エンジニアド・システム・パックの機能

Exadata管理パックおよびZero Data Loss Recovery Applianceパックには、次の機能が組み込まれています。

トピック:

機能、それらをサポートするパックおよび必要なプラグイン:

機能 サポート・パック 必要なプラグイン
エンジニアド・システム・フリート・コンソール ライセンスされていません Exadata
Exadataフリート・ダッシュボード
  • Exadata管理パック
  • Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック
Exadata
エンジニアド・システムAutonomous Health Framework管理
  • Exadata管理パック
  • Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック
Exadata
Database Impact Advisor Exadata管理パック Exadata
I/Oリソース管理アドバイザ Exadata管理パック Exadata
Exadata Cloudの高度なモニタリング Exadata管理パック Exadata
Exadata Exascaleの高度なモニタリング Exadata管理パック Exadata
フリート・メンテナンスを使用したExadataインフラストラクチャのパッチ適用 Exadata管理パック Exadata
リカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート・バックアップ構成およびスケジューリング Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック
  • データベース
  • ZDLRA
リカバリ・アプライアンスで保護されたデータベース・フリート・アーカイブ・バックアップ管理 Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック ZDLRA
EMCLIを使用したリカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート拡張バックアップ構成 Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック
  • データベース
  • ZDLRA

両方のパックに共通する機能

  • エンジニアド・システム・フリート・コンソール

    エンジニアド・システム・フリート・コンソールは、標準のExadataおよびZDLRAプラグイン機能であり、パックの一部ではありませんが、Exadata管理パックおよびZero Data Loss Recovery Appliance管理パックの多くの機能へのゲートウェイです。このページは、「ターゲット」の下の「Exadata」および「リカバリ・アプライアンス」メニュー項目の新しい宛先で、ターゲット・タイプごとに個別のタブがあります。これらのターゲット・タイプに対する以前のフリート・ページのすべての機能に加えて、次の新機能を網羅しています:

    • フリート・ターゲット・ステータス、メンバー・ステータスおよびパック有効化ステータスをまとめた概要チャート
    • 特定のExadataまたはリカバリ・アプライアンス・ターゲットでそれぞれのパックが有効になっているかどうかを示す表の列
    • ほとんどのフリート・レベルのパック機能にアクセスできる起動メニュー
  • Exadataフリート・ダッシュボード

    Exadataフリート・ダッシュボードは、個々のExadata (オンプレミスとクラウドベース)およびリカバリ・アプライアンス・システムのExadataコンポーネントのハードウェアおよびソフトウェア・メトリック・データを、様々なディメンションにわたって広範なフィルタ・セットを使用して高度にカスタマイズできる統合された詳細なフリート・レベルのビジュアライゼーションに変換します。使用可能なダッシュボードは、次のとおりです:

