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Oracle VM Managerユーザーズ・ガイド
リリース2.2
B57074-01
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1 Oracle VM Managerの概要

この章では、Oracle VM Managerの概要を示します。 ここでは次の内容について説明します。

1.1 仮想化について

仮想化とは、1つのハードウェアで複数の仮想マシンを実行する機能のことです。 そのハードウェアで実行されるソフトウェアには、複数のオペレーティング・システムがインストール可能で、これらはそれぞれが独自のセキュアな環境で、独立して同時に実行することができます。パフォーマンスへの影響はごくわずかです。 各仮想マシンには、固有の仮想CPU、ネットワーク・インタフェース、ストレージおよびオペレーティング・システムがあります。

1.2 仮想化の利点

データ・センターのサーバー・プロビジョニングが増加すると、いくつかの要素によって拡張が抑制されます。 増加する電気および冷却コスト、物理的な空間の制約、人的資源、相互接続の複雑さは、継続的に拡大するコストと実現可能性に大きく影響します。

一般的なハードウェア・メーカーは、設計の目標を変更して、このような問題に対処し始めました。 メーカーは、ただギガヘルツ・パフォーマンスだけに注目するのではなく、CPUの機能セットとチップ・セットを拡張して、低いワット数のCPU、CPUダイごとの複数のコア、高度な電力管理および様々な仮想化機能を導入しています。 適切なソフトウェアでこれらの機能を有効にすると、次の利点が得られます。

1.3 Oracle VMの概要

Oracle VMは、仮想化テクノロジの利点を活用するための環境を完備したプラットフォームです。 Oracle VMを使用すると、サポートされている仮想化環境に、オペレーティング・システムおよびアプリケーション・ソフトウェアを配置できます。 Oracle VMのコンポーネントは、次のとおりです。

図1-1「Oracle VMのアーキテクチャ」は、Oracle VMのコンポーネントを示しています。

図1-1 Oracle VMのアーキテクチャ

図1-1の説明が続きます。
「図1-1 Oracle VMのアーキテクチャ」の説明

本書では、Oracle VM Managerを取り上げます。 Oracle VM Serverのインストール方法および使用方法については、『Oracle VM Serverインストレーション・ガイド』および『Oracle VM Serverユーザーズ・ガイド』を参照してください。

1.4 Oracle VM Managerの構成

この項では、Oracle VM Managerの構成について説明します。

図1-2に示されているとおり、Oracle VM Managerの配置には次の要素が必要です。

1.5 Oracle VM Managerのロール

Oracle VM Managerユーザーは、UserManagerまたはAdministratorの3つのロールのうちのいずれかを持つことができます。

表1-1に、各ユーザー・ロールで実行可能な機能を簡単に示します。

表1-1 各ロールで実行可能な機能

ロール 実行可能な機能

User

Manager

Administrator


1.6 Oracle VM Managerの主要機能

Oracle VM Managerには、次の主要な機能があります。