ドライブ・パーティションのプロパティの表示と変更

「ストレージ」ページでは、Cockpit管理者がホスト・ストレージ・デバイス情報とパーティション・プロパティを表示して必要な場合は変更できます。パーティションの管理に使用できる構成可能なプロパティには、マウント、アンマウント、フォーマットおよび削除があります。ドライブの初期化や現在のディスク・パーティション化の形式(MBR、GBT)の変更の際には、その他のプロパティも使用できます。ディスク・パーティションの作成方法は、「物理ディスク・パーティションの作成」と「ストレージ・パーティション化の考慮事項と前提条件」を参照してください。

ノート:

システム管理者は、コマンドラインを使用してストレージ・パーティションを管理できます。 Oracle Linuxストレージ・デバイスの管理の詳細は、『Oracle Linux 8: ストレージ・デバイスの管理』または『Oracle Linux 9: ストレージ・デバイスの管理』のディスク・パーティションの使用を参照してください。

前提条件

ステップ

Cockpit Webコンソールを使用して、ホスト・システムのドライブとパーティションの構成プロパティを表示および管理するには、次の手順を実行します。

  1. Cockpitのナビゲーション・ペインで、「ストレージ」をクリックします。
    「ストレージ」ページが表示されます。
  2. 「ストレージ」ページで、「ドライブ」テーブルに移動して、表示するドライブ・エントリをクリックします。
    ストレージ[ドライブ・モデル名]ページが表示され、ドライブとそのドライブに構成されたパーティションまたはコンテンツに関する情報が示されます。
  3. ストレージ[ドライブ・モデル名]」ページで、次のいずれかを実行します:
    • ドライブの詳細とパーティションまたはコンテンツの情報の表示:
      1. ストレージ[メディア・モデル名]ページで、ドライブの詳細」と、該当する「パーティション」」表または「コンテンツ」表を確認します。

        たとえば、このページには次のような情報が表示されます:

        • 「ドライブ」パネル: 通常、このパネルには、1)モデル(例: harddisk、VBox harddisk、blockvolume、CD-ROMなど)、2)ファームウェア、3)シリアル番号、4)容量、および5)デバイス・ファイル・システムのディレクトリ・パスが表示されます。
        • 「パーティション」表: ドライブのメディア・タイプがハードディスク・ドライブまたはブロック・ストレージ・デバイスの場合は、「ドライブ」表に続いて「パーティション」表が表示されます。
          通常、この「パーティション」表では、1) 標準パーティション論理ボリューム、2)パーティション・ファイル・システムのディレクトリ・パス、3) パーティション・ファイル・システムのタイプ(EXT 4またはXFS)、および4) マウント・ポイント・ディレクトリ(パーティションがマウントされている場合)を識別します。

          ノート:

          論理ボリュームは、ドライブがボリュームグ・ループの一部である場合にのみパーティション表に表示されます。
          パーティションの構成可能なオプションには、次のものがあります:
          • 標準のディスク・パーティションの場合、通常、標準の構成可能なプロパティには、新規パーティションの作成「マウント」「アンマウント」「削除」「フォーマット」、および「パーティションの作成」が含まれます。暗号化されたパーティションの場合、暗号化キーとパスフレーズを管理するための追加の構成可能なプロパティが提供されます。
          • 論理ボリュームの場合、通常、標準の構成可能なプロパティには、「ロック」「フォーマット」および「削除」が含まれます。暗号化されたパーティションの場合、暗号化キーとパスフレーズを管理するための追加の構成可能なプロパティが提供されます。

            ノート:

            論理ストレージ・グループの詳細は、「LVMによる論理ボリュームの管理」を参照してください。
        • 「コンテンツ」表: ドライブ・メディアがCD-ROMデバイスなどの場合は、「コンテンツ」」表が表示されます。通常、「コンテンツ」では、1)ファイル・システムのディレクトリ・パス、2)ファイル・システムのタイプ、3)マウントされたディレクトリ・パス(メディアがマウントされている場合)を識別します。
      2. 「パーティション」表または「コンテンツ」表に表示されるエントリを展開するには、行内のエントリに移動して、下矢印アイコンをクリックします。

        次のいずれかが発生します。

        • 標準ディスク・パーティション・エントリの場合、表の行が展開され、1) パーティションの詳細、2) ファイル・システムの情報、および3) パーティション暗号化プロパティ(暗号化パーティションの場合)を確認するためのタブが表示されます。
        • 論理ボリューム・パーティション・エントリの場合、表の行が展開され、1) 論理ボリューム管理パーティションの詳細、2) 暗号化された論理パーティションの場合は、論理ボリューム暗号化プロパティを表示する2番目のタブが表示されます。
        • コンテンツ・エントリの場合、表の行が展開され、ストレージ・メディア・ファイル・システムのディレクトリ・パス、およびファイル・システムの名前とマウント・ポイント・ディレクトリ構成を編集するための構成可能なプロパティが表示されます。
      3. (オプション)展開された「ファイル・システム」タブで、「編集」リンクをクリックして、ファイル・システムの「名前」または「マウント・ポイント」の構成情報を変更します。

        ノート:

        「名前」「マウント・ポイント」のプロパティは、標準の物理ファイル・システムの場合にのみ構成できます。
      4. (オプション)展開された暗号化パーティションタブで、「編集」リンクをクリックし、暗号化パスフレーズのプロパティを変更するか、プラス[+]またはマイナス[-]アイコンをクリックして暗号化キーを追加または削除します。暗号化プロパティの構成の詳細は、「LUKSによるブロック・デバイスの暗号化」または「Tangサーバー・キーを使用した暗号化されたデバイスのロック解除」を参照してください。
    • 新しいパーティション表のプロパティでドライブを初期化します

      警告:

      ドライブを初期化すると、ディスク上のすべてのデータが消去されます。
      1. ストレージ[ドライブ・モデル名]ページで、パーティション表の作成をクリックします。

        初期化[ドライブ・ファイルのディレクトリ・パス]ダイアログが表示されます。

      2. 初期化[ドライブ・ファイルのディレクトリ・パス]ダイアログで、次の情報を指定します:

        パーティショニング 「パーティショニング」ドロップダウン・リスト・ボックスで、ディスク・パーティションの作成用および編成用に適切なパーティション形式を選択します。
        上書き 「上書き」チェック・ボックスを選択またはクリアします。選択すると、削除されたデータはゼロで上書きされ、削除したデータの回復ができなくなります。

        確認のために変更のサマリーが表示されます。

      3. 変更を確認して、次のいずれかをクリックします:
        • 初期化: ドライブの初期化を続行します。
        • 取消: 初期化[ドライブ・ファイルのディレクトリ・パス]ダイアログを閉じます。

        要注意:

        初期化したドライブに新しいパーティションを作成するには、「物理ディスク・パーティションの作成」のステップ4を参照してください。インストール時に作成されるデフォルトのパーティション・レイアウトや、各パーティション形式で使用可能なディスク・パーティションの数については、「ストレージ・パーティション化の考慮事項と前提条件」を参照してください。
    • ディスク・パーティションのアンマウントまたはマウント:

      重要:

      パーティションをアンマウントする前に、そのパーティションのファイル・システムがどのシステム・プロセスにも使用されていないことを確認してください。そうしていないと、アンマウント操作は失敗して、パーティション・ファイル・システムが使用中であることを示すエラー・メッセージが表示されます。
      1. 「パーティション」表で、パーティション・エントリを検索して、アクション[]メニューから「アンマウント」または「マウント」を選択します。

        パーティションをマウントすると、パーティション化されたファイル・システムにアクセスできるようになり、既存のホスト・ディレクトリ構造にアタッチされます。

    • 物理標準パーティションまたは論理ボリューム・パーティションのフォーマット:

      警告:

      パーティションをフォーマットすると、すべてのデータが削除されて、ファイル・システムが設定されます。パーティションのデータを消去する前に、重要なデータのバックアップ・コピーを作成します。
      1. 「パーティション」表で、フォーマットするパーティション・エントリを検索して、その横にあるアクション[]メニューから「フォーマット」を選択します。

        フォーマット[パーティション・ファイル名]ダイアログが表示されます。

      2. フォーマット[パーティション・ファイル名]で、次の情報を入力して「フォーマット」をクリックします。
        名前 「名前」テキスト・ボックスに、新しく作成したファイル・システムの名前を入力します。
        タイプ 「タイプ」ドロップダウン・ボックスで、ファイル・システムのフォーマット・タイプを選択します。次に例を示します:
        • XFS (推奨)。Oracle Linuxシステムのディスク・デバイスに向けたデフォルトの高パフォーマンスでスケーラブルなファイル・システム形式です。詳細は、Oracle Linux XFSファイル・システムの技術詳細https://www.oracle.com/linux/technologies/xfs-overview.htmlを参照してください
        • EXT4。Oracle Linux 5の旧デフォルト・ファイル・システムであった、ext3ファイル・システムのスケーラブルな拡張
        • ファイル・システムなし。データは1つの大きなデータ本体として保存され、データの一部分がどこにあるかを知らせることや、データの一部分を後で表示および取得する方法がなくなります。
        上書き 「上書き」チェック・ボックスを選択またはクリアします。選択すると、削除されたデータはゼロで上書きされ、削除したデータの回復ができなくなります。
        マウント・オプション 1つ以上のマウント・ポイントのオプションを選択します。
        暗号化 「暗号化」ドロップダウン・リスト・ボックスで、適切な暗号化オプションを選択します。詳細は、「LUKSを使用したディスク・デバイスのロック」を参照してください。
    • アンマウントした物理パーティションの削除:

      警告:

      パーティションの削除前に、そのパーティションをアンマウントする必要があります。パーティションを削除すると、割り当てられたパーティション領域とそのデータが削除されます。失いたくないディスク・パーティションのデータをバックアップします。
      1. 「パーティション」表で、削除するアンマウントした物理パーティション・エントリを検索して、その横にあるアクション[]メニューから「削除」を選択します。
      2. パーティションとそのデータが削除されることを示す確認ダイアログが表示されます。削除プロセスを続行するには、「はい」をクリックします。

        削除プロセスの完了時に、パーティション・データと割り当てられた領域の両方が削除されます。