    • Exadataフリート構成: このダッシュボードには、Exadataおよびリカバリ・アプライアンス・フリート全体またはフリートのフィルタ処理されたサブセット全体の現在のExadataハードウェアおよびソフトウェア構成が表示され、次のデータが含まれます:
      • エンジニアド・システムの概要: タイプ、ハードウェアの世代、デプロイメント・タイプ、サービス・タイプ、データベース・デプロイメント・オプションおよびスイッチ・タイプ
      • ハードウェア構成: Exadataの世代、データベース・サーバー・モデル、ストレージ・サーバー・モデル、ストレージ・サーバーのメディア・タイプおよびスイッチ・モデル
      • ソフトウェア構成: ホスト・オペレーティング・システムのバージョン、データベース・サーバーのILOMバージョン、ストレージ・サーバーのExadataシステム・ソフトウェアのバージョン、データベース・サーバーのExadataシステム・ソフトウェアのバージョンおよびスイッチ・バージョン
      • データベース構成: コンテナ・タイプ、データベース・バージョン、プラガブル・データベース・バージョン、ASMディスク・グループの冗長性およびグリッド・インフラストラクチャのバージョン
    • Exadataフリートの集計容量: このダッシュボードでは、個々のシステムのデプロイ方法に関係なく、重要な容量関連のメトリックを集計して、Exadataおよびリカバリ・アプライアンス・フリートまたはフリートのフィルタ処理されたサブセットの全体容量をビジュアル化します。データは、過去31日間の平均です。ダッシュボードには、次のデータが含まれています:
      • データベース・サーバーのCPUおよびメモリー: データベース・サーバーのCPUおよびメモリーの割当ておよび使用率
      • ストレージ: ストレージの割当ておよび使用状況
      • ストレージ・サーバーのI/O: ストレージ・サーバーのフラッシュおよびハード・ディスクの読取り/書込み使用率、ロード、スループット、レイテンシおよびIOPS
    • Exadataフリートの容量: このダッシュボードには、Exadataおよびリカバリ・アプライアンス・フリート全体またはフリートのフィルタ処理されたサブセット全体の個々のExadataの容量が表示され、システム別の比較が可能です。データは、過去31日間の平均です。ダッシュボードには、次のデータが含まれています:
      • データベース・サーバーのCPUおよびメモリー: CPU使用率およびメモリー使用率
      • ストレージ: ASMデータ・ディスク・グループの使用量、データベース・ストレージの使用量の増加、ASMデータ・ディスク・グループの増加、ASMリカバリ・ディスク・グループの増加
      • ストレージ・サーバーのI/O: ディスクおよびフラッシュの読取り/書込みレイテンシ、使用率、IOPS、スループットと、ディスク/フラッシュの合計IOPSおよびスループット。
      • データベース・サーバーのCPUおよびメモリーの詳細: CPU使用率およびメモリー使用率
      • ストレージの詳細: ディスク・グループ領域使用率およびデータベース表領域使用率
      • ストレージ・サーバーのI/Oの詳細: 容量、ディスク読取りレイテンシ/使用率/IOPS/スループットおよびフラッシュ・レイテンシ/使用率/IOPS/スループット
    • Exadataフリート・コンポーネントの容量: このダッシュボードには、Exadataおよびリカバリ・アプライアンス・フリート全体またはフリートのフィルタ処理されたサブセット全体の個々のExadataコンポーネントの容量が表示され、過度に利用されているまたは十分に利用されていない可能性のあるコンポーネントの特定および比較が可能です。データは、過去31日間の平均です。情報カテゴリはExadataフリートの容量ダッシュボードに似ていますが、データはシステム単位ではなくコンポーネント単位で表示されます。

    この機能の詳細は、「Exadataフリート・ダッシュボード」を参照してください。

  • エンジニアド・システムAutonomous Health Framework管理

    エンジニアド・システムAutonomous Health Framework (AHF)管理コンソールは、次の機能を含む、エンジニアド・システム・フリート全体のAHFおよびEXAchkの包括的なモニタリングおよび管理を実現します:

    • ExadataおよびRecovery Applianceフリート全体でのAHFソフトウェア・バージョン、アップグレード・ステータス、サービス・ステータス、EXAchkステータスおよびEXAchk実行のモニタリング
    • Exadataフリート全体でのAHFソフトウェアの自動アップグレードおよび手動アップグレードの管理
    • Exadataフリート全体でのEXAchkの自動起動および手動起動の管理
    • Exadataフリート全体でのAHFコマンドの起動

    この機能の詳細は、「エンジニアド・システムAutonomous Health Framework管理」を参照してください。

Exadata管理パックに固有の機能

  • Database Impact Advisor

    Database Impact Advisorを個々のExadataシステムに対して実行して、他のデータベースまたは他のオペレーティング・システム・プロセスによってパフォーマンスが影響を受けた可能性があるデータベースを特定するために、システム全体のデータベースCPU使用率のノイジー・ネイバー分析を実行できます。分析では、Autonomous Health Framework (AHF)バランス機能によって確立されたアルゴリズムが、過去30日間のEnterprise Manager履歴メトリック・データに適用されます。さらに、Database Impact AdvisorはAHFバランスと直接統合され、検出されたCPUベースのパフォーマンスへの影響を最小限に抑えるために、すべてのデータベースにわたってデータベース・リソース・マネージャ(DBRM)設定を最適化するための推奨事項が生成されます。

    Database Impact Advisorには、次の機能があります:

    • 影響を受けた可能性があるデータベースのサマリー
    • クラスタ、ホスト、データベースおよびインスタンスにわたる影響のサマリー
    • Exadata、クラスタ、ホスト、データベースおよびインスタンス別のCPU影響の詳細な内訳:
      • 各レベルでの影響ステータス(PASS/WARNING/FAIL)
      • データベースおよびインスタンスごとの影響時間数と危険範囲内時間数
    • 次の情報を示すコンテキスト内のインスタンスごとの履歴チャート:
      • DBRMの保証および制限と比較したCPU使用率
      • ホストの他のインスタンスおよびプロセスと比較したCPU使用率
      • 影響時間および危険範囲内時間の範囲
      • 注目する必要があるデータベースおよびExadataインシデントの発生
    • データベース・インスタンス全体でのCPU割当ての内訳(クラスタおよびホスト別にグループ化され、影響ステータスでフィルタ処理されます)
    • Exadata、クラスタおよびデータベース・レベルでのAHFバランス・レポートの生成および表示
    • Enterprise Manager分析で使用する特定のAHFインストールの統合管理

    この機能の詳細は、「Database Impact Advisor」を参照してください。

  • I/Oリソース管理アドバイザ

    I/Oリソース管理アドバイザは、Exadataシステムで実行されているすべてのデータベースでのフラッシュI/O使用率を分析したり、システムI/Oリソースの使用状況を最適化するための潜在的なメジャーを特定するためのツールを提供することで、Exadata I/Oリソース管理(IORM)の効果的な使用を容易にします。このクラスは次の機能を提供します。

    • 包括的なシステム・レベルのI/Oの概要: ツリーマップ、表、メトリック・チャートなどの複数レベルでの様々なビジュアライゼーションにより、IORM設定の包括的な概要と、Exadataシステム全体のI/O使用率のサマリーが提供されます。これらのビジュアライゼーションを使用すると、システム制限または隣接データベースによるI/O使用のためにフラッシュI/O抑制が発生しているコンテナ・データベース(CDB)、プラガブル・データベース(PDB)または非コンテナ・データベースを特定できます。

    • 詳細なデータベース・レベルのI/O分析: 影響を受けた可能性があるデータベースが特定されると、追加のドリルダウン・ビジュアライゼーションにより、I/O使用率、スループット、レイテンシなど、複数のディメンションにわたってデータベースとそのネイバーのI/Oパフォーマンス履歴を分析できます。このレベルでの分析は、データベースで実際に抑制および関連するパフォーマンス低下が発生しているかどうか、またIORMプランを更新する必要があるかどうかを判断するのに役立ちます。

    この機能の詳細は、「I/Oリソース管理アドバイザ」を参照してください。

  • Exadata Cloudの高度なモニタリング

    Exadataインフラストラクチャ・ターゲット(Oracle Exadata Database Service on Cloud@CustomerOracle Exadata Database Service on Exascale InfrastructureおよびOracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureに使用)のホーム・ページでは、「データベース」タブを通じてデータベース・インベントリの高度なモニタリングを実行できます。このタブには、サンキーベースのトポロジ図とシステム上のデータベース・インベントリの表形式のリストが表示され、データベースのメジャー・バージョンからマイナー・バージョン(パッチ・リリース)に始まって、Oracleホーム、コンテナ/非コンテナ・データベースの数、プラガブル・データベースの数、特定のプラガブル(または非コンテナ)・データベースで終わるまで、トポロジをたどります。

    この機能の詳細は、「Exadata Cloudの高度なモニタリング」を参照してください。

  • Exadata Exascaleの高度なモニタリング

    Exascaleターゲットのホーム・ページでは、ボールト、ストレージ・プールおよびデータベースにわたるIOPS割当ての対話形式のサンキーベースの図を使用して、「IOPS」タブを通じて高度なIOPSモニタリングを実現できます。高度なフィルタリング・オプションを使用すると、パフォーマンスの問題をトリアージするために、Exascaleトポロジ内のIOPSボトルネックを視覚的に識別し、履歴Exascale IOPS使用率のコンテキストでこれらを表示できます。

    この機能の詳細は、「Exadata Exascaleの高度なモニタリング」を参照してください。

  • フリート・メンテナンスを使用したExadataインフラストラクチャのパッチ適用

    Exadataフリート・メンテナンスは、Exadataインフラストラクチャ全体のパッチ適用プロセスを簡素化および合理化し、最適なパフォーマンス、セキュリティおよび稼働時間を確保するように設計されたソリューションです。

