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WebLogic Server コマンド リファレンス

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STOREUSERCONFIG

ユーザ コンフィグレーション ファイルと、関連付けられているキー ファイルを作成します。ユーザ コンフィグレーション ファイルには、暗号化されたユーザ名とパスワードが格納されます。キー ファイルには、ユーザ名とパスワードの暗号化と復号化に使用される秘密鍵が格納されます。

最初にユーザ名とパスワードを暗号化したキー ファイルのみが、その値を復号化できます。キー ファイルを失った場合には、新しいユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルのペアを作成しなければなりません。

警告 : 認可されたユーザのみがキー ファイルにアクセスできるようにする必要があります。有効なユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルのペアにアクセスできるユーザには、暗号化されたユーザ名の特権が付与されます。キー ファイルへのアクセスを保護するために、WebLogic Server 管理者などの認可されたユーザのみに読み書きアクセスを提供するディレクトリにキー ファイルを格納できます。あるいは、フロッピーや CD などのリムーバブル メディアにキー ファイルを書き込み、使用しないときにはそのメディアを引き出しに入れ鍵を掛けておくこともできます。

他の weblogic.Admin コマンドとは異なり、STOREUSERCONFIG コマンドは WebLogic Server インスタンスに接続しません。データの暗号化およびファイルの作成は、STOREUSERCONFIG コマンドが実行される JVM によって行われます。WebLogic Server インスタンスに接続しないため、このコマンドではユーザ名とパスワードが有効な WebLogic Server 資格であることを検証できません。

構文

java weblogic.Admin 
-username username [-password password]
[ -userconfigfile
config-file ] [ -userkeyfile keyfile ]
STOREUSERCONFIG

引数

定義 

-userconfigfile config-file

STOREUSERCONFIG コマンドによってユーザ コンフィグレーション ファイルが作成されるファイル パス名を指定する。パス名は、絶対パスでもコマンドを入力するディレクトリを基準とする相対パスでも良い。

指定したパス名にファイルがすでに存在している場合には、コマンドによってそのファイルが、新しく暗号化されたユーザ名とパスワードを格納する新しいファイルで上書きされる。

このオプションを指定しない場合、STOREUSERCONFIG によって以下のことが行われる。

  • ユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するディレクトリを決定するために、JVM のユーザ ホーム ディレクトリを使用する。デフォルト値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。

  • ファイル名を決定するために、オペレーティング システムのユーザ名を文字列 -WebLogicConfig.properties の前に付加する。たとえば、username-WebLogicConfig.properties となる。Java オプションを使用して、別のユーザ名を指定できる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。

-userkeyfile keyfile

STOREUSERCONFIG コマンドによってキー ファイルが作成されるファイル パス名を指定する。パス名は、絶対パスでもコマンドを入力するディレクトリを基準とする相対パスでも良い。

指定したパス名にファイルがすでに存在している場合、STOREUSERCONFIG は新しいユーザ コンフィグレーション ファイルの暗号化にその既存のファイルを使用する。

このオプションを指定しない場合、STOREUSERCONFIG によって以下のことが行われる。

  • キー ファイルを作成するディレクトリを決定するために、JVM のユーザ ホーム ディレクトリを使用する。デフォルト値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。

  • ファイル名を決定するために、オペレーティング システムのユーザ名を文字列 -WebLogicKey.properties の前に付加する。たとえば、username-WebLogicKey.properties となる。Java オプションを使用して、別のユーザ名を指定できる。「デフォルト パス名をコンフィグレーションする」を参照。

-username username [-password password ]

暗号化するユーザ名とパスワードを指定する。STOREUSERCONFIG コマンドではユーザ名とパスワードが有効な WebLogic Server 資格であることが検証されない

-password password 引数を省略した場合、STOREUSERCONFIG はパスワードの入力を要求する。


 

デフォルト パス名をコンフィグレーションする

ユーザ コンフィグレーション ファイルとキー ファイルを作成および使用する場所を指定しない場合は、weblogic.Admin ユーティリティおよび weblogic.Deployer ユーティリティによって以下のデフォルト値が提供されます。

user-home-directory は JVM によって決定されるオペレーティング システムのユーザ アカウントのホーム ディレクトリであり、username はオペレーティング システムのユーザ名です。

ホーム ディレクトリの値は、SDK およびオペレーティング システムの種類によって異なります。たとえば、UNIX ではホーム ディレクトリは通常「~username」です。Windows ではホーム ディレクトリは通常「C:\Documents and Settings\username」です。

以下の Java オプションを使用して、user-home-directory および username の値を指定できます。

たとえば、次のコマンドでは、ユーザ ホーム ディレクトリは c:¥myHome に、ユーザ名は wlAdmin にコンフィグレーションされます。このコマンドは、次のユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルを検索します。
c:\myHome\wlAdmin-WebLogicConfig.properties
c:\myHome\wlAdmin-WebLogicKey.properties

java -Duser.home=c:¥myHome -Duser.name=wlAdmin
weblogic.Admin

ユーザ コンフィグレーションファイルとキー ファイルを作成する

ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルを作成するには、次の手順に従います。

  1. -username username 引数と -password password 引数を使用して、暗号化するユーザ名とパスワードを指定します。
  2. 以下のいずれかの方法で、ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルの名前と場所を指定します。

