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Tuxedo システム入門

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BEA Tuxedo システムの管理とサーバ・プロセス

以下の節では、BEA Tuxedo システムに基づいて作成された ATMI アプリケーションのインフラストラクチャを共同で構成する中心的な BEA Tuxedo システム管理とサーバ・プロセスについて説明します。

 


BEA Tuxedo ATMI のインフラストラクチャ

次のカテゴリの BEA Tuxedo システム・プロセスは、アプリケーション・サービス要求の効率的なルーティング、ディスパッチ、および管理、アプリケーション・キュー、および ATMI アプリケーションのイベントのポストと通知のためのインフラストラクチャを提供します。

これらのカテゴリの BEA Tuxedo システム・プロセスを説明する前に、BEA Tuxedo に関する以下の重要な用語と概念を正しく理解しておく必要があります。

Tuxedo ドメイン

BEA Tuxedo ドメイン (BEA Tuxedo アプリケーション とも呼ばれる) は、1 つの Tuxedo コンフィギュレーション・ファイルから 1 つの単位として管理される Tuxedo システム・プロセス、クライアント・プロセス、およびサーバ・プロセスの集合です。Tuxedo ドメインは、多くのシステム・プロセス、1 つ以上のアプリケーション・クライアント・プロセス、1 つ以上のアプリケーション・サーバ・プロセス、およびネットワーク経由で接続された 1 つ以上のコンピュータ・マシンで構成されます。

次の図は、高いレベルから見た BEA Tuxedo ドメインです。

図 3-1 高いレベルから見た BEA Tuxedo ドメイン


 


 


 

BEA Tuxedo の用語で、ドメインはアプリケーション (ビジネス・アプリケーション) と同じ意味です。両方とも、BEA Tuxedo のマニュアル全体で同義で使用されます。現在 Tuxedo 上で実行されているビジネス・アプリケーションの例には、空港とホテルの予約システム、クレジット認可システム、株式売買システム、銀行業務システム、および現金自動預入支払機があります。

Tuxedo クライアント/サーバ・アプリケーションのクライアント側で動作するアプリケーション・プロセスは、通常はアプリケーション・クライアントまたは単にクライアントと呼ばれます。Tuxedo クライアント/サーバ・アプリケーションのサーバ側で動作するアプリケーション・プロセスは、通常はアプリケーション・サーバと呼ばれます。

注記 ドメインまたはアプリケーションという用語は、BEA Tuxedo クライアント/サーバ・アプリケーションのサーバ側ソフトウェアを表すのに使用される場合もあります。

Tuxedo コンフィギュレーション・ファイル

各 BEA Tuxedo ドメインは、インストールに依存するパラメータが定義されているコンフィギュレーション・ファイルによって制御されます。テキスト形式のコンフィギュレーション・ファイルは UBBCONFIG と呼ばれますが、コンフィギュレーション・ファイルには名前がある場合もあります。ただし、そのファイルの内容が 『BEA Tuxedo のファイル形式とデータ記述方法』のUBBCONFIG(5)で説明されている形式に準拠している場合に限ります。典型的なコンフィギュレーション・ファイル名は、文字列 ubb で始まり、その後にファイル名 ubbsimplesimple のようなニーモニック文字列が続きます。

Tuxedo ドメインの UBBCONFIG ファイルには、アプリケーションのリソース、マシン、グループ、サーバ、利用可能なサービスのリストなど、アプリケーションを起動するために必要なあらゆる情報が格納されます。UBBCONFIG ファイルは 9 つのセクションで構成され、そのうちの 5 つ (RESOURCESMACHINESGROUPSSERVERS、および SERVICES) はすべてのコンフィギュレーションで必須です。

バイナリ形式の UBBCONFIG ファイルは TUXCONFIG と呼ばれます。UBBCONFIG と同じように、TUXCONFIG ファイルにも任意の名前を付けることができます。その実際の名前は、TUXCONFIG 環境変数で指定されたデバイス・ファイル名またはシステム・ファイル名です。