    この機能の詳細は、「フリート・メンテナンスを使用したExadataインフラストラクチャのパッチ適用」を参照してください。

Zero Data Loss Recovery Appliance管理パック(ZDLRA)に固有の機能

Zero Data Loss Recovery Appliance管理パックは、データベース・フリートのエンドツーエンドのバックアップ・ライフサイクルを管理するためのUI、EMCLI動詞、REST API、関連するデプロイメント・プロシージャなどのツールの統合スイートを提供します。フリート・バックアップを管理するデータベース管理者の場合、基本的な初期タスクは、バックアップおよびREDOを1つ以上のリカバリ・アプライアンスに送信するようにデータベース・フリートを構成することです。次に、オラクル社が推奨する永久的増分バックアップ計画をスケジュールし、その後、継続的なフリート構成の更新およびメンテナンスを行う必要があります。これらのタスクの側面はすべて、次のツールで管理できます:

  • リカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート・バックアップ構成およびスケジューリング
    • リカバリ・アプライアンスへのフリート・バックアップの構成

      このウィザード形式のUIでは、バックアップおよびREDOをリカバリ・アプライアンスに送信するようにデータベース(バージョン、タイプ、ロール)のハイブリッド・フリートを構成する、つまり、リカバリ・アプライアンス保護用に構成することができます。データベース、グリッド・インフラストラクチャ、SQLNET.ORAファイル、ウォレット、リカバリ・カタログ設定など、データベースの構成のあらゆる側面を完全に自動化するデプロイメント・プロシージャを発行します。ワークフローおよび関連するデプロイメント・プロシージャには、次の機能があります:

      • 構成するデータベースが含まれる複数の個々のデータベース・ターゲットまたはグループ・ターゲットの選択
      • すべてのデータベース・バージョン、プラットフォームおよびタイプ(単一インスタンスとRAC)のサポート
      • Data Guardプライマリおよびスタンバイ・データベースからのバックアップの構成のサポート
      • リカバリ・アプライアンスのバックアップおよびリカバリの継続性(障害発生時のバックアップおよびREDOに対する代替リカバリ・アプライアンスの指定)のサポート
      • グループに対するオプションの自動構成モード。これにより、その後グループに加わるデータベースは、ユーザーの介入なしに自動的に構成されます
      • UI機能には、Enterprise Manager REST APIおよびEMCLI動詞からアクセスすることもできます

      この機能の詳細は、「リカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート・バックアップ構成」を参照してください。

    • リカバリ・アプライアンスへのフリート・バックアップのスケジュール

      このウィザード形式のUIは、前述の構成ウィザードに関連しています。ここでは、リカバリ・アプライアンス保護用にすでに構成されているデータベース・フリートに対して、オラクル社が推奨する標準化されたリカバリ・アプライアンスのバックアップ計画をスケジュールできます。個々のデータベース・バックアップをパラレルに起動する再帰デプロイメント・プロシージャをスケジュールします。ワークフローおよび関連するデプロイメント・プロシージャには、次の機能があります:

      • バックアップするデータベースが含まれる複数の個々のデータベース・ターゲットまたはグループ・ターゲットの選択(構成ウィザードと同じグループ・ターゲットを使用できます)
      • オラクル社が推奨する永久的増分日次バックアップ計画の実装
      • グループに加わる新しいデータベースは、後続のスケジュール済バックアップ実行で自動的に取得されます
      • すべてのバックアップが同じスケジュールで開始され、パラレルに実行されます
      • 個々のデータベースは、(そのバックアップの送信先として構成されたリカバリ・アプライアンスに応じて)異なるリカバリ・アプライアンスにバックアップできます
      • UI機能には、Enterprise Manager REST APIおよびEMCLI動詞からアクセスすることもできます

      この機能の詳細は、「リカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート・バックアップ・スケジューリング」を参照してください。

    構成およびスケジューリングの実装に関するエンドツーエンドのユースケースについては、「タッチレス自動エンドツーエンド・データベース・フリート・バックアップ管理」を参照してください。

