ディメンション構築での属性の関連付け
ソース・データに属性情報が含まれている場合は、1つ以上のディメンション構築を使用して、Essbaseに属性ディメンションを追加し、基本メンバーに関連付けます。ロード・ルール・フィールドを使用して、属性の関連付けを追加または更新します。詳細ディメンション・プロパティで「属性の作成」が有効になっていることを確認します。
属性ディメンションを構築して属性メンバーを基本ディメンションのメンバーに関連付けるまでを1ステップで行うか、個別のステップで行うかにかかわらず、この項の説明に従ってフィールドを定義します。
ソース・データのすべてのレコードには、2つ以上の列が含まれている必要があります。1つは基本ディメンションのメンバー用、もう1つは基本ディメンション・メンバーの属性値用です。同じソース・データ・レコードに、基本ディメンションのメンバーと関連付ける他の属性用の列を追加で含めることができます。対応する属性メンバーのフィールドの前に、基本メンバーのフィールドを配置する必要があります。
例
Essbaseでは、同じディメンション構築ジョブで、基本ディメンションのメンバーと属性ディメンションのメンバーを作成し、属性を関連付けることができます。
Sample Basicの新しいProductメンバー500-10および500-20に500の子として追加する、ディメンション構築を実行するとします。
同じディメンション構築で、新しい数値属性メンバー64をOunces属性ディメンションに追加します。
500 500-10 64 True
500 500-20 64 False
ディメンション構築ジョブの実行後、次のアウトラインに示されているようにメンバーの構築と属性の関連付けが行われます。メンバー64は、Ounces属性ディメンションの新規メンバーです。メンバー500、500-10および500-20は、基本ディメンションであるProductディメンションの新規メンバーであり、メンバー64に関連付けられています。

この例を再現するには、次のようにします。
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Sample Basicキューブをインポートまたは構築します。その際には、Essbaseサーバーにあるファイル・カタログ内のギャラリから入手可能な、アプリケーション・ワークブックを使用します。
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次のようなタブ区切りのデータ・ファイルを作成し、
attrprod.txt
という名前を付けて、Sample Basicキューブ・ディレクトリにアップロードします。500 500-10 64 True 500 500-20 64 False
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「アプリケーション」ページでアプリケーションを開き、データベース(キューブ)を開きます。
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「スクリプト」タブを選択して、「ルール」をクリックします。
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「作成」をクリックして、「ディメンション構築(標準)」を選択します。
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「新規ルール」ダイアログで、次のように操作します。
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ルール名を入力します(例: attrprod)。
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「ソース・タイプ」で「ファイル」を選択し、「カタログ」をクリックし、
attrprod.txt
に移動します。「カタログ」をクリックする場合、そのファイルは、デフォルトではEssbaseサーバー上のキューブ・ディレクトリに配置されると想定されているため、Essbase Webインタフェースの「ファイル」セクションを使用してすでにアップロードしてある必要があります。そのファイルがクライアント・マシンにある場合は、「ファイル・ブラウザ」をクリックしてそのファイルを特定します。
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「ヘッダー・レコード番号」および「ディメンション構築レコード番号」フィールドは0のままにします。ヘッダー・レコードは、ディメンション構築には役立ちません。
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「デリミタ」の値を「カンマ」から「タブ」に変更します。
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「続行」をクリックします。
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ディメンション構築ルールは、未定義のフィールドと、フィールドの下のグリッドに移入されたプレビュー・データ(テキスト・ファイルからのデータ)とともに表示されます。
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これは新しいルールであるため、ディメンションはまだ関連付けられていません。
- 「ディメンション」をクリックします。
- ディメンション名(Productsなど)を入力または検索し、「追加」をクリックします。
- 「ディメンション」をクリックします。
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次は、構築方法を定義し、他のディメンション構築操作手順を確認する必要があります。「Product」をクリックしてそのプロパティを編集します。
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「構築方法」が「世代」であることを確認します。下の「メンバー名」フィールドは空白のままにします。
- 「詳細」をクリックし、「属性の作成」を選択します。
- 「OK」をクリックします。
- attrprodルールで、次のようにします:
- フィールド1において、「ディメンション」で「Product」を選択し、「タイプ」で「世代」を選択します。「世代」フィールドを増分して2にします。
- フィールド2において、「ディメンション」で「Product」を、「タイプ」で「世代」を選択します。「世代」フィールドを増分して3にします。
- フィールド3において、「ディメンション」で「Product」を、「タイプ」で「属性ディメンション」を選択します。その下で「Ounces」を選択します。
フィールド3には、Productディメンションに関連付けられたOunces属性ディメンションのメンバーが含まれています。このフィールドは、基本ディメンションであるProductディメンションの世代3のメンバーとして定義されたデータ・フィールドの直後にあるため、Essbaseで属性メンバー64は500-10および500-20のメンバーに関連付けられます。
- フィールド4において、「ディメンション」で「Product」を、「タイプ」で「属性ディメンション」を選択します。その下で「Caffeinated」を選択します。
フィールド4では、追加の単一レベルの属性ディメンションから属性を関連付ける方法を示しています。基本ディメンションがすでに指定されているため、基本ディメンションのメンバーに関連付ける各属性に対して追加フィールドを定義するだけでかまいません。
ノート:
数値範囲を操作する場合は、属性ディメンションを構築し、別のステップで関連付けを実行することが必要になることがあります。「数値範囲属性」を参照してください。 -
ルールを検証してから、保存して閉じます。エラーがある場合は、「有効なディメンション構築ルール・ファイルの要件」を参照してください。
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ディメンション構築ジョブを実行します。
- アウトラインを開きます。ディメンション構築の結果を確認する前に、表示される列を調整して、属性の関連付けが示されるようにします。アウトライン・ツールバーで、「表内で選択した列を表示します」アイコンを選択します。
- 下方向にスクロールします。プロパティ名「属性」で、「名前に表示」をクリックします。「適用して閉じる」をクリックします
- Productディメンションを展開してから、メンバー500を展開します。
ディメンション構築ジョブの実行後、次のアウトラインに示されているようにメンバーの構築と属性の関連付けが行われます。メンバー64は、Ounces属性ディメンションの新規メンバーです。メンバー500、500-10および500-20は、基本ディメンションであるProductディメンションの新規メンバーであり、メンバー64に関連付けられています。
ノート:
共有メンバーがプロトタイプ・メンバーの前に配置されるようなアウトラインは作成しないでください。作成すると、アウトラインの検証でエラーが発生する可能性があります。
属性の関連付けの削除
属性の関連付けを削除するには、次のようにディメンション構築ルールを編集します:
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「フィールド・プロパティ」ダイアログ・ボックスの「一般」タブで、属性フィールドに対して「Nullの場合は除去」を選択します。(このオプションは、「アソシエーションの変更可能」が選択されていない場合は無視されます)。
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ソース・データのフィールドは空またはNULLのままにしておきます。