Tuxedo のマスタ・マシン

BEA Tuxedo ドメインのマスタ・マシン (マスタ・ノード) はドメインの UBBCONFIG ファイルが格納されたサーバ・マシンであり、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションでマスタ・マシンとして指定されます。Tuxedo ドメインの 1 つ以上のサーバ・マシンの起動、停止、および管理は、マスタ・マシンを使用して行います。

Tuxedo ドメインのマスタ・マシンには、TUXCONFIG ファイルのマスタ・コピーも配置されます。TUXCONFIG ファイルは、Tuxedo システムがマスタ・マシンで起動されたときに Tuxedo ドメイン内の他のすべてのサーバ・マシン (非マスタ・マシン) に複製転送されます。

さまざまなリリースの BEA Tuxedo システム・ソフトウェアが動作するマルチ・マシン・ドメインでは、ドメイン内の最も新しいリリースの Tuxedo システム・ソフトウェアをマスタ・マシンで実行する必要があります。

Tuxedo TUXCONFIG 環境変数

TUXCONFIG 環境変数では、tmloadcf(1) コマンドがバイナリの TUXCONFIG ファイルをロードするマスタ・マシン上の場所を定義します。この環境変数は、TUXCONFIG がロードされるデバイス・ファイル名またはシステム・ファイル名で終わる絶対パス名に設定する必要があります。

TUXCONFIG のパス名値は、UBBCONFIG ファイルの MACHINES セクションで指定します。その値は、マスタ・マシンと Tuxedo ドメイン内の他のすべてのサーバ・マシンについて指定します。バイナリ TUXCONFIG ファイルのコピーがシステム起動時に非マスタ・マシンに転送されると、そのコピーは TUXCONFIG のパス名値に従って非マスタ・マシンに格納されます。

Tuxedo TUXDIR 環境変数

TUXDIR 環境変数では、マスタ・マシンでの BEA Tuxedo システム・ソフトウェアのインストール・ディレクトリを定義します。この環境変数は、インストール・ディレクトリの名前で終わる絶対パス名に設定する必要があります。

TUXDIR のパス名値は、UBBCONFIG ファイルの MACHINES セクションで指定します。その値は、マスタ・マシンと Tuxedo ドメイン内の他のすべてのサーバ・マシンについて指定します。

Tuxedo の掲示板

BEA Tuxedo システムでは、TUXCONFIG ファイルを使用して Tuxedo ドメインの各サーバ・マシンで掲示板 (BB) を設定します。Tuxedo サーバ・プロセスがアクティブになると、掲示板でそのサービスの名前が宣言されます。掲示板の一部の情報はグローバルであり、Tuxedo ドメインの各サーバ・マシンで複製されます (特定のサービスを提供するすべてのサーバの名前と位置など)。他の情報はローカルであり、ローカルの掲示板でのみ表示されます (ローカルのサーバ要求キューで待機しているクライアント要求の実際の数とタイプなど)。

掲示板は、Tuxedo ドメイン内で位置と名前空間の透過性を実現します。位置の透過性とは、Tuxedo クライアント・プロセスとサーバ・プロセスが Tuxedo ドメイン内でリソースの位置を意識する必要がないことを意味します。名前空間の透過性とは、Tuxedo クライアント・プロセスとサーバ・プロセスが同じ命名規則 (および名前空間) で Tuxedo ドメイン内のリソースを検索できることを意味します。

関連項目

 


BEA Tuxedo 管理プロセス

BEA Tuxedo 管理プロセスは、分散アプリケーションの次のような管理タスクのほとんどを自動化します。

この説明では、BEA Tuxedo のシングル・マシンまたはマルチ・マシン・アプリケーション (ドメイン) で掲示板を設定および管理する管理プロセスにのみ焦点を当てます。

Tuxedo アプリケーションを起動、シャットダウン、および動的に再コンフィギュレーションするための管理プロセスについては、BEA Tuxedo の管理ツールを参照してください。

掲示板の役割

掲示板 (BB) は、すべてのアプリケーション・コンフィギュレーションと動的な処理に関する情報が BEA Tuxedo アプリケーション用に実行時に保持されるメモリ・セグメントです。BB では、次の機能が提供されます。