ユーザ コンフィグレーション ファイルまたはキー ファイルの名前と場所は、作成後もそれら 2 つのファイルをペアとして使用する限り変更できます。

複数のユーザ コンフィグレーション ファイルに対して単一のキー ファイルを使用する

1 つのキー ファイルを使用して、複数のユーザ コンフィグレーション ファイルを暗号化するには、次の手順に従います。

  1. 最初のユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルのペアを作成します。
  2. たとえば、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Admin -username username -password password
    -userconfigfile c:\AdminConfig -userkeyfile e:\myKeyFile
    STOREUSERCONFIG

  3. 追加のユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するときに、既存のキー ファイルを指定します。
  4. たとえば、次のコマンドを入力します。

    java weblogic.Admin -username username -password password
    -userconfigfile c:¥anotherConfigFile -userkeyfile e:¥myKeyFile
    STOREUSERCONFIG

次の例では、UNIX オペレーティング システムに joe としてログインしているユーザが、ユーザ名 wlAdmin およびパスワード wlPass を暗号化します。

java weblogic.Admin -username wlAdmin -password wlPass
STOREUSERCONFIG

このコマンドは、~joe/joe-WebLogicKey.properties というキー ファイルが存在しているかどうかを判別します。ファイルが存在しない場合には、ユーザにキー ファイルの作成を確認する y の選択を要求します。コマンドが成功すると、以下の 2 つのファイルが作成されます。
~joe\joe-WebLogicConfig.properties
~joe\joe-WebLogicKey.properties

joe-WebLogicConfig.properties ファイルには、文字列 wlAdminwlPass の暗号化バージョンが格納されます。~joe¥joe-WebLogicConfig.properties ファイルを使用するコマンドにはすべて、~joe¥joe-WebLogicKey.properties キー ファイルを指定する必要があります。

次の例では、ユーザ joe は、pat というオペレーティング システム アカウントのユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するシステム管理者です。便宜上、joe は、pat のホーム ディレクトリにユーザ コンフィグレーション ファイルを作成します。これにより、pat が呼び出す weblogic.Admin コマンドの構文が簡潔になります。セキュリティを高めるために、唯一のキー ファイルは joe の組織にあり、リムーバブル ハード ディスク上にあります。

pat のホーム ディレクトリに、e:¥myKeyFile というキー ファイルによって暗号化および復号化されるユーザ コンフィグレーション ファイルを作成するには、次のコマンドを入力します。

java -Duser.name=pat -Duser.home="C:\Documents and Settings\pat" weblogic.Admin -username wlOperatorPat -password wlOperator1 -userkeyfile e:\myKeyFile
STOREUSERCONFIG

pat のアカウントにログインするユーザは、次の構文を使用して、weblogic.Admin コマンドを呼び出すことができます。
java weblogic.Admin -userkeyfile e:¥myKeyFile

ユーザ コンフィグレーション ファイルおよびキー ファイルについては、「ユーザ資格を指定する」を参照してください。

 


サーバ ライフサイクルを管理するためのコマンド

表 1-4 に、サーバ インスタンスのライフサイクルを管理するコマンドの概要を示します。以降の節では、コマンドの構文と引数を説明し、各コマンドの例を紹介します。サーバ インスタンスのライフサイクルの詳細については、『WebLogic Server のコンフィグレーションと管理』の「サーバのライフサイクル」を参照してください。

表 1-4 サーバ ライフサイクルを管理するためのコマンドの概要 

コマンド

説明

CANCEL_SHUTDOWN

(非推奨)。URL で指定された WebLogic Server の SHUTDOWN コマンドを取り消す。

CANCEL_SHUTDOWN」を参照。

DISCOVERMANAGEDSERVER

管理対象サーバに対する管理制御を管理サーバが再確立するようにする。

DISCOVERMANAGEDSERVER」を参照。

FORCESHUTDOWN

アクティブなセッションが完了するのを待たずにサーバ インスタンスを終了する。

FORCESHUTDOWN」を参照。

LOCK

(非推奨)。特権を持たないログインに対して WebLogic Server をロックする。続けてログインが試行されると、オプションの文字列メッセージを含むセキュリティ例外が発生する。

LOCK」を参照。

RESUME

外部クライアントからのリクエストをサーバが受け取ることができるようにする。

RESUME」を参照。

SHUTDOWN

WebLogic Server を正常に停止する。

SHUTDOWN」を参照。

START

コンフィグレーションされたノード マネージャを使用して、RUNNING 状態で管理対象サーバを起動する。

START」を参照。

STARTINSTANDBY

(非推奨)。コンフィグレーションされたノード マネージャを使用して管理対象サーバを起動して、STANDBY 状態にする。

STARTINSTANDBY」を参照。

UNLOCK

(非推奨)。LOCK 操作の後に、指定した WebLogic Server のロックを解除します。

UNLOCK」を参照。


 

 

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