracle Enterprise Manager Cloud Control 12c リリース1 (12.1.0.1)以降のバージョンで機能します。
コネクタにより生成されたチケットには、Enterprise Managerインシデントに関連する情報が含まれています。これにはヘルプ・デスク・アナリストがインシデントを解決するためにEnterprise Managerの診断および解決機能を利用できる、Enterprise Managerコンソールへのリンクが含まれます。
Enterprise Mangerでは、チケットIDと、Remedy Service Deskコンソールへのリンクがインシデントのコンテキストに表示されます。これにより、Enterprise Manager管理者が迅速にチケットにアクセスすることが容易になります。
また、チケット発行フレームワークは、Enterprise ManagerでRemedyのチケット・ステータスを取得および表示できる高度な構成をサポートしています。ただし、この機能はRemedy製品の問題の解決待ちであり、現在はサポートされていません。詳細は、「高度なチケット発行の構成」を参照してください。
自動チケット発行とは、Enterprise Managerの任意の一致ルールに応じて自動的にチケットを作成または更新することです。基になるイベントまたはインシデントの属性の変更に応じてチケットをオープンまたは更新する必要がある、イベントまたはインシデントのルールのセットを定義できます。たとえば、イベントの重大度をWarningからCriticalに変更すると、関連するチケットを更新できます。
関連項目:
『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「インシデント管理の使用」の章。
チケットがオープンされた後で、基になるイベントの重大度の変更など、インシデント属性または基になるイベントの属性のなんらかの更新が発生すると、チケットが更新されます。インシデントがEnterprise Managerでクリアされると、チケットが更新され、必要に応じてRemedyに移動してチケットをクローズできます。
関連項目:
Remedyチケットは、Enterprise Managerのオープン・インシデントに基づいて、Enterprise Managerコンソールから手動でオープンできます。Remedy Service Deskコネクタは、インシデントと選択されたチケット・テンプレートに基づいて、チケットに詳細を移入します。
関連項目:
チケット・テンプレートは、Remedy Service Deskにリクエストが送信される前に、Enterprise Managerのインシデントをチケットの書式に変換するXML変換スタイルシートです。チケット・テンプレートは、Enterprise Managerのインシデントおよび関連するイベント属性をRemedy Service Deskのチケット属性にマッピングする方法を指定します。
自動チケット発行では、ルールを設定する際に、構成済コネクタを選択し、テンプレート・リストからチケット・テンプレートを選択します。選択したチケット・テンプレートは、チケット発行リクエストがRemedy Service Deskシステムに送信される際に使用されます。手動チケット発行では、チケット作成のリクエストを送信する前に、コネクタ・インスタンスとチケット・テンプレートを選択する必要があります。
Remedy Service Deskコネクタには、いくつかのチケット・テンプレートがあらかじめ用意されています。機能的なニーズに応じてデフォルト・テンプレートをカスタマイズできます。これらの事前構築済テンプレートをカスタマイズする前に、バックアップしておくことをお薦めします。
関連項目:
猶予期間により、同じイベントの再発により頻繁に作成されるインシデントのために多数のチケットが作成される事態を防止できます。
たとえば、イベントが発生し、それによりインシデントがEnterprise Managerで作成されます。チケット作成用に定義されたルールにより、Remedy Service Deskシステムでチケットが作成されます。猶予期間が1時間でイベントが10:00 a.m.にクリアされた場合、これにより、インシデントとチケットがクリアされます。同じイベントが11:00a.m.より前に再発して別のインシデントが作成されると、猶予期間機能はこれに対する新規チケットの作成を中止し、かわりに同じチケットを再オープンします。
注:
Remedyでは、チケットがClosedステータスに設定されると、再オープンできません。したがって、猶予期間内に再度トリガーされたインシデントはチケットを再オープンできず、注釈を付けられるだけです。
猶予期間内のインシデント発生に対してチケットを再オープンする場合は、インシデントがクリアされたときに、チケットのステータスをClosedではなくResolvedに設定してください。これにより、同じインシデントが猶予期間内に再発した場合にRemedy Service Deskコネクタがチケットを再オープンすることが可能になります。