Tuxedo アプリケーションの各サーバ・マシンに掲示板があります。

BBL の役割

BBL は、Tuxedo アプリケーションの各サーバ・マシンで実行される BEA Tuxedo 管理プロセスであり、ローカル掲示板への変更を調整し、ローカル・マシンでアクティブになっているソフトウェア・プログラムの正常性を検証します。Tuxedo ドメインの各サーバ・マシン (マスタ・マシンを含む) では BBL が 1 つだけ実行されます。

図 3-2 掲示板と BBL


 

DBBL

DBBL は、複数のサーバ・マシン間でアプリケーションの分散を可能にする BEA Tuxedo 管理プロセスです。DBBL は、各サーバ・マシン上の BBL サーバが実行されていて、正常に機能していることを確認します。このサーバは、アプリケーションのマスタ・マシン上で実行され、すべての管理機能と直接通信します。

DBBL を使用すると、コンフィギュレーションとサービスのアドレス指定情報が、コンフィギュレーション内の各サーバ・マシン上の掲示板に必ず複製されるようになります。リモート・マシン上のサーバは、ローカル・マシン上のブリッジ・プロセスを介してアクセスできます。ローカル・マシン上のサーバは、直接アクセスできます。すべてのローカル通信は、オペレーティング・システムの高パフォーマンスのメッセージ・キューを介して行われます。リモート通信は、2 段階で行われます。まず、サービス要求が (ローカルの) ブリッジを介してリモート・マシンに転送されます。次に、リモート・マシンに到達した要求が、オペレーティング・システムのメッセージを使用して適切なサーバ・プロセスに送られます。

注記 Tuxedo シングル・マシン・アプリケーションでは、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セキュリティの MODEL パラメータの値によって DBBL プロセスが実行される場合とされない場合があります。MODEL=SHM の場合、DBBL プロセスは実行されません。MODEL=MP の場合、DBBL プロセスとブリッジ・プロセスが実行されます。DBBL の利点は、BBL の状態が定期的にチェックされ、終了している場合は再起動されることです。欠点は、DBBL とブリッジの 2 つのシステム・プロセスが追加的に実行されることです。

関連項目

 


BEA Tuxedo ワークステーション・サーバ

BEA Tuxedo ワークステーション・サーバ・プロセスを使用すると、BEA Tuxedo サーバ側の機能がフル・インストールされていないリモート・マシン、つまり BEA Tuxedo 管理サーバも掲示板もサポートしないマシンに、ワークステーション・クライアント (リモート ATMI クライアント) を収容できます。ワークステーション・クライアントと BEA Tuxedo アプリケーション・サーバ間の通信は、すべてネットワーク経由で行われます。

ワークステーション・クライアントには、要求に関する情報をパッケージ化するために十分な BEA Tuxedo システム・ソフトウェアが必要です。その情報は、ATMI 関数やネットワーク・ソフトウェアを含め、すべての BEA Tuxedo システム・ソフトウェアがサポートされた BEA Tuxedo アプリケーションで動作するワークステーション・リスナ (WSL) およびワークステーション・ハンドラ (WSH) サーバ・プロセスのペアに送信できます。次の図は、WSL および WSH プロセスがワークステーション・クライアントをどのように BEA Tuxedo サーバ・アプリケーションに接続するのかを示しています。

図 3-3 ワークステーション・クライアントの処理


 

ワークステーション・リスナの役割

ワークステーション・リスナ (WSL) は BEA Tuxedo サーバ・マシンで実行される BEA Tuxedo リスニング・プロセスであり、ワークステーション・クライアントから接続要求を受け付け、同じようにサーバ・マシンで実行されるワークステーション・ハンドラに接続を割り当てます。ワークステーション・ハンドラ・プロセスのプールも管理し、要求されたロードに対応して起動と停止を行います。