  • リカバリ・アプライアンスで保護されたデータベース・フリート・アーカイブ・バックアップ管理

    リカバリ・アプライアンス管理者は、規制要件を満たすためにフリート内の特定のデータベースのアーカイブ・バックアップを実行および管理することが必要になる場合があります。これを行うには、リカバリ・アプライアンス・ターゲットのアーカイブ・バックアップ・ページからアクセスできるアーカイブ・バックアップの作成ワークフローを使用します。アーカイブ・バックアップの作成ワークフローでは、データベースごとに、目的のアーカイブ・バックアップのある時点と相関付けられている索引付きバックアップの可用性についてリカバリ・アプライアンスをポーリングするデプロイメント・プロシージャを発行した後、アーカイブ・バックアップを起動します。ワークフローおよび関連するデプロイメント・プロシージャには、次の機能があります:

    • リカバリ・アプライアンス保護ポリシー内の個々の保護されたデータベースまたはすべてのデータベースの選択
    • 1回かぎりのアーカイブ・バックアップを実行したり、繰返しアーカイブ・バックアップをスケジュールする機能
    • 個々のデータベースと複数データベースのある時点、あるいは個々のデータベースのシステム変更番号(SCN)またはリストア・ポイントに基づくアーカイブ・バックアップの作成
    • バックアップ保存時間の指定
    • 圧縮および暗号化オプションの指定
    • 最小限の数のアーカイブ・ログ・バックアップが含まれる最適化されたアーカイブ・バックアップの作成を保証するための特別な検証手段

    この機能の詳細は、「リカバリ・アプライアンスで保護されたデータベース・フリート・アーカイブ・バックアップ管理」を参照してください。

  • EMCLIを使用したリカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート拡張バックアップ構成

    前述のUIツールの対象となるシナリオを超えて高度なバックアップ・トポロジの構成のサポートは、EMCLIを介して利用できます。すべてのUI機能に加えて、EMCLI configure_db_haコマンドでも、Maximum Availability Architecture (MAA)で推奨されるいくつか可能なデータベース保護構成に従って、バックアップおよびREDOを複数のリカバリ・アプライアンスに送信するようにData Guard構成内のデータベースを構成できます。さらに、フリート操作を発行する場合でも、EMCLIを使用すると、バックアップ構成およびスケジューリング・オプションをデータベースごとにきめ細かくカスタマイズできます。EMCLI configure_db_haコマンドは、前述のUIワークフローと同じデプロイメント・プロシージャを発行し、使用するインタフェースに関係なく一貫した結果を保証します。EMCLI configure_db_haコマンドには、次の高度な機能があります:

    • 次のOracle MAAバックアップ構成の構成(Data Guardデータベースと2つのリカバリ・アプライアンスが含まれます):
      • MAA Gold: プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方から、バックアップ・レプリケーション用に構成されていない異なるリカバリ・アプライアンスにスケジュールされるバックアップ
      • MAA GoldとZDLRAの場所を問わないバックアップのレプリケーション: プライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースからそれぞれのローカル・リカバリ・アプライアンスにスケジュールされるバックアップで、リカバリ・アプライアンス間で場所を問わないバックアップのレプリケーションが構成されています
    • 前述のMAA Gold構成でのZDLRAバックアップおよびリカバリの継続性の構成(Data Guardデータベースおよび4つのリカバリ・アプライアンスが含まれます):
      • プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方に対する優先リカバリ・アプライアンスおよび代替リカバリ・アプライアンスの指定(場所を問わないバックアップのレプリケーションに対して優先リカバリ・アプライアンスおよび代替リカバリ・アプライアンスを構成する必要があります)
      • バックアップはデフォルトで優先リカバリ・アプライアンスに送信され、必要に応じて代替リカバリ・アプライアンスに自動的にフェイルオーバーされます。
    • Data Guard以外のデータベースのZDLRAバックアップおよびリカバリの継続性の構成:
      • データベースの優先リカバリ・アプライアンスおよび代替リカバリ・アプライアンスの指定
      • バックアップは優先リカバリ・アプライアンスに送信され、代替リカバリ・アプライアンスに自動的にフェイルオーバーされるので、バックアップおよびリカバリの継続性が確保されます。

    この機能の詳細は、「EMCLIを使用したリカバリ・アプライアンスのデータベース・フリート拡張バックアップ構成」を参照してください。