管理者は、Tuxedo ドメイン内にいくつかの WSL を定義すると、複数のサーバ・マシン間でワークステーションの通信負荷を均一的に分散できます。

ワークステーション・ハンドラの役割

ワークステーション・ハンドラ (WSH) は BEA Tuxedo サーバ・マシンで実行される BEA Tuxedo ゲートウェイ・プロセスであり、ワークステーション・クライアントと BEA Tuxedo サーバ・アプリケーションの間で通信を処理します。WSH プロセスはアプリケーションの管理ドメインの中に位置し、ローカルの BEA Tuxedo 掲示板でクライアントとして登録されます。

各 WSH プロセスは、複数のワークステーション・クライアントを管理できます。WSH は、単一接続を介して特定のワークステーション・クライアントで処理されるすべての要求と応答を多重化します。

関連項目

 


BEA Tuxedo 認証サーバ

BEA Tuxedo 認証サーバ (AUTHSRV) を使用すると、システム管理者はワークステーション・クライアントの認証と認可に必要な追加セキュリティを設定できます。AUTHSVR は、ユーザが適切な認証レベルを持っているかどうかを検証する単一のサービスを提供します。

管理者は、認証および認可のレベルを設定して BEA Tuxedo アプリケーションを設定できます。管理者は、AUTHSVR を除くすべてのサーバが、共用メモリやメッセージ・キューなどの共用リソースに対して制限付きのアクセス権を持つようにアプリケーションを設定できます。

アプリケーション設計者は、AUTHSVR の代わりに、そのアプリケーションに固有のロジックをインプリメントする認証サーバを使用できます。たとえば、広く使用されている Kerberos のメカニズムを使用して認証を行うため、認証サーバをカスタマイズすることもできます。

関連項目

 


BEA Tuxedo トランザクション管理サーバ

BEA Tuxedo トランザクション管理サーバ (TMS) は、BEA Tuxedo ATMI アプリケーションのために、その起点 (通常はクライアント上) から 1 つ以上のサーバ・マシンをまたがり元のクライアントに戻るまでグローバル・トランザクションを調整します。TMS はトランザクションのパーティシパントをトラッキングし、2 フェーズ・コミット・プロトコルを監視して、トランザクションのコミットまたはロールバックが各サイトで適切に処理されるようにします。

図 3-4 処理中のトランザクション・マネージャ・サーバ


 

操作の調整

実行されるすべての操作、およびトランザクションによって影響を受けるすべてのモジュールを調整するために、TMS は 1 つ以上のリソース・マネージャ (リレーショナル・データベース、階層データベース、ファイルシステム、ドキュメント・ストア、メッセージ・キュー、および他のバックエンド・サービスなど) のアクションを指示します。TMS とリソース・マネージャは共同でトランザクションの原子性を維持しますが、2 フェーズ・コミット・プロトコルとトランザクションの回復 (必要な場合) を実際に管理するのは TMS です。

トランザクション・ログによるパーティシパントのトラッキング

トランザクション・ログ (TLOG) で、TMS は 2 フェーズ・コミットの第 1 フェーズの終わりにグローバル・トランザクションのパーティシパントからすべて「Yes」応答を受け取った後にのみグローバル・トランザクションを記録します。TLOG の記録があることは、グローバル・トランザクションをコミットしなければならないことを示します。TLOG の記録がないことは、トランザクションをロールバックする必要があることを示します。Tuxedo ドメインの各サーバ・マシンにはそれ専用の TLOG が必要です。

関連項目

 


BEA Tuxedo メッセージ・キュー・サーバ

BEA Tuxedo メッセージ・キュー・サーバは、BEA Tuxedo ATMI アプリケーションのクライアントとサーバの間で時間に依存しない通信を実現します。メッセージ・キュー・サーバは、アプリケーションが、グローバル・トランザクション内で、クライアントおよびサーバが生成したメッセージを後で処理できるよう安定記憶域に格納できるようにします。メッセージ・キューイング通信に関与するクライアント・プロセスまたはサーバ・プロセスは、メッセージをいつそのキューから取得するかを決めます。

BEA Tuxedo メッセージ・キュー・サーバは、TMQUEUE という「メッセージ・キュー・マネージャ」サーバと TMQFORWARD という「メッセージ転送」サーバで構成されます。

TMQUEUE サーバの役割

TMQUEUE サーバは、クライアントおよびサーバの代わりにメッセージの格納 (登録) および取り出し (登録解除) を行います。次の図は、TMQUEUE の機能を示しています。

図 3-5 TMQUEUE を使用したメッセージのキューへの登録


 

TMQFORWARD サーバの役割

TMQFORWARD サーバは、メッセージをキューから取り出し、適切なサーバで処理されるよう転送します。TMQFORWARD は、キューに入れられたメッセージがサービス呼び出しを必要とする場合のみ必要です。たとえばキューは、あるプロセスがメッセージをキューに入れて、別のプロセスがそれを削除するプロセス間通信に (BEA Tuxedo クライアントまたはサーバ上で) 使用される場合もあります。次の図は、TMQFORWARD の機能を示しています。

図 3-6 TMQFORWARD を使用したメッセージの格納と転送


 

関連項目

 


BEA Tuxedo パブリッシュ・アンド・サブスクライブ・サーバ

BEA Tuxedo パブリッシュ・アンド・サブスクライブ・サーバは、BEA Tuxedo ATMI アプリケーションで動作するプロセス間のアプリケーション・イベントおよびシステム・イベントの非同期ルーティングを実現します。イベントとは、管理者、オペレータ、またはソフトウェアが関心の対象とする、アプリケーション・プログラムまたは BEA Tuxedo システムにおける状態の変化などのことです。イベントの例には、「株式が指値かそれ以上の値で取り引きされた」や「ネットワーク障害が発生した」などがあります。

BEA Tuxedo パブリッシュ・アンド・サブスクライブ・サーバは、TMUSREVT という「アプリケーション・イベント」サーバと TMSYSEVT という「システム・イベント」サーバで構成されます。TMUSREVT サーバはクライアントおよびサーバの代わりにアプリケーション・イベントを処理し、TMSYSEVT サーバはクライアントおよびサーバの代わりにシステム・イベントを処理します。次の図は、TMUSREVT および TMSYSEVT の機能を示しています。

図 3-7 TMUSREVT および TMSYSEVT を使用したイベントの処理


 

関連項目

 


BEA Tuxedo Domains (マルチ・ドメイン) サーバ

BEA Tuxedo Domains (マルチ・ドメイン) サーバ・プロセスは、BEA Tuxedo システムのクライアント/サーバ・モデルを拡張してトランザクション処理 (TP) ドメイン間にトランザクションの相互運用性を提供します。この拡張では、アプリケーション・プログラマとエンド・ユーザの両方がリモート・ドメインのサービスに透過的にアクセスできるようにすることで (またはリモート・ドメインからのサービス要求を受け付けることで) モデルおよび ATMI インターフェイスが維持されます。

BEA Tuxedo Domains サーバ・プロセスは、DMADM という「Domains 管理」サーバ、GWADM という「ゲートウェイ管理」サーバ、およびいくつかある「ドメイン・ゲートウェイ」サーバ (GWTDOMAIN プロセスでインプリメントされる TDomain ゲートウェイ・サーバなど) のいずれかで構成されます。次の図は、DMADMGWADM、および GWTDOMAIN の機能を示しています。

図 3-8 TDomain ゲートウェイ・グループを使用したドメイン間通信


 

次の図は、Domains コンフィギュレーションのコネクティビティを示しています。

図 3-9 Domains コンフィギュレーション


 

DMADM サーバの役割

DMADM サーバは、ゲートウェイ・グループの登録サービスを提供します。このサービスは、GWADM サーバの初期化プロシージャの一部として GWADM サーバによって要求されます。登録サービスは、要求元のゲートウェイ・グループが要求するコンフィギュレーション情報をダウンロードします。DMADM サーバは、登録済みのゲートウェイ・グループのリストを管理し、Domains コンフィギュレーション・ファイル (BDMCONFIG) が変更されると、変更内容をリスト内のゲートウェイ・グループに伝播します。

複数のドメインがどのように接続されるか、およびどのサービスが別のドメインからアクセスできるようになるかは、Domains コンフィギュレーション・ファイルで定義します。Domains コンフィギュレーション・ファイルのテキスト形式は DMCONFIG、バイナリ形式は BDMCONFIG と呼ばれます。Domains コンフィギュレーションに関与する各 BEA Tuxedo ドメインでは、それ専用の Domains コンフィギュレーション・ファイルが必要です。

GWADM サーバの役割

GWADM サーバは、DMADM サーバに登録して、対応するゲートウェイ・グループで使用されるコンフィギュレーション情報を取得します。GWADM は、DMADM からの要求、つまり、指定したゲートウェイ・グループの実行時オプションでの統計情報や変更に対する要求を受け付けます。

ドメイン・ゲートウェイ・サーバの役割

ドメイン・ゲートウェイは非同期性の高いマルチタスク型サーバ・プロセスであり、リモート・ドメインとの間で送受信されるサービス要求を処理します。ドメイン・ゲートウェイは、アプリケーション・プログラマとアプリケーション・ユーザが両方とも別のドメインのサービスに透過的にアクセスできるようにします。

次の図で示されているように、BEA Tuxedo システムは複数種のドメイン・ゲートウェイをサポートしています。そのため、BEA Tuxedo アプリケーションは他の BEA Tuxedo アプリケーションまたは他の TP システムで動作するアプリケーションと通信できます。

図 3-10 ドメイン・ゲートウェイの種類


 

関連項目

 


異なる BEA Tuxedo コンフィギュレーションから利用できるシステム・サービス

次の表は、BEA Tuxedo シングル・マシン・アプリケーション、マルチ・マシン (分散) アプリケーション、および Domains アプリケーションで利用可能な BEA Tuxedo システム・サービスのリストです。シングル・マシン・アプリケーションとマルチ・マシン・アプリケーションは、BEA Tuxedo ドメイン・コンフィギュレーションです。Domains アプリケーションは、TDomain (GWTDOMAIN) ゲートウェイを通じて互いに通信する複数の BEA Tuxedo ドメインで構成された BEA Tuxedo Domains コンフィギュレーションです。

表 3-1 異なるタイプの BEA Tuxedo ドメイン・コンフィギュレーションで利用できる機能

利用できる機能

シングル・マシン・アプリケーション

マルチ・マシン・アプリケーション

Domains アプリケーション

ATMI

X

X

X

メッセージング・パラダイム

X

X

X

管理用の要素:

UBBCONFIGTUXCONFIG掲示板 (BB)
BBLDBBL
ULOGTLOG
ブリッジ

管理プロセス:

tmloadcftmunloadcftmboottmadmin など

BEA Tuxedo 管理プロセスの概要については、コマンド行ユーティリティを使用した操作の管理を参照してください。


X
X
X

表最後の注記を参照
X


X
X


X
X
X

X
X
X


X
X


X
X
X

X
X
X


X
X

Domains の要素:

DMCONFIGBDMCONFIG
DMADMGWADMGWTDOMAIN
DMTLOG

Domains 管理プロセス:

dmloadcfdmunloadcfdmadmin

BEA Tuxedo Domains 管理プロセスの概要については、コマンド行ユーティリティを使用した Domains アプリケーションの管理を参照してください。




X
X
X


X
X

アプリケーション・プロセス:
クライアント、サーバ、およびサービス


X


X


X

ワークステーション・クライアントの管理

X

X

X

セキュリティ管理

X

X

X

トランザクション管理

X

X

X

メッセージ・キューイング管理

X

X

X

イベント管理

X

X



 

注記 Tuxedo シングル・マシン・アプリケーションでは、UBBCONFIG ファイルの RESOURCES セクションの MODEL パラメータの値によって DBBL プロセスが実行される場合とされない場合があります。MODEL=SHM の場合、DBBL プロセスは実行されません。MODEL=MP の場合、DBBL プロセスとブリッジ・プロセスが実行されます。DBBL の利点は、BBL の状態が定期的にチェックされ、終了している場合は再起動されることです。欠点は、DBBL とブリッジの 2 つのシステム・プロセスが追加的に実行されることです。

 

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